【元マラソン日本代表監修】クッション性“最強”のおすすめランニングシューズ23選

ランニングシューズを選ぶ際に重要なポイントのひとつがクッション性です。クッション性とは、シューズの靴底に使われるやわらかい素材が着地時の衝撃を吸収する機能のこと。スニーカーとは違い、快適な走りをサポートするために、衝撃をしっかりと吸収する特殊な方法や素材でつくられたモデルも多くあります。 スポーツショップには多くのメーカーやアイテムが並び、どのように選べば良いか悩む人も少なくないかもしれません。そこで今回は、クッション性の高いランニングシューズの特徴やシューズ選びのコツについて、元マラソン日本代表に教えてもらいました。

身体全体を使うランニングは、想像以上に足腰に多くの負担がかかります。「着地にかかる衝撃は体重の約3〜4倍にもなる」と市河さんは話します。 クッション性のあるシューズは走りをサポートし、足や腰に伝わる衝撃を軽減する役割があるため、長時間のランニングや脚への負担が気になる人にもおすすめ。ふわふわとしたやわらかい履き心地も人気の理由です。 ただし、プロ選手が履くようなモデルを初心者が試すと、ケガのリスクもあるので事前に製品の特徴を知っておくことが大切です。

マラソンや駅伝の大会で、選手たちが厚底のランニングシューズを履いているのを近年よく目にします。かっこいいので初心者も真似したくなりますが、市河さんは「筋力のない人にはおすすめできない」と強調します。 厚底シューズは、Nike(ナイキ)が2017年に発売したカーボンプレート搭載のモデルが象徴的で、大流行しました。ただ「靴の下にバネがあるような構造だと考えてほしい」と市河さん。着地のたびに跳躍してスピードが出る分、足への負担は何倍も大きくなるそう。「負荷に耐えられる筋力がないと股関節などをケガしやすくなるので注意して」と話します。 厚底シューズのうち、カーボンが入っていないモデルであれば、初心者にもおすすめとのこと。ソールのクッションでかかとがホールドされることで、着地の負荷が減り、安心して走れるそうです。

ランニングシューズを選ぶとき、まず考えたいのは「どんな目的で走るのか」ということ。目的によって、必要な性能や向いているシューズが異なります。ここでは、初心者に多い目的ごとに、適したシューズの選び方を紹介します。

続いて、失敗しないランニングシューズの選び方を教えてもらいました。大切なことはフィッティングして「自分の身体に合っているか確かめること」。時間帯によっては脚が浮腫んでいることもあるため、「翌朝履いてみたら大きかった…」なんて失敗をしないよう、慎重なサイズ選びが重要です。 市河さん自身はシューズを買う際、店頭にランニング用の靴下を持っていき、それに履き替えて試し履きをしているそう。試し履きでは「つま先をトントンするのではなく、かかとを合わせて、足の指が動くくらいのサイズ感が理想」と教えてくれました。 覚えておきたい選び方のポイント3つを詳しく紹介します。

「いろんなブランドがあって迷ってしまう」という方も多いはず。ここでは、初心者にも選びやすいように、人気ブランドの代表モデルと特徴を表にまとめました。どのブランドが自分に合いそうか、用途や重さ、履き心地の違いをチェックしてみてください。

迷ったら、日本人の足に合いやすいASICSや、やわらかさ重視のHOKAから選ぶのがおすすめ。市河さんに、この2ブランドのおすすめポイントを教えてもらいました。 ASICS(アシックス)は、日本発のメーカーということもあり「日本人の足の形に合っている」と感じているそう。現役時代もアシックスのシューズを愛用していたといい、初心者からプロまで幅広く愛されているブランドです。 HOKA(ホカ)は、カーボンの入っていない厚底で、クッション性のあるモデルも多く取り扱っているブランド。初心者や筋力に不安がある人でも、着地や走りをサポートしてくれるのが魅力です。

ここからはhinata編集部が厳選したクッション性の高いランニングシューズをブランド別に紹介します。まずはアシックスの5モデルをピックアップ。アシックスは日本人の足に合わせたモデルが豊富で、その絶妙なフィット感と履き心地の良さからプロアマ問わず人気です。一度履いたら病みつきになるような、快適な履き心地のシューズに注目です。

GEL-KAYANOは安定性が進化し続ける人気シリーズです。フォームが崩れてしまっても、ミッドソールの内側に配置されたフォームパーツによって、より効率的な走りをサポート。長距離のランニングもスムーズに対応するランニングシューズです。カラーバリエーションも豊富なので、お気に入りの一足が見つかるはず。

GT-2000シリーズは短距離から長距離までさまざまな距離に対応できる汎用性の高い一足。着地時のブレやかかとの倒れ込みを抑制し、履き心地はやわらか。弾みすぎない適度なクッション性&硬さのソールで、より快適な足運びを期待できます。優れたクッション性と安定性、跳ねるように反発する素材などランニングシューズに求める要素がぎっしり詰まった、ランナーが信頼を寄せるシューズです。

ミッドソールにカーボンプレートが入った、レースやレースに向けた練習をしたいランナーにおすすめのモデル。MAGIC SPEED4は、前足部にやわらかい反発素材「FF TURBO」を採用し、前作よりもより蹴り出した際の反発性を感じられます。アッパーは部位によって編み目を変えており、通気性も抜群です。

レースからトレーニングまで幅広いシーンで活躍するランニングシューズです。アッパーには伸縮・通気・耐久性の3つがそろったエンジニアードメッシュ、ミッドソール素材にはやわらかな着地とバウンス感を発揮する「FF BLAST MAX」を採用。さまざまなスタイルにマッチする、シンプルなカラー展開も魅力です。

「NIMBUS」とはラテン語で「雲」のことをいいます。GEL-NIMBUSは、足を快適に守る史上最高のクッション性を実現し、雲のように軽快な走りを提供する一足。着地の衝撃を軽減して身体への負担を減らしたい人や、やわらかな接地感が好きな人におすすめです。ハードな立ち仕事など、ランニングだけでなくマルチに活躍します。

ホカのおすすめランニングシューズを紹介します。長時間のランニングにも耐えられる衝撃吸収性と、マシュマロにたとえられるクッション性の高いシューズを厳選しました。

ランニングの際に浮き上がるような心地を体感できるのが、クリフトン9。前モデルから3mm増しのソールを搭載してクッション性をアップさせながらも、軽量化を実現した一足です。クッション性と反発力のバランスもしっかりとれており、浮力を感じられます。カラーのバリエーションが豊富なこともうれしいポイントです。

ボンダイは、ホカの中で最もクッション性にこだわったシューズです。ソフトで軽量なフォームと拡張したヒール形状を取り入れていることが特徴。さらに、クッション性と反発性に優れたプレミアムフォームミッドソールにより、バランスの取れたより良い走り心地を楽しめる一足です。

軽量性に優れ軽やかなランを実現する一足です。ミッドソールに軽量で反発性の高いスーパークリティカルフォームを採用し、エネルギーリターンを強化。アウトソールには擦り減りが多い場所にゾーンラバーを配備し、耐久性を高めています。カラーはメンズ・レディースともにバリエーションが豊富で自分のスタイルに合わせて色を選べます。

カーボンファイバープレートを超高反発・高性能なミッドソールフォームで挟み込んだ推進力の高い、レース向けのランニングシューズ。どんなフォームのランナーでもスピードに乗れる構造を実現するために、設計を徹底的に見直したプレミアムな一足です。

ガビオタ5はホカの中でも特に安定性が優れたシューズです。クッション性と安定性を両立させる機能に加えて、通気性の良いクリールジャカードアッパーを搭載。ジョギングやウォーキング、普段履きにも適しており、初心者ランナーでも安定した履き心地で安心して走れます。

人気ブランド・ナイキから出ているランニングシューズを5製品をピックアップしました。長年愛されているモデルや、おしゃれなデザインなども支持される理由のひとつです。

1982年に誕生して以来愛され続けるナイキのペガサスシリーズ。ペガサス 41は従来のモデルよりも軽量化と通気性の向上を実現した一足です。反発力に優れたクッショニングはそのままに、履き心地がさらにアップ！反発力が13%アップしたReactXフォームをミッドソールに採用し、エネルギッシュな走りを後押ししてくれます。

ナイキで最も反発力の高い「Nike ZoomXフォーム」を改良し、スピードを追求したモデル。前方への推進力に優れていて、短距離や長距離にかかわらず、速さにこだわるランナーにぴったりです。従来のモデルよりは厚みをおさえて軽量化を実現。それにより、より滑らかに体重移動ができる点も魅力です。

反発力と履き心地を両立したバランスの良いモデルです。Flyknitアッパーと耐水加工を施したメンブレンに加え、つま先の裏地には撥水素材を採用。雨の日でもムレずにさらりとした履き心地をキープします。サイズはいつものサイズより+0.5cmアップさせたものがおすすめです。

ウィンフロー11は、バランスの良い履き心地であらゆる走りを後押しする一足。軽量でクッショニング性のある「Nike Air」を採用し、優れたエネルギーリターンを感じることができます。足中央部の伸縮性のあるバンドや、滑らかでやわらかい裏地で足にほどよくフィット。前足部やかかとに余裕を持たせたことのほかに、通気性もアップしています。

ナイキのクッション性の高いシューズの中でも比較的リーズナブルで、初心者にもおすすめのモデルです。アキレス腱部分にパフが付いていて、前作のレボリューション 6よりも快適性が向上。ソールはグリップ力に優れており、上り坂でも下り坂でもしっかりと地面をとらえます。

アディダスのおすすめランニングシューズを紹介します。スムーズな走りを提供してくれるシューズを厳選しました。

アッパーに透湿性に優れた防水素材「GORE-TEX」を採用したランニングシューズ。雨や雪のぬかるんだ地面でも常にドライな状態でランニングを楽しめます。ミッドソールにはアディダス独自のクッション素材「ドリームストライク+」が使われていて、滑らかで弾むように走れます。

長時間エネルギーが持続するようアシストしてくれる、スピード性能に優れたレーシングモデル。駅伝やマラソン選手にも使われているモデルで、このシューズで世界記録も更新されています。軽量かつバネのあるカーボンや、弾力性のあるフォームが長距離ランをサポートしてくれるので、自己ベストを狙いたいレースや大会が控えている人におすすめです。

ミズノのランニングシューズを5モデルピックアップ。どれもクッション性の高い走りやすい一足です。

エントリーレベルのランナーに向けてつくられたランニングシューズ。軽量性とクッション性が高い「ミズノエナジーライトプラス」をトップミッドソールに、反発性がより優れた「ミズノエナジーライト」をボトムミッドソールに採用し、自己ベストに挑戦する初心者ランナーをサポートしてくれます。

ウエーブライダー28は、クッション性、安定性、軽量性の3つがそろったシューズです。前のモデルから反発性を15%、クッション性を20%向上し、よりスムーズに走れるようアップデートされました。バランスの取れた一足で、ランニング初心者やスピードランナーのジョグ用など幅広いランニングシーンに対応します。

ウエーブスカイ8は、ミズノ史上最高の高反発ソールを搭載しています。前作の7よりも大幅な軽量化を実現し、さらに走りやすく改良されました。初心者ランナーや少し慣れてきた人におすすめのエントリーモデルで、これから継続して走り続けたい人やフルマラソンを楽しく完走したい人にとって、頼もしい相棒になること間違いなしです。

最後に3メーカーそれぞれの“クッション性抜群”のランニングシューズをピックアップして紹介します。

Fresh Foam X 1080 v14は、軽量性、反発性に加え、耐久性に優れたニューバランスのシューズです。長距離走で心地良いフィット感を発揮しつつ、軽さだけでなく反発性もあるので、次の一歩を自然にアシストします。「より長く走ること」に焦点を当てており、普段使いからウォーキング、長距離ランまで幅広く活躍できる一足です。

高いフィット感とUAホバー+クッショニングにより、安定した走行と足への負担軽減を実現したモデルです。柔軟性とクッション性を求めるランナー向けに設計されたアッパーや、縫い目のない構造で快適な履き心地を提供。HOVRフォームがエネルギーリターン性能を発揮し、推進力をサポートします。

せっかく買うならおしゃれなものが欲しい！という人も多いはず。そこでおすすめなのが、デザイン性が高くカラー展開が豊富なクラウドモンスターです。ソールに大きな穴が空いた見た目が特徴的なデザインで、見た目だけでなく機能性も抜群。非常に軽量な設計で、反発性がしっかりとあるので効率的な走りを実現します。

初めてランニングシューズを選ぶと、わからないことがたくさんありますよね。ここでは、初心者がよく感じる疑問にわかりやすくお答えします。「選び方がわからない」「価格はどれくらいが目安？」といったリアルな声に対応しているので、ぜひ参考にしてください。

5,000～15,000円程度が目安です。最初の一足に3万円を超える高性能モデルは不要な場合が多く、むしろやわらかすぎたり反発が強すぎて扱いにくいことも。クッション性・安定性のバランスが良い1万円前後のシューズから始めるのがおすすめです。

兼用は可能ですが、走る距離や目的によっては専用の一足を持つほうが安心です。普段使いを続けることでソールがすり減りやすくなり、ランニング時のクッション性やグリップ力が落ちるため、ジョギングやトレーニング用は別にしておくと長持ちします。

一般的に500〜800kmが寿命の目安とされています（使用頻度や体重によって前後します）。 ソールのすり減りや、クッションが劣化してきたと感じたら買い替え時。見た目がきれいでも内部の機能が劣化していることがあるので要注意です。

特にかかとが浮いてしまう場合は、「2段ハトメ（サブホール）を活用した結び方」がおすすめです。足首のホールド感がアップし、長時間のランニングでもズレにくくなります。走っている途中で靴が緩んでしまう人は、結び方を見直してみましょう。 結び方について、次の段落で詳しく紹介するので参考にしてください。

普段何気なく靴ひもを結んでいるという人は多いのではないでしょうか？実は靴ひもはランニングシューズと足のフィット感を高める役割を担っています。ここでは基本的な結び方を紹介するので、シューズのフィット感がイマイチだと感じている人は、結び方を見直してみましょう。

シューレーシングとは靴の穴へひもを通す方法です。アンダーラップとオーバーラップが主な通し方で、アンダーラップは穴の下から上へ、オーバーラップは穴の上から下へ通します。 アンダーラップは圧迫感が少なく長距離ランナーに、オーバーラップは締まりが良いため短距離ランナーに向いています。

ランニングシューズの靴ひもの穴の上部には、内側と外側の2つの穴が設けられているものがほとんどです。この外側の穴をサブホールといい、通すとより足首を固定できます。足首のフィット感が物足りない人はサブホールにひもを通してみましょう。 さらに、サブホールで輪っかをつくりそこにシューレースを通すとよりフィット感を高めることもできます。

クッション性の高いランニングシューズなら着地時の衝撃を吸収し、足や腰などの負担を軽減します。メーカーやモデルによって得意とする機能や特徴はさまざまなので、選ぶ際は、フィット感・かかと部のクッション性・安定性に着目することが大切です。 この記事で紹介したおすすめ製品も参考に、自身のランニングスタイルと照らし合わせ「これだ！」というアイテムを見つけてみてください。ストレスフリーで快適なランニングを楽しみましょう！