制作者
川瀬アヤ
キャンプ歴5年。3人の息子や友人とのオートキャンプがメインです。愛車のJEEPで向かう近場キャンプも、フェリーで向かう離島キャンプも最高!カップラーメンとネトフリで過ごす、脱力系スタイルがお気に入りです。相棒はスノーピークの焚火台Mと、ナンガのオーロラライト450DX。長く使うほど味が出る、武骨で丈夫なギアが大好き。ビンテージも気になります。昆虫採集を楽しめるキャンプ場や楽器演奏OKのキャンプ場を日々開拓中!
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防水と撥水の違い
まずは「防水」と「撥水」の違いについて解説します。こちらの2つの機能についてなんとなく似たように感じる人も多いのではないでしょうか。簡単にいえば防水とは水を通さないこと、撥水とは水をはじくことです。
防水加工は、生地そのものをゴムや合成樹脂といった水を通さない素材でつくったり、生地の隙間を埋めたりして水を染み込ませないようにする加工のこと。一方撥水加工とは素材の表面をコーティングし、水を玉状にしてはじく加工のことです。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおり。
メリット | デメリット | |
防水 |
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撥水 |
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防水素材の中にはゴアテックスといった透湿性に優れた製品もありますが、一般的な防水加工が施されたものに比べて高価な点には注意が必要です。
防水剤を使うメリット
テントやタープを長年使用していると、もともとの防水効果が徐々に弱まってきます。キャンプの最中にテントの屋根から雨が染み込んでくるようでは、不安の中で一晩を過ごすことになるでしょう。
そんなとき、テントを買い替える前にまずは自分で防水剤を使って防水処理をすれば、弱まった防水効果を復活させられます。買い替えをしたり業者に修理を依頼したりするよりも安価に防水処理ができる点は非常に大きなメリットといえるでしょう。
防水剤の選び方
防水剤は多くのメーカーから販売されており、さまざまな種類があります。どれを選べば良いのか、自分に合うものはどれなのか、防水剤を選ぶ際のポイントを紹介します。
シリコン・フッ素・その他
出典:PIXTA
まず、市販されている防水剤は大きくわけてシリコンタイプとフッ素タイプの2種類があります。ほかにもメーカー独自の成分が配合されているケースがありますが、ほとんどの場合はシリコンかフッ素かを意識すれば良いでしょう。
シリコンタイプは生地の表面に皮膜を張り、繊維の隙間を埋めて防水する仕組み。フッ素タイプは繊維1本1本をコーティングすることで防水します。シリコンとフッ素それぞれのメリット、デメリットは以下のとおり。
メリット | デメリット | |
シリコン |
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フッ素 |
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それぞれの特性を理解し、自分の用途に合う成分を含む防水剤を選びましょう。
漬け込み・スプレー・ハケ塗り
出典:PIXTA
防水剤には漬け込んで処理を施すものや、スプレーを吹き付けるだけのもの、ハケで塗るものなどがあり、防水処理の方法もさまざま。一番手軽で商品数も多いのはスプレータイプで、ホームセンターやネットショップなどでも手に入りやすい身近な存在です。
まずは防水剤を試してみたい、アウトドアギア以外のものにも手軽に使いたいという場合はスプレータイプが良いでしょう。また、防水剤を塗るための広い場所を確保でき、たっぷり使いたい場合はハケ塗りタイプがコスパ面で優秀。漬け込みタイプは種類は多くありませんが、日々の洗濯と一緒に防水処理ができる製品がおすすめです。
【シリコン】防水剤おすすめ8選
まずはシリコンタイプの防水剤を紹介します。漬け込みタイプはなく、スプレータイプが主流です。強力な防水効果を発揮するのがシリコン製の特徴。なかには皮革製品に使えるものもあるので、アウトドアギアだけでなく普段使っているバッグやシューズも防水処理をしたい場合は、どのような素材に対応しているか注意して選びましょう。
スプレー
出典:Amazon
1916年の創業以来100年以上続く老舗ブランドTOKOの防水剤。生物分解性の成分を使用しているほか、ガスを使わないタイプのスプレーを採用し環境に配慮された製品です。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:500mL
出典:Amazon
主にコンクリートや木材に使用する防水剤。素材の中に染み込み、長時間にわたり強力な防水・防カビ効果を発揮します。TC素材(ポリエステルとコットンの混紡生地)をはじめとする厚手の生地を採用しているテントに使用しましょう。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:420mL
出典:楽天市場
防水に加え、UVカット効果のある繊維製品用の防水剤。紫外線を防止するため、素材の退色も防げます。ゴアテックスをはじめとする、透湿防水生地の機能も損ないません。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:300mL
出典:Amazon
アウトドアメーカー、キャプテンスタッグの防水剤。一缶で約5平方メートル分の生地を防水加工できる内容量をそなえており、テントやタープに適しています。生地の風合いや通気性を損なわないところがうれしいポイント。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:300mL
出典:Amazon
水の玉がそのまま転がり落ちるほど強力な撥水力を誇る製品。繊維をシリコンの皮膜でしっかりとコーティングします。コットンやポリエステルのほか、皮革、スエードにも使用できます。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:325mL
出典:Amazon
テントのほかレインウェアにも使用できるアイテムです。ウェア2〜3着分の容量で、防水透湿性素材の性能を損なわないことも魅力。PFCフッ素化合物不使用の環境に配慮された製品です。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:330mL
ハケ塗り
出典:Amazon
多くのアウトドアギアに活用でき、UVカット効果もある水性タイプの防水剤。このままハケ塗りもできるほか、同シリーズの防水スプレーのノズルを付け替えてスプレーとしても使用可能。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:1,000mL
出典:Amazon
熱処理といった難しい処理が不要で、塗って常温で乾燥させるだけで強力な撥水効果を発揮する防水剤。繊維製品だけでなく、コンクリートのような建築材料にも使用できるほど強力です。
【基本情報】
- タイプ:シリコン
- 内容量:1,000mL
【フッ素】防水剤おすすめ4選
比較的乾くのが早く、即効性に優れたフッ素タイプの防水剤を紹介します。こちらも漬け込みタイプはなく、スプレーが主流です。防水でありながら通気性を保てるメリットがあります。
スプレー
出典:Amazon
テントをはじめ、レインウェアやバッグなどアウトドアギアをまとめて防水処理できるスプレー。大型ドームテント1張分の容量があり、フッ素が油分や汚れもはじきます。
【基本情報】
- タイプ:フッ素
- 内容量:420mL
出典:Amazon
アウトドアギアやスポーツウェアをはじめ、皮革製品にも使える防水剤。通気性や風合いを損なわないため革製の靴やバッグにも使えて、アウトドアにもタウンユースにも心強いアイテム。
【基本情報】
- タイプ:フッ素
- 内容量:420mL
出典:Amazon
虫が嫌う檜葉(ひば)の成分を配合し、虫よけ効果をプラスした製品。特殊なワックスを使用しているため、撥水効果が長期間持続。効き目は強力ながら、風合いや通気性は損ないません。
【基本情報】
- タイプ:フッ素
- 内容量:420mL
ハケ塗り
出典:Amazon
テントやグランドシートなどに使える防水剤。ハケで薄く塗って防水処理を施します。適度な粘度がある液体で、液だれしにくく塗りやすいことが特徴。作業しやすい専用ノズル付き。
【基本情報】
- タイプ:フッ素
- 内容量:1,000mL
【その他】防水剤おすすめ4選
メーカー独自の防水剤を使用している防水剤を紹介します。漬け込みタイプ、スプレータイプ、ハケ塗りタイプがあり、特に漬け込みタイプのアイテムは洗濯機でも使えるので注目してみてください。
漬け込み
出典:Amazon
防水透湿素材のゴアテックスに対応した製品です。洗濯機洗いの際や手洗いの際に液剤を入れるだけで撥水処理が可能。繊維の1本1本に特許成分が絡みつき、高い撥水効果を発揮します。
【基本情報】
- タイプ:TX.10i(NIKWAX特許成分)
- 内容量:300mL
スプレー
出典:Amazon
生地の劣化を防ぐUVプロテクト成分配合の製品。テントやリュックにも手軽にスプレーできます。同じニクワックスの製品ですがこちらは透湿性生地に使用できないので注意が必要です。
【基本情報】
- タイプ:TX.10i(NIKWAX特許成分)
- 内容量:500mL
出典:Amazon
透湿防水素材を含むナイロンやポリエステルのほか、コットン、レザーにも幅広く使える防水剤。本来ヨットの帆専用につくられた防水剤とあって、軽い仕上がりと高い耐久性が特徴です。
【基本情報】
- タイプ:特殊撥水ポリマー
- 内容量:300mL
ハケ塗り
出典:Amazon
帆布やナイロン製のテント、タープ専用の防水剤。アウトドア専用品とあって強力な撥水・防水力をそなえ、悪天候にもしっかりと対応します。強力ながら生地の風合いは損ねません。
【基本情報】
- タイプ:ワックス
- 内容量:1,000mL
防水剤を使うタイミング
出典:PIXTA
防水剤を使う最適なタイミングは、防水剤のタイプや対象のアイテムによってさまざま。すでに防水加工が施されているアウトドアギアであれば、基本的に新品の状態では防水処理をおこなう必要はありません。テントやタープは洗浄後の清潔な状態で防水処理をおこなうのが良いでしょう。
出典:PIXTA
また、作業をおこなう前に必ず説明書を確認するようにしましょう。防水剤は生地に防水処理を施してから乾かす時間が必要なものが多いため、その時間を逆算して作業する必要があります。キャンプに行く直前に防水処理をしても乾燥の時間が間に合わない可能性があるため、余裕をもって作業しましょう。
スプレーが思いがけず飛散したり、においがトラブルのもとになったりする可能性を考慮し、キャンプ場での防水剤の使用はおすすめしません。
防水効果を長持ちさせるコツ
防水効果を長持ちさせるコツは、基本的なことに思えますが「汚れや水分をこまめに落とすこと」です。汚れや水分を放置していると、カビが発生したり生地が傷んだりする原因となり、防水効果が損なわれてしまいます。
具体的には、
- 汚れたらすぐ拭き取る
- キッチンエリアに近い場所では油汚れに注意する
- よく換気し、結露を防ぐ
- テントを収納する前に陰干しする
防水剤を使って快適で安心なアウトドアの時間を過ごそう
テントやタープをはじめとするアウトドアギアの多くはもともと防水機能がそなわっていますが、その効果は時が経つにつれ減退していくもの。防水剤を使えば、テントやタープの防水効果を安価で手軽によみがえらせられます。ホームセンターで手に入る製品も多いので、本記事で紹介した防水剤の選び方を参考に自分の用途に合った防水剤を見つけてください。
キャンプでテントを長く使っていると、ベタつきを感じるときがもあるかもしれません。それは、テントが加水分解で劣化して起こっている可能性があります。本記事では、テントが加水分解する原因から修復方法を紹介します。ぜひ参考に、ケアを行ってください。
みなさん、雨の日の後のアウトドア用品のメンテナンスってどうしていますか?自分で天日干ししようにも、わざわざ公園まで行って干すのは半日以上かかるし、かといって、室内で乾かそうとしてみてもしっかり乾かせません。そんな悩みをお持ちの方に、今回は便利すぎるメンテナンスのサービスを紹介します。
今回紹介したアイテム
商品画像 | ||||||||||||||||
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商品名 | TOKO(トコ) Eco テキスタイル プルーフ | 日本特殊塗料 強力防水一番 | 3M スコッチガード(TM) 防水&UVカットスプレー 繊維製品・衣類用 | CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ) テント用防水スプレー300mL | RUST-OLEUM(ラスト・オリウム) ネバーウェットネオ(シールドエイチツーオーネオ) | mont-bell(モンベル) O.D.メンテナンス はっ水スプレー | Grangers(グランジャーズ) アウトドア テント用 撥水加工 テント&ギア リペル1L(塗布タイプ) | 信越化学工業 信越シリコーン POLON-T (撥水用) | LOGOS(ロゴス) 強力防水スプレー | LOCTITE(ロックタイト) 超強力防水スプレー(多用途) | WHITE BEAR(ホワイトベアー) テント用撥水スプレー | TEMPO(テムポ) パラウェット | NIKWAX(ニクワックス) TX.ダイレクト WASH-IN | ニクワックス テント&ギアソーラープルーフ 500ml | BORED(ボアード) VITAL/PRO SIZE WR | ホワイトベアー テント用防水液 |
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