人気シュラフカバーを徹底比較!おすすめランキング12選
「シュラフカバー」にはゴアッテクスを使用した高性能なものから、コンパクトなものまでさまざまな商品がありますが、どれを選べばいいのかわからない人も多いはず。人気のシュラフカバーをhinata編集部が「携行性」「耐水性」「機能性」の3つの観点で徹底比較し、検証結果をランキング形式で紹介します。
シュラフカバーとは
シュラフカバーは別名スリーピングカバーとも呼ばれ、シュラフ(寝袋)を覆うカバーのことです。一般的にシュラフと同じ形をしているものが多く、気温が高い季節にはシュラフの代用として使う人もいます。「荷物になるし必要ない」という考えの人もいますが、実は1枚でさまざまな効果がある優れものです。
シュラフカバーの使用がおすすめな人
シュラフカバーの使用がおすすめなのは、以下の3つに当てはまる人です。
- 寒い時期にキャンプをする人
- シュラフを汚したくない人
- 持っているシュラフの保温性を最大限高めたい人
シュラフカバーのメリット
シュラフカバーには、より快適な睡眠を実現する3つのメリットがあります。
シュラフを雨や結露による濡れから防ぐ
まず第一のメリットは、撥水・防水効果があるということ。特に寒い時季、テントの中には外気との温度差により結露ができ、シュラフが濡れることがあります。シュラフが濡れると単純に不快な思いをするだけではなく、シュラフ自体の性能が極端に低下してしまうケースも。ゴアテックスやメーカー独自素材などの高い防水機能を持つシュラフカバーには、シュラフ本体が濡れるのを防ぐ役割があります。
シュラフを汚れから守る
2つ目は、食べこぼしや体についた土汚れによるシュラフの汚れを防げることです。高機能なシュラフは自宅の洗濯機では洗えないものがあり、汚れるとメンテナンスが大変な場合も。
しかし、シュラフカバーを使用すれば、食べ物や飲み物をこぼしてしまったときや泥などの汚れがついたときにも焦らず対応できます。
シュラフの保温性を高める
3つ目が保温性の向上です。シュラフの上にさらにカバーを被せることにより、シュラフとシュラフカバーの間に空気の層が生まれ、保温力がアップします。商品によっては、内側に熱を保持させる素材を使用し、保温性に特化して作られた高性能な商品も。キャンプで使用するシーズンに合わせて、適切な機能がついたシュラフカバーを選びましょう。
シュラフカバーのデメリット
シュラフの性能を高めてくれる便利なシュラフカバーですが、一方でデメリットとなる部分も。購入を考える前に確認するようにしましょう。
荷物が増える
シュラフカバーは、一般的にシュラフとセットで使用するものなので、荷物が増えてしまうというのは単純にデメリット。コンパクトに収納できる商品ではありますが、軽量なもので200g程度、高性能なゴアテックス素材を使用したものは400gを超えるものがあります。荷物の軽量化を図っている人であれば、持っていくべきか悩んでしまいますよね。
裏地のない「2レイヤータイプ」は軽量でコンパクトに持ち運べるので、携帯性を重視したい人におすすめです。
汗をかいて蒸れやすくなる
保温性能を高めてくれるシュラフカバーは、その分汗をかきやすくなってしまうので「蒸れ」につながります。人間は体温を下げることで深い眠りにつこうとするため、体温を下げようとしてなんとコップ1杯分もの寝汗をかくそう。
シュラフカバーを購入するときは透湿性に優れた素材を選ぶと良いでしょう。透湿性の高い素材を選べば、寝汗や結露による蒸れを防ぐことができます。
出入りと身動きがしずらくなる
シュラフにシュラフカバーを被せると、当然ながらシュラフに入る際の手間が増えます。シュラフとシュラフカバーのずれは寝心地にも直結するため、位置の調整に多少の時間をかけなくてはなりません。
また、シュラフカバーがあることで、シュラフ内での身動きが取りづらくなる点にも注意が必要。寝返りを打つ際に、窮屈に感じることがあるかもしれません。一方、伸縮性があるシュラフカバーを選ぶと、寝心地が向上する場合があります。
シュラフカバーの選び方
次に、シュラフカバーの選び方を紹介します。選ぶ際には、「素材」「サイズ」「レイヤー数」「ファスナー」「伸縮性」の5つのポイントで選ぶのがおすすめです。
カバーを選ぶ前に、シュラフ本体の選び方もおさらい!
素材で選ぶ
シュラフカバーを選ぶときは、テント内の結露に対応できる「防水性」はもちろん、「透湿性」にも優れたものを選ぶことが重要。透湿性とは、内側の湿気を外側に逃す機能のことで、シュラフカバーが湿気で蒸れるのを防ぐ効果があります。
シュラフカバーの素材の中でも、防水・透湿性のある素材として注目されているのが「ゴアテックス」。アメリカのゴア社が開発した防水透湿素材で、多くのアウトドアアイテムに採用されています。
ゴアテックスには、目に見えない穴が無数に空いており、雨や雪などの水滴を通過させません。一方、水蒸気の分子よりは大きな穴であるため、内側の蒸れを外へ逃すことが可能。水を通さずに蒸れだけを逃がし、快適な状態を保つことができます。
ほかにも多くのアウトドアメーカーが、防水・透湿性に優れた素材を独自で開発しているので、防水性や透湿性を数値で比較してみるのも良いでしょう。
サイズで選ぶ
シュラフカバーは、シュラフ全体を覆えるサイズでなければ機能しません。使っているシュラフよりも小さいとファスナーが閉まらなかったり、シュラフが中でごわついて寝心地が悪くなったりする可能性があります。
特にダウンシュラフは、中のダウンがつぶれてしまうと保温機能が低下し、役目を果たせません。シュラフカバーを選ぶ際には、使うシュラフよりも余裕を持った大きめのサイズを選びましょう。
レイヤー数で選ぶ
シュラフカバーには「2レイヤー」「2.5レイヤー」「3レイヤー」の3種類のレイヤー数があります。それぞれどのようなシーンで使うかによって、選ぶレイヤーが変わってくるので確認しておきましょう。
ファスナーで選ぶ
シュラフカバーのファスナーは、使い勝手を左右する重要な機能。丈夫でスムーズに動くかは、チェックしておきたいポイントです。
また内側からも開け閉めできるファスナーや、上下どちらからも開けられて開口部を調整できるダブルファスナーであれば、使い勝手が良いでしょう。
伸縮性で選ぶ
伸縮性も、シュラフカバーを選ぶ際に気をつけておきたいポイントです。シュラフカバーはシュラフの上からかぶせるものなので、窮屈になりがち。伸縮性があるものを選ぶことで寝返りがしやすく、眠りを邪魔しません。
寝心地を重視する人や就寝時によく動く人は、封筒型を選ぶとゆとりが生まれ快適に眠れるでしょう。
人気シュラフカバーおすすめランキング12選
人気のシュラフカバー12点を「携行性」「防水性」「機能性」の3つの観点で、hinata編集部が徹底検証。おすすめのアイテムを総合評価が高かった順にランキング形式で紹介します。
※各数値はhinata編集部が測定したものです。メーカー公表値とは異なります
※ランキング一覧表の価格はランキング公開時のもので、変動している場合があります
【1位】イスカ ゴアテックスインフィニアムシュラフカバー ウルトラライト ワイド
【総合評価4.76】
携行性4.58|耐水性5.00|機能性4.70
優れた防水性と高い透湿性を兼備し、寝袋やダウンパーカに特化した素材「ゴアテックスインフィニアム」を使用した3レイヤーのシュラフカバー。素材の質の高さを証明するように、水を吹きかけても全く染み込まず、水滴を拭き取ると一瞬で乾きました。
結露はもちろん、雨に濡れても問題なさそう。すべすべとした肌触りで、シュラフの出し入れも簡単。ワイドモデルながら軽量なので、オールシーズン快適に使用することができます。
【基本情報】
使用サイズ:209×87cm
収納サイズ:8×8×22cm
重さ:405g
素材:ゴアテックス
レイヤー数:3
ファスナー:シングル(60cm)
カラー:ネイビーブルー
【2位】NANGA WATER PROOF SLEEPING BAG COVER
【総合評価4.52】
携行性4.45|耐水性5.00|機能性4.10
撥水性・耐水性が非常に高く、検証で水を吹きかけるとすぐにはじいておはじきのような形状になり、拭き取れば乾きました。足元まであるファスナーとすべすべの生地のおかげで、引っかかることなくシュラフの出し入れが可能。
伸縮性はないため、サイズ選びには注意。秋冬はシュラフカバーとして、春夏は単体でも使用できるため、1枚あると重宝するでしょう。
【基本情報】
使用サイズ:220×85cm
収納サイズ:11×11×13cm
重さ:505g
素材:50dnポリエステル(TPUラミネート)
レイヤー数:2.5
ファスナー:ダブル
カラー:ブラック、カーキ
【3位】イスカ ウェザーテックシュラフカバースーパーライト
【総合評価4.46】
携行性4.58|耐水性5.00|機能性3.80
透湿防水素材「ウェザーテック」を使用した3レイヤーのシュラフカバー。水を吹きかけても全く染みこまず、水をしっかりはじきました。春から秋の使用に適した、コストパフォーマンスに優れた商品です。生地は硬めですが、伸縮性は若干あり斜め方向に伸びます。
【基本情報】
使用サイズ:209×84cm
収納サイズ:8×8×22cm
重さ:410g
素材:ウェザーテック
レイヤー数:3
ファスナー:シングル(60cm)
カラー:ネイビーブルー
【4位】モンベル ブリーズドライテックサイドジップスリーピングバッグカバー
【総合評価4.32】
携行性4.46|耐水性5.00|機能性3.50
モンベル独自の防水透湿性素材「ブリーズドライテック」を使用した、軽量コンパクトな3レイヤーシュラフカバー。計8プッシュの水をかけても、内側はもちろん外側の生地にも染み込みませんでした。撥水性が高く、拭き取るとすぐに乾きます。
ビニールのような触り心地の生地で伸縮性はありません。ファスナーが全体の3分の1ほどしかないため足元部分で少々ひっかかりを感じますが、シュラフとサイズ感がマッチすれば問題なく出し入れ可能です。
【基本情報】
使用サイズ:225×77cm
収納サイズ:10×10×23cm
重さ:420g
素材:ナイロン
レイヤー数:3
ファスナー:ダブル
カラー:サンライズレッド
【5位】Survivor II シュラフカバー エスケープ ビヴィ
【総合評価4.28】
携行性4.65|耐水性5.00|機能性3.20
水は染みこまなかったものの、水をはじく力はランキング上位のシュラフカバーよりも弱い印象でした。シュラフの出し入れはスムーズに行うことができますが、生地はベタつきが感じられて滑らないため、触り心地を重視する人には不向き。
重さは180gと検証アイテムの中では最も軽量で、ツーリングや登山に最適です。内側はアルミ素材になっているため体熱を逃さず、アウトドアでの遭難時や災害対策としても1枚あると安心。
【基本情報】
使用サイズ:210×75cm
収納サイズ:12×12×21cm
重さ:180g
素材:ポリエチレンフィルム,アルミニウム
レイヤー数:-
ファスナー:シングル
カラー:グリーン
【6位】MURACO Tyvek THERMO SLEEPING BAG PROTECTOR
【総合評価4.26】
携行性4.57|耐水性5.00|機能性3.20
生地の内側に施されたアルミ蒸着が、吹きかけた水が浸透するのを防ぎます。また軽く拭き取るだけですぐに乾くため、結露が付いた際も焦らなくて済みます。硬めの生地はベタつきがあり滑りません。動くと音が鳴るため、気になる人は要注意。
真ん中に付いたファスナーは強度が弱いため、開け閉めは慎重に行う必要がありそうです。サイズが大きめなので、シュラフの出し入れは簡単。
【基本情報】
使用サイズ:220×86cm
収納サイズ:直径12×20cm
重さ:265g
素材:タイベック シルバー(ポリエチレン, アルミニウム)
レイヤー数:-
ファスナー:シングル
カラー:White、Silver
【7位】AQUAQUEST PHARAOH BIVY
【総合評価4.01】
携行性3.62|耐水性4.00|機能性4.40
水を吹きかけるとはじきますが、時間が経つと若干の染みこみが見られました。ファスナーが両サイドに付いているため、左右のどちらかにファスナーが付いたシュラフに対応可能です。ファスナーはかなり下まで下がり、シュラフが出し入れしやすいのがうれしいポイント。
横幅のある大きめのつくりで、ゆとりを持って寝ることができます。縦方向、横方向には伸びませんが、斜め方向には伸縮性があります。
【基本情報】
使用サイズ:216×94cm
収納サイズ:12×12×20cm
重さ:550g
素材:70Dリップストップボディ+ベース
レイヤー数:-
ファスナー:ダブル
カラー:Olive Drab
【8位】シートゥーサミット シンダーCd1 レギュラー
【総合評価3.92】
携行性3.45|耐水性4.50|機能性3.80
暖かい時季は1枚で、寒い時季にはシュラフカバーとして1年を通して使用できるアイテム。同ブランドのシュラフやマットに被せるためのボタンとストラップが付いていて、1人でも簡単に装着できます。
水を8回吹きかけたところ中綿が少し湿りましたが、結露対策としては問題なし。ダウン生地のため伸縮性はなく、すべすべとした触り心地です。
【基本情報】
使用サイズ:183cm(適合身長)
収納サイズ:15×35cm
重さ:480g
素材:ナノシェル
レイヤー数:-
ファスナー:シングル
カラー:ペールグレー、ダークグレー
【9位】モンベル ブリーズドライテック ウォームアップスリーピングバッグカバー
【総合評価3.81】
携行性4.34|耐水性4.50|機能性2.60
防水透湿性に優れた素材「ブリーズドライテック」を使用した3レイヤーのシュラフカバー。水をプッシュしても染み込んでいないように見えましたが、水滴を拭き取ったあとは若干しっとりしていました。
ファスナーやボタンが一切付いていないため、シュラフを入れる際はコツが必要。ただサイズは大きくゆとりがあるため、困ることは少なそう。ビニールのような質感の生地で、伸縮性はありません。
【基本情報】
使用サイズ:225×77cm
収納サイズ:直径11.5×27cm
重さ:400g
素材:ポリエステル
レイヤー数:3
ファスナー:なし
カラー:シルバー
【10位】シートゥーサミット グローGw1 レギュラー
【総合評価3.51】
携行性3.74|耐水性3.00|機能性3.80
春夏は単体、秋冬はシュラフカバーとしてオールシーズン使える化繊キルト。化繊製の中綿が、湿度の高い環境でも保温性を保ってくれます。水を4プッシュ吹きかけた段階で表面の生地に染みこみが見られました。
8位と11位の同ブランドのシュラフカバーと比較すると最も薄い生地で、つるつるとした触り心地。ベルトとボタンが付いていて、同ブランドのシュラフやマットに簡単に装着することができます。
【基本情報】
使用サイズ:183cm(適合身長)
収納サイズ:15×35cm
重さ:650g
素材:ナノシェル
レイヤー数:-
ファスナー:なし(ベルト・ボタン式)
カラー:ダークサファイア/グレー
【11位】シートゥーサミット エンバーEb1 レギュラー
【総合評価3.34】
携行性3.23|耐水性3.00|機能性3.80
軽量コンパクト性と温かさを高いレベルで両立させた本格シュラフカバー。表面の生地が薄いため染み込みやすく、また一度染み込んだら中々乾きません。生地はもっちりかつすべすべしていて、押すとぺたんこに潰れます。
二つ折りにしてシュラフを包むように装着するため、袋状のカバーに比べて出し入れしやすいです。ベルトで留めるタイプなので、大きなシュラフでも問題なく包むことができます。
【基本情報】
使用サイズ:183cm(適合身長)
収納サイズ:13×25cm
重さ:420g
素材:10Dシェル、7Dライニング
レイヤー数:-
ファスナーの種類:
カラー:-
【12位】MIL-TEC スリーピングバッグ カバー 防水・透湿 3層式
【総合評価3.15】
携行性2.96|耐水性|機能性3.50
重さを気にせず、性能を一番に重視する人におすすめの3レイヤーシュラフカバー。内側はビニールのような生地なので問題ありませんが、外側の生地は水がしみ込みやすく、一度濡れると乾くまでに時間がかかってしまいます。
重さが1kg以上あるので、荷物の軽量化を図りたいキャンパーに不向き。重量感がありごわつくため、出し入れの際に苦労しそう。ゴミが表面に付着しやすい素材なのも要注意です。
【基本情報】
使用サイズ:225×85cm
収納サイズ:40×8cm
重さ:1,320g
素材:ポリエステル
レイヤー数:3
ファスナー:ダブル
カラー:コヨーテ
そもそもシュラフカバーは必要?代用は可能?
シュラフカバーのメリットとデメリット、検証結果をもとにしたおすすめランキングを紹介しましたが、それでもやはりわざわざ購入するのは面倒に感じる人もいるでしょう。そこで、シュラフカバーの代用法を紹介します。
100均のエマージェンシーシートやツェルトで代用できる?
シュラフカバーは高価なものもあるため、エマージェンシーシートやツェルトを代用品として使う人もいます。
エマージェンシーシートはフィルム状のシートのことで、災害時にも役立つアイテム。100均ヤーホームセンターなどでも手軽に手に入り、シュラフにかぶせることでシュラフカバーの役割を果たせます。
一方のツェルトは、緊急時に使えるシェルターのこと。ポンチョとして寒さをしのぐ使い方ができ、シュラフカバーの代用になります。
しかし、エマージェンシーシートやツェルトは、シュラフ専用ではないため隙間ができやすく、十分に機能しない可能性も。やはり代用品よりもシュラフ専用のシュラフカバーのほうが、蒸れや汚れを防ぐ効果は期待できるでしょう。
シュラフカバーで安心できる夜を手に入れよう
いざというときの備えになるシュラフカバー。毎回必要になるギアではありませんが、多くのキャンパーがシュラフカバーによってシュラフの浸水から逃れた経験を持っています。どんな天候でも安心して眠れるように、シュラフカバーの購入を検討してみてはいかがでしょうか。