【T-DESIGN】“お父さんのお小遣いで買える”が信条!心躍る個性派ギア
スノーピークのシェルフコンテナ用DIYフックやMANNER ACOUNT BORD(通称MAB)など、SNSで次々と話題になるギアを発信しているT-DESIGN。カスタムの楽しさを手ごろな価格で教えてくれるガレージブランドとして多くのキャンパーから愛されている同ブランドの代表、Tsuyoshiさんにお話を聞きました。
“MAB”の人…と聞けば、「ああ!」と思う人も多い?
これまでに個人向け約1,500枚、ショップ別注約800枚を製作したというMAB。キャンプでのコミュニケーションツールとして大活躍しています
T-DESIGN(ティーデザイン)がスタートしたのは2017年。
特に知られているのが「MANNER ACCOUNT BOARD(通称MAB)」というパズルの形をしたスタンドで、自分の名前が入れられるオーダー受注品。ゴールゼロを差し込み、点灯させれば「話し掛けてOK!」のサインなのだそう。「持ってる!」「見たことある!」という人もいるのではないでしょうか?
Instagramで#MAB達のWAを検索すれば、1,000以上の投稿が。「話し掛けたいけどタイミングがつかめない」というキャンプあるあるにそっと寄り添うMABで、「友達ができました!」という声も多いのだとか。ティーデザインは、そんなMABをつくったTsuyoshiさんのブランドです。
キャンプギアって高い!「それなら自分でつくってしまおう」
出典:Instagram(@visiw244)
ティーデザインの幻のファーストアイテムは、奥様や友人のためにつくったレザー製のペグマーカー。「妻が思いのほか喜んでくれたことに驚いた」と、誰かを笑顔にすることにハマったきっかけになりました
自身も子どものころ父親に連れられてキャンプに行き、“キャンプのいろは”を教え込まれたというTsuyoshiさん。子どもが4歳になったとき、「家族で楽しめる趣味を」と考えてキャンプをするようになり、以来約8年、キャンプにハマっています。
キャンプを始めた当初、ギアが高くてなかなかそろえられなかったため、中古やジャンク品をDIYで自分流にカスタムしたのがギアづくりのスタート。建築設計の学校を出ており、CAD(キャド)が使える上に、レザークラフトと木工約25年、金属加工約15年、縫製約7年の経験を持つというオールマイティさで、多彩なジャンルのギアを世に送り出しています。
多くの人から「欲しい!」の声が届いたΘ-SENCEフック
DIYで自分仕様のギアをつくっていたというTsuyoshiさんですが、あるとき、ブランド立ち上げのきっかけとなったギアを思いつきます。それがスノーピークのシェルフコンテナ用DIYフック「Θ-SENCE(ゼロセンス)フック」。
そのフックを使用してシェルフコンテナに棚を付け、Instagramに投稿したら何十人もの人が欲しいとコメントをくれたのだとか。今までに1,000セット以上は製作したという、ヒット商品になりました。
「ALL10,000円以下」の手に取りやすさもこだわり
ガレージブランド仲間のANCAM(アナキャン)オーナーから「こんなのできる?」と相談を受けてつくったゴールゼロ用ミニシェード兼フックの「DEKIRUKO」など、キャンパー仲間からの声に応える商品開発もしばしば
Θ-SENCEフックをきっかけにSNSでの問い合わせも増えていき、ティーデザインの活動も本格化。「Instagramを通じて、モノづくりをしている方と出会ったのも僕を加速させた一つの要素です」と、仲間とのつながりもブランド活動に大きな影響があったようです。
でも、そんな中でもTsuyoshiさんが忘れない初心があります。それは「10,000円以下のギアしかつくらない」ということ。ギアが高くて中古品やDIYアイテムを使っていたキャンプ開始当初の自分たちを振り返り、これからキャンプを始める人や初めて間もない人に少しでも安価で提供したいという思いが根底にあるのだとか。
所有欲も満たされるコスパのいいギア3選
みずからの経験や人から言われる「こういうのが欲しい」をせっせと形にしているTsuyoshiさん。
多彩なDIYスキルを生かして、サンプルはほぼ自分でつくってしまい、ものによってはその後も自作したり、工場に製造だけ依頼したりしています。でも、だからこそコストを抑えることができ、「かっこいい・実用的・安い」の三拍子を実現!気軽に買えて友達に自慢もできるギアを3つ紹介します。
【DEKIRUKΘ ANCAM XT-DESIGN】知恵の輪みたいなシェード兼フック
Tsuyoshiさんが「ものづくりへの思いがぴったり合う」という、アナキャンのオーナーからのアイデアを形にした「カラビナレス」がコンセプトの
ゴールゼロ用ミニシェード兼フック。
- ゴールゼロに収納できてすぐに外れないこと
- 少しおもしろいギミック
- 直径3mm/4mmのガイラインへ引っ掛けて自由にスライドできること
という機能・ギミックを持たせて実用化させました。
シェード使用時。どうやってはめているかわかりますか?
ちなみに、ネーミングのDEKIRUKO(できる子)は収納時に知恵の輪のようになるためなのだとか。力を入れなければ簡単に脱着できる寸法…ということなので、子どもと一緒にワイワイ楽しむのもよさそうです!
【MAGIC 拡張テーブル兼ブリッチテーブル】クランプスタンド一つでスペースを拡張
お次は、クランプスタンド1セットで棚が拡張できる「MAGIC 拡張テーブル兼ブリッチテーブル」。
コンパクトに持ち歩けるブリッジテーブルはあれば便利なアイテム。「でも、クランプスタンドが2セット必要になるのでお父さんのお小遣いではまあまあと出費となるよね…」というのが発案のきっかけなのだとか。
エッジスタンドと一緒に挟める厚みのものなら基本的にどこにでも装着可能!
クランプに挟めばどこでもテーブルが拡張ができるうえに、取り付けるものに約5mm乗る設計にしているから強度もアップ。ブリッジテーブルとして使う場合は、ダルマ穴を採用しており、EDGE STANDでもほかのメーカーのクランプスタンドでも使用可能です。サイズも長さ410×幅140mmと、ポットやシェラカップが充分置ける広さ!
※5050WORKSHOPの一部ロットでネジ部が5mm以下のものは使用できません。
【FOLDER5】もう誰もはぐれさせない!ゴールゼロのおうち
便利ゆえに複数持っているキャンパーも多いゴールゼロ。でも、意外となくしそうになることってありませんか?特にファミリーキャンプでは、撤収後に子どもが持っていたことに気が付いたり、テントの中に置き去りにしたまま畳んでしまったりすることも…。
これもまさに「撤収後、テントの中からとか、子どもから、奥さんから不意にゴールゼロを渡されて、ギアボックスを再度開けるのが嫌だったんです」というTsuyoshiさんの経験から生まれたギア。5本のゴールゼロが収納できるようになっており、全機集合してるかどうかが一目瞭然。
「子どもにゴールゼロ宝探し~ってふざけたのがきっかけでつくりました。ゲーム感覚で撤収が楽しくなればと!」これなら子どもがダレがちな撤収時も楽しんで片付けができそうです。
みんなが笑顔になるギアをこれからもリリース!
使う人のよろこぶ顔や声が励みになっているというTsuyoshiさん。次回は38灯用のアンバーグローブ38HUG(ミヤハグ)や、MAB-HUG(マブハグ)という、MABに挟む牧師の形のおもしろアイテムを考えているそう。
「これからもエッジの効いたおもしろいギアをできるだけコストを抑えてリリースできるよう日々邁進して参りますので応援よろしくお願いします」というティーデザインとTsuyoshiさんのアイテム、チェックしておいて損はありません!