バーベキューの網は素材・サイズで選ぶ!くっつかないコツや掃除方法も
バーベキューで見落としがちな「網(あみ)」の存在。正しい使い方を知らないと、楽しいはずのバーベキューで大変な思いをすることも。この記事ではバーベキューで使う網のサイズや使い捨てもできる100均一アイテム、食材をくっつかないようにするコツや網掃除の方法など、網に関する基礎知識を紹介します。網をもっと知って快適なバーベキューにしましょう!
バーベキューに使う網の選び方
バーベキューで大活躍する網は、キャンプやアウトドアの必需品です。一見同じように見える網ですが、実は使われている素材やサイズ、形状などが異なり適当に選んでしまうと不便に感じることも。ここからはバーベキューで使用する網の種類や選び方を紹介します。
網の素材はステンレス・鉄・セラミック・チタン
バーベキューの網に使われている素材は、ステンレス・鉄・セラミック・チタンの4種類があります。それぞれに特徴が異なるので、考慮して選ぶと良いでしょう。
・ステンレス
ステンレスはサビにくい丈夫な素材です。洗って繰り返し使用できお手入れも簡単。屋外で使いやすく、バーベキューのシーンにもぴったりです。価格は高めですが長く使用できるためコスパは良好。使い捨てにするよりは、繰り返し使用する方におすすめです。
・スチール(鉄)
スチール製は、熱伝導率が高い素材。食材に熱がすぐに伝わり冷めにくいため、食材をおいしく食べられます。価格も安いため、気軽にバーベキューをしたい方にぴったり!一方、サビやすいためメンテナンスは必須。洗った後もしっかり乾かすのがポイントです。
・セラミック
セラミックは、遠赤外線効果で食材をおいしく焼き上げられるのが魅力。水分を保ったまま調理できるので、アウトドアでもおいしいお肉を食べたいという方にはおすすめです。しかし、赤外線はガスボンベを爆発させてしまう可能性があるため、ガスバーナーやカセットコンロでは使用できないので注意しておきましょう。
・チタン
チタン製の網は、軽量なのが最大のメリット。大きいサイズでも軽く、持ち運びに便利です。耐久性にも優れているため、薄いタイプでも丈夫。変形しにくく、サビにも強いため長持ちします。ただほかのタイプに比べ価格が高く、種類もそれほど多くありません。大人数で使いたい方よりも、持ち運んで使いたい方やソロキャンプなどの少人数で使う方におすすめです。
コンロに応じた網のサイズを選ぶ
すでにコンロを持っている場合、焼き網はコンロに合うサイズや形を選ぶのがベスト。たくさん食材をのせられるからと、サイズの合わない大きなものを選んでしまうと、ぶつかったときにずれたり落ちたりして危険です。できる限りコンロと同じ大きさのものを選ぶことで安全に使用できます。もし、コンロのサイズとぴったりの網がない場合には、オーダーメイドで網をつくってもらうという手もありです。
また、これから新たにコンロを用意する場合にも、使用する人数に合ったサイズを選びましょう。大人数になる場合は、コンロを2台に増やすのもおすすめです。下の表を参考に選んでみてください。
シーンに応じた網のタイプを選択
バーベキューに使う網には、網だけでなく手つきや足つきのものもあります。それぞれ使用目的が異なるのでチェックしておきましょう。
・網だけタイプ
一般的にバーベキューに使われる網のタイプです。円型・四角形など形状も豊富で、五徳やバーベキューコンロに乗せて使用します。ホームセンターや100均などさまざまなところで販売されているため、入手しやすく気軽にバーベキューする方にぴったりです。
・手付きタイプ
網に持ち手がついたタイプ。フライパンのように持って使え、焚き火などに近づけてそのまま調理することも可能です。また、持ち運びができるため焼いたものをそのまま食卓に持っていくこともできます。少人数のキャンプやバーベキューで使うのに適しています。
・脚付きタイプ
火から距離を置きたいときに使う網のタイプです。網だけタイプの上に置いて、火から遠ざける目的で使用します。低温で調理したいときや、焼けたものを一旦置いておくときに使うのに便利。焼きすぎを防げ、食材が無駄になりません。また、焚き火台に設置できるものもあり、コンロを使わずに直火でバーベキューしたい方にもぴったりです。
網が太いタイプにも注目
バーベキューに使う網の中には、ワイヤーの1本1本が太いものもあります。ワイヤーに太さがあると蓄熱性に優れ、じっくり焼くことが可能。網目も細かくなるので小さな食材も下に落ちにくくなるメリットもあります。
また、太い分耐久性があり長く使えるものが多め。普通のタイプに比べ価格は高くなりますが、繰り返し使えるのでコスパはいいでしょう。
使い捨てならそのまま捨てられる
バーベキューを楽しんだ後に待っているのが網掃除。網の汚れは落ちにくく、億劫に思っている人も多いものです。使い捨ての網なら、洗う手間がかからず使い終わったらそのまま捨てることが可能。100均やホームセンターの網なら安い価格で手に入り、使い捨てしても負担が少ないのが魅力です。
また頻繁にバーベキューする方は、ネットでまとめ買いするのもおすすめ。中にはグリルごと使い捨てできるタイプも!コンロや炭を別で用意する必要がなく、袋から出してすぐにバーベキューを楽しめます。使い捨てにもさまざまなタイプがあるので自分に合ったものを選択しましょう。
100均のバーベキュー網も優秀
100均にもさまざまな種類のバーベキュー網があります。ダイソーの商品は、網だけタイプ(15cm角〜30×50cm)や手持ちタイプ、スタンド付焼き網やインスタントコンロまでそろっています。少しサイズが合わないという場合には、セリアやワッツなどほかの100均に訪れてみるのもおすすめです。
また、100均には網以外でもバーベキューに使う小物が一通りそろっています。例えば、トング・炭・串・ブラシ・着火剤・網交換ホルダーなど。あると便利な小物もあるので、網以外のものもチェックしてみましょう。
100均で自作!高さ調節できるバーベキュー網も
バーベキューを楽しんでいる人の中には、手軽な100均を使って自作している方もいます。例えば、100均の脚付きタイプの網を取り付けて高さ調節したり、大きさの違う2つの網をくっつけてちょうどいいサイズに調節したり。少し工夫すると100均でも使いやすいようにリメイクできるので、チャレンジしてみるのもありです。
バーベキューの後片付けをラクにする!網にくっつかない方法
肉や魚などの食材が網にくっつくことを熱凝着といいます。肉や魚などに含まれている動物性タンパク質が金属反応してくっついてしまう現象なので、反応しないように対策することが重要。ここからはおいしく焼きながら、お手入れを簡単にする方法を3つ紹介します。食材を焼く前に一手間加えるだけで、億劫な片付けが楽になるので、チェックしておきましょう
焼く前に網と食材に酢を塗る
焦げ付きを防ぐポイントの1つ目は、焼く前に網や食材に酢を塗っておくこと。食材と網との間に酢や油を引くことで直接接触しないため、くっつくのを防げます。食材には、レモンを塗っても良いでしょう。
「食材にレモンや酢を塗ると味がついてしまうのでは?」と思うかもしれませんが、基本的に味は残りません。レモンや酢は熱が加われば酸味が飛ぶため、酸っぱくなることもないです。ハケで塗ったり、スプレーで吹きかけても効果があるので試してみてください。
網は10~15分ほど加熱してから食材をのせよう!
炭をおこして火がついたらすぐにでも焼きはじめたくなりますが、はやる気持ちを一度抑えて待つのが鉄則!十分に網が熱くなるように、10分以上は温めてから焼きはじめるのがポイントです。
網にしっかり熱が通ることでくっつきやすい肉や魚も取れやすくなり、バーベキュー中のストレスも軽減します。しっかり網を加熱したいので、炭の周りが白っぽくなり網が赤くなるくらいまで温めてからスタートしましょう。
こびりつき防止マットやネットを乗せる
バーベキューのこびりつきを防止できるマットやネットも販売されています。マットを置くことで網と食材が直接触れないため、こびりつきを防げます。柔らかい素材のため、好きな大きさにカットして使用でき、こびりつかない加工がされているため洗うのも網ほど手間がかかりません。網掃除を楽にしたい方は試してみるのもありです。
バーベキュー網の洗い方
楽しいバーベキューの時間を過ごした後、残っているのは洗い物。バーベキューは楽しかったけど、「洗い物がいや!」という人は多いはず。ここではバーベキューの網を洗うために準備するものや洗い方の手順や注意点などを解説します。
準備するもの
バーベキューの網を掃除するのは普通のスポンジよりもたわしの方が使いやすいでしょう。特に網用のブラシを使うと非常に便利です。100均にも便利に使えるバーベキューブラシが販売されているのでチェックしてみてください。
【手順1】アルミを被せて網だけを焼く
バーベキューが終わってはじめにするのは、まだ炭が燃えているうちにアルミホイルを網全体に被せて蒸し焼きにすること。付着物が完全に焼けて炭になると、こすると簡単に落ちます。
また、バーナーを持っている方は網についた焦げ付きや付着物を炙るのもあり。ただし、バーナーで付着物のない場所を炙ってしまうと、網が歪む可能性があるので注意が必要です。
【手順2】ブラシやアルミホイルで汚れを落とす
洗う前に先にトングやブラシで、焦げをある程度落としましょう。炭化しているので少しの衝撃で簡単に剥がれます。網を洗うときは金網だわしやワイヤブラシを使います。手にベタベタの油がつくのでゴム手袋や使い捨てのビニール手袋があると便利です。
またアルミホイルを丸めて水をつけて使えます。丸めたアルミホイルで擦ると汚れが落としやすいという利点のほかに、アルミホイルと水で発生する金属イオンの力で殺菌や抗菌効果も期待できます。ブラシを持っていくのを忘れてしまった場合にも代用できるので覚えておきましょう。
【手順3】水洗いして乾かす
洗剤や汚れをきれいに洗い流して乾かして終了です。しっかり乾燥させないとサビや劣化の原因になるため注意しましょう。その場で乾かす時間がない場合は、帰ってから通気性のいい場所へ置いてしっかり乾燥させてから片付けてください。
すぐに水につけるのはNG
バーベキューが終わって網を洗うときに絶対にしてはいけないのが、いきなり水で洗うこと。網についた油やこげ付きが冷えて固まり、頑固な汚れになってしまいます。網掃除の効率が悪くなるので、必ず上の手順通り行いましょう。
裏技!バーベキューの網掃除術
バーベキューの網を掃除するときに、覚えておくと使えるコツがあります。知っておくと後片付けの際に便利なので確認しておきましょう。
砂利の上で網をこすって汚れを落とす!
使い終わったらすぐに洗えば汚れも落ちやすく、後から洗う手間もかかりませんが、バーベキュー上の中には環境保護のために洗剤を使えなかったり、水をたくさん使って洗ったりできないこともあります。そんなときには、砂利の上で網を擦ると摩擦によって汚れが落ちます。
簡単な方法ですが、かなりきれいになるので時間がないときにもお試ししてみてください。ただ砂利の上で強くこすりすぎると網が変形してしまうので、力加減に気をつけましょう。
頑固な焦げは「セスキ炭酸ソーダ」
バーベキューの頑固なコゲや汚れは、なかなか普通の洗剤ではきれいになりにくいもの。そんなときは、事前にセスキ炭酸ソーダにつけ置きしてから洗うのがおすすめ。セスキ炭酸ソーダは強めのアルカリ性で油汚れに強く、お肉の油もしっかり落とせます。つけ置きする時間がない方はスプレーしたり、スポンジに含ませて使っても効果あり!
ほかにも、重曹なら研磨や消臭効果があり、過酸化ナトイウムも消臭効果やタンパク質の汚れに強いのでバーベキューの洗剤として活躍してくれます。網掃除の時間を短縮できるので、ぜひ試してみてください。
バーベキュー網の保管方法と捨て方
家に持って帰って保管するときにも、ちょっと気をつけておくだけで次に使うときに便利です。保管方法まできちんとチェックしておきましょう。
保管するときは油、新聞紙、ビニール袋が三種の神器!
汚れを落としたら、しっかり乾燥させてから保管することが鉄則。乾かしたらそのままにせず、網に食用油を塗りましょう。油が保護膜となって、サビの原因となる空気中の酸素や水分をシャットアウトしてくれます。
油が塗れたら、新聞紙でくるんでからビニール袋に入れて保管します新聞紙に不要な油を吸い込ませ、油がほかのものにつかないようにするために必要な手順です。ビニール袋は密封できるもので、しっかりと口を閉じることで、嫌な虫も寄せつけません。網はバーベキュー道具のそばに保管すると、次のバーベキューにも忘れずに持っていけるでしょう。
捨てるときには燃えないゴミか粗大ゴミで処分
バーベキューに使う網は鉄やステンレスなどでできており、普通に燃えるゴミでは捨てられない素材です。一般的な処理方法として、燃えないゴミか粗大ゴミで回収してもらう方法があります。
燃えないゴミで捨てる場合には、大きいサイズのものは細かくカットして、指定のゴミ袋に入れてゴミの回収日に出すようになります。各自治体により捨て方が異なるので、必ずチェックしておきましょう。
網を正しく使ってバーベキューを楽しもう!
バーベキューで必要不可欠な網。しかし食材にばかりに気をつかいすぎて網のことが疎かになってしまいがちです。焼き網の正しい選び方や扱い方を知ることで、バーベキューの味がよりおいしく感じ、快適に楽しめます。ぜひ今回の記事を参考に、バーベキューをもっと楽しんでください。