冬キャンプでの服装の選び方!おすすめ防寒アイテムで寒さ対策を万全にしよう
「冬キャンプにどんな服を着ていけば良いのかわからない…」と悩んでいる人に向けて、服装や選び方、一番大切なレイヤリングのコツについて紹介します。コスパ最強なアイテムから高機能なアウトドアブランドまで、おすすめの防寒アイテムもピックアップしました。
冬キャンプの服装で気を付けることって?
澄んだ空気の中、大自然やほかほかのキャンプ飯を満喫できる冬キャンプ。しかし、初めての人にとっては、どんな服装で過ごせば良いか悩ましいもの。服装選びに失敗すると、あまりの寒さに「凍えて終わってしまった…」なんて悲しい思い出になることも。そこで今回は、冬キャンプにおすすめの服装と、押さえたいポイントを徹底解説します。
1
重ね着(レイヤリング)が基本!
2
ベースレイヤーは吸水・透湿性に優れたものを
3
ミドルレイヤーは保温性を重視
4
アウターレイヤーは撥水・防風加工を選ぶと安心
5
頭と足元を温めるのもマスト
【ポイントその1】重ね着(レイヤリング)が基本
寒さが厳しい冬キャンプでの服装で一番押さえておきたいことは、「
レイヤリング」です。レイヤリングとは重ね着のこと。重ね着をすることで、
暖かい空気を溜め込むことができ、
体温を外に逃がしません。レイヤリングは、以下の3層から成り立っています。
- 下着のベースレイヤー
- 中間着のミドルレイヤー
- 上着のアウターレイヤー
なお、
3枚を重ね着するのではなく、
あくまで「3層」という考え方です。冷え込みが激しければ、ミドルレイヤーを2枚重ねてもOK。それぞれのレイヤーごとの役割と適切な服装については、この後の項目で解説していきます。
【ポイントその2】 ベースレイヤーは吸水・透湿性に優れたものを
ベースレイヤーは、一番下に着るいわば肌着のことを指します。ベースレイヤーには、保温性・吸水性・透湿性の3つの性能がある素材のものを選びましょう。
冬キャンプはチェアに座ってのんびりと過ごすことが多いため、大汗をかいて暑くなることはほぼありません。そのため、保温性の高さは必須です。
冬キャンプでも昼間にテントやタープを設営すると汗をかきます。汗を吸った衣服をそのままにしておくと、汗が冷えて体温がさらに下がり、凍傷など危険な状態にも陥りやすくなってしまうことも。ベースレイヤーは保温性もあり、汗を吸い、それを吐き出せる透湿性に優れているものを選ぶと安心です。
おすすめの素材は「メリノウール」。メリノウールとは、「メリノ種」という羊から取れる高級ウールのことです。優れた保温・吸水・透湿性の3つがそろっています。
【ポイントその3】ミドルレイヤーは保温性を重視
ミドルレイヤーは、ベースレイヤーの上に着る服のことで、その役割は、空気の層をつくり暖かさを増大させることです。そのため圧倒的な保温性が求められます。
具体的には保温性が高いフリースやダウンなどがミドルレイヤーとして着用されることが多いです。フリースだけ、フリースと薄手のダウンの2枚重ねなど、その日の気温に合わせて着る枚数を調整するのがおすすめ。そのため、ミドルレイヤーは厚手のもの、薄手のものをそれぞれ用意しておくと、気温に合わせて組み合わせられて便利です。
逆に、かなり分厚いフリースやダウン1着だけで対応しようとすると、時間帯によっては暑かったり寒かったりして調整が効きません。ミドルレイヤーは、保温性を重視しながら、組み合わせられるように何枚か準備するようにしましょう。
【ポイントその4】アウターレイヤーは撥水・防風加工を選ぶと安心
アウターレイヤーは一番外側に着るアウターのことで、ベースレイヤーとミドルレイヤーでつくりあげた暖かさを外に逃がさないようにフタをする役割があります。
キャンプ中は急な雨や雪が降ることもあることに加え、冷たい北風から身体を守る必要もあります。そのため、アウターレイヤーには撥水・防風性の2つが求められるのです。
また、冬キャンプでは焚き火をする人が圧倒的に多いはず。そのため、火の粉で衣服に穴が開いたり、燃え広がらないように、難燃性の素材が使われているアウターがおすすめです。ただし、難燃性の素材としてよく使われるコットンには撥水・防風性はあまりありません。そのため、荷物に余裕があるなら焚き火用のアウターレイヤーを別に持っていくと安心です。
【ポイントその5】頭と足元を温めるのもマスト!
冬キャンプの服装ではレイヤリングも大切ですが、頭と足元を冷やさないことも暖かく過ごすためのポイントです。
頭には脂肪がほとんどないので、寒いとどんどん熱が逃げて冷えの原因になります。ロシアなど寒い地域の人がモコモコの帽子を被っているのがその証拠。そのため、冬キャンプでもニット帽や耳を隠せるような帽子を用意することがおすすめです。
また、冬の地面から登ってくる冷気は冬キャンプの大敵。足元からの冷気で徐々に寒くなるので、厚手の靴下や冬用の靴を用意することも鉄則です。
足は汗をかきやすく蒸れやすいので、靴下の素材は保温・吸水・透湿の3つの性能がそろったメリノウール、靴はキャンプ中はテント出入りがしやすいようスリッポン型のもこもこしたものがおすすめです。なお、厚手の靴下を履くので、靴のサイズはいつもより少し大きめを選ぶようにしましょう。
冬キャンプにおすすめのベースレイヤー3選
ベースレイヤーには、保温性があり、蒸れや汗冷えを防ぐ吸湿・透湿性に優れたもの選ぶのがポイント!アウトドアブランドが手がける高機能な肌着がおすすめです。
冬キャンプにおすすめのミドルレイヤー3選
アウターとインナーの間に着るウェアのミドルレイヤーのおすすめ製品を紹介します。ミドルレイヤーに求められる役割は圧倒的な保温力。暖かさを保てるフリース素材のものをピックアップしています。
アウトドア用のフリースは、保温・吸湿速乾・軽量・ストレッチ性をそなえた高機能な素材が使われていることが多いです。春秋にも活用できるので、アウトドアを楽しむなら1枚は持っておきたいウェアです。
冬キャンプにおすすめのアウターレイヤー3選
中間着の熱を保持するために必要なのがアウターレイヤー。急な雨、雪、冷たい風から身を守る防寒対策をしながら、キャンプで欠かせない焚き火のために難燃素材が使われたものもピックアップしています。ファッション性も高いオシャレな物を厳選したので、冬のコーデを楽しみたい人は要チェックです!
冬キャンプにおすすめのパンツ3選
寒さが厳しくなってくると、ジーンズやアウトドアパンツでは通用しません。ここではインナーパンツの上に着たい保温性の高いパンツを紹介。焚き火に強いパンツや小物をたくさん入れられるポケットが付いたパンツなどをピックアップしました。
冬キャンプにぴったりの靴下3選
冬キャンプの服装というと上着やパンツに目がいきがちですが、実は地面から登ってくる冷えから足を守るのもとても大切です。ここでは厳しい寒さでも温かい保温力抜群の靴下を紹介します。
保温力だけでなく、防臭効果や蒸れにくい特殊な素材が使われていたりするものをピックアップ。足先が冷えやすい冷え症の人は特にチェックしてみてください。
冬キャンプでも暖かい靴(シューズ)4選
靴下と同じく、冬キャンプで履く靴選びも大切。冬用の靴というと丈の長いブーツが思い浮かぶかもしれませんが、キャンプで使うなら脱ぎ履きしやすいスリッポン型がおすすめ。キャンプ中はテントの中を出入りするので、ブーツだと脱ぎ履き面倒ですよね。フリース素材など保温性のあるものをピックアップしてみました。
さらにあったかく!冬キャンプにおすすめの追加アイテム3選
冬キャンプに持っていきたい小物アイテムはほかにもあります。特に、標高の高い山間部での冬キャンプの寒さは想像以上なので、対策するに越したことはありません。ここで紹介するアイテムも保険として持っていくと快適なキャンプ時間になるはずです。
コスパを重視するなら「ユニクロ」がおすすめ
アウトドアブランドの冬用アイテムは、機能性に優れているぶん、高価になりがち。コスパを重視するなら、ユニクロで購入するのもおすすめです。インナーやマウンテンパーカーなど自分に合ったアイテムを探してみましょう!
ウルトラライトダウンジャケット
ユニクロのウルトラライトダウンジャケットは、
驚くほど薄くて軽いのに保温性が優れているのが特徴。コンパクトに収納することもできるため、キャンプの荷物が減り、多くのキャンパーから人気を集めています。価格も7,000円ほどなので、気軽に購入できることもうれしいポイントです。
ユニクロ公式オンラインショップ
【基本情報】
- サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL、4XL
- カラー展開:ブラック、ワイン、ベージュ、ネイビー、オリーブ
- 素材:ナイロン、ダウン、フェザー、ポリエステル
超極暖ヒートテッククルーネックT
今やほとんどの人が持っているであろうユニクロのヒートテックは、冬キャンプのインナーとしても十分使えます。ヒートテックシリーズの中でも、特に
超極暖のヒートテックウルトラウォームクルーネックTは、暖かいのでおすすめ!また、薄いヒートテックを、インナーの下にさらに重ねて着れば抜群に保温性をアップできます。
ユニクロ公式オンラインショップ
【基本情報】
- サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL、4XL
- カラー展開:ブラック、ホワイト、グレー、ネイビー、グリーン
- 素材:ナイロン、ダウン、フェザー、ポリエステル
ヒートテックギアパンツ
小雨程度の水を弾く撥水加工がほどこされた、キャンプにぴったりのパンツです。
裏地にはヒートテック素材が使われているので、バンツタイプのインナーと合わせれば保温性は抜群。裾にはドローコードが付いていて、下からの冷気を遮断するほか、少し暑い時にはコードをゆるめて風を通すことも可能です。
ユニクロ公式オンラインショップ
【基本情報】
- サイズ展開:XS、S、M、L、XL、XXL、3XL、4XL
- カラー展開:グレー、ブラック、ベージュ、カーキ
- 素材:ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、レーヨン
気温別に見る冬キャンプの服装例
冬キャンプの服装の基本はレイヤリング、そして足元・頭を温めることです。ここからは、気温別におすすめの服装を紹介するので、あなたが行きたい時期、場所に合わせて服装選びの参考にしてみてくださいね。
気温10~15℃未満
気温10~15℃というと、東京などの平野地なら10月後半~11月ごろの気温。このくらいの気温だと日中はそこまで冷え込まずに過ごしやすい一方で、朝・夜は一気に冷え込むので、服装の調整のしやすさが大切です。
昼間かいた汗をサラリ乾かす、吸水・透湿性の高いインナーを用意しましょう。
ミドルレイヤーには少し厚めのトレーナーなどがぴったり。昼間の気温が高いことを考えて薄手の長袖Tシャツがあると安心です。
夜の冷え込みや冷たい風が吹くことを考えて、アウターレイヤーとして防風性のあるマウンテンパーカーなども予備で用意しておきましょう。
【気温10~15℃未満におすすめの服装】
- 吸汗速乾性のあるインナー
- 長袖Tシャツorトレーナー
- マウンテンパーカー
- アウトドアパンツ
気温5〜10℃未満
気温5℃~10℃となると本格的な冬キャンプの装備が必要。平野地でいうなら12月、1月の気温です。
ベースレイヤーは保温性もあって、吸水・透湿性のあるインナーを用意。
ミドルレイヤーは、保温性の高いフリースやセーター、予備として薄手のインナーダウンがあると安心です。
アウターレイヤーには、防風性・撥水性のあるマウンテンパーカーを持っていきましょう。
さらに、このくらいの気温になったら、小物アイテムもマストで準備するのがおすすめ。足元、頭を筆頭に身体の熱が逃げない準備が大切です。
【気温5~10℃未満におすすめの服装】
- 吸汗速乾性のインナー
- セーターorフリース
- マウンテンパーカー
- アウトドアパンツ
- ネック・レッグウォーマー・手袋・ニット帽
気温5℃未満
気温5℃未満となると、キャンプ場の人数も少なくなり、本当の冬キャンプ好きが集まるような気温です。朝晩の冷え込みが激しく、しっかり対策しないと全く寝られないなんてことも…。
インナーは、上も下も着用しましょう。保温性の高いメリノウール素材がおすすめです。
ベースレイヤーは、フリースとダウンなど重ね着がベター。身体の熱が逃げないようにしましょう。
パンツは保温性の高いダウン素材のものだと安心です。
さらに、5℃未満ともなると服装だけの対策では限界が出てきます。使い捨てカイロを血管の太い場所(首の後ろなど)に貼ったり、湯たんぽを用意したり、しっかりとした準備が大切です。
【気温5℃未満におすすめの服装】
- 吸汗速乾性の厚手インナー(上下)
- セーターorフリース
- ダウンジャケット&パンツ
- マウンテンパーカー
- ネック・レッグウォーマー・手袋・ニット帽
- +で使い捨てカイロや湯たんぽなどアイテム必須
子どもの服装で気を付けること
冬キャンプに子どもを一緒に連れていくこともあるでしょう。大人と違って、大はしゃぎして汗をかきやすい子どもの場合の服装は大人の服装とは押さえるポイントが少し異なります。ここでは、子どもの冬キャンプ用の服装を解説していきます。
動きやすい服装を!
キャンプは子どもにとっても一大イベントです。大人の考えている以上に大はしゃぎして動き回ります。重ね着は冬キャンプの服装の大切なポイントですが、あまり重ね着しすぎると動きにくくなってしまうことも。
そのため、ヒートテックの上に薄手の長袖シャツやダウンベストなどを着用し、動きやすく暖かい服装を心がけましょう。
子どもが動き回る昼間は薄手の長袖などで過ごさせ、冷え込む夜には風邪をひかないよう、レイヤリングの法則をしっかり守りミドルレイヤー、アウターレイヤーなど重ね着をすることが大切です。
首、手首、足首を温める!
冷え対策として効率良く体を温めるには、3つの「首」を温めることが大切です。
3つの首とは、「首」「手首」「足首」のこと。首や手首の周りは皮膚が薄いことに加え、太い血管が流れているので、外気温の影響を受けやすい場所です。首回りが冷えてしまうと冷たい血液が全身に回り、身体全体が冷えてしまいます。逆に、首回りを温めることで血行が良なり、効率良く全身に温かい血液をめぐらせることができるようになります。
もし、子どもが寒そうにしていたら、まずはネックウォーマーや手袋などで首・手首・足首から温めてみてください。子どもは大人より体温変化が激しいため、ネックウォーマーなど付け外しがしやすいもので体温調節をするのがおすすめです!
子どもは冬でも汗をかきやすい!
大はしゃぎで動き回る子どもは、思った以上に汗っかきです。冬の寒い日でも、遊びまわると汗だくになることがあります。汗でびしょぬれになった服のままでは風邪をひいてしまうため、着替えを多めに持っていったり、気温に適した洋服を何種類か用意したりすることもポイントです。
冬キャンプで寝る時の服装のポイント
ここまでは、起きているときの服装について解説してきました。起きているときはレイヤリングが大切なポイントでしたが、寝るときは反対に、薄着がおすすめ。薄着で寝袋に入った方が身体の体温が放出されやすく、寝袋の中に溜まって寝袋が全体的に暖かくなるからです。
ダウンジャケットなどモコモコしたものを着こんで寝袋に入ってしまうと、ダウンジャケットの中は暖かくなりますが、寝袋の中は暖まりません。そのため、ダウンジャケットを着ている上半身だけ暖かく、下半身は冷えたまま…ということが起こります。
ただし、薄着で寝た方が暖かいのは、寝袋の性能がその日の気温に対応している場合に限ります。外の気温が0℃近いのに、秋・春用のシュラフに薄着で寝ると逆に冷えすぎて全く眠れません。冬キャンプで快適に眠るには、気温に合ったシュラフの用意をしておきましょう!
冬キャンプの服装のコツを抑えて寒さ対策を万全に!
冬キャンプの服装で気を付けたいことを紹介しました。虫がいなくて、焚き火が暖かく、星空がきれいな冬キャンプは良いことばかり!冬キャンプの服装で一番大切なレイヤリングの法則を守って、気温に合わせてしっかり重ね着をすれば、寒い日でも快適な時間を過ごせるはずです。レイヤリングを習得して、冬キャンプに挑戦してみてくださいね。