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山の風景を楽しむ人々

登山初心者必見!初登山で失敗しないためにも押さえておきたい5つのポイント

初登山で思わぬ失敗をしないために絶対に押さえておきたい5つのポイントをお教えします。初登山に最適な時期から登山でトラブルが起きた時の対処法まで、挑戦するなら知っておきたいものばかり。きちんと対策をして楽しい登山デビューにしましょう!

初登山で失敗しないために

最近の登山ブームで登山デビューする方が増えていますね!その一方で、初登山で大失敗したという声もよく聞きます。いくら身近になったと言えど、きちんとポイントを押さえておかないと大失敗につながってしまいますよ!今回は初登山で失敗しないために押さえておきたい5つのポイントを紹介します。しっかり押さえて楽しい登山デビューを飾りましょう!

ポイント1. 登山シーズンについて

【春】3〜5月

標高が低くあまり雪の降らないような山は、早い時期から登山適期を迎えます。低山では地上に少し遅れて梅や桜の花が咲き始め、5月ごろになると木々にも若葉が生え始めます。地面にも山菜やタンポポなどの春の草花が芽生え、自然を楽しむには最適な時期となります。 気温も低山だと、少し山を登るだけで汗ばむくらいの気温になるので、こまめに水分補給を行ったりタオルで汗を拭ったりしましょう。3〜4月は着替えが必要な気温になることはほとんどありませんが、普段運動をあまりしない人は汗をかくので着替えを準備しておくのが良いでしょう。急に雨が降った時のための予防にもなります。 標高2,000mを超えるような山では5月もまだまだ春とは言えません。雪も完全に溶けておらず、登山初心者には厳しい環境です。早く登りたい気持ちは抑えて6月以降まで待ちましょう。また、太平洋側の低山でも春先に低気圧が通過すると雪やひょうが降ることがあるので、天気予報はこまめにチェックしておきましょう。

【夏】6〜8月

低山では木々の葉も生い茂り、本格的な登山シーズンに突入します。クロユリやレンゲツツジ、シャクナゲなどの花も咲き、花を見るためだけに山を登る登山客もいるくらいです。せっかく夏に登山するなら景色の良い山に登りたい気持ちもわかります。 6月中旬から7月上旬、梅雨が明けると標高の高い2,000m〜3,000m級の山でも山開きが行われ、憧れの高山に挑戦できるチャンスです。3,000mくらいの標高ではまだ寒いですが、2,000m級以下の山では高山植物も生い茂り、花も咲くので自然を楽しみながら登山ができます。 地上は猛暑でも山の上は涼しく、避暑目的で登る登山客もちらほら。富士山級の高山では東京の1〜2月くらいの気温になるので運動しても快適に過ごせます。日が沈むとかなり気温が落ちるので低体温症になってします危険もあります。夏とは言え、防寒対策はしっかりとしていきましょう。

【秋】9~11月

山々が彩りに包まれる季節。9月からは暑さも和らぎ、10月は移動性高気圧の影響で絶好の山歩き日和になります。低山では快適な気温で、紅葉を楽しめるので週末にちょっとした観光気分で楽しむこともできます。青く澄んだ青空と鮮やかに色づいた紅葉のコラボレーションを楽しめる秋は絶好の登山シーズンと言えるでしょう。 春秋の登山は蒸し暑くもなく、寒くもなくで登山には快適、初心者におすすめの時期です。ハイキング感覚で楽しめ、紅葉狩り目的の登山客も増えてきます。有名な登山コースでは登山客がかなり増えて、トイレはかなり混雑するので余裕を持って行くようにしましょう。 高山では8月中旬、お盆を過ぎた頃から秋を感じさせる天候になります。8月下旬から9月中旬くらいまでは天気が不安定となり、台風や長雨に注意が必要です。9月下旬頃からは天気も安定し、3000m級の山々は秋本番。有名な涸沢の紅葉は10月の体育の日前後にピークを迎えます。11月になると、高山では雪山になってしまい登山はもうできません。

【冬】12月~2月

太平洋側の低山は雪もあまり降らなく、晴れの日が多いので冬でも登山を楽しむこともできます。冬の高所は空気も澄んでおり、植物などの景色を楽しむことはできないものの山頂からはとても綺麗な景色を楽しめます。特に晴れた日の夜は満天の星空を眺めることができますよ☆日が暮れるのが早くなるので行動を終えるのは15時を目安に、懐中電灯やヘッドライトなどの照明を持参するようにしましょう。 登山用品が発達して初心者でも気軽に登山を楽しむことができるようになりましたが、やはり登山では経験がものを言います。冬に高山に挑戦するのは登山経験をしっかり積んでからにしましょう。気温が低く低体温症になる危険がずっと付きまとい、天候が変わりやすいのでいつ吹雪くかもわかりません。高山に登りたいなら夏、冬に登りたいなら低山にしましょう。

【例外】梅雨

登山は基本的にオールシーズン楽しめますが、梅雨の時期はベテランの人でもためらいます。アウトドアで雨は嫌われがちですが、雨に濡れる自然を楽しむことができるので雨の日でも楽しむ人は意外といるんです。とは言え、雨の日は足元が滑りやすくなったり、体温を奪われて余計に体力を使うことになるので初心者の方にはおすすめできません。梅雨でなくても言えることなので、オールシーズン天気予報はチェックしておきましょう。

ポイント2. 初心者にもおすすめな山【関東近郊】

登山適期【3、4月〜】

●高尾山
東京都八王子にある高尾山。最近の登山ブームで登山客がとても増えています。4時間〜6時間で登れて、アクセスも良いので登山初心者の方にも人気です。気楽に登れることもありカップルで会話を楽しみながら登る人も多くいます。 ●筑波山
茨城県にある筑波山は4時間程度で登れる、登山初心者におすすめの山です。地元の小学生も学校行事で登っていたり、体力に自信のない人でも安心。筑波エクスプレスが開通したことで都心からのアクセスも抜群です。 ●天城山(6月中旬〜8月下旬除く)
静岡県にある天城山は標高1,406mで、体力に自信のある登山初心者の方におすすめ。同じ県にある富士山に挑戦する勇気は出ない人は、この山で慣れておくのも良いでしょう。7〜9時間ほどかかるので登る時には前泊して、朝早くから登り始めるのが良いでしょう。

登山適期【5月〜】

●赤城山
標高1,828mの赤城山は4時間程度で登れて、日帰りで楽しめる群馬県の山です。積雪のある冬はスキー、スケートなどのウィンタースポーツが楽しめ、湖上ではワカサギ釣りもできるので観光地としても人気。 ●鈴ヶ岳
群馬県の鈴ヶ岳は傾斜もゆるく、3時間程度で登れる初心者でも安心の山です。近隣に温泉施設もあるので帰りに汗を流してすっきりした状態で帰れるのでとても助かります♪

登山適期【6月〜】

●丹沢
丹沢山系は神奈川県の約6分の1を占める山々の呼称で、丹沢一標高の高い1,673mの蛭ヶ岳やケーブルカーがあって初心者にも人気な大山があります。都心からのアクセスも良く、麓で宿泊すれば前日と別の山に挑戦できるので、長い休みが取れたらぜひとも行ってみたいスポットです。

登山適期【7月〜】

●富士山
日本で山といえば富士山でしょう。富士山は標高が4,000m近くあり、初心者で山頂まで登るのは難しいですが、途中まで登って日帰りで帰るのも楽しいですよ♪ 富士登山で気をつけたいポイントはこちら▼

ポイント3. 何を準備すればいい?

500m程度の本当に低い山であれば私服にスニーカーでも登れてしまいますが、1,000m以上の山ではきちんとした装備が、2,000m以上だと本格的な装備が必要になります。今回は装備と服装に分けて、「代用のできない」あったほうが良いもののみを紹介します。本格的な装備は、実際に経験してみて必要だと感じたものを追加で購入するほうが良いでしょう。

装備

低山であっても絶対に必要な装備はバックパックとレインウェアでしょう。バックパックは容量の大きな最低でも30リットル程度のものを準備しましょう。雨よけのカバーが付いているものだと、急な雨で荷物が濡れてしまう心配もないので安心です。 また、天気の変わりやすい山ではレインウェアが必須。袖口や首元から浸水しないものを選びましょう。風を通さないしっかりしたものを選べば、後々標高の高い山に登る際にも使えます。舗装されている道のある山なら登山靴は不要です。歩きやすい運動靴を用意しましょう。

服装

服装は長袖長ズボンが理想。自然が多い山だと枝などで怪我をしたり、虫に刺されたりしてしまうのでハーフパンツや半袖は避けましょう。登山中は汗を結構かくので汗をよく吸収し、速乾性のある化繊を使用したものがベター。また、標高が高い場所ほど日差しが強いので熱中症、日焼け対策として帽子をかぶっていくといいですよ! 登山に持っていく持ち物はこちらでチェック!▼

ポイント4. どうやって登るか考える

登山ルート

一つの山にも登山ルートはいくつかありますが、ゴール地点が一緒でもそのルートによって歩く距離や斜面の傾斜は違います。体力に自身のない方は斜面の緩やかなルートを自分のペースで登るのが良いでしょう。 またルートによって景色が全く違うので景色を楽しみたい人は、景色という視点からルートを選ぶのも良いでしょう。川が近くを流れていて、滝があったり、植物の種類が違ったりするので自分の楽しみたいルートを選んでください♪ただし、くれぐれも無理は禁物です。

山へのアクセス

山によっては、ルートが違う場合に登山口までのアクセスも変わる場合があります。登山ルートは山までの交通手段を含めて事前に決めておくのが良いでしょう!車で行く場合はその登山口付近に駐車場があるかどうかも事前に確認しておきましょう。

山小屋情報

山小屋に宿泊する場合は、まず自分の利用する登山ルートに山小屋があるかどうかをまず確認しましょう。ない場合は違うルートを利用するか、テントを持参するかになります。テント泊の場合、テントだけでなくシュラフやグランドマットなど付属で必要になりますので、初心者には山小屋泊がおすすめです。予約ができる場合は事前に予約をしておきましょう。

スケジュール決定

登山に臨む際にはスケジュールを事前に組んでおくことで失敗を防ぐことができます。スケジュールを組む際には、利用する登山ルートはどのくらい時間がかかるのかを把握しておくことが必要になります。日没時間を考慮して、無理のない登山計画を立てましょう。

ポイント5. 万全の準備を

気象情報はしっかり把握

登山は天候に大きく左右されます。事前に気象情報をしっかり把握しておくことで登山の失敗を最小限に抑えることが可能です。雨の日は初心者にとって厳しい環境になってしまうので、行きたい気持ちを抑えて次の機会に延期した方が無難でしょう。登山中もラジオを使うなどして常に気象情報を把握しておくと突然の雨にも備えられます!

緊急時の対処法・救助についても知っておこう

登山に限らずアウトドアはほとんどに言えることですが、怪我や事故が起きた際の対処法は事前に身につけておくが重要です。暗記するだけではいざとなった時にパニックになって忘れてしまうこともあるので、よく理解して実際に対処できるようにしておきましょう。 ●迷子 登山で多いアクシデントの一つが道に迷ってしまうことです。迷った時には歩くのをやめ、まず落ち着いてこれからどうするかを考えましょう。やみくもに歩き続けるのではなく、間違った道に入ってしまった時点で元のコースまで戻れる状況なら戻りましょう。道もわからなくなってしまった場合には、尾根などの高い場所まで安全な道を選んで登り、高いところから正確なルートを探すようにしましょう。 ●ビバーグ 道が見つからずに日が暮れてしまった場合には「ビバーグ」することが重要です。ビバーグとは登山中になんらかのアクシデントによりやむなく一夜を過ごすこと。できれば使いたくない最終手段ではありますが、夜道をなんの当てもなく動き回るよりは、体力温存のために一夜を越して日が出てから行動した方が良いでしょう。その際には「レスキューシート」と呼ばれる保温シートが活躍します! ●ケガ 登山道は足場が悪く、転んでケガをしてしまう恐れがあります。その際には早急に応急処置をしましょう。擦り傷などの場合には清潔な水で洗い、消毒しましょう。捻挫や骨折をした場合には、靴を脱がずに患部を固定し、同行者の肩を借りたりしてすぐに下山する必要があります。

安全な登山デビューを!

いかがでしたか?初登山で失敗しないためにも押さえておきたい5つのポイントをご紹介しました。どれも登山をするためには理解しておかなければいけないものばかり。しっかり理解して楽しい登山デビューを飾りましょう!

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