カップ麺より早く張れる!?堅牢・美麗なエアフレームテント【HEIMPLANET】
まるで宇宙船を思わせる独特の形が目を引く、HEIMPLANETのエアフレームテント。ドイツ生まれのこちらのブランドは、
わずか数分という設営の速さに反して、ほかのエアフレームテントの追随を許さない堅牢さと居住性が世界中で評価されています。まだまだ日本国内ではレアなテントの魅力を深堀りしてみました!
自然をリスペクトする二人のサーファーが設立
ハイムプラネットの創業者、Stefan Clauss(シュテファン・クラウス)氏(左)とStefan Schulze(シュテファン・シュルツ)氏(右)
HEIMPLANET(ハイムプラネット)の国内総販売代理店である「SIDEKICK」の前川さんに話を聞いたところによると、ハイムプラネットが産声を上げたのは2010年ドイツ。
創業者は、シュテファン・クラウス氏とシュテファン・シュルツ氏という、二人のシュテファン。サーフィン仲間だったふたりは、本業の傍ら、よくヨーロッパの海岸沿いにサーフトリップをしていたそう。旅の中で、文学的な話や宇宙の話など、さまざまな会話を楽しんでいたといいます。
アウトドアは「遊ぶ時間」が長くとれてこそ!
シュテファンたちが掲げたコンセプトは「モダンアウトドア」。設立や撤収に時間と労力を使うのではなく、自然の中にすぐ飛び出していける、目的地で好きなことがすぐできるアウトドアです。
それをかなえるためのテントは、設立も撤収も簡単で頑丈でなくてはいけません。テントの設計とは異なる仕事をしていた二人ですが、そこからはひたすらに勉強。さまざまなトライをし、最初のテントをつくるまでに、約3年を要したそうです。
熱に浮かされたようなその時期を、クラウス氏は「学生に戻ったみたいな時間だった」と振り返っています。
設営わずか1~2分!子どもでも簡単に張れる
出典:Instagram(@chichifusion)
BACKDOORとCLOUDBREAKを愛用している@chichifusionさんファミリー。「BACKDOORは大人なら1分、子どもなら2分で設営できました!」と、驚きのスピード設営をInstagramでポストしています
こうして世に送り出された最初のエアフレームテントは、今も人気の高い「THE CAVE(ザ ケイヴ)」でした。特許を取得している「マルチチャンバーセーフティシステム」により、一カ所から空気を入れれば全体のエアフレームに瞬時に空気を供給。1~2分でテントが自立し、あっという間に快適なベースが完成します。
台風でもへっちゃら!?耐風・積雪強度も驚異的
さらにハイムプラネットのテントが抜きんでているのが、耐風・積雪などの悪天候に対する強度。
代表モデル「THE CAVE」の耐風テストでも風速130km/hに耐えることが証明されていますが、耐風性・広さ・価格でハイムプラネット最強を誇る「MAVERICKS(マーベリクス)」においては、なんと風速180km/hまで耐えるのだとか。
「IDG」+「ジオデシック」の特殊構造による安定感
五角形の組み合わせにより、真上から見ると星のような形をしたエアフレーム。よく見れば、インナーの下にはジオデシック構造の基盤となる三角形が組み合わさっているのがわかります
この頑丈さの秘密は、ハイムプラネットの特徴でもあるユニークな見た目に隠されています。
すばやい空気の注入を目的とした5角形のフレーム構造「インフレータブル・ダイアモンド・グリッド(IDG)」に、「ジオデシック・ドーム」という構築法を実装して成り立っているデザインは、単に見た目のためだけではありません。
カナダのモントリオールにある環境博物館、バイオスフィアは有名なジオデシック・ドーム
ジオデシック・ドームとは、球体に近い面を三角形や六角形で細かく分割することにより、剛性を上げる建築方法。これをテントに取り入れることで、頻繁に向きが変わる強風や重たい積雪にもほとんど影響されない頑丈さを実現。また、穏やかな気候ではペグをほぼ必要としないのも強みです。
万が一フレームに穴が空いても大丈夫
膨張後のエアフレームは個々に独立させることができるため、もし1カ所が破損してもほかのフレームまで空気が抜けてしまうということがありません。
また、宇宙飛行士マイケルコリンズの「地球は美しく儚いものだ」という言葉に共感しているクラウス氏は、サスティナブル意識が高く、「直して長く使える」商品づくりも大切にしています。
日本国内にメンテナンスチームがいるほか、修理キットを使えばまるで自転車のパンクを直すように簡単に自分で穴を塞ぐことが可能です。
国内総販売代理店に聞いた!ハイムプラネットのおすすめ3幕
種類も豊富で、ファッションブランドやアウトドアブランドとのコラボも積極的にしているハイムプラネット。「気になるけれど、どれを選んだらいいの?」と悩む人も多いと思います。
自らもハイムプラネットのエアフレームテントでアウトドアを楽しんでいる、国内総販売代理店の前川さんからおすすめを教えてもらいました。
【BACKDOOR】10万円台で手に入り、日本の気候とも相性よし
最初に紹介するのは、前川さんが「日本の気候に合っていると思います」と教えてくれた「BACKDOOR(バックドア)」。
ドアが前後に二つあるため通気性がよく、湿気の多い日本でもオールシーズン快適。また、フロントエントランスには広い前室があるので出入りがしやすく、ちょっとした荷物置き場にも活躍します。
ちなみに、BACKDOORに限らず、ハイムプラネットのテントは収納ポケットが多く、小物を整頓しやすいのもうれしいところ。4人用のエアフレームテントが179,300円(税込 ※2024年6月現在)と、比較的家族会議にかけやすい金額も魅力です。
【CLOUDBREAK】広いリビングが魅力の大型2ルームテント
二つめは、家族でもゆったり過ごせる2ルームテントの「CLOUDBREAK(クラウドブレイク)」。
調理も可能な広々としたリビングスペースでは、大きな窓と正面からの開放的な景色を楽しみながら食事や歓談が楽しめます。「ドイツ人の大人4人でも悠々と寝られる」という寝室スペースは、ファミリーやグループキャンプにもおすすめ。
ハイムプラネット最大のテント「MAVERICKS」とほぼ同じ大きさながら、フレームを細くするなど、耐久面をやや下げることで約半額の価格を実現しています。
【MAVERICKS】台風にも負けないハイムプラネット最強テント
最後はやっぱりこちら、ハイムプラネットの最強幕「MAVERICKS」!
高さ2m、広さ13平方メートルの大空間はまさに大人の秘密基地。公式動画ではシュテファン氏たちも氷の張った湖でアイスホッケーをしたあと、MAVERICKSの中で男同士の酒盛りを楽しんでいました。
価格も約100万円と規格外ですが、南極でも使えるスーパースペックで大人10名が寝られる、と聞けばそれも納得。積雪や吹雪に耐えうる太いパイプや厚い生地に加え、入口が約50cmほど高くなっており、雪が入ってこないようになっています。冬のおこもりキャンプにもおすすめ。
「不便を楽しむ」はもう卒業!「やりたいことを100%楽しむ」キャンプを
キャンプといえば「不便を楽しむ」のも醍醐味ですが、慣れてくるとだんだん設営や撤収の時間がおっくうになってくるもの。「早く設営を終えてお酒を飲みたい!」「アクティビティに出掛けたい!」というのが本音ですよね。
ハイムプラネットのテントがあれば、設営・撤収は時短して本当にやりたいことに時間をたっぷり割くことができます。また、天候が急に悪くなっても数分で設営できるからすぐにテント内に避難OK。ドイツが世界に誇るエアフレームテントで、スマートで自由なキャンプを手に入れてはいかがでしょう。