薪の基礎知識まとめ!薪の種類や必要な量、調達方法を知ろう

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積み上げられた薪

出典:pixabey

焚き火や薪ストーブの炎を見ていると、心のこわばりがみるみる解かれ、落ち着いた気持ちになれます。そんな炎を燃やすために欠かせないのが薪(まき)。薪は、使ったことがない人からすると、少し扱いが難しいイメージではないでしょうか。今回は、焚き火や薪ストーブで使用する薪について、種類や違い、必要な量、ベストな調達方法などの注意点をまとめて紹介します。


 目次


炭とは違う!薪のことを知って上手に使いこなそう!

薪ストーブ

出典:ゲッティイメージズ

パチパチという心地の良い音を立て、ゆらゆらと燃え上がる炎。じっと眺めていると、安心感を覚える…という人は少なくないのではないでしょうか。「1 / fゆらぎ」ともいわれる炎のゆらめきには、人の心を落ち着かせる力があります。私たちがキャンプで焚き火をしたり、暖炉や薪ストーブに憧れたりするのは、炎のゆらぎに癒されたいという自然な欲求があるからかもしれません。

そんな炎を起こす際に欠かせないのが薪(まき)です。薪についてより多くのことを知っておけば、慌てることなく、よりのんびりとした火との時間を楽しめるはず。まずは使い分けるポイントから見ていきましょう。

使い道によって異なる薪の選び方

薪

出典:ゲッティイメージズ

生まれて初めて焚き火や薪ストーブで火を起こそうとしたとき、薪はすでに用意されており、自分は投入するだけだった…という人は多いのではないでしょうか(筆者はそうでした)。いざ自分で薪を調達するとなると、どこから手をつければいいのか迷ってしまうのも無理はありません。

まずは、薪の種類から覚えていきましょう。薪を種類分けする際に注目すべきは、一般的に「薪の太さ」「薪の材質(木の種類)」の2点です。また、燃焼時間や温度を調整するためには、3種類の太さの薪を用意するのがベストです。

3種類の太さの薪、さらに薪の材質の特性に合わせてた使い方を知っていると、なかなか火がつかなくて苦労したり、着火剤を忘れてしまって慌てたり、無駄に多くの薪を使ってしまったりといった失敗が減ります。

薪の太さは3種類!

細い薪(焚き付け用)

積み上げられた細い薪

出典:pixabey

最初に火を付けるために用いるのが、直径約2cm前後の細い薪です。自分でキャンプ場や森林を歩いて探してきたものを使うのも手です。

中くらいの薪(火の大きさの調整用)

薪

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直径約5cm前後の薪は一般的に中くらいの太さの薪と言われます。焚き付け用の薪で火を起こした後、いきなり太い薪を投入してしまうと火が消えてしまうため、薪は細いものから中くらい、最後に太い薪へと徐々に太く、順を追って投入していきます。

太い薪(長時間の燃焼用)

着火した太い薪

出典:pixabey

太い薪は長時間、燃焼させたいときに使用します。一般的に、直径約10cm前後あるものが太い薪と言われます。太い薪は薪割することで空気に触れる面積を広げ、よく乾燥させてから使用します。

以上のように、薪に火を付ける際は太さを3種類用意するのがベストです。いきなり太い薪に火を付けようとしても付かないので、まずは一番細い薪から焚き付けて、少しずつ太い薪を投入していくようにしましょう。

収納して薪運び楽々!薪バッグがおすすめ!

薪は専用のバッグに入れて持ち運ぶと快適です。

となりのまきちゃん 薪バッグ&薪スタンドのセット

最大30kgまで薪を入れられる大容量の薪バッグです。使わないときは、2Lペットボトル2本分のサイズに折りたためるので荷物になりません。薪スタンドも付いており、焚き火をする際にとても便利です。

カンガルーの子育て袋から着想!カンガルーログキャリー

カンガルーの子育て袋から着想を得て作られた薪バッグです。背中を中心とした荷重によって、腕や腰の負担を軽減しました。なので一度に多くの薪を運ぶことも可能!

薪は「広葉樹」or「針葉樹」!

薪の太さの違いにつづいて、もう一つの注目点「薪の材質の違い」を見ていきましょう。材質の違いを知ると、どの薪をどんなタイミングで用いれば良いのか、選択基準が持てるようになります。材質とは木の種類によるもので、大きくは「広葉樹」「針葉樹」の2つに分けることができます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

薪ストーブには、ナラ・桜・クヌギなどの「広葉樹」

広葉樹

出典:ゲッティイメージズ

広葉樹とは、葉が人のてのひらのように大きく広がる木本を指します。街路樹にも多く使われている「ケヤキ」をはじめ、森林公園やキャンプ場でなじみ深い「クヌギ」や「カシ」「コナラ」「白樺」「ブナ」「桜」などがその代表といえるでしょう。これら広葉樹が薪になったときの最大の特徴は「燃焼時間が長く、熱量が多い」という点。一般的に広葉樹は、幹の部分の密度が高いため、火持ちが良く、暖める力が高いのです。

火起こし・焚き火にはスギ・松・ヒノキなどの「針葉樹」

針葉樹

出典:ゲッティイメージズ

針葉樹とは、葉の形が針のように尖って細い木本を指します。代表的なものは、日本の人工林として植樹されている「スギ」や香りが良い「ヒノキ」、防風林などによく用いられている「松」などです。

針葉樹の枯れ枝はよく燃えます

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針葉樹が薪になったときの最大の特徴は「一気に燃え上がる」こと。樹液が多いため、よく燃えるのです。ゆえに針葉樹の薪は、最初の焚き付け用に適しています。また、針葉樹は広葉樹と比べると木の密度が低く、密度が低いので薪割がしやすく、運搬の際も軽いというメリットがあります。

こうした広葉樹と針葉樹の特徴を考慮して、用途や状況に合わせて使い分けてみてください。また、先に紹介したように薪は太さによっても燃え方が違うので、その点も合わせて検討を。太さと薪の材質を加味しながら、使う薪を選べるようになると、アウトドアでの火の扱いが上達し、一段と楽しいものになるはずです。

必要な薪の量は?

つづいては、火を焚べる際に必要な薪の量を見ていきましょう。

暖炉

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焚き火の場合

焚き火の場合、燃やし方、炎の大きさ、風の状況などにも影響を受けるものの、おおよそ1束500円の薪で3時間はもつでしょう。焚き火を行う時間に合わせて、冬などで朝昼にも焚き火をするなら3束くらい、夜だけなら1束あれば十分です。焚き火を一度始めたら、薪が燃え尽きるまで就寝できないので、就寝の時間を逆算して準備しましょう。

薪ストーブの場合

薪ストで使う薪の量は緯度や標高にも大きく左右されますが、那須高原で遊ぶ我が家の場合は土曜日の15時~23時、日曜日の7時~10時の11時間くらいで約30kg~35kgほど使います。
30kgの米袋1つに約15~18kg入るので、それをちょうど2袋使い切る感じです。

もやしさん家のもやもやな生活

薪が切れたらと思うと恐ろしい。実際思ったより薪の消費量が多く、途中でなくなったら…と不安になり、キャンプ場のセンターハウスに買いに走りました。初回は薪も販売している高規格キャンプ場が良いかもしれません。どれくらい薪を使うかわからないですしね。

マジョママン

薪ストーブの場合、想像以上に薪の消費が早いので注意が必要です。1泊2日の冬キャンプの場合、最低でも25kg程度は用意したほうがよいでしょう。また、分量に不安のあるはじめたての頃は、薪の販売を行っているキャンプ場を選ぶのがおすすめです。

薪の保管方法は?

薪を割っているところ

出典:Pixabay

薪を保管する際に注意すべきは湿気と虫です。そのため正しい保管方法は、風の通る屋根付きの屋外。風がよく通り、雨よけの屋根も付いている場所であれば、薪が湿気ることも少ないですし、屋外であれば、虫が出たとしてもそこまで気になりません。正しい保管をして、せっかくの薪が使えなくなってしまったり、室内が汚れたり、虫がわいたりしないよう注意しましょう。

薪の炎で料理を楽しむ!

出典:AndreaObzerova / ゲッティイメージズ

キャンプ場によっては、あらかじめ薪が用意されていて、それらを購入して使用するよう決められている場合があります。すぐに使えて便利な反面、キャンプ場で購入できる薪は針葉樹のものが多く、比較的小さめに割られているという話を聞きます。針葉樹は焚き付け用には良いですが、ススやヤニが多いため調理には不向きです。また、小さめの薪は火持ちが悪いというデメリットもあります。

調理に最適な薪とは、広葉樹の堅くて重い(密度が高い)木を割ったもの。これらは火が安定するまではテクニックを必要としますが、一度火が安定すると燃焼時間が長く、煤も出にくいため調理に扱いやすい点が優れています。樹木の種類でいうと、「クヌギ」「シイノキ」「ナラ」「ヤマザクラ」などが挙げられます。

焚き火で一晩燃やすだけなら、キャンプ場やホームセンターで手に入る500円から800円程度の値段の薪で十分。でももし、自分で良い薪になりそうな木材を選んで薪割したものを使えるのであれば、その方が上等な焚き火を楽しめて、調理をする際もぐっと良いものになるでしょう。

良い薪を集めるコツは?購入のヒント

出典:asobov / ゲッティイメージズ

より良い薪を手に入れるには、どんなことを注意すれば良いでしょうか。ここからは、購入の際の注意点について見ていきたいと思います。

十分に乾燥している薪を

木の山

出典:ゲッティイメージズ

薪にとって非常に重要なのは、十分に乾燥していること。土に生えている樹木の含水率はおおよそ50%で、人間の含水率とまではいかずとも、結構な水分を含んでいます。水を含んだままの木に火をつけても、なかなか火がつかなかったり、火力が上がらなかったりしてしまいます。そのため販売されている多くの薪は、薪割りののち乾燥の工程を経てから、商品として販売されています。

薪にとって理想の水分含有率は20%以下。乾燥している薪は、年輪に対して縦にヒビが入っています。購入の際には、十分に乾燥されている薪かどうか、ぜひチェックしてみてください。

▼良い薪の見極め方をより深く知りたい人はこちらもチェック!

薪の販売店をチェック

大量に積み重ねられた販売用の薪

出典:Pixabay

薪を専門に扱う実店舗やオンラインショップが全国各地にあります。専門店のメリットは、品ぞろえが豊富なことや細かい相談にのってもらえること。自分の足で行ける範囲に実店舗がある場合にはぜひ出向いてみてください。実際に薪に触れられることや、配送料がかからずにすむことは大きなメリットです。

ただ、身近な場所にお店がある人ばかりではないでしょう。その場合には、配送料はかかってしまいますが通販で購入するのも手段。なお、選択肢が少なくても構わない場合や、取り急ぎ薪が欲しい…という場合には、種類こそ少ないもののホームセンターでも購入が可能です。

キャンプ場近くのホームセンターをチェック

キャンプで薪を使う場合、キャンプ場で薪を調達するほか、目的地の近くにあるホームセンターなどで薪が手に入る場合があります。近隣にキャンプ場があることを踏まえ、品ぞろえが充実している可能性があるのです。

ただ、季節商品なので夏は売っていないことも多いです。都市部のホームセンター同様、杉であればほぼ売っているので、無い場合は杉の薪を購入することになります。

野外活動(キャンプ)沼の畔から

道の駅で激安品に出会えるかも

地産品が大充実している道の駅。こちらもホームセンター同様に、キャンプ場の近隣であれば、薪の品ぞろえが充実している可能性があります。

道の駅かつらの薪を買ってみた!以前から、薪を販売しているのは知っていたんですが、よくよく見てみると、いいかも。。。

おっさんの週末

丸太を調達するという手段も

薪割り

出典:ゲッティイメージズ

火持ちを長くするには、薪を割るときに大きめに割るのがポイントです。特に、薪ストーブを燃やす際は、たくさんの薪を使うことになるため、なるべく自分で丸太を調達して、自分で薪割する方が、質の良い薪を安くたくさん使うことができるのでおすすめです。

自分で丸太を入手するには、例えば、薪業者(専門の燃料屋)から購入する、地元の森林組合や営林署に問い合わせて購入する、果樹園や公園の木や街路樹などの剪定枝を譲ってもらう、近所で新築工事があった場合は大工さんに掛け合って端材を譲ってもらう、山林を所有する地主から間伐材を譲ってもらうなどの方法があります。遠方の場合、運搬コストがかかってしまうので、できるかぎり近場で現地調達するのがベストです。

自分で調達する方法を知っておくと、「広葉樹を多くして焚き火の持続時間をより長く持たせるには?」「煤の少ない焚き火で調理をするのにベストな薪の配合は?」など、あれこれ試行錯誤する楽しみも増えるでしょう。

薪割りにもこだわりたい

木にささったナタ

出典:Pixabay

薪割りの相方①:ナタ・手斧

ナタ(鉈)は、小さめの斧のようなもので、大きめの薪を、さらに小さくする際に使用するアイテムです。手斧もナタと同じく、片手で使える斧。太めの薪を適切なサイズに割ることで、細かな炎の調整が可能になります。

薪割りの相方②:ナイフ

ナタよりも、ひとまわりコンパクトなのがアウトドアナイフです。焚付用の薪が必要な際に、焚き付け用の薪を作成したり、薪の先端を割いたりすることで、焚き付けが容易にできるようになります。

薪割りの相方③:薪割り台

薪割りといったら薪割り台。あるだけでより一層雰囲気が出るのがこちらです。高さ15cmとコンパクトなうえ、軽いので持ち運びにも便利。これを使って味のある焚き火をしてみてはいかがでしょうか。

薪割りの相方④:薪割り機

薪割りはある程度の時間を要するうえに、体力勝負なところがあります。腰痛などの持病がある人にとっても大きな負荷がかかるもの。もし、なるべく短時間で、体力を消耗させずに薪割りをしたい場合には、電動の薪割り機を使うのもひとつの手段。安いものでも20,000円前後しますが、薪ストーブなどで日常的に薪を使う人にとっては便利なアイテムでしょう。

薪を使用する際の注意点

石窯で焼くピザ

出典:Pixabay

薪を燃やす場合に注意すべきは、自然の木材から作られた薪を用いることです。万が一、薪にガソリンやガス、プラスチック片、紙、化学物質や塩分などが付着していると、燃やした際に有害物質が発生してしまいます。特に、焚き火で調理を楽しみたい場合や、子どもと過ごす状況では、使用する薪が安全であることは必須です。健康に悪影響なだけでなく、火災やストーブの故障などにもつながるので注意してください。

おすすめの薪ストーブもチェック!

煙突が本体の中に収納できる「ogawa(オガワ) ちびストーブ3 4115」

煙突などが全部本体内部に収納できるので、積載量が増えてしまう冬キャンプでも積載の心配が少ない薪ストーブ。ロストルが初期装備なので、料理もすぐ始められます。

ストーブの上にフライパンを2つ置ける「テンマクデザイン iron-stove ちび」

コンパクトながら、2つのフライパンで同時に調理が可能なので、料理の手間が少なくなります。

その他の薪ストーブについても知りたい方はこちら▼

薪ストーブについてブログでもチェック!

キャンプで薪ストーブを使おうと思うと準備が大変・・・・・・

手を出してはいけない分野に手を出したか・・・・・と、準備段階では思っていました ( ̄◇ ̄;)

それでも実際に使ってみて、気持ちが180°変わりました^^

ひのきのキャンプ道具専門店 取締役のブログ

今年から煙突にロックウール巻く事にしました。
最初はステンレスガードを煙突に取り付けていたんですが、幕よけの板がやや熱くなることがあって不安で

3年目で今さらですけど、オーソドックスなロックウールを採用。
いちいち巻くのが面倒かなって思ってましたが、巻きっぱなしでそのまま撤収するようにしたら楽でした。

にしちゃんママのファミリーキャンプブログ

薪ストーブは、煙突ガードを使用するなど、テントの膜に直接触れないようセッティングする必要があるため、準備が大変です。ですが、実際に使ってみた人の声を見てみると、満足感はかなりのよう。キャンパーさんごとに、さまざまな工夫をこらしているので、複数のブログを参考にしてみると、より自分に合った方法が見つけられるのではないでしょうか。

トーク番組「石橋、薪を焚べる」も話題

夜の森林のなかで揺らめく焚き火

出典:Pixabay

焚き火ブームの影響はついにテレビのトーク番組にも。2020年4月よりフジテレビ系列で新番組「石橋、薪を焚べる」がスタートしました。同番組は、お笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明さんとゲストとが焚き火を前に語らい合う新スタイルのトーク番組。なかなか肉眼で焚き火を見る機会がない…という人も、自宅で気軽に炎のゆらぎを楽しめるチャンスです。気になる人はぜひチェックしてみてください。

▼「石橋、薪を焚べる」の初回放送の詳細を知りたい人はこちらもチェック!

まとめ

薪の種類や必要な量、調達方法など、基礎的な薪の知識を紹介しました。これらを知らないままでも、焚き火や薪ストーブで暖をとったり調理をしたりすることはできます。でも、自分好みの薪を手に入れたり、丸太から薪を作ったりすることができたら、火を囲む時間がより一層味わい深いものになるはず。ぜひ、さまざまな探究を重ねて、よりよい焚き火ライフを楽しんでみてください。


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