テントの設営方法を解説!失敗せずに上手く張れるコツも紹介!
せっかく立てたテントが倒れてしまったり、雨が降ったことで浸水してしまったり、初めてのキャンプは失敗がつきもの。テントの設営がいつまで経っても上手くいかない!と悩んでいる方に向けて、テント設営、設営場所、手順、きれいに張るコツを解説します。すぐに実践できるので、今度のキャンプで楽しんでみましょう。
テントをきれいに張るには?
はじめてテントを張る方に知って欲しい!テントをきれいに張るポイントを紹介!3つのポイントを抑えることで、きれいにテントが設営できます。
まずは、きちんとテントの設営場所を選ぶこと。メイン出入り口が風下にくるように設営するのがおすすめ!理由は風によるテント倒壊や破損を防ぐため。メインの出入り口を風上にするとテント内に風が入り込み、風で飛ばされやすいです。
次に気をつけるのは、テントの設営方法を守ること。はじめてテントを設営する際は、説明書をしっかりみながら手順通りに組み立てていくのがポイントです。事前に説明書をよく読んで手順をイメージしたり、張り方の動画を見て予習していくといいでしょう。
最後にペグダウンを忘れずに!ペグダウンとは、キャンプ用語でペグを地面に打つこと。テントが風が飛ばされないように、ロープとペグで固定してきます。ロープが届く範囲にペグを打ち込み、そこへロープを掛けてテントがピンと張るように引っ張りましょう。
設営場所の選び方
水はけのよい場所を選ぶのが大前提
テントの設営において、最も気を付けなければならないのが雨です。耐水性の高いテントだとしても、あまりにも水が溜まってしまうような場所だと下から浸水してしまいます。窪地となっていて、地面が緩かったり、いかにも水たまりができそうな場所は避けてテントを設営しましょう。
決められた区画サイトなどで、どうしても水が溜まりやすい場所にテントを設営しなければならない場合もあります。キャンプ場に許可をとることができれば、テントの周囲に溝を作り、水が流れる場所を作って浸水を防ぎましょう。
木の下はベストスポット
出典:上島町 観光写真提供サービス / flickr
最もテントの設営におすすめの場所は、木の根元や木陰となっているエリア。枝や葉のおかげで直射日光や雨を防げて過ごしやすいです!また、木の根元には水が溜まりにくいので、水はけ問題もクリアされます。根っこを避けて、平で過ごしやすい場所を探して設置しましょう。
注意点としては、一本だけ生えているような木の近くでは設営しないこと。林間サイトのような木が密集している場所なら問題ありませんが、一本だけそびえたっている木には落雷の危険があります。
小高い丘は避ける
小高い丘や開けた場所は、見晴らしがよく景色を楽しみながらキャンプができる絶景スポットです。この場所はいい面がある一方で、風が強い日はその影響をダイレクトに受けてしまうという欠点もあります。
テントは大小に関わらず風の影響を受けやすく、ペグが抜けてしまって飛ばされる危険も。強い風が吹く場所は避けて、なるべく風よけとなる木々が近くにある場所を選びましょう。
川辺やビーチサイドは避ける
夏場は川や海の近くのサイトはとても人気です。しかし、河川の突然の増水や鉄砲水、潮の満ち引きがあり、最悪溺れる危険があります!特に河川ではそのエリアに雨が降っていなくても、上流で降っていれば突然の増水による水難事故に陥ることも少なくありません。
キャンプ場によっては浸水の危険のあるエリアはテントを張れないようになっていますが、自分でも注意する必要があります。寝床となるテントはなるべく水辺から遠ざけましょう。
設営方法を抑える
一般的なドーム型テントの設営手順
まずはインナーテント(テントの本体)のスリーブにポールを通します。主に2本のポールをクロスさせるドーム型のテントが一般的です。
ポールを通すとそれだけでテントが立ち上がります。立ち上がったら、4隅をペグダウンして固定しましょう。
フライシート(雨よけのカバー)をかぶせ、ガイロープとともにペグダウンすれば完成です!ドーム型テントの中にはつり下げ式と呼ばれるものもあり、フライシートにフレームを通して、最後にインナーテントをつり下げて設営するものもあります。自分のテントがどちらのタイプなのか把握しておきましょう!
一般的なワンポールテントの設営手順
まずはインナーテント(テントの本体)を広げ、各頂点をペグダウンします。
※この写真では下にグランドシート(テントの下に敷くシート)を広げて、一緒にペグダウンしています。
メインポールをセットし、テントを立ち上げます。1本だけで設営できるので、難しい手間もなく簡単に設営できます。
フライシート(雨よけカバー)をかぶせ、ガイロープとともにペグダウンすれば完成です。ティピー型のコットンテントの中には、フライシートがないものもあります。
設営時のポイント
焚き火と距離をとった場所に設営する
キャンプの醍醐味である”焚き火”。テントのそばで焚き火を楽しむのもいいですが、テントとの距離が近いと火の粉が飛んできてテント生地に付着し、穴が空いたり、最悪燃えてしまう可能性があります。事故や怪我を防ぐためにも、テントと焚き火は最低3m以上距離を取りましょう。
グランドシートははみ出さにようにする
グランドシートはテントを浸水から守るために必須のアイテムですが、使用する際には注意点があります!テントのフロアシート(床面のシート)からはみ出さないようにセットしてください。テントからはみ出してしまうと、雨が降った際にそこに水が溜まり、テントに浸水してしまう恐れがあります。
テントに対応したグランドシートを使用するならば問題ありませんが、グランドシートがテントより大きな場合は内側に折りたたみましょう。
ポールは押しながらスリーブに通す
ポールは複数の節に分かれているので、無理に引っ張るとポールが抜けてしまいます。それらを防ぐためにも、インナーテントの筒状の生地(スリーブ)にポールを通す時は無理に引っ張らず、スリーブをたぐりよせてポールを押すことが重要です。
テントを寝かした状態で端を固定する
テント設営時、2本ともポールが通った状態になったら、次は1本目のポールの両端を固定しましょう。ポールの片端を留め具に固定したら、もう一方のポールの端を持ち、テント生地を寝かした状態でポールが弓なりになるよう意識して押し込みます。
ポールを固定する場合、足でテント生地が動いてしまわないように、端っこのベルト部分を踏んで動かないようにしましょう。ベルト部分を踏んで固定すれば、両手でしっかりとポールを握れます。ポールを持ちあげるときは、綱引きのように逆手でポールを握ると自然と力が入るため、軽い力でも設営しやすいです。
ペグダウンする順番を理解する
ペグダウンする順番をしっかり理解した上で、打ち込みピンと張ったテントを設営しましょう!
【インナーテント】
- インナーテントの4隅をペグダウンします。テントの中を広く使うために、床面のフロアシートがピンとのびるように引っ張ってからペグダウン。これを4隅分繰り返します。
- インナーテントの残りの部分をペグで固定します。
【フライシート】
- テントの入り口部分である前室をペグダウン。
- テントの後ろ側である後室を固定します。
- 最後にサイドをペグダウン。特に対角部分は、大きなしわを作らないように張りながらペグダウンしていきます。
この順番でペグダウンすることで、
シワのない美しい見た目になり、テントの耐久力を発揮できます。
テントの中央を持ちながら立ち上げる
テント設営時、2本目のポールは半円の状態から全体の完成象をイメージをしながらテントを立ち上げていきます。2本目のポールの片端を留め具に固定できればテントの自立は完了です。
立ち上げてる時は、テントのトップ中央部分を片手で持ち上げ、もう一方の手でポールを押し込みましょう。重量感のあるポールであってもクロス部分を持ち上げることで、簡単にテントが立ち上がります。
出入り口は風下向きにする
風が強い日にテントを張る際は、2カ所気を付けるべきポイントがあります。それはテントの向きとペグダウンの順番。開け閉めの多い出入り口は風の影響を最もに受けてしまうので、風の来ない風下にセットします。
地面に対して60度でペグダウンする
ペグは地面に対して垂直ではなく、ペグの頭がテントの逆を向くように斜めに倒してペグダウンすると抜けにくくなります。目安としては地面に対して60度!反対側のペグも対角線上に打ち込むと、シワなくテントを張ることができます。ペグは地面に全て打ち込まず、少し頭を出しておくと抜く時に楽です!
地面に合ったペグを使用する
土や砂、砂利など、サイトにはいろんなタイプがあり、それに応じて適したペグの種類も変わってきます。最初からテントに付属しているペグでも構いませんが、しっかりと抜けにくく張るには、それぞれのサイトにあったペグを使用しましょう。
フラップは外巻きにする
フラップとは、フライシートのファスナーを覆うカバーのことです。外巻きにフラップを巻くと、雨が降った際に雨水が溜まってしまいます。内巻きがベターですが、内巻きの動作は手が疲れやすいです。楽にできるのは外巻きスタイル!くるくると巻き込んでいき、最後の留めパーツに近づいてきたら、くるっと巻き込むだけで、手首が疲れずにきれいにフラップを内巻きにできます。
テントを上手に張って快適なキャンプを!
テントの設営のいろはを紹介しました!自分の持っているテントやキャンプサイトによって、細かい設営手順は変わってきます。最初は苦戦することもありますが、慣れれば簡単にテントを設営できるようになるので、たくさんキャンプに行って練習しましょう!