「車にかぶせる」「リビングに張る」自宅でのテント乾燥テクニック【雨キャンプ勝利の法則】
雨キャンプ撤収後の悩みの種といえばテントの乾燥。ファミリー用など、サイズが大きければ大きいほど干すスペースの確保に試行錯誤することと思います。今回は、Instagramでテント乾燥方法を読者の皆さんから募集。庭やバルコニーのないマンション・アパート住まいでも、アイデア次第で上手にギアを乾燥させる方法をたくさん教えてもらいました。
雨の中で使ったテントやタープ。しっかり乾燥させるまでがキャンプ
帰宅後の手間を思うと、雨キャンプから足が遠のく…
いつもより人の少ないキャンプ場で、まわりの音を気にせずにゆったりくつろぐ。そんなふうに、晴れた日とは違う楽しみ方ができるのが雨キャンプです。ただ、撤収後、家に帰ってからの道具のアフターケアが大変。濡れたテント・タープは収納する前にしっかり乾燥させないとカビの原因になります。黒カビの生えたテントは見た目も損なう上に、生地が傷んで劣化を早めることにもつながります。
一度カビが生えてしまうと、自力で完全に除去するのは難しいので、なるべくカビないようにきちんとケアをしてあげることが肝心。次のキャンプを気持ちよく迎えるために、多少面倒でも、外で使ったギアを自宅できちんと乾燥させるようにしましょう。
他の人はどうしてる?読者が実践している乾燥テクニックをSNSで募集!
キャンプ場内でまわりのサイトを見て「いいなぁ」と買い物欲を刺激されるケースはありますが、なかなか他の人が自宅で道具をどんなふうにケアしているかまでは見る機会がありません。そこで、キャンパーの実情を探るべく、Instagramのhinata公式アカウント(
@hinata_outdoor)で読者のテント乾燥方法を募集。集まった回答の中から、多かった答えと注目のテクニックをいくつかピックアップして紹介します。
圧倒的に多かった意見は「浴室乾燥」。100均アイテム活用派も多し
使い勝手の良さでは浴室乾燥がベストアンサー?
集まった回答をざっくり分類すると「屋外で自然乾燥」派と「屋内で人力or機械の力を借りる」派に分かれました。中でも特に多かったのが「浴室乾燥機を使う」という意見。シャワーカーテンや洗濯用のポールにテント・タープをかけ、フルパワーで2〜3時間乾燥すれば、パリッと気持ちよく乾きます。
浴室乾燥機は一人暮らし用のワンルームでも備え付けられている場合が多いので、新たに買い物をする必要がない手軽さが支持の高さにつながっているもよう。テントについた土汚れが落ちてきてしまっても、浴室なので取り込んだ後にシャワーでサッと洗い流せて便利です。
似たような意見として「ふとん乾燥機」を使う人もちらほら。テントを乾かすためにわざわざ購入する人は少ないですが、「テント乾燥にも使える」と考えると、購入を迷っている人にとっては後押しになるかもしれません。
コストを抑えて手を動かす。100均、ホームセンターのお助けグッズたち
浴室乾燥と自然乾燥、どちらの場合も、雨に濡れた状態でそのまま干すのではなく、目立つ水滴や汚れだけでもあらかじめ拭いておくと乾燥時間が短縮できます。いらなくなったタオルやTシャツなど、汚れてもいい布類で拭き取るのが基本。しかし、世のキャンパーは100円均一ショップやホームセンターをうまく活用して、効率よく水気を拭き取っていることが分かりました。挙がった中で、特におすすめのアイテムをいくつか紹介します。
@takahashi.chumsさん他多数がおすすめしてくれたのが「ハンディモップ」。ダイソーなど大手の100円ショップでも売っているので、キャンプの行き帰りに手に入れやすいです。マイクロファイバー素材のものや、こちらの「レック ハンディモップ」のようにモップ部分ができるだけ大きいものを選ぶと、大きなテントでも全体を拭きやすいです。
【基本情報】
- サイズ:19×5×37cm
- 重さ:66g
- 材質:ポリエステル+ナイロン(マイクロファイバー)
@yoshiki_kuchibiruさんのイチオシは水切りワイパー。山崎実業の「ドライワイパー」は幅が120cmの特大サイズまで展開しているので、手持ちのギアのサイズに合わせて使いやすいサイズが見つかるはず。
【基本情報】
- サイズ:46×135cm
- 材質:ハンドル、スチールパイプ、ヘッド、スチールクロメートメッキ、ゴム、合成ゴム
@8su_83さんは撤収時、吸水性に優れたマイクロファイバークロスで水分をできるだけ拭き取ってから持ち帰るようにしています。荷物をできるだけコンパクトにしたい人は、このようなクロスタイプがおすすめ。
【基本情報】
- サイズ:3.4×21.8×18.4cm
- 重さ:907g
人の手を駆使した室内乾燥の、その他の使えるテクニック
リビングにテントを張って数日生活する
マンション住まいの@maruo1019さんは、愛用のogawaロッジシェルターTCを広げて干す場所の確保に四苦八苦。どうにかリビングいっぱいに設営し、外側にエアコン、内側に扇風機の風を当てることで乾燥しています。
「床がすごく濡れるのでタオルを敷き、かつポールの設置面にもクッションを当てて床を傷つけないようにしています。ほぼ確実に虫を持ち込んでしまうこと、家の中がなんとなく焚き火臭くなるのが難点」と@maruo1019さん。
ですが、デメリットだけではありません。「外の天気に左右されないことと、乾かすついでにテントのメンテナンスと掃除ができるのは良かったです。また、必然的にソファや食卓がテント内に入ってしまうのですが、これが意外と楽しくて。ちょっとした非日常感が味わえるので、乾いてからも何日かあえてそのまま過ごしたりします(笑)」(@maruo1019さん)。
鴨居フックで逆さにつる。エアコンを付けっぱなしで24時間放置!
スノーピークの「アメニティドームM」とテンマクデザインの「焚き火タープ」を愛用している@camp_with_4childrenさん。雨キャンプを楽しんだ後、あらかた水滴を落として完全乾燥をするのに、日本家屋である自宅の構造を利用しています。部屋の鴨居にフックをひっかけ、そこにテントやタープを逆さづりにしてエアコンで乾燥。
床のスペースも無駄にしないよう、マットやフライシートを机の上に広げ、ポールやロープなどの小物類も並べて部屋全体を「乾燥部屋」として使っています。
「エアコンで乾かすのを思いついたのは、スノーピークの運営している『キャンプフィールド』でギア乾燥サービスの部屋を見かけたのがきっかけです。そこでも部屋にテントやタープをつり下げ、エアコンの風で乾かしているように見えたので自宅でもやってみようと実践しました。24時間も干していれば乾きますし、今のところカビなどのトラブルもないので、いい方法を見つけたなという感じです!」(@camp_with_4childrenさん)
ガレージや庭があれば、そこは立派な干し場です
曇りでも、屋根つきガレージで2〜3時間あれば乾く!
テント・タープの乾燥はスピード勝負。@hidecchi.hさんは帰宅後すぐにガレージにテントを設営し、前後の入り口を開けて風を通すようにしています。ガレージの床はコンクリートなのでペグを打つことができませんが、ホームセンターで売っているウエイトを使うことで、地面にテントを固定しました。
タープの骨組みをテント乾燥に利用
愛用テントはDODの「タケノコテント」という@narumi884さん。以前は愛車の日産セレナにかぶせて干していましたが、干している間に車を動かせないのは不便。最近はワンタッチタープの骨組みにテントをかぶせるスタイルに落ち着いています。
「このタープ 、骨組みに高さがあって自立するので、テントの干し場としてぴったりなんです。ただ注意点は、重さのあるテントだと骨組みが負けてしまうこと。うっかり変形しそうになったこともあるので、実践する際は手持ちのテントの重さを確認したほうがいいと思います」と教えてくれました。
キャンプの雨対策!テント設営・撤収・片付けのコツを解説
雨が降ってしまうと、雨天に備えて準備していたとしてもテントの設営撤収や火おこしが手間取ってしまいがちです。今回は雨天時に行うキャンプのお悩みを解決するために、テントの設営撤収やキャンプ用品を片付けるコツといった、いざという時に役に立つ情報を解説します。雨と上手く付き合うキャンプの極意や雨対策が知りたい方は、要チェック!
片付けるまでがキャンプ!道具をうまくケアしてあげよう
アウトドアでの楽しい時間は、道具の正しい手入れがあってこそ。キャンプとともにある暮らしを自然に楽しんでいる人は、帰宅後にテント・タープを乾燥、その後たたんで収納するまでのアフターケアも自分の生活スタイルにうまく組み込んでいます。
紹介した乾燥テクニックを参考に、手持ちのギアや自宅の環境に合わせ、やりやすい方法で取り入れてみてください!