車中泊にエアコンは必要?快適に過ごせるおすすめポータブルエアコン9選
夏の車中泊で避けて通れない車内の暑さ対策。車のエアコンのかけっぱなしはマナー違反で、バッテリー上がりや一酸化炭素中毒のリスクもあり危険です。そこで活躍するのが「ポータブルエアコン」。この記事では、車中泊に最適なポータブルエアコンを9選を紹介します。
車中泊を快適にするポータブルエアコンとは?
夏の暑い季節に車のエンジンを切った後、約30分で車内の温度は50℃を超えるといわれています。そのため、夏の車中泊と温度対策は切っても切れない存在です。甘く見ていると熱中症になってしまうことも…。
そんなシーンで手っ取り早く涼を得るためには「ポータブルエアコン」を使うのがおすすめです。
ポータブルエアコンはその名前の通り携帯できるエアコンです。小型で簡単に持ち運べるので車中泊だけでなく、自宅のトイレや洗面所など小さな部屋で気軽に使えるのが特徴です。
普通のエアコンと同じように強い冷却力があるタイプから、USBにつなげるだけで動く小型のものまで幅広く展開されています。
「ポータブルエアコン」は3種類にわかれる
ポータブルエアコンの種類は「室外機搭載型」「室外機未搭載型」「室外機一体型」の3種類。それぞれの特徴、メリット・デメリットを詳しく紹介していきます。
室外機搭載型
家庭で使う普通のエアコンと同様に、室内機と室外機の2つの部位で構成されています。車内の熱を室外機を通して屋外に放熱するので、このタイプが一番ひんやり過ごしやすい環境にしてくれます。
室外機未搭載型
水や氷などを使って冷たい風を出すタイプ。「冷風機」「冷風扇」などと呼ばれることもあります。電力をあまり消耗しないので、USBタイプの手軽に使えるモデルも多くあります。
室外機一体型
名前の通り、室外機と室内機が一体となっているタイプ。「室外機搭載型」に比べたら威力は落ちますが、しっかりと車内を涼しく冷やす力はあります。
「室外機搭載型」と「室外機未搭載型」の良いとこどりをしたハイブリッドモデルで、ここ近年の車中泊のポータブルエアコンといったらこのタイプのものが多いです。
ポータブルエアコンの失敗しない選び方
これから夏の車中泊を楽しむ人のために、失敗しない車中泊用のポータブルエアコンの選び方を4つのポイントに絞って解説。このポイントを押さえれば、夏の車中泊でも車内を冷やせるエアコンをゲットして、過ごしやすい時間を過ごせるようになります。
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車内の広さに合わせて冷却性能を選ぶ
2
給電方式で選ぶ
3
ポータブル電源の容量に合わせて選ぶ
4
運転音が小さいものを選ぶ
1.車内の広さに合わせて冷却性能を選ぶ
まず第一に、
ポータブルエアコンの冷却力が車内の広さに適しているかを確認しましょう。車内の広さに適していなければ車内が冷えず、折角エアコンを置いても意味がありません。冷却性能の高さは「kW」の数値で表され、数値が高いほど冷却力が高くなります。
【冷却力の目安】
- 家庭用エアコン(6畳用)…約2.2kW
- ポータブルエアコン…0.3~0.7kW
ポータブルエアコンの冷却力は上記の通り0.3~0.7kWが平均的です。
真夏の昼間からポータブルエアコンを使いたい人や、ハイエースなど大きな車で車中泊をするような、冷却力を一番に考えたいという人は
目安として1.0kWを超えるものを選ぶのがおすすめです。
2.給電方式で選ぶ
ポータブルエアコンの給電方式はAC電源(家庭用コンセント)が主流です。そのため、別途ポータブル電源を用意したり、車内にサブバッテリーを用意したりする必要があります。
対して、USB給電タイプであれば大掛かりな準備は不要で、場所を選ばずどこでも使えます。そのぶん、冷却性能はAC電源タイプに比べると劣ってしまうので注意。夏の車中泊を快適にしたいならAC電源タイプがおすすめです。
3.ポータブル電源の容量に合わせて選ぶ
AC電源タイプを使うなら、消費する電力の数値とポータブル電源の出力値と容量も要チェックです。
ポータブルエアコンの消費電力がポータブル電源の出力値を超えているとそもそも使えません。
さらに、ポータブル電源に十分な容量が少ないと数時間で電源が空っぽになってしまうことも。
室外機一体型のポータブルエアコンなら消費電力は150~300Wであることが多いです。
もし、8時間連続で稼働させるのであれば、1200~2400Wh分の容量があるポータブル電源が必要です。
ポータブル電源を一緒にそろえるなら、買おうとしているポータブルエアコンの消費電力と照らし合わせて選ぶようにしましょう。
4.運転音が小さいものを選ぶ
ポータブルエアコンは多少なりとも音が出るアイテムです。キャンプ場の就寝時間は静かに過ごすのが基本。音がうるさいとまわりにも迷惑ですし、あなたもゆっくり寝ることは難しくなります。
音の大きさは「dB(デシベル)」という単位で表します。車中泊で使うなら50~60dB(扇風機~静かな乗用車レベル)を目安に選ぶと安心です。
静音性も合わせてチェックすると、車中泊でも快適な睡眠ができますよ。
車中泊で車のエアコン使用はマナー違反&危険!
「そもそもポータブルエアコンなんて持ち込まずに、車のエアコンを使えば良いんじゃないの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、車中泊で車のエアコンを使うのはマナー違反です。さらには命を落とす危険も。どういうことなのか、詳しく解説していきます。
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エンジンのかけっぱなしによる騒音や大気汚染の問題
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一酸化炭素中毒の危険性も
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バッテリーが上がるおそれあり
エンジンのかけっぱなしによる騒音や大気汚染の問題
車のエアコンを使う場合、エンジンはかけっぱなしになります。車に乗る人ならわかると思いますが、エンジンがかかっている車は意外とうるさいですよね。
特にキャンプ場の夜は静かなので、そんな中でエンジンがかかっている車がそばにあれば、ほかのキャンパーの迷惑になってしまいます。
また、アイドリング状態で放置することで、排気ガスの排出量も増えます。大気汚染の原因にもなるので、車中泊で車のエアコンを使うのはやめましょう。
一酸化炭素中毒の危険性も
車の排気ガスには一酸化炭素という有害な物質が含まれます。排気ガスが何らかの原因で車内に入り込んでしまうと一酸化炭素中毒を引き起こす危険性も。
一酸化炭素中毒は、軽症であっても、頭痛・吐き気・めまいなどが起こり、さらに重症になると意識消失や昏睡などが起こり、最悪、死に至ることもあります。このように、命を落とす危険もあるので車中泊で車のエアコンを使うのはNGです。
バッテリーが上がるおそれあり
車中泊中にエアコンを使用すると、車のバッテリーが上がる可能性がある点にも注意が必要です。車に搭載されているバッテリーは、エンジンをかけた状態で充電しながら使用します。そのため元々の容量はそこまで高くありません。消費電力の高い車のエアコンを使ってしまうと、バッテリーが消耗され車が起動しなくなる可能性があります。バッテリー上がりの面でも、夏の車中泊では車のエアコンではなく、ポータブルエアコンを用意するのが安心です。
夏の車中泊におすすめのポータブルエアコン9選
ここからは、車中泊で使いたいおすすめのポータブルエアコンを紹介します。夏でも快適空間がつくれるように「AC電源タイプ」に絞ってピックアップしました。中には「家庭用エアコンに引け目を取らないほど冷却力が高い!」と評判のアイテムもありますよ。ぜひ、あなたの車中泊のお供になるエアコンを見つけてくださいね。
爽やかな
ブルーのカラーリングがおしゃれな一台。バッテリーとコンセントの2WAY仕様で、自分のスタイルに合わせて使えます。同シリーズのバッテリーを4つ装着でき、長時間使用可能です。
【基本情報】
- 冷却力:-
- 消費電力:200W
- 動作音:53dB
- サイズ:幅23×奥行き47.4×高さ32.2cm
- 重さ:8.5kg
出力200W以下の小さなポータブル電源でも稼働できるエアコンです。
ピンポイントに風が当たる様に冷却用ダクトが付いているのも魅力。0.41kWと低めの冷却力なので夜の就寝時に使う方におすすめです。
【基本情報】
- 冷却力:0.41kW
- 消費電力:250W
- サイズ:幅27×奥行き39×高さ62cm
- 重さ:13kg
ポータブルエアコンは貯まった水を捨てる作業が必要ですが、このモデルは
排水作業が不要。冷風ダクトも付属しているので当てたい部位に固定して冷たい風を送り出せます。消費電力が小さいので小さめのポータブル電源でも使えますよ。
【基本情報】
- 冷却力:0.37kW
- 消費電力:158W
- サイズ:幅20×奥行き61.5×高さ27cm
- 重さ:11.5kg
業界初のデュアル換気システムを採用したポータブルエアコン。外気の取り入れと排気を別系統にわけることで、効率の良い空気循環を可能にし、パワフルな冷却を可能にしています。
消費電力が250Wの省エネ設計なのもポイントです。
【基本情報】
- 冷却力:0.85kW
- 消費電力:250W
- 動作音:47~62dB
- サイズ:幅34.5×奥行き75×高さ38cm
- 重さ:10kg
1.758kWの
家庭用エアコンとも引けを取らない冷却力の高さが魅力のポータブルエアコンです。これを使えば、車内は快適な空間に早変わり。リモコン付きなので、寝転がりながら風量調整ができる利便性の良さもポイントです。
【基本情報】
- 冷却力:1.758kW
- 消費電力:550W
- 動作音:42~56dB
- サイズ:幅34.5×奥行き75×高さ38cm
- 重さ:13.8kg
コンパクトですがエアコンとしての機能はもちろん、
除湿・加湿・空気清浄機としての機能も搭載されているため、さまざまな場面で活躍できるアイテムです。オプションの窓用ダクトキットを使えば排熱も外に出せるので、車内を効率よく冷やせます。
【基本情報】
- 冷却力:0.8kW
- 消費電力:350W
- サイズ:幅37.5×奥行き28.5×高さ50cm
- 重さ:13.2kg
ポータブルエアコンの中でも軽く、
持ち運びしやすいのが魅力。消費電力も小さめなので1,200Whのポータブル電源があれば一晩つけっぱなしもできます。そのぶん、冷却力は0.293と小さめなので初夏など気温が低めの環境で使うのがおすすめです。
【基本情報】
- 冷却力:0.293kW
- 消費電力:240W
- 動作音:45.8dB
- サイズ:幅27.2×奥行き67.8×高さ35.4cm
- 重さ:9.8kg
家庭用エアコンと同じコンプレッサー式で
室温より約7℃低い冷風を出せるポータブルエアコン。業界でも最小かつ最軽量なので持ち運びが楽です。除湿もできるのでジメッとした車内をカラっと過ごしやすい環境に整えてくれます。
【基本情報】
- 冷却力:0.293kW
- 消費電力:160W
- 動作音:45.8dB
- サイズ:幅22×奥行き22×高さ41.4cm
- 重さ:7.62kg
水を入れてスイッチを入れるだけで稼働する、室外機未搭載型のポータブルエアコンです。AC電源、USB電源の両方が使えるので、
どこでも設置ができるのもポイント。特許取得の冷却技術で最大で室温より10℃低い冷気を出す冷却力も魅力です。
【基本情報】
- 冷却力:-
- 消費電力:6W
- 動作音:-
- サイズ:幅19×奥行き20.1×高さ17.5cm
- 重さ:1.5kg
エアコンと併用したい暑さ対策アイテム
ポータブルエアコンを導入しても、車内の暑さ対策はひと工夫が大切。エアコンの効率を高めたり、体感温度を下げたりする補助アイテムを取り入れることで、車中泊がさらに快適になります。ここでは、エアコンと一緒に使いたい便利な暑さ対策グッズを紹介します。
ポータブル扇風機
小型で省電力なポータブル扇風機は、エアコンの冷気を車内に効率よく循環させるサポート役として活躍。クリップ式やシガーソケット電源式など、車中泊向けの設置しやすいタイプも充実しています。複数人で車中泊する場合や、体感温度を下げたいときにあると便利です。
冷感タオル
水で濡らして軽く絞るだけで、気化熱によって肌表面をひんやりと冷やしてくれる便利なタオルです。首や額に巻くだけで涼しさを感じられ、エアコンの冷気が届きにくい場面にも重宝します。洗って繰り返し使えるタイプが多く、コスパも良好です。
遮光カーテン
昼間の直射日光を遮ることで、車内の温度上昇を大きく抑えられるアイテムです。窓から差し込む熱をカットすることで、エアコンの冷却効率もアップ。吸盤で貼るタイプや、折りたたんで収納できるものなど種類も豊富です。目隠しにもなるので、プライバシー保護の面でも車中泊では必須のアイテムです。
車中泊用ポータブルエアコンに関するQ&A
ポータブルエアコンを初めて導入する人にとっては、不安や疑問がつきもの。ここでは、車中泊でのエアコン使用に関して、よくある質問とその答えをまとめました。購入前や使用時の参考にしてください。
ポータブルエアコンの電気代は高い?
消費電力によって異なりますが、たとえば250Wのエアコンをポータブル電源で8時間使用すると、約2kWh相当の電力が必要です。自宅の電気代換算だと40〜60円程度ですが、ポータブル電源の容量や充電回数によってコストは変わります。
排熱や排水の処理はどうしたらいい?
室外機付きモデルは必ず排熱ダクトを外へ出す必要があります。窓用キットや排熱ホースを活用してください。また、結露によって出る排水は製品によっては自動蒸発機能付きのものや、タンク式で手動排水が必要なものもあります。購入時に要確認です。
ポータブル電源の容量はどれくらい必要?
消費電力300Wのエアコンを8時間使用するなら、最低でも2,400Wh以上のポータブル電源が必要です。容量不足だと途中で切れてしまうため、電源容量と消費電力のバランスは事前にチェックしておきましょう。
夏の車中泊はポータブルエアコンで快適に
ポータブルエアコンは、エンジンを切った状態でも車内を涼しく保ってくれます。本記事で紹介した10種類のおすすめモデルから、あなたの夏のアウトドアを応援する相棒を見つけて、車中泊をもっと快適なものにしましょう!
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