灯油ランタンおすすめ15選!燃料の入れ方やメンテナンス方法紹介
キャンプの必須アイテム“ランタン”の中でも、灯油ランタンは炎の揺らめきと暖かみを感じる光色で根強い人気があります。お手入れが大変そうなイメージがありますが、使い方は意外とシンプル!今回は、加圧式とフェアーハンド式、2タイプ別におすすめの灯油ランタンを紹介します。使い方や注意点をおさえて、灯油ランタンをキャンプで安全に使いましょう!
灯油ランタンとは?
灯油ランタンは、テーブル全体を柔らかい明かりで照らすアイテム。燃料は安価な灯油のほかにパラフィンオイルの使用も可能です。初心者の人でも扱いやすく、安定した明るさを長時間維持できるため、夜間キャンプの照明にぴったりのアイテムです。
灯油ランタンの種類
灯油ランタンの種類は、加圧式タイプとフェアーハンド式タイプの2種類。ここではそれぞれの特徴を解説します。
圧力式
圧力式は、液体である灯油を圧力によって気化させ空気と混ぜ、燃えやすい気体を作り出すことで着火します。点火は「ポンピング」や「空焚き」などの複数の手順があり、やや扱いが難しいという欠点があります。
一方で光量が多く、より明るく照らせるのが圧力式の特徴とされています。そのため、ポンピングなどの点火を楽しみたい人や、明るさを求めている人におすすめです。
フェアーハンド式
フェアーハンド式はドイツのランタンメーカー・フュアーハンド(Feuer Hand)の製品で採用している仕組みを用いたランタンです。安定して灯し続けられる平たい炎が特徴で、構造はアルコールランプとほとんど一緒。灯油が芯を上がって炎口の上の部分で燃焼するようにしたもので、燃費に優れています。
点火までの手順は、灯油を入れて内部の芯へ染み込ませるだけなので、加圧式より圧倒的に簡単です。燃費が良く、炎の大きさによっては20時間以上燃焼させ続けられるのも魅力です。
灯油ランタンの選び方
ここでは灯油ランタンの選び方を解説します。灯油ランタンを購入する際の参考にしてみてくださいね。
明るさで選ぶ
灯油ランタンの明るさは「キャンドルパワー(CP)」「カンデラ(cd)」「ルーメン(lm)」「ワット(W)」という単位で表記し、数値が大きいほど光量が多く、広範囲を明るく照らせます。
キャンドルパワーとカンデラは「1キャンドルパワー(カンデラ)=ロウソク1本分程度の明るさ」とされ、数値が200以上のモデルを目安としてメインランタンを選ぶのがおすすめです。ルーメンなら1,000ルーメン以上、ワットなら200ワット以上あるとキャンプサイト全体を明るく照らせます。
メンテナンスのしやすさ
灯油ランタンは、メンテナンスのしやすさに注目して選ぶのも大切です。圧力式はパーツが多くて構造が複雑なので、メンテナンスに時間がかかります。フェアーハンド式は芯の交換が必要ですが、シンプルな構造なのでお手入れも簡単!初心者や面倒な手間を省きたい方は、手軽に使えるフェアーハンド式がおすすめです。
灯油ランタンの人気メーカー
灯油ランタンは、さまざまなメーカーから販売されており、それぞれ特徴が異なります。そのため、メーカーに注目して灯油ランタンを選ぶのもおすすめです。
DIETZ(デイツ)
1840年にアメリカで誕生したDIETZ(デイツ)は、多くのキャンパーから愛されている老舗メーカー。アンティークで目を惹くデザインが特徴的で、高い人気を誇っています。サイズ・カラーバリエーションが豊富な点も魅力的です。
Feuer Hand(フュアーハンド)
1893年にドイツで誕生したフュアーハンドは、シンプルな構造と実用性の高さで長年愛されているメーカー。ポンピング不要で着火できるため、初心者や女性でも扱いやすい点が魅力的です。フュアーハンドの灯油ランタンは、レトロな雰囲気が漂うおしゃれなデザイン、カラーバリエーション豊富なアイテムがそろっています。
1910年にドイツで創業したPetromax(ペトロマックス)は、加圧式ランタンを開発したメーカー。創業当時のデザインを今なお踏襲した、レトロなたたずまいのランタンを販売しています。世界大戦時にドイツ軍が使用していたことでも知られる、品質の高さが売りです。
Coleman(コールマン)
世界各国で愛されているアウトドアブランドのColeman(コールマン)は、キャンプ用品を製造・販売しています。ランタンのみならず、テントやクーラーボックス、アパレルなどの幅広いアイテムを取り扱っているのが特徴です。高品質なアイテムを、リーズナブルな価格で購入できます。
カメヤマ
日本製のランタンを探している人は、ろうそくを古くから製造・販売しているカメヤマがおすすめ。1927年に創業したカメヤマは、日本製の質の高いランタンを販売しています。どこか懐かしさを感じられる、クラシックなデザインが印象的です。
おすすめの灯油ランタン【圧力式】
まずは光量が多く明るさが魅力の圧力式の製品を紹介します。点火の工程も楽しみたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
おすすめの灯油ランタン【フェアーハンド式】
フェアーハンド式の灯油ランタンは、燃費効率に優れており、扱いやすいのが魅力です。初心者でも扱いやすい灯油ランタンが欲しい人はチェックしてみましょう!
灯油のほかにディーゼル、植物燃料などの燃料も使用できるランタンです。最大20時間も燃焼し続け、重さは300gと軽量で持ち運びやすいのが魅力。リーズナブルなものを手軽に購入したい人におすすめです。
【基本情報】
- サイズ:24×15.5cm
- 重さ:300g
- 燃焼時間:20時間以上
レトロな雰囲気とシンプルなデザインが特徴の灯油ランタン。風が強い日に使用しても火が消えにくい構造が特徴です。カラーバリエーションが豊富なので、好みの色を選べます。
【基本情報】
- 使用サイズ:28×12×8cm
- 重さ:500g
- 容量:340mL
洗練された美しいデザインが特徴的なFUTUREFOX(フューチャーフォックス)の灯油ランタン。レトロな雰囲気とスタイリッシュなデザインをあわせ持っています。人とは違う灯油ランタンで、周りに差をつけたい人におすすめのアイテムです。
【基本情報】
- 使用サイズ:18.5×Φ12cm
- 重さ:542g
- 容量:150mL
- 燃焼時間:48時間
カメヤマで人気のオイルランタンを、コンパクトなサイズにしたアイテム。土台部分に配置された「KAMEYAMA」の刻印が印象的です。コパ―、シルバー、ブラックから好きな色を選択してみてください。
【基本情報】
- 使用サイズ:12×9.5×26.5cm
- 重さ:328g
- 容量:120mL
- 燃焼時間:10時間
中国のアウトドアブランドThous Winds(ザウスウィンズ)から展開している灯油ランタン。スタイリッシュなフォルムとビンテージ調の雰囲気で、キャンプサイト彩ってくれます。耐久性に優れ、素材感の美しいステンレスを使用しているだけではなく、表面を研磨した独特な質感が印象的です。
【基本情報】
- 使用サイズ:8.4×7.5×19.4cm
- 重さ:370g
- 容量:110mL
- 燃焼時間:10時間
レトロな雰囲気が漂うレイルトードランタンは、職人が手作業で磨き、細部の美しさを表現。表面にエイジング加工を施し、よりビンテージな質感が増しているランタンです。温かみのある灯りが、ムーディーな雰囲気にしてくれます。
【基本情報】
- 使用サイズ:16×24.5cm
- 重さ:930g
- 容量:150mL
- 燃焼時間:10時間
2018年に兵庫で設立したVASTLAND(ヴァストランド)の灯油ランタン。テーブルの明かり、焚き火の代わりになるなど、サブランタンとして活用できるアイテムです。M、Lサイズも展開しており、サイズが大きくなるほど燃焼時間がより長くなります。
【基本情報】
- 使用サイズ:18.6×12×9.5cm
- 重さ:225g
- 容量:110mL
- 燃焼時間:7時間
灯油ランタンの使い方
灯油ランタンは、加圧式タイプとフェアーハンド式で使い方が大きく異なります。今回紹介するのは、初心者でも扱いやすい、フェアーハンド式の使い方です。
給油する
点火前にタンクのふたを開けて、燃料を入れましょう。燃料を入れすぎると使い終わった後の処理が大変なので、満タンには入れず、8分目までで止めるのが重要です。ランタンの光量にもよりますが、1日使用するなら8分目でも十分足ります。
ライターの火を近づけて点火する
グローブ脇のレバーでグローブを持ち上げ、ライターやマッチで芯に火を灯します。その後は、グローブを元の位置に戻すだけ!燃料を入れてからすぐに火を灯しても火はつきません。芯に燃料が染み込むまで、燃料を入れてから10分ほど待ってから着火しましょう。
火の大きさを調節する
火の大きさは芯の長さに比例しています。本体の脇にあるレバーを回して芯の長さを変更できるので、火を大きくしたい場合は芯を長く、火を小さくしたい場合は芯を短くしましょう。消火したい場合は、芯を一番下まで下げるだけでOKです!
灯油ランタンの自作方法
灯油ランタンは、ホームセンターや100円ショップで購入できる立管バンド・ガラス瓶・小瓶・アンカーボルトなどを用いて自作できます。工具も必要になるため簡単にできることではありませんが、自分だけのオリジナルランタンを自作したい人におすすめです。自作方法は以下を参考にしてみてください。
自作方法1.本体部分をつくる
まずは、ガラス瓶の上から立管バンドをはめ込み、握り手を作ります。これで灯油ランタンの本体部分が完成するので、次に、小瓶で燃料タンクを作成していきましょう。
自作方法2.燃料タンクをつくる
最初に、小瓶のふたに10mm程度の穴を開け、アンカーボルトを入れる場所を作ります。次に、アンカーボルトのピンを抜き、ネジ部分以外を切断していきましょう。切断したアンカーボルトを小瓶のふたに固定し、炎を灯す芯をアンカーボルトの穴に取り付ければ完成です。
いよいよ点火!
燃料を入れた小瓶をガラス瓶のなかに入れ、点灯してみましょう。なお、火を取り扱うアイテムなので、燃えるものを材料に使用しないなど、安全面に考慮して作成してください。
灯油ランタンの注意点
アルコールランプやガソリンランタンと比べて扱いやすい灯油ランタンにも、実際に使う場合は危険が伴います。これから紹介する注意点を把握してから使用しましょう!
給油時は平らな地面に置いて行うこと
給油は、ランタンを持ったまま行わず、平な地面に置いて行いましょう。斜めになったまま作業すると。燃料がこぼれてしまうなど、上手く給油できないことが多いです。手に灯油がかかってしまわないように周りに何もない安定した場所で給油しましょう。
芯を出し過ぎないように!
点火後は、芯を出しすぎないようにするのがポイント。芯を出すと火力が強くなりますが、あっという間に燃え尽きてしまいます。点火時間が短くなってしまうので、適度に芯を調節して使用しましょう。火を長持ちさせたい人は、ほんの少し芯を出して使用するのがおすすめです。
室内では使用しない
灯油ランタンの室内での使用は、
火事や一酸化炭素中毒を引き起こす恐れがあります。テント内で明かりが必要な場合でも、灯油ランタンを使用しないようにしましょう。
灯油ランタンの使用で注意すべき事故例
- 灯油ランタンを倒してしまい、火がテントに引火して起こる火事
- 換気を十分に行えない場所で使用することによる、一酸化炭素中毒
一酸化炭素中毒は、換気が不十分な場所で正しく燃焼できないことにより、発生する可能性が高まります。
どうしても灯油ランタンを室内で使用したいときは、
一酸化炭素チェッカーが必須。その上で、定期的な換気や長時間の使用を避ける、ランタンの転倒に気をつけるなど、最新の注意を払って使用してください。基本的には、
室内では火を扱わないLEDランタンを使用し、灯油ランタンの使用を避けるのが無難です。
灯油ランタンでキャンプをおしゃれに!
少し手間がかかる印象の灯油ランタンですが、使い方は意外とシンプルなので、コツを掴めば簡単に点火できます。今回紹介した種類と仕組みを理解できれば、安全にキャンプが楽しめるはずです!この機会に、自分にあった灯油ランタンを見つけてみましょう!