タープの基本の張り方を解説!初心者やソロでも上手に張るコツは?
タープは日陰をつくったり雨をしのいだり、キャンプで屋根の役割りを果たします。設営はテントよりやや複雑ですが、正しい手順とコツをつかめばキャンプ初心者でもかっこよく設営可能です。この記事では基本のタープの張り方や注意点、アレンジ方法を紹介します。
タープがあるとキャンプが快適になる!
長時間屋外で過ごすキャンプでは、強い日差しや急な雨などをしのげるタープを大変重宝します。また屋根があることによる安心感や、プライベート空間が確保できるのもメリット。さまざまな大きさや形状のタープがあり、高さや張り方を変えてアレンジも楽しめます。ロープを固定する位置やタープの張り具合など設営には少しコツがいりますが、基本をしっかりマスターすればかっこよくピンと張ったタープ設営が可能です。
人気はヘキサタープとレクタタープ
さまざまな形状のタープがありますが六角形の「ヘキサタープ」と、長方形の「レクタタープ」が人気です。そのほか、正方形やひし形、五角形、八角形のタープがありますが基本的な張り方は同じ。基本の張り方が分かっていれば、どの形状のタープも設営できます。
タープを張るときに注意するポイント
タープを安全で快適に利用するために注意したい3つのポイントがあります。正しく設営できないと、倒れたり風で飛ばされたりして大変危険です。初めてタープを張るときは以下の3つを把握しておきましょう。
設営場所
タープを設営するときは、タープの下で過ごすことを前提に平らで傾斜のない場所を選びましょう。またタープのサイズに加え、ロープを固定する位置も含めた広さを確保するのもポイントです。隣のサイトにロープが入ってしまったり、車があってロープが固定できなくなったりしないように注意が必要です。
天候を考慮した張り方
天候に合わせたタープの張り方も重要です。風が強いときは風上側を低くしたり、雨の日は水が溜まらないように傾斜をつけたりするなど、ちょっとした工夫で過ごしやすさが大きく変わります。また、悪天候のときはロープを増やしたり、長いペグを使ったりするのも効果的です。
ロープの固定
タープはロープをピンと張って設営しますが、ペグがしっかり刺さっていないとタープは簡単に倒れてしまいます。特にやわらかい地面では、ロープの長さ調整をしただけでペグが抜けてしまうことも。ペグを深く打ち込んだり、長いペグを使ったりしてロープが外れないようにしましょう。
タープの基本の張り方
タープとメインポール2本を使った基本の張り方を解説します。コツをつかめば短時間でかっこよく設営できるようになりますよ。可能であれば、何度か練習してからキャンプに臨むのがおすすめです。
1. 設置場所を決める
木や車の位置、テントの大きさなどを考慮して場所を決めます。タープの大きさより周囲1.5~2m程度の広さが目安です。
2. タープを広げて、ロープを取りつける
タープを広げて、メインポールを差し込む場所以外のハトメ穴かループにロープを取りつけます。
3. ペグを打ち込む
ポールのピンに、タープ→ロープの順で通します。ロープでタープを押さえることにより、タープが風であおられて吹き飛ぶのを防ぐ効果があるため、順番を間違えないようにしましょう。
画像のようにポールを配置し、ポールに対して30~40°の方向にロープを伸ばします。星印がペグを打ち込む場所の目安です。
このときにポールを通したタープの先端にペグを打ち込み印をつけておきます。ポールを立てる場所の目印となり、地面に対して垂直にタープを立てるのに役立ちます。
4. ロープをペグに掛けて緩めておく
ロープをペグに掛け、自在金具をスライドさせてロープを長くしておきます。短いままだとポールが立てられないので、しっかり伸ばしておきましょう。
5. ポールを立てる
4カ所のロープを掛けたら、4の工程で打ち込んでおいた目印をもとにポールを立ちあげます。
6. ロープを固定し長さの調整して完成!
各先端に取りつけておいたロープをペグで固定します。固定する位置がタープに近ければ低く、遠ければ高くなるため、太陽の位置や風向きなどを考慮して全てのロープを固定ましょう。ピンと張るように長さを調整したら完成です。
ソロキャンプでタープを張るコツ
1人でタープを張るときは、前提として軽量で扱いやすいサイズのタープを選びましょう。大きくて重いタープは1人だと広げるだけでも大変です。広げるときはポールを刺しこむ位置を基準に2つ折りにして広げると、設営時の移動距離が短くなるので、1人での設営でも負担が減らせます。
1人でのタープ設営で一番難しいのはポールの立ちあげです。どちらかのポールが倒れたり両方のポールが倒れたり、タープ設営をしたことのない人が1人でいきなり設営するのは大変かもしれません。しかし、ポールが倒れないように固定できる便利な道具も販売されています。1人でも諦めずにかっこよくタープを設営しましょう!
張り方のおすすめバリエーション
基本的な張り方を覚えたら、利用シーンに合わせてアレンジした張り方に挑戦してみましょう。テントと併用する場合やキャンプサイトの状況に合った張り方ができれば、より快適にキャンプを楽しめます。
小川張り
テントとタープを併用する場合に用いられる最もスタンダードな張り方です。テントの前方にタープを設置するスタイルで、タープ後方に専用のベルトを追加して延長し、テント後方にポールを立てて設営します。専用ベルトは単体でも販売されており、あらかじめタープに付属されている場合もあります。難易度は高くないのでキャンプ初心者でも挑戦できる人気の張り方です。
垂直張り
タープの一辺を地面まで下げて壁をつくる張り方です。方向は限定的ですが、周りからの視線をシャットアウトできプライベート空間を確保できます。利用者の多いキャンプ場やペット連れのキャンプにもおすすめの張り方です。
平面張り
平面貼りは開放感の高さや、風の抵抗を受けにくいのが魅力です。4本以上の同じ長さのポールを使い、地面と水平にタープを設営します。身長の高い人でも過ごしやすく、タープの広さを最大限にいかした張り方です。
ペグ・ハンマー・ポールにこだわるとより快適に!
タープを設営するために必要なペグ・ハンマー・ポールなど、適切な道具をそろえることでスムーズに設営できたり、安定感を保てたりします。各道具の選び方を押さえておきましょう。
ペグ
ロープを固定するペグは、抜けにくくて曲がりにくい丈夫なものがおすすめ。またペグは長いほど固定力が高くなるので大型タープ(5m~)であれば40cm以上、ファミリータイプ(3m~)なら30cm以上が目安です。
固定力の高い鍛造ペグです。タープ、テントどちらでも使いやすい長さで、
曲がりにくく耐久性が高いため長く使えるのもメリット。ピン部分が楕円形なので打ち込んだときにくるくる回らず、ロープをしっかり固定します。
【基本情報】
- サイズ:幅1.3×奥行き1.7×長さ28cm
- 重さ(約):192g/本
ハンマー
ハンマーは適度な重さがあり、握りやすいグリップのものを選びましょう。500g前後であれば、ハンマーの重さを利用して長いペグでも打ち込みがスムーズ。またグリップ部分が湾曲していたり、ゴム製のカバーがついていたりすると打ち込むときにしっかり握れます。
重さを利用して長いペグでもスムーズに打ち込めます。ペグを抜くときに便利なフックや、うっかりハンマーを放り投げる心配のないストラップつき。
天然木のグリップは、見た目がよく手になじむ形状・適度な太さでしっかり握れます。
【基本情報】
- サイズ:幅10.2×奥行き3.5×長さ30.3cm
- 重さ(約):570g
ポール
ポールはタープ設営で柱となる重要なアイテムです。重さに耐えられる太くて頑丈なものが適しています。ファミリー用タープ(3m~)なら太さ3cm前後のメインポールがおすすめです。また短めのサブポールがあれば、高さを変えたり傾斜をつけたりするアレンジを楽しめます。
5m前後の大型タープや、風が強い日でもタープをしっかり支える
直径3.5cmの極太ポールです。太さ・長さはありますが、アルミ合金製なので
軽量で丈夫さも兼ね備えています。
【基本情報】
- サイズ:直径3.5×長さ264cm
- 重さ(約):1.4kg/本
上手にタープを張ってアウトドアを満喫しよう!
タープがあると日差しを防いだり雨でもキャンプを楽しめたりしますが、設営するのは少し大変です。初めての設営では戸惑うかもしれませんが、張り方を予習しポイントをしっかり押さえれば、徐々にスムーズに設営できるようになります。初めての場合は、何度か練習してから本番に臨むのがおすすめです。ピンと張った安定感のあるタープを張って、キャンプを満喫しましょう。