スキレットおすすめ29選!選び方・お手入れ方法をプロが解説【2024年】
鋳鉄製のフライパン「スキレット」は、熱伝導性と蓄熱性に優れ、あつあつのまま料理が味わえます。この記事では、キッチンまわり評論家・さわけんさん監修の下、おすすめ商品や選び方、お手入れ方法を紹介。お気に入りを見つけて、料理の幅を広げましょう。
プロが選ぶ!おすすめスキレットTOP3
スキレットの魅力
スキレットでつくると手軽に鉄分摂取できる
鉄を型に流し込んでつくられるスキレット。生の鉄を使用していることから、調理するとスキレットから鉄分が溶け出してくる特性があります。鉄分は体内に吸収されやすいため、スキレットでつくった料理を食べると手軽に鉄分が摂取できるといわれています。
一方で、表面に防錆(ぼうせい)加工が施されている製品を使用するときや、大量の油を必要とする揚げ物などを調理する場合は鉄分が溶け出しにくいです。
熱源が小さくても調理しやすい
出典:PhotoEuphoria / ゲッティイメージズ
スキレットは熱源を選ばず、さまざまなシーンで使えます。耐熱性が高く、強い火力で調理ができるため、キャンプでの焚き火調理をはじめ、オーブン調理や焼き魚の調理も可能。ハンバーグやグラタンなどもこんがりと焼き上がります。
一度温まると冷めにくい性質を持っているので、火を止めたあともあつあつのまま食べられます。食材にじんわり火が通るため、余熱調理ができるのも魅力!食べるまで少し時間があいても料理の温かさを保てるのは、キャンプでうれしいポイントです。
そのまま食卓に置いてもおしゃれ
スキレットは、おしゃれな食器としても使えます。つくった料理をそのままテーブルに出せば、キャンプサイトがカフェのような雰囲気に。黒色の無骨なデザインは料理を引き立ててくれます。できたてを楽しめるのもスキレットならでは。最近では、スキレットのまま料理が出てくる飲食店も増えています。
スキレットの選び方
魅力満載なスキレット。そのラインナップは目を見張るほどに多種多様です。あまりの多さゆえに、どれにしようか迷ってしまう人のために、スキレットの選び方を詳しく解説します。
【サイズ】用途に合わせた大きさと深さのものを
スキレットは、直径10cmに満たないものから直径30cm近いものまで、そのサイズは実にさまざま。基本的には、シチュエーションや人数に合わせてサイズを選びましょう。1人用なら直径15cm程度、2〜3人用なら直径22cm程度のものがおすすめ。30cm以上の大型のものなら、ピザやパエリアなどを大人数で楽しめます。
また、料理に合わせた深さにも注目しましょう。アヒージョや煮込みハンバーグなど用量が大きい料理には4cm以上の深さがあるものがベター。深型のスキレットは収納にやや場所を取りますが、揚げ物もつくれるため調理の幅が広がります。
【重さ】持ち運びを考えると両手持ちが使いやすい
スキレットは鋳鉄でできたものが多く、通常のフライパンより重さがあります。大きなものほど重さも増すため、サイズと重さのバランスを考慮して選ぶことが大切です。
軽さを重視するなら、1kg以下のミニサイズがおすすめ。片手でも手軽に扱えるので、腕力に自信がない人でも安心して使えます。また、両手でつかめる取っ手付きのものなら、重いスキレットも持ち運びやすくなります。
【素材】機能性やデザイン性に注目
スキレットの主な素材は鋳鉄・黒皮鉄板・ホーローの3種類。それぞれの素材の特徴を紹介します。
・鋳鉄
鋳鉄は熱伝導率と蓄熱性に優れているので、鶏肉やハンバーグなどを一部がこげることなく、ムラなく焼くことが得意です。また、表面に小さな穴が無数にあるため、油が全体になじみやすくこげにくいのも特徴。お手入れにやや手間はかかりますが、うまく使うことで料理の仕上がりがワンランクアップします。
・黒皮鉄板
表面に酸化被膜を加工しているため、鋳鉄よりさびにくい特性を持ちます。また、具材を焼く際の引っ付きやすさにも多少耐性があります。ただ、やや重いため、鍋を振るような料理には向きません。
・ホーロー
ツルツルした質感と鮮やかなカラーが特徴のホーロー。デザイン性も良く、食卓をおしゃれに彩ってくれます。強火で調理するとこげつくことがありますが、油なじみが良く、さびにくい素材です。においが移りにくく洗いやすいのもポイント。ほかの素材と比べると欠けやすい点がデメリットです。
【形状】底の厚さや取っ手の長さも確認
底の厚さによって食材への火の通り方が異なります。底が厚くなればなるほど熱が均一に伝わり、簡単にきれいな焼き色を付けられます。材料を入れた直後でも焼き面の温度が落ちにくく、継続して加熱しやすいです。材料を加えても温度が下がりにくいので、短時間で焼き上げられます。
また、スキレットの取っ手はミトンでつかみやすいよう、15cm以上あるものがおすすめです。取っ手が取り外せるものなら、省スペースで収納できて便利。皿として使いやすい、オーブンで調理する際に取っ手が邪魔にならないというメリットもあります。
【熱源】IHで使うなら対応可か要チェック
近年、IHキッチンが続々と増えていますが、スキレットは直火で使うイメージが強いですよね。しかし、IH対応のスキレットもたくさんあります。
IHは規格によって、対応サイズに違いがあります。鍋底の小さなものはIHに反応しないことも。自宅のIHの規格をしっかり確認し、合ったものを選びましょう。
【ふた付き】無水調理にはふたがセットになったものが便利
スキレットは、ふたをすればダッチオーブンのように無水調理や蒸し料理にも使えます。ふたの上に炭を置いて上下から加熱したり、網を使って燻製をつくったりすることも可能。ふたがあることで重さは増しますが、調理の幅がぐっと広がります。
あとからふたが必要になる場合は、別売りのスキレットカバーを購入しましょう。また、同じスキレットをかぶせてふたとして使うという方法もあります。
【お手入れ】シーズニング不要のものならお手軽
スキレットを選ぶうえでは、お手入れのしやすさも重要。しかし、スキレットは素材によって方法が異なります。
鋳鉄のスキレットの多くは、使用前に油をなじませるシーズニングという作業が必要です。手入れがやや難しく、メンテナンスを怠るとさびや劣化の原因に。
ホーローは、洗剤や食器洗い乾燥機が使えるものも多くて手軽。最近はシーズニング不要な鉄製モデルもあります。
ブランド別おすすめスキレットを厳選
定番調理器具ゆえ、さまざまなブランドから販売されているスキレット。ここでは、中でも特に人気のブランドをピックアップして、それぞれおすすめのモデルを紹介します。
【LODGE(ロッジ)】おすすめスキレット4選
スキレットの人気ブランドといえば「LODGE(ロッジ)」!アメリカ生まれのロッジの歴史はなんと130年以上。「よい道具を選ぶことが、おいしい料理をつくる第一歩」という信念のもと、キャストアイアン(鋳鉄)にこだわり抜き、これまでに生み出された製品の数はなんと150種類以上にのぼります。
特徴は、熱伝導性の高さ。鉄というよりも石に近い肉厚な構造で、安定した温度を保ち、素材のうまみを引き出します。加えて、工場出荷時に大豆油でならし作業がおこなわれているため、シーズニングは不要!お湯でサッと洗えば、すぐに使用できます。
【CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)】おすすめスキレット4選
キャプテンスタッグはバーベキューコンロをはじめ、テント、シェラフなどのアウトドア用品を広く取り扱うブランド。1976年、家庭用品を扱う企業・パール金属が、「アメリカで見かけたバーベキューのスタイルを日本で再現したい」という思いのもと、自社のアウトドア部門としてスタートさせました。
モットーとしているのは、使いやすさと購入しやすさ。スキレットも手頃な値段のため、初心者におすすめです。
【LOGOS(ロゴス)】おすすめスキレット3選
ロゴスは、家族で楽しめるキャンプやバーベキュー製品、ウェアなどを展開する総合アウトドアブランド。「取っ手が取れる」「合体できる」など変幻自在なスキレットがそろっています。特筆すべきポイントは、シーズニングレス加工が施されていること。シーズニングせずにそのまま使えるので手軽です!
【CHUMS(チャムス)】おすすめスキレット2選
チャムスは「ブービーバード」というマスコットが目印のアメリカ発のブランド。ちなみに「ブービーバード」は一見ペンギンのようですが、カツオ鳥という鳥がモチーフ。スキレットにもブービーバードのマークが刻印されていて、見た目のかわいらしさ満載です。
【NITORI(ニトリ)】おすすめスキレット2選
「お、ねだん以上。」のキャッチコピーで人気のインテリアショップ「ニトリ」。近年はアウトドアアイテムも多数展開し、その価格の安さと性能の高さで話題を集めています。「ニトスキ」の愛称で親しまれているスキレットは、ニトリのロングセラー商品の一つ。500円でおつりが来るほどリーズナブルな価格なので、試しにスキレットを使ってみたい!という人にもおすすめです。
その他おすすめスキレット9選
主要ブランド別にスキレットを紹介しましたが、スキレットを製造販売しているメーカーはほかにもたくさん!日用品やアウトドア用品、調理用品など、さまざまな領域を取り扱う各社の多種多様なスキレットを紹介します。
100円ショップ「ダイソー」にもスキレットあり!
おなじみの100円ショップ「ダイソー」のスキレットも今、人気を集めています。200円から販売されており、「200スキ」とも呼ばれています。こんなに手頃な価格で手に入るなら、人数や用途に合わせてそろえたくなりますよね!サイズや形のラインナップも豊富なので、ぜひ近くの店舗をのぞいてみましょう。
スキレットの使い方とお手入れ方法
スキレットのシーズニング方法
スキレットを購入して使い始める前に必ず行うべき作業を「シーズニング」といいます。シーズニングとは、端的にいうと鍋を油にならすこと。使用前のスキレットには、さび止めのワックスが施されているので、それを取り除くために必要な工程でもあります。
【作業工程】
1.全体を洗剤でよく洗い、水分をすぐに拭き取る
2.ただちに火にかけて水分を飛ばし、煙がおさまるまで加熱する
3.油を垂らして全体に広げて再び加熱し、香りの強い野菜などを炒めたのち、しっかり冷ます
こちらがおおよその流れです。なお、なかには梱包前にシーズニングを行っているメーカーもあるため、その場合に限ってはシーズニングは必要ありません。
使用後のスキレットの洗い方
洗剤を使うと、スキレットになじんだ油が取れてしまいます。汚れを落とす際は、お湯や水を使いながらたわしでこするのがベターです。こびり付いたしつこい汚れはスクレーパーでこそげ落としたあと、水を入れて火にかけ、油を浮かせましょう。
洗ったあとは火にかけてしっかり乾燥させます。なんとなくではなく、全面がしっかり乾き切るまで待つことが大事。乾いたら油でコーティングして保管します。
スキレットを使ったおすすめ調理法
スキレットは、焼く・蒸すを中心になんでもこなせる万能調理器具。ステーキやハンバーグなどの肉料理はジューシーに、野菜炒めも水分を閉じ込めシャキシャキに仕上げてくれます。水分を多く使う料理は、さびやすくなるので注意が必要です。
そのまま食器の代わりとして食卓に出せるため、見た目が華やかな料理にも向いています。いろいろな料理にチャレンジしてみましょう。
スキレットでいつもの料理に魔法を!
おすすめのスキレットや選び方、手入れ方法まで詳しく紹介しました。スキレットを使えば、普段何気なくつくっている料理も特別感がアップ!スキレットに興味はあるけれど購入に迷っているという人は、この機会にぜひ購入してみてください。スキレットの魅力にハマってしまいますよ。