タープとは?テントがあるのに張る意味あるの?タープの基本を解説!
キャンプに行ってみよう!と道具を調べていると、テントの次に「タープ」という道具をよく見かけるかもしれません。
なんだかテントに似ているけれど…。タープはなぜ、どんなときに必要なのでしょうか。タープとテントとの違いや、タープを張る意味、種類、張り方などを紹介します。
タープとは?
タープとは、ポールやロープで支えて設営する布状の屋根のこと。キャンプやバーベキューなどの屋外アクティビティの際、日除けや小雨除け、風除けになります。
タープとテントの違い
一見テントと同じような使い道に見えるタープですが、実は性能や用途が異なるものです。テントは基本的に「寝室」の用途で設置されるため、床があり周囲が囲まれていてプライバシーを確保する役割があります。また、タープと比べ耐水性が高く雨風を凌ぐことに優れています。
一方タープは先ほども述べたようにポールやロープで設置する布状の「屋根」なので、設置したスペースは寝室などプライバシー空間ではなく、自然の中で開放感あふれる「リビング」としての役割を果たします。
タープを張る意味とメリット
手軽で軽量、設置も簡単
タープの良さはまず「手軽さ」です。テントに比べて部品が少ないことから軽量で収納サイズも小さいものが多く、持ち運びにも便利です。形状や張り方によっては設置も簡単で、慣れれば女性一人でも短時間で設置することができます。
また、デイキャンプやバーベキューの際、テントはちょっと大袈裟かな?といったシチュエーションでも手軽に設置できるタープは大活躍します。
自然と一体になりながらパーソナルスペースを確保
特にフリーサイトではテントサイドにむき出しでテーブルや椅子を置いておくよりもタープを立てて屋根をつくることでパーソナルスペースが確保され安心感も増します。
基本的に四方を囲まれているテントとは違って風通しも見通しもよく、自然と一体となってキャンプの醍醐味を味わえるのもタープの魅力です。
雨避けだけでなく日除けにもなる
タープといえば小雨除けのイメージがありますが、日除けとしてもとっても役立つアイテム。影を作って快適に過ごすことが可能です。UVカット加工が施されているものも多く、日焼けを防ぐのに一役買ってくれます。
タープの形いろいろ
それでは実際にキャンプでタープを取り入れたい、と思ったときどのようにタープを選べばよいのでしょうか。タープにはさまざまな形状があり、それぞれに特徴があります。張り方の難易度もさまざまで、初心者キャンパーにも優しいものから難しいものまで。多様なタープの形を紹介します。
ヘキサタープ
ヘキサゴン(六角系)タイプのタープで、基本は2本のポールとロープで設置します。張り方にアレンジが効くことや、部品が少なく収納性が高いことがポイント。設置が簡単なためソロキャンパーや初心者キャンパーの最初の一枚におすすめです。
スクエアタープ(レクタタープ)
スクエア(四角形)タイプのタープで、長方形のものはレクタタープとも呼ばれます。基本は2本のメインポールと4本のサブポールで設置するため、先ほどのヘキサタープよりも設置難易度は高め。しかしながら有効面積が広く、居住スペースをゆったり取ることができるため、ファミリーやグループで協力しながら設置して楽しむシチュエーションにおすすめです。
おすすめのスクエアタープ6選! 使いやすく張りやすい!
タープというと、ヘキサタープをイメージする方が多いでしょう。しかし、実はスクエアタープもおすすめです。スクエアタープは、初心者でも張りやすく、さらにアレンジしやすいのが魅力。ここでは、スクエアタープの魅力とおすすめのアイテムを紹介します。
オクタタープ
オクタゴン(八角形)タイプのタープです。パッと見た目はヘキサタープに似ていますが、ヘキサよりも角が多いぶん張り方のバリエーションが多く、有効面積も広くとれます。設置に必要なロープが多いためどうしても設置の難易度が上がってしまいますが、キャンプ慣れしてあと一歩快適さにこだわりたいキャンパーにはおすすめの一枚です。
スクリーンタープ
「タープとは屋根である」とお伝えしましたが、見た目が「ほぼテント」なのがこちらのスクリーンタープ。通常のタープには屋根しかありませんが、スクリーンタープーにはナイロンやメッシュの壁が付いています。
通常のタープに開放感といった点ではおよびませんが、テントのようにプライバシーを確保でき、虫対策や冬の寒さ対策にももってこいのアイテムです。
機能性がすごい!リビングテント、メッシュテント、大型タープと多彩なバリエーションで設営できるスクリーンタープ。雨にも日差しにも強い、とにかく頼れるヤツです。
【基本情報】
- サイズ:350×380×H210cm
- 収納サイズ:72×22×22cm
- 重量:8.2kg
- 耐水圧:公式記載なし
スクリーンタープおすすめ22選!夏冬ともに過ごしやすく機能的!
キャンプで気になる虫刺されや日焼けが解消できるスクリーンタープ。キャンプで快適なリビングスペースを確保できます。通常のタープとは違い壁があるので、雨を防ぐだけなく、冬の寒さからも守ってくれるメリットも。そんな夏でも冬でも大活躍するスクリーンタープの選び方とおすすめ商品を紹介します。
ワンタッチタープ
ワンタッチタープとはその名の通り、ワンタッチで組み立て・設営可能なタープのことです。フレームの支柱を広げてフライ(屋根部分の布)をかけ、支柱を伸ばすだけで完成!慣れれば女性一人でも設置可能です。有効面積も広くて快適なため、人数の多いキャンプやイベントにも活躍します。ただ収納サイズが大きめで重量があるので、車でのキャンプ向きです。
カーサイドタープ
車サイドやバックに取り付けるタイプのタープ。強力な吸盤を使って車とタープをジョイントさせたりポールを使って設置する、オートキャンプにとってもおすすめなタープです。
タープを設置して車をフラットシートにすると車とサイトの一体感を一層楽しむことができ、いつもの車とは違うちょっと特別な気持ちになれます。女性一人でも設置できるものが多く、お子さん連れのママキャンパーにもおすすめ!
何を隠そう、筆者のファーストタープがこちら。「女性一人でも設営可能」は私が証明します。サイドのファスナー開閉でプライベート感を調整可能なところも快適でうれしい。
【基本情報】
- サイズ:公式記載なし
- 収納サイズ:68×18×18cm
- 重量:約3.55kg
- 耐水圧:1,800mm
機能で選ぶタープ
タープにはさまざまな機能・性能に特化したものがあります。自分のやりたいキャンプスタイルや自分が心地よいと思える過ごし方が見えてきたら、「もっとこういうタープが欲しい!」を叶える高機能なタープを探してみましょう!
焚き火にも強い難燃素材のタープ
一般的なタープは化学繊維でできているため熱や火に弱く、燃えやすいという特徴があります。焚き火の火の粉がほんの少し付着すれば穴があいてしまったり、最悪そこから燃え広がるなど本当に危険な事故を招く恐れがあるのです。したがって、一般的なタープの下で焚き火をすることはできません。
しかし「難燃性」にすぐれたタープがあれば、雨の日にもタープの下で大好きな焚き火を楽しむことができるのです。
雨を凌ぐ耐水性能に優れたタープ
タープは英語で「tarpaulin」。タール(tar)を塗った布(pall)が語源であり、もともとは船上で使う防水布のことでした。今やその耐水性も進歩し、耐水圧3,000mmといった商品もラインナップされています。耐水圧の目安は小雨で500mm、通常の降水で1,000〜2,000mm。3000mmであれば大雨にも耐えることができるため、耐水圧3,000mmとはいかに耐水性に優れているかイメージしていただけるのではないでしょうか。
コストパフォーマンスの高さに驚き!気鋭のブランド、ユニジアの防水タープです。210デニールのオックスフォード生地で耐水圧はなんと3,000mm!大雨にだって負けません。
【基本情報】
- サイズ:220×240cm
- 収納サイズ:31×19cm
- 重量:記載なし
- 耐水圧:3000mm
日差しに負けない!暑さを遮る遮光タープ
夏の強い日差しを遮り暑さ対策をするためには「UVカット加工」だけのタープでは不十分なことも。光を遮ることでタープ下の温度上昇を抑えて快適に過ごすことができるのが遮光タープです。熱中症など思わぬトラブルを回避するためにも、お子さん連れキャンパーには特におすすめです。
なんとUVカット率99.9%以上、遮光率100%のタープ。日なたと日陰で−15℃の温度差を実現しています(※LOGOS調べ)強烈な日差しを遮る遮光効果でより快適に過ごしましょう!
【基本情報】
- サイズ:(約)幅440×奥行430×高さ200cm
- 収納サイズ:(約)幅62×奥行14×高さ14cm
- 重量:4.3kg(総重量)
- 耐水圧:1600mm
遮光タープおすすめ16選!夏も涼しい最強アイテムを紹介
遮光タープは日差しを遮り、紫外線や熱から身体を守ってくれるアイテム!涼しく感じるので、猛暑キャンプに最適なギアなのです。必要性や遮光の仕組みについて解説し、人気ブランドの高性能アイテムや、おすすめの最強モデル16選を紹介します。
ブランドで選ぶ
アウトドアブランドからは各社さまざまなタープが商品展開されています。ビジュアルが好み、サイズ展開が豊富、機能性にすぐれているなどなど…。多種多様なタープから自分にぴったりのタープを選んでみましょう!
コールマン
「アウトドアブランド」と言えば最初にコールマンが浮かぶ方も多いのでは?初心者キャンパーから熟練キャンパーまで満足の老舗ブランドです。種類の豊富さ、安定の品質に加え、量販店などでも販売が多いので入手ハードルが低いところもうれしい、みんなのコールマンです。
旧品よりも収納サイズがコンパクトになったこちらのワンタッチタープ。荷造りの際スペースを取らないのはうれしいポイント。グループでのデイキャンプやバーベキューにもぴったり!
【基本情報】
- サイズ:(約)約270×270×254(h)cm
- 収納サイズ:約19×19×90cm
- 重量:12kg
- 耐水圧:800mm
DOD
「ゆるくて気楽なトータル“ソト遊び”ブランド」のコンセプトどおり、「ガチ勢」だけでなく肩の力を抜いてアウトドアを楽しみたい人にもぴったりなブランドがDOD。デザインの無骨さとかわいさのバランスがとにかく絶妙です。
キャンパー最初の一枚としても名高い「いつかのタープ」など、アイテムのネーミングにも注目。
扱いやすく、タープ初心者さんにもおすすめ!ポールやペグも付属しているので買い足し不要です。不満があるとしたら人気すぎることくらい…。それほど支持の厚いタープなのです!
【基本情報】
サイズ:W420×D410cm×H230cm
収納サイズ:W67×D14×H14cm
重量:5.4kg
耐水圧:2,000mm
DODの「いつかのタープ」を初心者におすすめする理由とは?
テントやチェア、テーブルなどキャンプ用品がある程度そろったとき、次に買いたいアイテムがタープ。しかし、タープは種類も豊富で価格もまちまち。理想のキャンプスタイルが定まっていない初心者キャンパーにとって、タープ選びは難関です。そんな迷える初心者のおすすめ、DODの「いつかのタープ」の魅力について徹底解説していきます。
スノーピーク
スノーピークといえば日本アウトドア界のスーパーカー的存在ではないでしょうか。ハイエンドなアウトドア製品を展開しており、憧れているキャンパーもきっと多いはず。製品ごとのサイズ展開が豊富なのもポイント。
お値段が高めな印象ですがとにかく丈夫なので長い目で見ればコストパフォーマンスが高いところがおすすめ。ずっと大切に使いたい、そんな逸品が揃っています。
美しいシルエットに惚れ惚れ。日光を遮る「遮光ピグメントPU加工」に加え、耐水圧も3,000mmあり、大雨にも負けないタフさ。機能性もビジュアルもどの点を取っても優秀なタープです。
【基本情報】
サイズ:475×420cm
収納サイズ:80×17×22(h)cm
重量:3.1kg
耐水圧:3,000mmミニマム
Ogawa
日本発の老舗アウトドアブランドogawa。バラエティ豊かで高品質な製品の数々は熟練キャンパーを唸らせ大人気です。もちろん初心者キャンパーにも扱いやすく、一見複雑そうなカーサイドタープなども要領をつかめば女性一人で簡単に設置できるのでおすすめ!痒いところに手が届く商品の数々が幅広いアウトドアシーンで活躍します。
ちなみにタープのことを調べていると目にする「小川張り」という設営方法はこのogawaからきています!そのくらいタープと馴染みの深いブランドなんですね。
ペンタゴン(五角形)タイプの小型軽量タープ。その重量なんとわずか560g!「小川張り」本家ogawaのセッティングテープ付属でテントとの連結も簡単。ソロキャンパーにがぜんおすすめ!
【基本情報】
サイズ:300×300×190cm
収納サイズ:約33×15×12cm
重量:0.56kg
耐水圧:1,800mm
張り方や評判も!ogawaのタープ全7種を徹底紹介
日本発の老舗アウトドアブランド、ogawa(オガワ)は数多くのタープを生産しています。ギアにこだわりを持つキャンパーさんの間で人気のタープとなっています。本記事ではそんなogawaタープの魅力や商品、評判から張り方まで、徹底的に紹介します!
タープのレイアウトいろいろ
いざキャンプへ!到着後最初にテントを設営したくなりますが、実はタープから設営した方がサイトのレイアウトを決めやすいことはご存知でしたか?タープはリビングの役割を持つため、もはやサイトのメインはタープと言っても過言では無いのです!!
それではタープはどのように設置すればよいのでしょうか?テントと連結するレイアウト、独立して立てるレイアウト、テントなしで楽しむレイアウトを写真と一緒に紹介します。
テントと連結させるレイアウト
テントとタープを連結させることで導線がコンパクトにまとまってそれぞれのスペースへの行き来がスムーズになります。
テントとタープを連結させる設営方法で有名なのが「小川張り」です。さきほど紹介したアウトドアブランドogawaのタープに付属された「セッティングテープ」を用いて連結する方法が元となり、同様のテープを用いて連結する方法を指して「小川張り」と呼ばれるようになりました。
小川張りは少々難易度が高いので、キャンプに慣れてきたころに挑戦するのがおすすめです。
また、こういったアイテムを使わなくてもロープやポールを駆使して自分の好きなように連結するのも楽しみの一つですし、各ブランドが連結を前提に商品展開していたりテントとタープのセットで販売していたりもします。
テントと独立させるレイアウト
テントとタープを連結させず、独立させるレイアウトではタープならではの開放感を味わうことができ、寝室とリビングをしっかりエリア分けすることでメンバー内でのパーソナルスペースも確保しやすくなります。
グループキャンプなら、「テントはそれぞれ、タープは供用」というレイアウトもおすすめです!
テントなしレイアウト
デイキャンプではテントなしでタープだけのレイアウトがだんぜん手軽!!デイキャンプは宿泊のキャンプに比べて滞在できる時間が短いため、設営は手早く短時間で済ませたいもの。そんなときにはテント無し、タープだけのレイアウトがおすすめです。
初心者でもちゃんと張れる?
たくさんのタープを紹介してきましたが、果たして初心者でもうまく張れるのでしょうか…?答えはYESです!もちろん何の情報もなしにいきなりタープを広げても何がなんだかわからなくなること必至ですが、記事や動画で予習しておけば決して難しいことはありません。家のお庭やデイキャンプで練習してみるのもおすすめです。
また、最初はヘキサタープやレクタタープ、サイズも小さめのものから挑戦するのがおすすめ。回を重ねるうちどんどん手際よく立てられるようになるのもうれしいですよ。
とにかく使える相棒、それがタープだ!
キャンプを始めるころはタープって必要?意味あるの?と思いがちですが、実はとっても便利でさまざまなシーンで活躍してくれるのがタープです。最初の一枚を買うときはそこまで機能性で悩まず、メンテナンスも含めた扱いやすさや設置しやすさ、そして好きなビジュアルであるかどうかを優先してみるのがいいかもしれません。至高のタープに出会うまでレンタルでいろいろ試してみるのもおすすめですよ。
長く大切に使いたくなるお気に入りのタープに出会えますように!