富士登山で頻発する4つの失敗。初心者でも後悔しないためのポイントは?
富士登山に挑戦する前に知っておきたい『富士登山に関する4つの失敗』を紹介します。登山初心者にありがちな失敗から、富士登山に特有の失敗まで、起こってしまう原因とその対処法まで解説するので、チャレンジ前にぜひ読んでみて下さい!
空前の登山ブーム!富士登山も大人気!
2016年、8月11日が「山の日」として国民の休日になるほど、アウトドアでは海に続き山も慣れ親しまれるようになりました。日本では、山という言葉で、最初に思い浮かべるものといえば富士山ですよね!
ドライブ中や新幹線に乗っている時に、ちらっと見えるだけでもテンションが上がるのは、日本人にとってそれだけ富士山という山が特別ということでしょうね♪
最近では登山用品の高機能化と軽量化の影響もあって、富士山に登ることがとても簡単になってきました。以前は初心者にはハードルの高かった富士登山も、今では初心者の方でも気軽に登れるようになっています!
2013年6月に世界遺産登録され、外国人観光客の方も多く訪れ、富士山が山開きされる直後には非常に多くの登山客で賑わいます。
日本一の山富士山の登山とは?
側から見ても美しい富士山ですが、標高3,776mの山頂から見渡す景色はまさに絶景!息を呑むような景色が広がっています。その富士登山でも一番の感動シーンはやはり「ご来光」でしょう。富士登山の真価、日本一の絶景を見ればこれまでの疲れも吹っ飛んじゃいます!
そんな日本一の景色を見るために多くの方々が富士山を登りますが、もちろん簡単にたどり着くことはできません。絶景にたどり着くまでには数々の難所が待ち受けています。
特に最近では初心者の方でもチャレンジすることが増えたことで、多くの失敗談を耳にするようになりました。今回は初心者にありがちな失敗をたどりながら、初めてでも失敗しない富士登山をするためにはどうしたらいいかをお教えします!
【富士登山失敗の原因1】3つの事前準備
富士登山での失敗の原因で一番多いのは「準備不足」です。登山客が多くなったり、富士山が世界遺産になったりしたことで、登山初心者の方がノリで登ってしまうというケースをよく耳にします。
半袖半ズボンという軽装で意気揚々と登ってみたはいいものの、登山道半ばで疲労困ぱい状態で帰ってしまう、そんな方もいたそうです。初心者は、徐々に装備を揃えていこうと考えがちですが、登山においては、初心者こそ最高の装備を用意しましょう。
いくら富士山が身近に感じれるようになったからといっても準備は大切です!山頂まで登らない方でも準備は万全の状態にして富士山に登りましょう。とは言ったものの、富士山に登ったことのない方は富士登山に必要な準備なんて完全にはわからないと思います。そこで富士登山ではどんな準備が必要か、失敗談と合わせて見ていきましょう。
マストで用意するものリスト
■トレッキングシューズ
■防寒着
■レインスーツ
■ザック
■地図
■ヘッドランプ
■帽子・サングラス・手袋
■水筒
■救急用品
■サバイバルシート
富士登山の衣類に関する準備不足
初心者の準備不足で一番多いのが「衣類」に関するものです。大きく分けると3つ。「防寒着」「雨具」「着替え」です。富士山の山開きがされている期間、つまり夏に防寒着なんて必要ない、と思う方も多いでしょう。それは大きな間違いです。7、8月の富士山の気温は東京でいうとなんと1、2月の気温と一緒!1、2月に防寒着を着ていない人なんていないですよね?
山開き直後の富士山は梅雨があけていないことがあったり、そうでなくとも山の天気は変わりやすいと言います。雨が降る前提で準備をしたほうがいいでしょう。雨具はきちんとジッパーで閉まり、ちゃんと雨の浸水を防げるものを準備しましょう。靴も防水のものがあったほうがいいですよ!
雨が降った際には絶対に着替えが必要なのは当たり前ですが、実は雨が降らなくとも着替えは必要です!普段階段を登らずにエスカレーターを使っている人は、富士山頂上(建物でいうと約1,000階)まで階段で登ることを想像してみてください。
いくら東京の冬の気温だからといっても大量の汗をかきます。服が吸った汗は身体を冷やし体力低下にもつながるので、汗をかいたらこまめに着替えられるよう、少し多めに持っていくのがいいでしょう。速乾性の下着などを使えば、枚数を節約できますよ!
登山は重ね着が基本!服装で絶対失敗しないための10のポイント
登山初心者にとって持ち物と同じく頭を悩ませるのが、登山の服装。標高の低い山での日帰り登山でも、天気の変化への備えや、体温調節のため、服装は重ね着が基本です。今回は、初心者が知っておきたい登山ウェアの基本と、揃えておきたいアイテムをご紹介します!
富士登山の食べ物・飲み物に関する準備不足
登山はかなり体力を使うので、エネルギーをチャージできるようなおにぎりやカロリーメイトなどの食べ物を持参していくといいでしょう。食べた後にあまりゴミが出ないものを選ぶのがちょっとしたポイントです。
飲み物に関しては天気にもよりますが、1リットル程度は持参していくのが良いでしょう。あまり大量に持って行ってしまうと荷物が多くなったり、トイレが近くなってしまうのでほどほどに。
食べ物も飲み物も山小屋に売っているので、足りなくなったら購入するくらいの準備でいいと思います。ただし、山小屋の商品はとても高いので注意が必要。
富士登山のその他小物に関する準備不足
夏の海で紫外線対策をバッチリしている方でも、登山ではおろそかにしている方も多いのでは?あまり知られていませんが、登山でも紫外線対策は必須。太陽光は上から降り注ぐので標高の高い場所のほうが紫外線が強いのは当然です。
標高が1,000m高くなるにつき、紫外線は10%増え、山頂では地上の約1.5倍に!帽子やサングラスなどの紫外線対策は万全にしておきましょう。
山小屋で宿泊する際に絶対あったほうがいいアイテムがアイマスクと耳栓。登山客が多いお盆休みなどの時期は山小屋は満杯に。宿舎では1畳のスペースに多い時で2、3人も寝ることになってしまいます。
そんな状態で快眠できるのは難しいです。疲労困ぱいの状態で他の人のいびきなどで眠れないのは次の日のコンディションに多大な影響を与えます。アイマスクや耳栓などで少しでも快眠できるようにしましょう。
ミドルレイヤーが鍵?快適に冬の登山をするためのおすすめアイテムを紹介!
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登山にはキャップ?ハット?気になる登山のときの帽子の選び方
登山で帽子は必須アイテム!リュックやシューズなどの登山用品と比べると地味に思われがちですが、重要な役割を果たします。キャップやハット、ニット帽など豊富な種類の中から、シーズンや用途に合わせた帽子を選びましょう!今回は登山初心者向けに帽子の選び方とおすすめ商品を紹介します。
【富士登山の失敗の原因2】 計画不十分
登山初心者にありがちな失敗の原因のもう1つが十分でない計画をしているものです。富士山は約4,000mの山なので、登るには計画を立てることがとても重要になってきます。富士登山をする際には大きく2つに分かれます。それが「日帰り」するか「登頂」するかです。
初めから結論を言ってしまうと「初心者にとって頂上でご来光を見ることは難しい」です。富士登山にチャレンジする方の目的の多くは「ご来光を見ること」だと思います。ですが、ご来光を見るとなると、富士山の5合目を20時から21時に出発して眠らずに登り続けることになります。
前日に登頂し、山頂の山小屋に宿泊しても山頂でご来光を見ることはできますが、前日の疲労を残したまま下山することは初心者の方には少し難しいでしょう。初心者の方はご来光や登頂にこだわらず、日帰り登山から初めて富士登山に慣れることが大事です。
登山ルートの選択
富士山の登山ルートは吉田ルート、富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートの4つあります。ルートによってスタート地点や勾配が変わるので、登山難易度や所要時間、混雑具合が変わってきます。
4つの中でも初心者におすすめなのが吉田ルート。登山ルートの中で一番ポピュラーなルートで、首都圏からもアクセスがよく、山小屋も多いので、多くの初心者が吉田ルートを使っています。
富士山の登山ツアー
登山経験も少なく、自力で判断が出来そうなど、心配であれば、富士山の登山ツアーに参加するのも良いでしょう。様々な種類のツアーがあるので、自分にあったツアーを見つけてくださいね!
▼富士山の登山ツアーについて詳しく知りたい方はコチラ
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富士登山の登り方
出典:AlexBrylov / ゲッティイメージズ
標高の高い山に登る際のつきものが「高山病」です。高山病は低酸素状態に置かれた時に発生し、軽いもので頭痛や吐き気、重くなってしまうと動けなくなってしまったり、最悪の場合は死に至ってしまいます。
若い方だと体力があるので、登るペースも速くなりがちですが速く登るとそれだけ環境の変化も激しくなるので、高山病のリスクが高まります。
初心者の方は登山のペースをつかむのも難しいと思いますが、周りの登山客にペースを合わせたり、事前に「何時までにここまで登る」という目標から逆算してどのくらいのペースで登らなきゃいけないかを計画立てておきましょう。
富士登山の時期の選択
登る時期を決めることももちろん重要です。山開き後すぐは登山客も多く、年によっては梅雨が抜けていないこともあります。雨の中の登山は体力をかなり消耗するため初心者の方にはおすすめできません。
また、混雑期はトイレに待ち時間が数十分に及ぶ程の行列ができたり、たくさんの登山客が山小屋を利用したりするためおすすめできません。
初心者の方は余裕を持って登ることができる、混雑していない時期を選ぶのがベターでしょう。8月中旬のお盆の時期もたくさんの登山客が利用するため、7月下旬からお盆を除く8月下旬の平日が登山初心者にはおすすめの時期ですよ!
【富士登山の失敗の原因】 トイレ
富士登山で初心者に多い失敗の原因その3はトイレに関するものです。富士山にかかわらず登山ではトイレの場所やルールを把握しておくことは必須となります。
富士登山のトイレの場所について
富士山に設置されているトイレは数が限られています。登山途中でトイレに行きたくなっても、その場にトイレがなければもちろん利用することができません。
登山ルートによってトイレの設置数は異なりますが、だいたい登っている時には5〜6時間に1箇所、下っている時には3〜4時間で1箇所という認識で良いと思います。こまめに利用しておいたほうが良いでしょう。
ルールについて
富士登山で初心者の方が驚くのがトイレの利用ルールについてです。トイレを利用するには基本的に200円の利用料が必要で、標高の高い場所ほど利用料は高くなります。
利用料をとっている理由は、富士山のトイレでは環境を保護するために廃棄物の処理に年間で莫大な金額を投資しているためです。綺麗な富士山を保つためにも利用料はきちんと払いましょうね。金額は100円単位なので、小銭を多めに持っておくことをおすすめします!
基本的に富士山のトイレにはトイレットペーパーが用意されていないので、トイレットペーパーや水に流せるタイプのティッシュを自分で用意するようにしましょう。トイレットペーパーを持参する際には芯を抜いて、潰して持っていくとかさばらないのでおすすめですよ!
【富士登山の失敗の原因4】 天気
富士登山で失敗する原因の4つ目が「天気」です。こればかりはどうしようもありませんね。天気が悪くならぬよう、祈っておくことしかできません。ただ対策を打つことはできます!富士登山が悪天候で最悪の思い出になってしまわないよう、しっかり準備をしておきましょう。
出発前なら断念するのが◎
せっかく計画した富士登山。ずっと楽しみにしていたので行きたい気持ちも分かりますが、悪天候の富士山に登るのは初心者の方には無謀です。登山前に雨予報が出ていた場合には断念しましょう。
雷予報が出ている時には絶対登らないでください!地上と違って、標高の高い富士山では雷との距離がとても近く、運が悪いと直撃することもあります。
悪天候を想定した万全な準備を
準備が必要なのは主に服装です。レインウェア、下着や靴下などの着替え、防寒用ウェア(フロースやダウンなど)、防水性能がしっかりとした登山靴は絶対に持っていくようにしましょう。
富士山は風がとても強いので、雨と合わさるととても痛い思いをします。なるべく肌の露出がなくなるようなしっかりとしたレインウェアを選びましょう。リュックは雨を防ぐカバーがあるものが望ましいです!
万全の準備をして富士山登山に臨もう◎
いかがでしたでしょうか?2016年から山の日も始まり、ますます富士登山にチャレンジする方が増えることでしょう。一方で、準備不足により最悪な富士登山だった。。。という声もよく聞きます。富士登山デビューを最高の思い出にするために、万全な準備をして富士登山に臨みましょう♪