パーコレーターのおすすめ17選!おいしくコーヒーをいれる方法と選び方
簡単にアツアツのコーヒーがいれられる「パーコレーター」という道具を知っていますか?キャンプのおともにあれば、目覚めのひとときや休憩タイムがさらに楽しくなるんです。この記事ではパーコレーターでのおいしいコーヒーのいれ方やその仕組み、選び方などを徹底的に解説!アウトドアで役立つ意外な使い方や裏ワザまで、たっぷり紹介します!
パーコレーターとは
「パーコレーター」とは、蒸気圧を利用してお湯を循環させながらコーヒーを抽出する道具。1807年にイギリス人科学者のラムフォード伯爵が発明し、その後アメリカを中心に普及しました。コーヒー好きのアウトドアフリークなら「パーコレーター」という道具について一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
西部劇にもよく登場するこのパーコレーター、1970年代に自動のドリップマシンが普及するまでは、コーヒー抽出器具の中心的な存在だったのです。
パーコレーターはアウトドアにおすすめ!
ドリッパーやペーパーフィルターなどのアイテムは不要、パーコレーターだけでコーヒーをいれられるため準備と片付けが楽なことがポイント。また、部品も少なく、全てポット内に収納できるので忘れ物の心配も減りそうです。
そして何よりアツアツのコーヒーが一度に何杯分もつくれるところがドリップコーヒーとの大きな違い。時間に追われがちな撤収日の朝でも手軽に本格的なコーヒーを楽しめます。
パーコレーターの仕組み
パーコレーターは、ポット内の水を沸騰させ、その蒸気圧で吹き上がったお湯をコーヒーの粉にかけることでコーヒーを抽出する仕組み。この循環が繰り返されることによってコーヒーが少しずつ濃くなります。
パーコレーターの各部品の
名前と役割はこちら。
①ポット:お湯を沸かす
②管:沸かしたお湯を吸い上げ、コーヒーの粉に落とす
③バスケット:コーヒーの粉を載せる
④バスケットのふた:内部でコーヒーの粉が溢れないようにする
このように、パーコレーター内部は実は非常に
シンプルな構造。消耗品が必要ないのもうれしいポイントですね。
一見似ている「マキネッタ」との違い
コーヒーの抽出器具はほかにもいくつか存在し、中でも「マキネッタ」と呼ばれるエスプレッソ専用器具はパーコレーターに見た目も仕組みもよく似ています。
蒸気圧でコーヒーを抽出するという点ではパーコレーターと同様ですが、何度もフィルターを循環させてコーヒーを抽出するパーコレーターに対し、マキネッタは一度だけお湯を汲み上げて抽出するのが大きな違いです。
パーコレーターで抽出したコーヒーとマキネッタで抽出したエスプレッソは濃さも飲み方も異なるため、使う豆の焙煎度合いや挽き方も変わります。「似ているから同じようなものがつくれる」わけではないので注意が必要です。
ほかのコーヒーのいれ方との違い
家庭でもおなじみのドリップに加え、喫茶店でよく見かけるサイフォンやフレンチプレスなど、コーヒーの抽出方法によって味わいもさまざま。
なかでもサイフォンはパーコレーターと仕組みが似ていますが、パーコレーターはお湯をコーヒーの粉にかける仕組みなのに対し、サイフォンはコーヒーの粉とお湯が一度完全に混ざる点が異なります。このためサイフォンで抽出したコーヒーは味にムラが出にくいと言われています。
パーコレーターでのおいしいコーヒーのいれ方
ここからはパーコレーターでコーヒーをいれる方法を紹介します。おいしくいれるための重要なポイントや、ちょっとしたコツを覚えてパーコレーターをマスターしましょう!
しっかりと計ってコーヒーをいれる準備をする!
パーコレーターでおいしいコーヒーをいれるには、とにかく分量が大切!
一杯分の目安であるコーヒーの粉12g・お湯160ccを守ることがおいしいコーヒーへの第一歩です!
①粗挽きの豆を用意する
抽出中にバスケットの穴からコーヒーの粉が落ちないためにも、コーヒー豆は粗挽きがおすすめです。また自分で豆を挽く際は、挽いたときに出る細かい粉を茶こしなどでふるっておくのもポイント。
粗挽きの豆は酸味が出やすいので、豆の焙煎具合にも注目しましょう。コーヒーの粉とお湯との接触時間が長いため浅煎りを推奨される場合もありますが、「フルシティロースト」以上の深煎りを選ぶことで味のバランスが取りやすいとも言われています。これらを念頭に、好みに合った挽き具合を見つけてみてください!
②コーヒーの粉をバスケットに入れる
コーヒーの粉をバスケットに入れる際は、中心の管にかかってこぼれないように注意。管の周辺へていねいに豆を入れていきましょう。
③お湯を沸かす
まずはバスケットをセットせずにポットだけを火にかけてお湯を沸かします。
沸騰したら一旦火を止めて、鍋敷きやふきんに下ろします。
④コーヒー豆を入れたバスケットをポット本体にセットする
コーヒー豆を入れたバスケットをポット本体にセットしてふたを閉じます。このとき蒸気で火傷しないように気をつけて。
⑤弱火にかけてコーヒーを抽出する
再度ポットを火に戻して加熱します。このときの火加減は弱火がポイント!透明のツマミから見えるコーヒーの色を確認しながら3〜4分加熱します。
強火や長時間の加熱は過剰抽出や酸化を起こしてコーヒーの味と香りが損なわれてしまうので、火加減と加熱時間がとても重要なのです。
⑥火を止めてから少し置いて、コップにゆっくり注ぐ
コーヒーが好みの濃さになったら火を止めます。火から下ろしたらそのまま置いて、コーヒーの細かい粉が下に沈むのを待ちましょう。
お好みのカップにゆっくりコーヒーを注いで完成です!
パーコレーターでいれたコーヒーはまずいって本当?
さて、パーコレーターでいれるコーヒーが「まずい」という噂もちらほら。パーコレーターは熱湯を循環させる高温抽出のため、一般的には香りが飛びやすく味は薄めの仕上がりになります。そこで、普段ドリップなどでじっくりいれた芳醇繊細で味の濃いコーヒーを好む人にとっては違和感を感じることも。
また、分量を誤っていたり火加減が違っていると薄くなりがち。再加熱してしまうと香りも飛んでしまいます。コーヒーの好み以外に、抽出がうまくいかずに「まずい」と感じてしまうこともあるそう。
とはいえパーコレーターはアメリカンコーヒーが好きな人にはとってもおすすめ!浅煎りの豆で抽出するアメリカンコーヒーは苦味がマイルドで酸味が強く、パーコレーターでいれたコーヒーの味わいと似ているのです。
一度は「まずいかも…」「なんか違う…」と感じても、豆の焙煎度合いや挽き加減、抽出時間や火加減などを見直して好みの味になるようトライしてみてくださいね!
紅茶やパスタも!?コーヒー以外の「意外」な使い方
実はこのパーコレーター、アイデア次第でさまざまな使い方があります。たとえば水を牛乳に変えればカフェオレをつくることができるほか、コーヒー以外の飲み物をつくれたり、はたまた調理に使うことができたり…。
パーコレーターがもっと便利に楽しくなる使い方を紹介します!
紅茶や緑茶をいれる
パーコレーターの特徴的な部品であるバスケットを利用して、紅茶や緑茶をいれることも可能!茶葉をバスケットに入れて、コーヒーをいれるときと同じように抽出してみましょう。
高温のお湯を循環させるのでティーポットやティーバッグとはまた違った味わいが楽しめます。バスケットに茶葉を入れるので茶漉しやティーバッグも不要ですし、グループキャンプの際にコーヒーが苦手な仲間がいても一緒に温かい飲み物を楽しめますね。
パスタを茹でるなど、調理用にも活用可能
パーコレーターは大きさもさまざま。特に大きめのものであれば、お鍋の代わりに調理器具として使うことも!
一般的なパーコレーターには、抽出後のコーヒーかすが出ないよう注ぎ口にフィルターが付いているので、パスタやうどんを茹でたあと注ぎ口から湯切りすることも可能。中にソースを混ぜてしまえばお皿を用意せずそのまま食べることもできるので、調理後の洗い物も減って片付けも簡単です。
そのぶんポットの中をよく洗浄して味移りを起こさないようにする注意は必要ですが、なるべく荷物を減らしたい人は調理に使うことを見越して大きめのパーコレーターをチョイスするのもアリですよ!
パーコレーターの選び方
パーコレーター選びに重要なポイントは2つ。
①容量
②素材
それぞれどのような点に注目して選べばよいか解説します。
①一度に何人分をつくりたいか、から「容量」を決める
パーコレーターの容量を表すとき「カップ」という単位が使われます。一般的に料理などで使う1カップといえば200mlですが、パーコレーターでの1カップは160ml。思ったよりも量が少ないぞ…?という失敗を防ぐためにも、カップ数と対応人数をしっかり把握しておきましょう。
ケトルや調理用としても使いたい場合は中型以上のパーコレーターがおすすめ!メンバーの人数や使い方によってぴったりの容量を選んでみてください。
②どういう使い方がしたいか、で「素材」を決める
素材を選ぶときは、おもにどこで、どのような使い方がしたいかをイメージしてみましょう。パーコレーターの素材として主流であるアルミ、ステンレス、ホーローについて解説します。
ステンレスは丈夫で扱いやすいのがポイント。直火で使ったあと煤がついても落としやすく、メンテナンスしやすいところも特徴です。ただしアルミに比べてやや重いところが難点。
車でのキャンプなど、軽さにこだわる必要がなければ、ステンレスは幅広いユーザーにおすすめです。
■ 軽さ重視&手早くお湯を沸かしたいなら「アルミ」製
軽さにこだわるならアルミ製が断然がおすすめ!ステンレスの半分〜3分の1ほどの重さで携行性抜群です。また、熱伝導率が高いので湯沸かしもスピーディー。しかし、落下などの衝撃に弱くへこみやすいという難点も。
また焦げ付きやすくこまめなメンテナンスが必要なため、そういった手間も楽しめる人、それより何より軽さ重視の人にはアルミがぴったりです。
■ 保温性・見た目重視なら「ホーロー」「ガラス」製
ホーローやガラス製は保温性が高いため、ゆったりとコーヒーを楽しみたい人におすすめ。かわいらしいカラーも多く、自宅でインテリアの一部として楽しむのも素敵です。メンテナンスもしやすく扱いやすい一方で、ほかの金属製に比べて重いのが難点。
また、基本的にホーローは衝撃には強い素材ですが、ほかの金属と違って割れたり欠けたりする可能性がゼロではないので注意が必要。自宅で使うのに向いているといえます。
パーコレーターのおすすめ17選
ここからはおすすめのパーコレーターをカップ数ごとに紹介します!
3カップの小型タイプ、4〜6カップの中型タイプ、8カップ以上の大型タイプの中から、これまでお伝えしてきた「素材」や「加熱方法」などのチェックポイントにも注目してお気に入りを見つけてください。
1〜2人での利用におすすめ、3カップの小型タイプ4選
2~4人での利用におすすめ、4〜6カップの中型タイプ7選
4人以上での利用におすすめ、8カップ以上の大型タイプ6選
パーコレーターでコーヒータイムをもっと楽しく!
アツアツのコーヒーをたっぷり作れるパーコレーターを紹介しました。
ペーパードリップなどに比べると大味な仕上がりではありますが、コーヒーそのものの香りをワイルドに感じられるのがパーコレーターの魅力です。アウトドアではむしろそんな荒削りな味わいが心地よく感じられるのではないでしょうか?
グループでパーコレーターを囲みながら、ああでもない、こうでもないと試行錯誤するのも楽しそう!お気に入りのパーコレーターを見つけて、ぜひキャンプに連れて行ってみてくださいね。