車中泊&キャンプで使えるポータブル電源おすすめ39選!便利な使い道も紹介
キャンプや車中泊で活躍するポータブル電源。アウトドアシーンだけでなく、災害の備えとして1つ持っていると便利なアイテムです。本記事では、ポータブル電源の使い道や選び方、最強の大容量バッテリーを搭載したものから機能性に優れたものまで紹介します。
ポータブル電源とは?
ポータブル電源は、気軽に持ち運べる大容量バッテリー機器。ポータブルバッテリーやポータブル蓄電池と呼ばれることもあり、USBポートはもちろん、ACポートやシガーソケットが搭載されています。
スマホやパソコンなどのモバイル製品をはじめ、さまざまな製品に給電できるのが魅力です。容量によっては炊飯器やポータブル冷蔵庫などの家電製品も野外で使用できるため、キャンプや車中泊だけでなく、災害時にも活躍します。
ポータブル電源の使い道
ポータブル電源は高額なものが多く、キャンプや車中泊にはいらないと思っている人もいるかもしれません。短時間のアウトドアを楽しみたい人や、電化製品を使わない人は必要ない場合もありますが、持っているとさまざまな使い道があるアイテムです。
たとえば、寒い季節には電気毛布やヒーターなどの暖房器具を使用でき、快適なアウトドアを楽しめます。車中泊でもポータブル電源があると、エンジンをつけなくてもスマートフォンの充電や電気カーペットを使うことが可能。急な停電や災害が起こったときにも活用できるので、1つ持っていると心強いアイテムです。
モバイルバッテリーとの違いは?
モバイルバッテリーは、ポータブル電源と同様に電気を使用する機器に給電するアイテム。カードサイズで薄型のものも多く、持ち運べる充電器として重宝されています。そんなポータブル電源とモバイルバッテリーとの大きな違いは、出力の大きさと搭載する出力端子の違いです。
モバイルバッテリーはその名の通りスマートフォンやタブレットなどのモバイルの充電がメイン。一般的に容量は10,000mAhから30,000mAhほどで、家電製品など大きな電力を使う場合は充電できません。出力方法はUSBがメインになっているため、充電できる製品も限られています。
一方、ポータブル電源は本体がモバイルバッテリーよりも大きく、バッテリー容量や出力数が多いのが特徴。出力もUSB以外に、ACやDCもそなえ、アウトドアや防災時に家電製品などを充電できます。ただ重量感があるので、持ち運びするのに少々不便なのが難点です。
ポータブル電源の選び方
ポータブル電源はさまざまな種類があるので、安易に選んでしまうと後悔してしまう可能性があります。選ぶときには
使用目的に合ったものを選択するのがポイントです。ここからは、ポータブル電源を選ぶ上で重要な7つのポイントについて詳しく解説していくので、チェックしてください。
【ポータブル電源の選び方】
- ポータブル電源の容量
- 出力ポートの種類と数
- 充電方法と充電時間
- 定格出力と周波数
- 出力波形
- 安全性(PSEマーク)と保証
- 災害時に役立つ機能
1.ポータブル電源の容量
ポータブル電源のバッテリー容量は、
「Wh(ワットアワー)」と呼ばれる単位で表し、1時間ごとに消費される電力量を指します。使用日数別の容量の目安としては以下のとおりです。
使用日数別の容量の目安
- 1〜2日間:400Wh~500Wh
- 3日間:700Wh~
出力数の多いドライヤーやホットプレートなどの家電製品を使いたい場合や防災用としてそなえたいのであれば、1,000Wh以上あるほうが安心です。バッテリー容量が多くなればポータブル電源のサイズも大きく重くなり、持ち運びが大変になります。価格も上がる傾向があるため、
予算と使用目的に合わせて選ぶのがポイントです。
2.出力ポートの種類と数
ポータブル電源の出力ポートは、
主にAC出力・DC出力・USB出力の3種類あり、対応している電子機器が異なります。
【出力ポート対応の電子機器】
- AC出力(コンセント):家庭用電化製品
- DC出力(シガーソケット):オーディオ、ビデオ機器、小型扇風機
- USB出力(USB-A・USB-C):携帯電話、携帯音楽プレーヤー、携帯型ゲーム機、ノートパソコン
AC出力ポートは、一般家庭にあるコンセントの差し込み口と同じタイプ。出力できる電力が多いため、扇風機やポータブル冷蔵庫などの電化製品に使え、アウトドアシーンでも活躍します。一方、USB出力ポートはType-AとType-Cの2種類があります。モバイルバッテリーにもあり、主にスマートフォンやタブレットの充電がメインです。
DC出力ポートは車載専用の電化製品をつなげることが可能。最近ではシガーソケットタイプが多く、車中泊で重宝します。AC出力ポートより消費電力が低いので、長時間使いたいときなどにも便利です。
製品によって搭載している出力ポートの種類や各ポートの数、付属品が異なります。ポータブル電源によっては、何口か同時に給電ができるものもあるため、購入前に確認しておきましょう。
3.充電方法と充電時間
ポータブル電源はコンセントから充電するのが一般的ですが、シガーソケットや別売りのソーラーパネルで充電できるものもあります。キャンプや車中泊、災害時にポータブル電源を使用することを考えると、コンセント以外の充電方法にも対応しているもののほうがさまざまなシーンに対応しやすいでしょう。
ポータブル電源の充電時間は平均で4〜6時間ほどですが、さらに早く充電したい人は急速充電規格に対応したものを選ぶのがおすすめ。中には、1時間以内でフル充電できるタイプもあります。短時間で効率的に充電でき、手間も軽減できますよ。
4.定格出力と周波数
電化製品には消費電力や稼働時間を踏まえた上で「定格出力」という、安定した電力を連続して出せる値が設定されています。使用時、
定格出力を超えていると給電できず、誤作動を起こしてしたり、故障の原因にも繋がりやすいです。
ポータブル電源使用時の容量目安
- 冷蔵庫:150W~500W
- 扇風機:50W~60W
- 電気毛布:50W~90W
- ノートパソコン:50W~120W
ドライヤーの消費電力は600〜1,200Wと、冷蔵庫や電気毛布より高め。この場合、出力が1,000W以下のポータブル電源を使うのは危険です。
家庭用コンセントの周波数はHz(ヘルツ)という単位で表され、地域によって50Hzと60Hzにわかれています。家電製品によって対応している周波数が異なるため、
ポータブル電源のAC出力ポートと家電製品の周波数が一致しているかを確認しましょう。
5.出力波形
ポータブル電源の出力波形は、
正弦波(せいげんは)・矩形波(くけいは)・修正正弦波(しゅうせいせいげんは)の3種類にわけられます。
- 正弦波…なめらかな曲線を描く波形。一般家庭のコンセントから流れているタイプ
- 矩形波…正弦波に似た波形。角ばっているがコスパのいいタイプ
- 修正正弦波…角張った波形。最もシンプルなタイプ
安全性を重視するなら正弦波がおすすめです。パソコンや精密機器をはじめ、多くの電化製品が正弦波に合わせて設計されているので、安心して使用できます。矩形波や修正正弦波は使用する機器を選び、合わないものは故障してしまう可能性があるため要注意です。
6.安全性(PSEマーク)と保証
ポータブル電源は多くの電気を貯めるので、発火や発熱、爆発などの危険がないかも気になるところ。安全に使用するためにも、「PSE(電気用品安全法)認証」を受けたPESマークのついているものを選びましょう。
PESマークは、電気用品安全法の基準をクリアしていることを証明するマークです。ポータブル電源は義務化対象外なので、製品によってはPESマークなしで販売されているケースもあります。その場合、確実な安全性が確保されておらず、事故などの原因になることもあるので注意が必要です。
ポータブル電源は比較的長く使用するもの。保証がきちんとついているか、期間はどれくらいなのかも、事前に確認しておくと安心です。
7.災害時に役立つ機能
災害時を想定して、ポータブル電源の購入を考える人も多いはず。ポータブル電源の中には、ライトがついていたり、防水機能をそなえていたりするものもあります。停電になったときに、ライト付きのポータブル電源があれば、緊急時の警告灯としても活躍。点滅モードの有無も確認しておけば、災害時に役に立つでしょう。
最強のポータブル電源おすすめメーカー!日本製も紹介
ポータブル電源を選ぶ上で、気になるのがメーカーです。ここでは高性能のポータブル電源を発売している主なメーカーを4社紹介します。日本のメーカーもあるのでチェックしてみましょう。
Jackery(ジャクリ)
ジャクリはアメリカのポータブル電源メーカー。世界初のポータブル電源を生産し、販売したのもジャクリです。大容量のアイテムからバックパックに入るほどコンパクトなアイテムまで、ユーザーのニーズに合わせた製品を展開しています。鮮やかなオレンジの差し色が魅力的です。
EcoFlow(エコフロー)
中国に本社を構えるエコフリーは2017年に設立されたポータブル電源メーカーです。最強といえるような大容量のもの以外にも、使い勝手の良いコンパクトなものも展開。本体を急速充電できるアイテムが高評価を集めています。
Anker(アンカー)
モバイルバッテリーでおなじみのアンカーもポータブル電源を多数発売しています。ポータブル電源としての性能はもちろん、本体にLEDライトを搭載したアイテムが多く、緊急時に役立ちます。長期間の保証サービスも魅力的です!
JVCケンウッド
音響機器メーカーとして有名な日本のメーカーであるJVCケンウッドもポータブル電源を発売しています。大容量モデルは発売していませんが、日本メーカーならではの安心感と安全性が魅力です。表記が日本語なのもうれしいポイント。デザイン性の高いアイテムを多く展開しており、キャンプサイトをおしゃれに飾りたい人におすすめです。
【2,000Wh〜】最強の大容量ポータブル電源9選
炊飯器やホットプレートなど、本格的な調理家電を複数接続しても、安定的に電気が供給されるのが2,000Wh以上のタイプ。超大容量で、まさに最強といえるポータブル電源です。重たいタイプなので、持ち運び方法もチェックしておきましょう。
【500Wh〜2,000Wh】防災・非常用に使えるポータブル電源17選
連泊のキャンプで活躍するのが、500Wh以上の大容量ポータブル電源。防災や非常用にも使える容量なので、一家に1台持っておくと安心です。サイズは少し大きめなので、車に乗せるスペースが確保できるか、収納場所に収まるかなども確認しておいてください。
【300Wh〜500Wh】キャンプ&車中泊におすすめのポータブル電源7選
1泊のファミリーキャンプや車中泊に便利なのが300Wh〜500Whのポータブル電源。使い勝手の良い容量なので、はじめてのポータブル電源としてもおすすめです。おしゃれなものもあるのでチェックしてみてください。
【100Wh〜299Wh】コンパクトでソロ&デイキャンプにおすすめのポータブル電源6選
100Wh〜299Whは持ち運びやすいコンパクトサイズが魅力です。ソロキャンプやツーリングキャンプにも持っていきやすく、モバイルバッテリーでは物足りないという人にもぴったりの容量。また、スペースが限られている車中泊でも邪魔になりにくいためおすすめです。
知っておきたいポータブル電源との上手な付き合い方
ポータブル電源を使いこなすために、使い方を知っておくのは重要なポイントです。上手な付き合い方として、3つのポイントをピックアップしたので確認してください。
スマホ連動機能を活用する
ポータブル電源の中には、スマホと連動したものもあります。専用のアプリをインストールすれば、スマホから遠隔操作が可能です。電源のオンオフはもちろん、バッテリー残量の確認やイトの点灯、最大充電量の設定までできる機種も。調理などで手が離せないときなども操作できて非常に便利です。
バッテリー寿命を伸ばすコツを覚えておく
ポータブル電源に内蔵されているリチウムイオン電池は、
使っていると劣化していきます。寿命となるサイクル数は製品によって異なりますが、一般的に500~2,500回程度、年数にして6~11年程度が目安です。使用方法や保管場所に注意することによって、寿命よりも長く使用できる可能性もあるので、確認しておきましょう。
【寿命を伸ばして長く使うコツ】
- バッテリーの残量を60〜80%の間にして保管
- 高温や低温を避けた場所で保管する
- 定格出力を超える機器の給電をおこなわない
- バッテリーが空になるまで使い切らない
- 本体を充電中に機器に給電しない
正しい捨て方を理解しておく
ポータブル電源には、一般的にリチウムイオン電池が使用されています。これは衝撃や気圧により発火する恐れがあり、
通常の乾電池のように一般家庭の燃えないゴミで出せません。廃棄する際は、下記の3つの方法をチェックしてみてください。
【ポータブル電源の処分方法】
- 自治体の処分方法を確認する
- 製造元メーカーに回収してもらう
- フリマアプリで売却する
一般的には、自分の住んでいる自治体で処分・回収してもらうのがベター。自治体により対応が異なるので、まずはホームページを確認してみましょう。
ジャクリやエコフロー、アンカーなどは
無償回収やリサイクルサービスをおこなっています。送料は負担になりますが無料で引き取ってくれるため、対象のメーカー製のポータブル電源を処分したい場合は、利用してみるのもありです。
ただし、
家電量販店ではポータブル電源のリサイクルは対象外になっているので、持っていっても回収してもらえません。もしまだ使用できるものであれば、フリマアプリなどで売却しても良いでしょう。
最強の大容量ポータブル電源でキャンプを進化させよう!
大容量のポータブル電源があれば、車中泊やキャンプで電化製品を使える幅がぐっと広がります。災害時など万が一のそなえとしても役に立つため、1台持っていて損はありません。使用用途に合ったポータブル電源を見つけて、アウトドアをより快適にしましょう。