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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
FFヒーターとは?
FFヒーターとは、「Forced draught balanced Flue systems(強制給排気式)」を略したもので、「換気をおこなうヒーター」のこと。車のエンジンが停止していても使用でき、換気の必要がないため、狭い車の車内や、キャンピングカーのオプションとして設置されることが多いアイテムです。
FFヒーターの仕組み
ガソリンや軽油を燃料とするFFヒーターですが、その仕組みは住宅などに設置してあるガス給湯器と同じ。空気と燃料を合わせて燃焼させ、その熱を交換機に送り、車内から取り込んだ空気を温めます。通常、室内で燃焼させると熱と共に有毒な一酸化炭素が発生しますが、FFヒーターは給排気筒を通じで室外に排気する方式。そのため、換気を行わなくても一酸化中毒の心配なく使用できます。
FFヒーターは車中泊の強い味方!
出典:PIXTA
日本RV協会がおこなったキャンピングカーユーザーへのアンケートで、「装着して一番良かった装備」の一位を獲得するなど、非常に実用性が高いFFヒーター。そんな人気アイテムFFヒーターの魅力をチェックしていきましょう。
エンジン停止中に使える
FFヒータは、車のエンジンをスタートさせるバッテリーとは異なるサブバッテリーで駆動します。そのため、エンジンが停止していても使えるのが大きな特徴で、排気や騒音で周囲に迷惑をかけることもありません。自分も周囲も快適に車中泊をするために、ぜひ取り入れたいアイテムです。
低燃費
使用する燃料が少ない量で済むのも魅力のひとつ。燃料にガソリンを使用して一晩つけっぱなしにした場合、1時間で使用する量は最大でも0.27リッター。ガソリン1リッターあたり150円であれば、一晩利用したとしても8時間で約330円と非常に低価格です。
車内の空気が汚れない
FFヒーターは、燃料を燃焼させる際に車外の空気を使用し、燃焼後の空気は車外に排出されます。車内の空気とは別で燃焼システムが稼働するので、車内の空気は汚れず車内で一酸化炭素中毒になる心配もありません。燃料が完全に燃焼されることでにおいも気にならなくなります。
FFヒーターの取り付け
新車のキャンピングカーなどであればオプション装備としてFFヒーターを選択することが一般的ですが、FFヒーターは後付けも可能!取り付けについてのポイントを解説します。
取り付け工事は専門業者に
FFヒータの取り付けは、専門業者に依頼しましょう。自分でも取り付け可能ですが、車本体への加工や燃料ラインの加工など、専門的な知識と技術が必要となります。正しく設置しないと、不完全燃焼や一酸化炭素中毒、火災などのリスクを伴うことに。安全にFFヒーターを利用するために、専門業者による取り付けをおすすめします。
ハイエースなど特定の車種を専門に取り付けを行っている業者もあるため、取り付けたい車で業者を絞っていくのもひとつの手です。たとえばハイエースならスライドドアのステップ部分など主流の設置場所がありますが、実績の多い専門店であれば、そのほかの取り付け位置の相談にも乗ってもらえるかもしれません。
取り付け費用は?
取り付けを専門業者に依頼した場合の費用は、取り付ける車がガソリン車がディーゼル車かによって変わります。およその取り付け費用は、約4万~6万円以上と見込んでおくとよいでしょう。依頼業者によっても価格に差があるので、基本料金でどこまで工事できるかなど、しっかり価格を比較することが大切です。
FFヒーターに使用する燃料の種類
FFヒーターを選ぶ際には使用する燃料の種類に着目しましょう。それぞれの燃料のメリットやデメリット、コスト面について解説します。
走行用燃料
出典:PIXTA
FFヒーターの燃料として、ガソリンや軽油といった車の走行燃料を使用する方法です。車の給油をすることでFFヒーター用の燃料も一度に補給できるため手間がかかりません。
メジャーな走行燃料であるガソリンは寒冷地でも凍ることがないので安心。一方軽油は一定の温度を下回ると凍ってしまうため注意が必要ですが、安価であることが魅力です。また、軽油用のFFヒーターは灯油を使用できるモデルも多く、より手軽に燃料調達が可能です。
LPガス
出典:PIXTA
LPガスを使用するFFヒーターも存在します。しかし、昨今では安全の観点から、ボンベへのガスの充填を行なってもらえないケースも多く、現状主流ではありません。ただ、アメリカ製の車両にはデフォルトでLPガスを使用するタイプのヒーターが装備されていることもあります。車を購入する前に、LPガスを使用したヒーターを搭載されているかどうかチェックするようにしましょう。
ガソリンを使用するFFヒーター
出典:楽天市場
最も有名なFFヒーターブランドと言えば、ドイツのベバスト社。ヨーロッパの寒い地域で信頼を勝ち取ってきた企業で、商品の質の高さは折り紙付きです。使用燃料も1時間あたり0.14〜0.27Lなので、燃費良く快適な車内環境が手に入ります。
【基本情報】
- サイズ:31.1×12.0×12.1cm
- 重さ:2.6kg
- 燃費:140〜270mL/時間
- 動作環境:-40~+40℃
出典:Yahoo!
効率的に車内を素早く暖めてくれるコスパの良いFFヒーター。1時間あたり0.12L~のガソリン消費量で燃費の良さが魅力。キャンピングトレーラーはもちろんのこと、軽キャンパーから、バンコン、キャブコン、バスコンまでさまざまな車種に対応しています。
【基本情報】
- サイズ:32.3×12.0×12.1cm
- 重量:2.6kg
- 燃費:120〜240mL/時間
- 動作環境:-40〜+20℃
軽油(ディーゼル)を使用するFFヒーター
出典:Amazon
コンパクトな本体で、一般的な車でも取り付けやすいFFヒーター。1時間あたりの燃料消費が100〜240mlと燃費の良さがポイント。リーズナブルな価格なので、コスパ重視でFFヒーターを使いたい人におすすめです。
【基本情報】
- サイズ:39×15×14cm
- 重さ:8kg
- 燃費:100〜240mL/時間
- 動作環境:-40〜+20℃
出典:Amazon
-40℃の気温にも対応した、寒冷地での使用に強いFFヒーターです。コンパクトでありながら、急速に車内を暖めてくれる強いパワーが魅力。動作中の音が小さいのもポイントで、部屋を暖めながら静かに過ごせます。
【基本情報】
- サイズ:38.8×14.5×14.5cm
- 重量:8.5kg
- 燃費:180〜640mL/時間
- 動作環境:-40〜+50℃
出典:Amazon
シンプルでコンパクトなFFヒーター。軽キャンパー、バンコン、キャブコン、バスコン、キャンピングトレーラーなど、車種を問わずあらゆるディーゼル車に装着が可能です。寒い時期はもちろん、送風機能付きで夏も活躍。便利なリモコン付きで操作も楽に行えます。
【基本情報】
- サイズ:38.0×14.5×14.5cm
- 重さ:約4.5kg
- 燃費:110~640mL/時間
出典:Amazon
軽油のタンクが一体型になったFFヒーター。液晶ディスプレイで現在の稼働状況を確認できるのが便利です。付属のリモコンで車外からの操作も可能。タイマーなど、便利な機能が充実しているのも魅力的です。
【基本情報】
- サイズ:39.5×16.6×33.0cm
- 重さ:6.47kg
- 燃費:110~640mL/時間
秋冬は日に日に冷え込む時期、キャンプで必ず必要なのはやっぱりアウトドアヒーター!アウトドアヒーターといってもガス、石油、電気、薪と種類が豊富です。ここでは、それぞれの特徴を解説するとともに、おすすめアウトドアヒーターを紹介します。自分にぴったりのヒーターを見つけてみましょう!暖房器具を活用すれば、寒さを忘れてキャンプを楽しめること間違いなし!
出典:Amazon
LCDダイナミックディスプレイが機器の稼働状態を表示し、 燃料・電気・温度を好みの数値に設定できます。強いパワーが魅力で、素早く車内を温められます。
【基本情報】
- サイズ:38.0×25.5×27.5cm
- 燃費:100~200mL/時間
- 動作環境:-40~+80℃
出典:Amazon
コンパクトに積載でき、寒冷地での使用にも強いFFヒーターです。液晶ディスプレイとリモコン付きで、操作性抜群。騒音が少ないため、動作中でも静かに過ごせるのが魅力です。
【基本情報】
- サイズ:42×17×31cm
- 重さ:約4.5kg
- 燃費:230~510mL/時間
出典:Amazon
リーズナブルな価格でありながら、機能に優れたFFヒーターです。-40℃から40℃まで温度を調節でき、車に乗り込む前に車内を暖められます。低騒音で夜も静かに眠れるため、小さな子どもがいるファミリーにおすすめです。
【基本情報】
- サイズ:44×16×38cm
- 重さ:約11kg
- 燃費:-
FFヒーターを取り付けて車中泊を快適に!
FFヒーターを車に搭載すれば、寒い季節や地域でも車で寝泊まりができます。エンジンを止めたままで暖房を利用できるのはとても便利。仕組みを理解し、専門業者に設置を依頼すれば、事故の心配もなく安全に利用できます。ぜひ、冬の車中泊にチャレンジしたい人は、FFヒーターの導入を検討してみてください。
車中泊キャンプの魅力や注意点を解説!初心者におすすめの18アイテムも紹介
車中泊キャンプはテントを使わないため、手軽にアウトドアを楽しめる人気のキャンプスタイルです。本記事では車中泊キャンプの魅力をはじめ、注意点や初心者におすすめの18アイテムを紹介します。キャンプをゆっくり楽しみたい人は、参考にしてください。
今回紹介したアイテム
商品画像 | |||||||||
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商品名 | ベバスト エアヒーター | iFormosa FFヒーター | GlobalYa 5KW 12V | SUDOO FFヒーター | リョクエン FFヒーター | リョクエン 軽油 一体式 FFヒーター | LOPADE FFヒーター | Qbey 車用FFヒーター | NYMFEA ffヒーター |
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