初心者だって日本百名山に挑戦できる!オススメの山Vol.18「富士山」
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富士山の登山に挑戦したい!安全に楽しむために知っておくべきこと
2018.02.26ライフスタイル
アウトドア好きな人にとって一度は登ってみたい富士山。日本人になじみのある山ですが、いざ登るとなると大変なものです。さまざまな危険も多く、事前の入念な準備が欠かせません。本格的な登山のための準備やリスクを知り、安全に富士登山を楽しみましょう。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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初めて富士登山をする前にやっておくべきこと
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登山計画をしっかり立てる
日本人にとってなじみ深い富士山。登山ブームによって、富士登山に挑戦する人が増えてきました。そんな中、準備も不十分なまま、軽い気持ちで登山をする人も多く、山でのトラブルが増加しています。富士登山を安全に楽しむためには、しっかりと計画を立て、十分な準備をすることが大切です。登山ルートは、4つあり、距離や難易度、施設の有無などによって選択することができます。
多くの人が利用する吉田ルートは、五合目から登り始めるルートで、山小屋も多く、初心者におすすめです。その他、富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルートがあり、距離やスタート地点、山道の特徴などが異なります。あらかじめ、登るルートを確認し、余裕を持った計画を立てておきましょう。
登山に必要な装備を準備する
登山にはさまざまなリスクがあり、軽装備で登るのは危険です。登山に適した装備を整え、万全の状態で挑みましょう。防寒着や雨具、ヘッドランプは登山には欠かせないグッズです。早朝には、夏でも氷点下になることがあったり、天気の急変により急に冷えたりと、しっかりと防寒対策をする必要があります。
険しい斜面や岩場など、片手でライトを持って行動するのは大変危険です。ヘッドランプを必ず用意しましょう。一般的なスニーカーではなく、登山用のトレッキングシューズがおすすめです。歩きにくい山道を、安定してしっかり進むことができます。
その他、水分や軽食、地図、帽子などもなくてはならないもの。登山計画によって、必要なものも異なります。宿泊を予定している場合には、宿泊するためのグッズの準備も必要です。十分に計画を立てておくことで、必要なものも明確になり、準備がしやすくなります。しっかりと準備をしておきましょう。
山開きの時期やアクセス情報を調べておく
登山シーズンは、山開きの時期からスタートし、だいたい7月上旬~8月下旬ごろになります。ただし、早すぎると、雪がまだ残っていることもあるため、7月後半くらいからが安心でしょう。
また、意外と忘れがちな、アクセス情報もしっかり確認しておく必要があります。アクセス方法は、車や電車、バスなどさまざまで、登山口までの行き方を選ぶことができます。ただし、登山のシーズンになると、登山口が非常に混雑するため、マイカー規制が行われるようになりました。それぞれの五合目までの通行を規制し、山麓にある駐車場にとめることになります。そこから登山口までは、シャトルバスやタクシーを利用します。料金や所要時間など、事前に調べておくことで、余裕を持って行動できるでしょう。
1泊する場合は山小屋の予約をしておく
富士山は、日帰りでも登ることができますが、目的や登る時間帯によって山小屋に泊まることもできます。例えば日の出を見たい場合、日帰りだと夜通し登ることになってしまいます。山小屋に1泊することで、明るく登りやすい時間に登山ができ、休憩時間をしっかり取ることができます。ただし、土日祝日は大変混雑するため、ゆったりと過ごすことは難しいということも頭に入れておきましょう。
山小屋には、旅館のように人がいて営業しているところと、無人のところがあり、それぞれ目的によって使い分けることができます。有人の山小屋は、朝食付きのところもあり、温かい食事で腹ごしらえをしてから出発できるのがうれしいところ。無人の山小屋は、基本的には避難小屋とされていて、寝具などは自分で用意する必要があります。登山のスケジュールで、山小屋に1泊する予定がある場合には、事前に予約をしておくと安心です。
適度な運動で体をならしておく
登山を楽しむ人が増えていますが、だからといって誰でも簡単に登れるわけではありません。長い時間、急な斜面や岩場などの登山道を歩き続けるためには、ある程度の体力が必要です。普段まったく運動をしていない人が、いきなり登ろうとすると、ケガやトラブルなどの原因ともなってしまいます。普段から適度な運動で、体力をつけ、身体を慣らしておきましょう。富士登山を予定しているときには、いつもよりも意識して身体を整えておくことが大切です。
天気予報に注意する
登山を予定しているときには、天気予報をよく確認することが重要です。登っている途中で、天気が急変することも多く、自然ならではの危険も多くなります。悪天候になることが事前に分かるときには、登山は控えた方がよいでしょう。天気予報も大きく変化することがあるため、直前までしっかり注意しておくことが大切です。登山の途中でも、急な雲行きの変化に注意しましょう。
富士山の登山をする際の注意点
小まめに休む
登山は、歩きなれない山道を歩き続けるため、身体へ大きく負担がかかってしまいます。少し登っただけでも、身体は疲労しやすいので、無理をせずにこまめに休憩をとりましょう。負担がかかりやすい足など、ストレッチを取り入れるのも効果的です。疲労の蓄積を抑え、しっかりケアすることができます。最後まで登山を安全に楽しむためには、登るペースを考えながら、効果的に休憩をとることが大切です。
雷の音がしたら山小屋にかけこむ
夏の富士山では、雷が多く発生します。山の中では避難できる場所も少なく、落雷の危険性が高くなり、非常に危険です。雷の予報が出ているときには、登山は中止してください。また、登山をしているときに、天気が急変し、雷が発生してしまうこともあります。雷の音が聞こえたら、山小屋にすぐに避難しましょう。高い木の近くや、何もないところなどは、落雷の危険性が高くなります。山小屋に入ったとしても、壁の近くには立たず、1メートルくらい離れている方が安心です。登山のとき雷が聞こえたら、まずは避難することを最優先させましょう。
体力の限界を感じたら無理せず下山する
富士登山は、想像以上に過酷なもの。登っている途中で、どうしても体力がついていかず、登ることができなくなってしまうこともあるでしょう。体力の限界を感じたら、無理せず、登山を中止することが大切です。なんとか登り切ったとしても、その後の下山もまた大変なものです。体力が限界になってしまったときには、決して無理をしてはいけません。登頂はやめて下山し、次の機会への反省として活かしましょう。
初心者はなるべく昼間に登山する
富士登山は、目的に合わせて、さまざまな時間に登山を楽しむことができます。ただし、夜には、真っ暗となり、登りにくい状態が続いてしまいます。初心者の人にとっては、体力もより消費しやすく、身体への負担も大きくなるでしょう。初心者の人は、なるべく明るい時間帯の登山をおすすめします。景色も楽しむことができ、身体への負担も抑えることができます。昼間に登山できるようなスケジュールを立てておくと安心です。
高山病の予防と対策
登山口に到着後1~2時間体を高度にならす
登山をするときに起こりやすい高山病。酸素が不足することで、頭痛やめまい、吐き気などの症状があらわれます。標高が高い場所にいると気圧が低下し、酸素を取り込みにくくなってしまうのです。高山病を予防するためには、登山口に着いてすぐに出発するのではなく、身体を少し慣らすことが大切です。標高の高さと、登山による運動により、体調を崩してしまうのを防ぎます。到着後1~2時間ほど慣らし、少しずつ登っていくことで、身体が順応しやすくなります。慣れてきたら、ゆっくりと登り始めましょう。最初に特に注意して登ることが大切です。
水分をしっかりと補給する
登山では、こまめな水分補給が重要です。トイレの使用が有料であるため、トイレの回数を少なくしたいなどの気持ちから、水分を少なめに摂取する人も少なくありません。しかし、気づかないうちに脱水症状を引き起こしてしまうこともあるため、こまめな水分補給を意識しましょう。
喉が渇いたと感じるときには、すでに水分が足りなくなっている状態です。喉の渇きを感じる前に、こまめに水分を補給しましょう。体内の水分量を保ち、体調管理をしっかり行うことができます。
体に無理がないよう意識的にペース配分をする
高山病を防ぐためには、登山のペース配分が大切です。ペースを考えず、最初から一気に進もうとしてしまうと、身体がうまく順応できず、酸素が不足し、高山病を引き起こすことがあります。数人で登山を行うときなど、他の人のペースに合わせて、急いで登ってしまうこともあるでしょう。高山病のリスクが高まるため、決して無理をしてはいけません。自分のぺースで、ゆっくり、少しずつ登山を楽しむようにしましょう。明らかにペースが違う人と一緒に登るのはとてもきついもの。一緒に登山を楽しめる人をみつけておくといいですね。
深い呼吸を心掛ける
高山病の主な原因は、酸素の不足です。登山を行うときには、常に深い呼吸を心がけましょう。ただ、登っているときには体力も消耗し、十分な呼吸を行いにくくなってくるため、休憩時の過ごしかたも大切になってきます。深い呼吸を行い、酸素を十分に取りこむようなイメージで深呼吸を繰り返しましょう。溜まった疲労や、コリなどを改善し、体内のめぐりをよくするためには、ストレッチも効果的です。
日ごろから適度な運動を心掛ける
富士登山を行うときには、かなりの体力を要するため、常日頃から体力をつけておく必要があります。いきなりハードな運動をすることは必要ありませんが、全く身体を動かしていないと、身体にかかる負担が大きくなってしまいます。ウォーキングやランニング、水泳、球技など、楽しめる範囲でしっかり体力作りを行っておきましょう。登山時の身体への負担を抑えることができ、高山病などの予防にもなります。また、登山の数日前から、体調を整えておくのも効果的です。食事や睡眠をしっかりとっていないと、体調が乱れやすくなってしまいます。高山病を防ぐためには、体調管理から気を付けて行っていきましょう。
高山病の症状がでたら止まってしばらく休む
頭痛やめまい、吐き気など、高山病の症状が出たら、無理をせず、止まって休みましょう。ただし、横たわったり、眠ったりすると、かえって悪化してしまうことがあるので注意が必要です。
寝ている状態だと、呼吸が浅くなりがちで、十分に酸素を取り込むことができません。症状がなかなか改善しないときには、すぐに下山し、医療機関を受診しましょう。
しっかりとした計画と準備をして富士山の登山を楽しもう
登山ブームによって、日本各地さまざまな山を登って楽しむ人が増えてきました。日本で一番高く、日本の象徴のように描かれる富士山は、登山を楽しみたい人にとって、目標にもなっています。富士登山を楽しむ人は増加していますが、だからといって簡単に登れる山ではありません。気軽に楽しもうという人も決して少なくなく、さまざまなトラブルを起こしてしまうことも増えているのです。富士山の登山を楽しむためには、まずは安全の確保が最も重要です。安全に登山するために、事前準備や服装、危険なこと、マナーなどをしっかり頭に入れておきましょう。十分な準備を行い、富士登山を安全に思いきり楽しみたいですね。