車中泊を快適にするクルマ20種類!快適に過ごせる車種選びのコツも丁寧に解説
車中泊は、キャンプと同じく自然の中で自由な時間を過ごす絶好の方法。テントを立てる必要がない手軽さや車の中を自分だけの城としてカスタムできることから、車中泊が新しいアウトドアスタイルとして人気です。でも、これから車中泊に挑戦したい方からすると「どんな車が車中泊に最適なんだろう?」と悩んでしまいますよね。この記事では、車中泊に適した車種の選び方からおすすめの車種を20種紹介します。さらに車中泊をする上で、安全で快適な時間を過ごすためのポイント、さらには車中泊を快適に過ごせる必須アイテムまで解説!本記事を参考に、あなたの快適な車中泊ライフをスタートさせましょう!
車中泊で快適に過ごせる車の選び方
車中泊を快適な時間にするためには、車選びがとても大切です。
車選びに失敗するとシートが凸凹していて眠れなかったり、車内で座ると頭が天井に着いてしまったり、窮屈な思いをする羽目になります。ここでは車中泊に適したの車の選び方を大切な5つのポイントに絞って紹介します。
高さと広さで快適度が段違い!
車中泊で最も大切にしたいのは車内の広さです。
車内が狭いと車中泊に必要なテーブルや小型冷蔵庫などを置くだけでスペースが埋まり、身動きが取りにくくなります。
寝ているときも同じ姿勢で固定されるので、最悪、呼吸困難を伴う「エコノミークラス症候群」を引き起こす可能性も…。
また、車中泊は天井の高さも意識するのが大切です。
シートの凸凹感を和らげるために分厚いマットなどを敷くため、通常のシート高よりも過ごす位置が高くなるからです。特に大柄な男性は、座っているときに頭が天井に当たってしまい、車内での移動や食事の際に狭く感じてしまいます。
車内の広さを確認する際は、以下の基準を目安にしてみてください。
- 寝転がったときに、十分に足を伸ばせるスペースがあるか?
- 寝返りを打てるほどの横幅があるか?
- 座っているときに天井に頭をぶつけない高さがあるか?
車中泊で快適に過ごすために、ゆっくり眠れるスペースと座っているときに圧迫感の無い高さがあるかをしっかり確認しましょう。
フルフラットが快眠のコツ
車中泊で気持ちよく眠るためには、完全なフルフラットシートにできるかどうかも大切です。
フルフラットシートとは、助手席や後部座席を倒して、水平の状態にしてスペースを確保できるシートアレンジのこと。
ただし、シートを倒すだけでフルフラットになる車種もわずかながらありますが、ほとんどの車は「フルフラットシート対応」と紹介されていても、シートとシートの間に段差があったり、隙間ができていたり凸凹しています。
でも、多少の段差であれば、車中泊専用のマットやベッドキットといったアイテムを使って、完全なフラットな状態にできるので安心してください。
まずは、フルフラットシートにできるかどうかを確認するのが快適なベッド環境づくりのポイントです。
車中泊に適したボディタイプをチェック
快適な車中泊を楽しむための車選びには、広さ、高さ、フルフラットにできるかどうか、が大切だということがわかりました。
そんな3つの要素を満たす、車中泊に向いている車種のボディタイプといえば次の3つです。
車中泊をメインにフル活用したいという方ならワンボックスが一番おすすめです。荷台部分が完全なフラットになっていることが多く、車内の広さもほかの車種と比べて広いので快適。ただし、商用車として作られていることがほとんどなので、シートの座り心地があまり良くないのがデメリットです。
普段から家族と出かけるのに使う車で車中泊をしたいなら、ミニバンがおすすめです。車内の広さも十分にあり、シートの座り心地も良いので長旅にもピッタリです。
ただし、フルフラットシート対応であっても微妙に隙間があったり、斜めっていたり段差ができてしまうことも…。段差を解消するマットの用意が必要です。
1~2人で車中泊をするなら、小さいながらもスペースが広い軽バンがおすすめです。車中泊専用の社外オプションも豊富なので、自分好みにカスタムを楽しめるのもポイントです。
ただし、ほかの車種に比べるとどうしても狭いので、持っていく荷物の大きさや量を工夫する必要があるのはデメリットです。
コンセントが使えるとさらに快適
車中泊をさらに快適にしたい方は、コンセントが使える車種を選ぶのがおすすめです。
コンセントがあれば夏ならポータブルエアコンや小型冷蔵庫を持ち込んで、心地よい環境でキンキンに冷えた飲み物を楽しめます。冬なら電気毛布を持ち込んでぬくぬくと暖かくしてぐっすりと眠れますよね。
コンセントが無い車種でもあっても、車中泊用にポータブル電源を用意することで電化製品を使用できるので、快適な車中泊がしたいならコンセントの有無、もしくはポータブル電源の用意が欠かせませんよ!
専用グッズの豊富さで快適度が変わる!
車中泊でよく使われる人気の車種には、次のような車中泊専用の社外品アイテムが作られていることもあります。
- 「ベッドキット」…金属フレームとマットで完全なフルフラットにできるアイテム
- 「車中泊マット」…シートの段差を解消してフラットな環境にするアイテム
- 「カーテン」「シェード」…日光や外からの視線をしっかりとシャットアウトする
- 「LEDルームランプ」…純正ランプより明るく過ごしやすい夜を演出
車中泊グッズが豊富な車種であれば、快適な空間を作りやすく、自分好みの空間づくりも楽しめますよ。
車中泊におすすめの軽自動車7選
1~2人の少人数で気軽に車中泊を楽しむのに軽自動車は打ってつけ。ここからは、車中泊におすすめの軽自動車を7つ厳選して紹介していきます。
ホンダ N-BOX
N-BOXは、日本国内で最も売れている軽自動車です。現行モデルの発売は2017年とすで
5年以上が経過しているにもかかわらず、いまだその人気が衰えることはありません。
人気の理由は、長さが2,240mm、幅が1,350mm、高さは1,400mmの広い室内空間です。
後部座席を倒すとダッシュボードまでの長さは最長178cm。
身長が178cmまでの長身の方でも足を伸ばしてゆっくりと休めるのもポイント。
ただし、シートを倒すと凸凹とした大きな段差が生まれるのがデメリット。しかし、車中泊に人気の車種なので段差を埋める専用のマットレスやフレーム付きのベッドキットも販売されているので上手に活用しましょう。
【基本情報】
- 室内長:2,240mm
- 室内幅:1,350mm
- 室内高:1,400mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:1,448,700円~
ホンダ NーVAN
ホンダのN-VANは
荷室空間がとても広く、運転席以外が完全なフルフラットになるモデルです。
N-VANはホンダ独自の「センタータンクレイアウト」という技術が使われており、ほかの車種と比べて圧倒的に低い床を実現しています。
乗り降りがしやすく、天井高があるので車内で移動もしやすいのが特徴です。
さらに、ホンダ純正アクセサリーの「マルチボード」を使えば床を底上げして、上段を生活スペース、下段を荷物置き場としてよりスペースを有効活用できるのもポイントです。
【基本情報】
- 室内長:1,510mm
- 室内幅:1,235mm
- 室内高:1,365mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:1,276,000円~
スズキ ジムニー
強固なラダーフレームを持つ、本格的なオフロード走行に適した4WD車です。そんな本格的なアウトドア車種でありながらも、丸いレトロなヘッドライトとキャンパーが好むおしゃれなカラーリングで人気が高く、納期まで1年以上がかかる車種です。
ジムニーの車内はほかの車種に比べるとそこまで広くはありませんが、後席をフルフラットに倒すことができ、長さ980mm×幅1300mm×高さ850mmのスペースを確保できます。
さらに、助手席シートも倒すことで、
1人で車中泊するのであれば足を伸ばしてゆっくり過ごせる空間ができあがります。
小さいながらも車中泊に適していると、メーカー自身が謡っていることもあり、
シェードや凸凹を解消するクッションなど車中泊専用の純正アイテムが豊富なのも魅力です。
【基本情報】
- 室内長:1,795mm
- 室内幅:1,300mm
- 室内高:1,200mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:1,804,000円~
スズキ ハスラー
ハスラーは「遊べる軽!」をテーマに、アウトドア向けにつくられたSUV車です。軽バンに比べると室内空間の広さは劣りますが、
最低地上高が高いつくりのSUV車なので悪路にも強くアウトドアにはぴったりの車種です。
後部座席を倒してフルフラットにできるのはもちろん、運転席と助手席も倒してフラットにできるので、
大人2人で車中泊を楽しめるのもポイントです。ただし、シートとシートの間に段差ができてしまうので、社外品のクッションなどを使って隙間を埋める必要はあります。
アウトドア仕様の車種ということもあり、スズキ純正の車中泊用アイテムが多数用意されているのも魅力のひとつです。
【基本情報】
- 室内長:2,215mm
- 室内幅:1,330mm
- 室内高:1,270mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:1,365,000円~
スズキ エブリイ
エブリイはたくさんの荷物を運ぶ、商用車に分類されるため
荷室空間がとても広く、床も完全なフラットになることから車中泊にぴったりの車のひとつです。
荷室の寸法は、助手席などを倒さずとも、長さ1,820mm×幅1,320mm×高さ1,240mmと商用車だからこその広さがあります。
大人2人が並んで横になることもできるスペースなので夫婦2人で楽しみたい方におすすめ。
また、エブリイには純正アクセサリーの「2段ベッドキット」があります。これを使うと上段に2人、下段に2人と4人で車中泊も可能なのもポイントです。
【基本情報】
- 荷室長:1,820mm
- 荷室幅:1,320mm
- 荷室高:1,240mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:991,1000円~
ダイハツ アトレー
続いては2021年12月にフルモデルチェンジが行われたダイハツの新型アトレーです。以前は乗用モデルでしたが、
新型から商用モデルに変わり、より室内空間を広く使える仕様になりました。
アトレーは車中泊の需要に対応できるように、後部座席を倒せば完全なフラット空間ができる造りです。
さらに、より快適な車中泊を楽しめるように、テーブルを固定できる「デッキサイドトリム」やスマホなどを充電できる「アクセサリーソケット」など
車中泊をする方からするとうれしい仕様が盛りだくさんです。
より快適な車中泊を楽しみたい方におすすめの車種ですね。
【基本情報】
- 室内長:2,020mm
- 室内幅:1,285mm
- 室内高:1,350mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:1,562,000円~
ダイハツ タント
発売開始の2003年から20年経った今でもファミリー層から支持を得ている軽ワゴン車です。最大の特徴は車の左側のドアを大きくフルオープンにできること。
車中泊用の荷物の出し入れも後ろに回らず、横からスムーズに行えます。
室内の長さも2m以上あるので、背の高い男性でも足を伸ばしてゆっくり眠れます。ソロはもちろん夫婦でのデュオ車中泊も楽しめる車です。
ただし、タントはシートを倒してフラットなスペースをつくることは出来ますが、完全なフラットにはならず、凸凹した段差が目立ちます。クッションやマットをうまく使って就寝スペースをつくりましょう。
【基本情報】
- 室内長:2,125mm
- 室内幅:1,350mm
- 室内高:1,370mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:1,386,000円~
車中泊におすすめのコンパクトミニバン9選
続いては、ファミリー層におすすめのコンパクトミニバンを紹介します。昨今の車中泊の人気に乗じて登場した車中泊専用モデルの車種も紹介しているので、家族で快適な車中泊を楽しみたい方は必見です。
ホンダ フリード+
フリード+は5人乗りのハイトワゴン。同じくホンダのコンパクトミニバンである「フリード」の3列目のシートを取り外し、広い荷室を確保しているのがフリード+の特徴です。
シートアレンジが豊富なのも特徴の1つですが、中でも
大人2人が並んで寝られる「おやすみモード」というアレンジが車中泊にはぴったり。シートを床部分に格納し、1列目も倒すことで凸凹の無いフルフラットな環境がつくれます。さらに、純正の「荷室用ユーティリティボード」を使えば、
長さ約1850mm、幅1130mmのセミダブルサイズの広いフラットスペースが完成します。
ゆったりとした広い空間で大人2人のんびりと車中泊を楽しみたい方におすすめです。
【基本情報】
- 室内長(フラットな床面):1,850mm
- 室内幅:1,130mm
- 室内高:1,255mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:2,330,900円~
トヨタ シエンタ
トヨタのシエンタは、2022年8月に3代目になるフルモデルチェンジをしたコンパクトミニバン。丸っとした可愛らしい見た目が特徴です。
シエンタには2列シートと3列シートの2種類があります。車中泊をするのであれば、
凸凹の無いフルフラットスペースが最大2,000mmほどにもなる2列シートの方がおすすめです。背の高い男性でも足を投げ出してくつろげる広さがあります。
長さだけでなく高さが985mmもあるのが魅力のひとつ。
成人男性の平均座高は約90cmなので、頭が天井に着いてしまうことがありません。車内の移動もスムーズにできますよ。
【基本情報】
- 室内長(フラット面):2,065mm
- 室内幅(フラット面):1,260mm
- 室内高(フラット面):985mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:1,950,000円~
トヨタ アルファード
国産車の中で一番大きなサイズのミニバン「アルファード」。車内空間はかなり広々としていて
ファミリーでの車中泊でも余裕の広さがあります。
なお、アルファードには7人乗り仕様と8人乗り仕様の2つがありますが、
車中泊をするならよりフラットに近づけられる8人乗り仕様がおすすめ。
ただし、シートを全て倒してフラットな状態にできても、ごつごつとした大きな段差があるのがデメリット。クッションやマットで段差を埋める工夫は必要です。
【基本情報】
- 室内長:3,210mm
- 室内幅:1,590mm
- 室内高:1,400mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:5,400,000円~
三菱 デリカD:5
3列シートのミニバンながらその走りはSUVに負けず劣らずのデリカD5。
舗装されていない悪路でも走破できるのでアウトドアにおすすめの車種です。
2列目と3列目のシートを倒せばほぼフルフラットにできます。2列目に少し段差が生じますが、メーカー純正の車中泊マットなどで段差を埋めてしまえば快適なリビング空間の完成。シートの下には少しだけ収納スペースもあるので、邪魔な荷物をしまっておけます。
また、グレードは限られますが、
100VのAC電源がついてくるので、小型冷蔵庫や電気毛布など、電化製品を使う方にもおすすめです。
【基本情報】
- 室内長:2,980mm
- 室内幅:1,505mm
- 室内高:1,310mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:4,001,800円~
日産 エルグランド
エルグランドは日産車の中で最も大型の車の一つで、3列シートを持つ多人数乗りのミニバンです。
エルグランドには2列目シートがベンチシート式の8人乗りモデルとキャプテンシート式の7人乗りモデルがありますが、
8人乗りの方がシートを倒すとフラットになるのでおすすめです。
2,3列目を倒すことで最長2,500mmほどの長いスペースが現れます。これだけの長さがあれば背の高い方でも思い切り足を伸ばして眠れますよね。
室内幅も広々としているので、大人2人はもちろん、子どもを入れた家族でも車中泊を楽しめます。
【基本情報】
- 室内長:3,025mm
- 室内幅:1,580mm
- 室内高:1,300mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:4,038,100円~
ルノー カングー
カングーは荷物がたくさん入る箱型のキャビンとバックドアが観音開き仕様で荷物を載せやすいのが特徴のミニバンです。
後部座席はレバーを引いて前に倒すだけの簡単仕様。
女性でも軽々とシートを倒してフラット空間を作れます。
後ろのシートを倒して出来上がるフラット空間の長さは約160cm。さらに助手席を倒すことで最長250cmのフラットスペースになります。
ソロの車中泊であれば、ゆったり過ごせる空間になりますよ。
【基本情報】
- 室内長:2,715mm
- 室内幅:1,190mm
- 室内高:1,111mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:3,840,000円~
ホンダ ステップワゴン
2022年5月にフルモデルチェンジをして新発売をした新型ステップワゴン。
ステップワゴンのフルフラット化にはいくつか方法がありますが、中でも
3列目シートを床下に格納し2列目を前方に移動する方法が一番おすすめ。最大174cmの完全なフラット空間が出来上がるので、身長170cm程度の方であれば足を曲げずに快適に眠れる広さです。
もちろんシートを倒すだけでもフラット化は可能ですが、段差が10cmと大きく、完全なフルフラットにはなりません。社外品のマットやクッションを上手に使って段差を解消しましょう。
【基本情報】
- 室内長:3,220mm
- 室内幅:1,500mm
- 室内高:1,425mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:3,053,600円~
日産 セレナ
セレナは、日産が室内空間の広さがミニバンの中でトップクラスと誇るファミリーカーです。全てのシートに座り心地の良いスペシャルシートが採用されているので、
アウトドアの長距離ドライブでもゆったりくつろげるのが特徴です。
セレナには標準仕様のほかにもさまざまなバリエーションのモデルがラインナップされています。その中でも
車中泊仕様の「マルチベッド」モデルは必見です。通常のセレナは3列シートですが、「マルチベッド」は3列目がありません。その代わり
ベッドマットが格納されていて、車中泊時にそのマットを展開する仕様になっています。
マットを展開すると長さ2120mm、幅1320mm、高さ830mmの広々としたフラットなスペースが出現。普段使いも車中泊もどちらも重要視したいあなたにピッタリの車種ですよ。
【基本情報】
- 室内長:3,240mm
- 室内幅:1,545mm
- 室内高:1,355mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:2,768,700円~
フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン
ゴルフトゥーランは、アルファードやエルグランドなどちょっといかつい見た目の国産のミニバンとは違うシンプルな見た目のミニバンです。2016年に日本で販売が開始されました。
コンパクトなミニバンですが、車中泊には適した仕様なのが特徴。
2列目を倒すだけで完全なフラットな空間ができ、
フロアの長さは約194cmもあるので長身の方でも足を伸ばして休めます。天井までの高さは89cmと窮屈な思いをしないのもポイントです。
【基本情報】
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:4,435,000円~
車中泊におすすめのワンボックス4選
普段乗りよりも車中泊をメインに考えているなら、広さも高さも広々のワンボックスカーが一番おすすめです。ここからは車中泊で人気のワンボックスカーを4つ厳選して紹介していきます。
トヨタ ハイエース バン
車中泊用の車といったらハイエースと言われるくらい、使い勝手の良い室内が魅力の一台。
ハイエースはロング、スーパーロングなど長さや幅などサイズに多彩なバリエーションがあります。その中でも一番コンパクトなボディでも、長さ300cm、幅152cmという広さが魅力です。
荷台部分は完全なフラット化が可能。
その長さは最大185cmもあるので、マットを敷けばゴロゴロと寝転がれるベッドが完成します。
その人気の高さからハイエース専用の車中泊グッズが純正だけでなく、車外からもたくさん販売されています。自分好みにカスタムができる自由度の高さも魅力のひとつです。
【基本情報】
- 室内長:3,000mm
- 室内幅:1,520mm~
- 室内高:1,170mm~
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:2,392,100円~
日産 NV200バネット
ハイエースよりは小さいながらも、商用車特有の積載性を活かせる車中泊におすすめの一台です。
標準仕様でも十分車中泊に使える車種ですが、
車中泊用にカスタムされている「NV200バネット マルチベッド」モデルを選ぶのをおすすめします。
マルチベッドモデルは3列目のシートの代わりに、跳ね上げ式のベッドシステムが備えつけられています。
普段は跳ね上げているので荷台部分は十分に使用可能です。
車中泊時にベッドシステムを展開すれば大人2人がゆったりと眠れる広いフルフラットな環境ができあがります。
【基本情報】
- 室内長:3,028mm
- 室内幅:1,500mm
- 室内高:1,325mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:2,142,800円~
日産 キャラバンNV350
ハイエースのライバル車でもあるのがキャラバンです。ほぼハイエースと同じようなサイズですが、
荷室の長さはハイエースよりも長い3050mmと広々としたサイズ感です。
また同じ日産のバネットNV200同様に
車中泊仕様のモデル「マルチベッド」があります。同じように跳ね上げ式のベッドシステムが付いていて、長さ1760mm、横幅1510mmの広さ。ベッドの下には350mmの空間が空いているので、車中泊用の荷物を積むことができます。
そのほかにも純正の着脱式テーブル、服がかけられるパイプラックなど
車中泊を快適にするさまざまなオプションが用意されています。車中泊を中心に使う車でより快適性を求めている方におすすめの一台ですね。
【基本情報】
- 室内長:3,050mm
- 室内幅:1,520mm
- 室内高:1,325mm
- フルフラットシート対応:〇
- メーカー希望小売価格:2,526,700円~
トヨタ NOAH
ノアはファミリカーとして人気の高いミニバン。都会的で洗練された見た目と車中泊にも適した広い室内空間の広さが人気の理由です。日常の買い物からキャンプなどのアウトドアまで幅広く使える一台です。
7人乗りと8人乗りがありますが、
2列目のシートがベンチタイプの8人乗り仕様の方が車中泊向きです。
2~3列目のシートを倒すことでフルフラットな空間ができますが、多少の段差が生まれてしまい、やや寝づらいので段差を埋める必要はあります。
またグレードによっては
AC電源が標準でついてくるので、車中泊で電化製品を使いたい方は要チェックです。
【基本情報】
- 室内長:2,805mm
- 室内幅:1,470mm
- 室内高:1,405mm
- フルフラットシート対応:△
- メーカー希望小売価格:2,670,000円~
車中泊をするときの注意点
ここからは車中泊をする前に抑えておきたい4つの注意点を紹介します。車さあれば誰でも簡単にできそうな車中泊ですが、そこはアウトドアの一種なので、注意が必要なこともたくさん。中には命を落とすような危険な行為もあるので、車中泊をする前にしっかり確認していきましょう。
エンジンのかけっぱなしはマナー違反
車中泊中に寒いからと言ってエンジンをかけっぱなしにするのはマナー違反です。
普段から車に乗っている方なら想像がつくと思いますが、エンジンがかかっている車が意外とうるさいものです。それが静かなキャンプ場だったり、夜中の道の駅だったりするとエンジンの音が良く響き、ほかの方にとても迷惑がかかってしまいますよね。
また、マナーの問題だけでなくエンジンのかけっぱなしは一酸化炭素中毒の危険性もあります。
一酸化炭素中毒は、頭痛・吐き気・めまいなどが起こり、最悪、亡くなってしまうこともあります。
一酸化炭素は無色・無臭で気づきにくいのが特徴。寝ている間に何らかの理由で排気ガスが車内に流入して、気づかないうちに一酸化炭素になる危険性があるので、エンジンは必ず切るようにしてましょう。
防犯対策は万全に!
車中泊で注意すべき2つ目のポイントは防犯対策です。
特に、寝ている間は完全な無防備状態なので施錠は必ずしましょう。施錠を怠ると寝ている間に盗難にあっても、気づかない可能性がありますよね。
また、人気がないところで車中泊をするのもなるべく避けましょう。人目がないと何らかのトラブルに巻き込まれる危険性が高くなります。
特に女性だけの車中泊は周りに誰もいない環境で行うのは辞めておくべきです。
さらにSNSでリアルタイムで実況したり、自分の居場所がわかるような写真をアップしたりするのも危険。
せっかくの楽しい車中泊が悲しい思い出にならないように防犯対策は欠かさないようにしましょう。
暑さと寒さ対策も欠かさない
車中泊をするのに暑さや寒さの対策も大切です。
真夏の車内は夜でも気温が高く、とても寝られるような環境ではない場合も。
先に書いたように車のエアコンを付けっぱなしにするのはマナー違反。そこで使いたいのがポータブルエアコンです。
コンパクトながらも家庭用のクーラーと同じレベルの冷却力がある商品も最近は登場しているので、夏に車中泊をする方は要チェックです。
一方、冬の車中泊は凍えるような寒さに冷え込みます。どんなに車内を温めても窓から伝わる冷気で冷えてしまうのが原因です。窓に断熱素材のシェードを貼ることで外からの冷気が伝わりにくくなります。さらに冬キャンプ用のシュラフだけでなく、湯たんぽや電気毛布があると快適に朝まで眠れるので一緒に用意しておきましょう。
エコノミークラス症候群にも注意!
狭い車内でずっと同じ姿勢でいるとエコノミークラス症候群になってしまう可能性があります。
エコノミークラス症候群とは飛行機や車などの狭い座席に同じ姿勢でずっと座り続けていることで、足の血液の流れが悪くなり血の固まり(血栓)ができる症状です。
血栓ができ、血管が詰まることで、呼吸困難などの症状を引き起こす危険性があります。
エコノミークラス症候群を避けるためには次の4つに注意して過ごすようにしましょう。
- 日中は適度に車外に出て体を動かしたり、マッサージしたりする
- 寝るときは足の高さが心臓と同じ高さになるようにする
- ずっと同じ向きで寝ずに適度に体勢を変える
- 夜間でも水分を十分に補給する
車中泊を快適に過ごすためのグッズも要チェック!
車中泊を快適な時間にするためには、揃えておくと便利なグッズがあります。
どんなアイテムを選べばいいのか分からないという方に向けて、車中泊に必須のアイテムを次の4つに厳選して紹介します。
- 季節を問わず快適な眠りに必須の「シュラフ」
- シートの凹凸を解消してくれる「マットレス」
- プライバシー確保と保温機能もある「カーテン」
- 夜でも快適に過ごせる「LEDランタン」
寒い季節でもぐっすり眠れる「シュラフ」
車内をフルフラットな環境にできれば毛布や布団でも眠れますが、大きくかさばるのでシュラフを持っていくのがおすすめです。収納袋に入れればコンパクトなので昼間も邪魔になりません。
シュラフには、真夏のかけ布団代わりにできる夏用、春~秋に使える3シーズン用、真冬の厳しい寒さにも対応できる冬用など季節ごとに対応するシュラフが異なります。
また、シュラフには対応できる温度が表記されているものが多いので、表記温度を目安にあなたが車中泊をする季節や場所に合わせて選べば間違いありません。
冬用のシュラフは、高い保温性が求められるので5万円近くの高価なものが多いです。「いきなり手を出すのはちょっと…」と躊躇してしまう方は、3シーズン用シュラフに電気毛布も一緒に使うとかなり節約できるのでおすすめですよ。
シートの凸凹をフラットに変える「マットレス」
ほとんどの車種はシートを倒しても、微妙に隙間が空いていたり、斜めになっていたりと完全なフラット状態をつくることはできません。
快適なベッド環境をつくるためにも、よりフラットな状態に近づける車中泊用のマットレスを用意するのがおすすめ。
フラットな状態にすれば寝返りもしやすく、エコノミークラス症候群を避けることも可能です。
車中泊用のマットレスには、段差が気にならないほどの分厚さになる、フカフカした寝心地のエアタイプ、より普通のベッドに似た寝心地のウレタンタイプなどがあります。どんな環境で眠りたいか、自分の好みに合わせて選びましょう。
プライベート空間を確保できる「カーテン」
車中泊はテントと違って窓から中が丸見えです。道の駅など人の通りがある場所で休むことも考えるとプライバシーの確保もしたいですよね。そこで使いたいのが車の窓に取り付けるカーテンです。
車中泊用に販売されているカーテンの中には、カーテンレールのいらない吸盤で貼り付けるタイプなど手軽に取り外しが可能なものが多いです。
また、車中泊に人気の車種であれば、窓の形にピッタリと隙間なくはまるサンシェードもあります。カーテンに比べて日の光が入りにくく、断熱性のある素材が使われていれば保温性もあります。
これから車を買う方は、車中泊の専用品があるかもチェックして選びましょう。
夜の車中泊でも快適に過ごせる「LEDランタン」
夜はもちろん、遮光性の高いカーテンを閉め切ると昼間の車内でも真っ暗になるので、明るさの確保が必要です。
車のルームランプを使うことも考えられますが、明るさが十分でないものが多く、バッテリーが上がる心配がありますよね。
そこで、しっかりと明るさのあるランタンを持っていきましょう。
車内で使うので、火を使わない倒れても安心のLEDランタンがおすすめ。消費電力も少なく長時間使えるものが多いです。
車中泊ではおいしいおつまみを作ったり、ゆっくり晩酌したりなど、まったりと大人の時間を過ごすなら雰囲気のある暖色系のランタンがいいですね。車中泊の夜が快適になるように照明にもこだわって選びましょう。
車中泊に最適な車を相棒に自由な旅を楽しもう!
車中泊を快適な時間にするためには、車選びが最も大切です。今回紹介したような、十分な高さと広さ、そしてフルフラットな空間をつくれる車種を選ぶことで、あなたの車中泊デビューは「成功した」と言っても過言ではありません。
さらに、快適な車中泊にするためにも、車中泊に持っていきたい必須アイテム4つもしっかりと選んでいきたいところですね。この記事があなたの車中泊デビューとすてきな思い出づくりの一助になればうれしいです。
▼各アウトドアメーカーからの車中泊グッズはこちらから
車中泊に便利なテーブルおすすめ10選!100均グッズやニトリの活用法も紹介
好きな場所で自由気ままに過ごせる「車中泊」。車中泊を快適にするのにテーブルは必須ですよね。「え、テーブルってそんなに大事?」と思うかもしれませんが、あるとないとでは大違い。この記事では、車中泊にピッタリなテーブルの選び方を4つのSTEPで解説。さらに、お手頃価格で手に入る100均やニトリなど、おすすめのテーブルも紹介しています。これから車中泊を始めようとしている方も、すでに楽しんでいる方もきっと新しい発見があるはず。あなたにピッタリのテーブルを見つけて、車中泊をもっと快適に楽しんでみませんか?
モンベルの車中泊アイテム8選!高品質な寝袋で快適に過ごそう
車中泊キャンプはテントのない方でも始められる、近年注目のキャンプスタイル。アウトドアメーカー各社からも、車中泊に使えるアイテムが続々と発売されています!特に快適な寝心地を手に入れたい方は、シュラフやマットなどの寝具にこだわるのがおすすめ。今回は、人気アウトドアメーカー「モンベル」の車中泊におすすめのシュラフから、マット、ブランケット、ランタンまで、使えるアイテムを厳選してお届けします!
【車中泊も快適に!】ロゴスの車中泊おすすめグッズ8選!マットや寝袋で快眠
キャンプやイベントなどでの車中泊は、テントも必要なくお手軽な寝泊まりの方法です。リーズナブルかつおしゃれなアイテムで人気のロゴスでは、車中泊を快適にするギアを多数販売しています。寝袋やマット、枕といった休憩や就寝時の手助けアイテムから、空間を広くするタープまで、魅力的なロゴスのアイテムを紹介します。