サバイバルナイフおすすめ22選!選び方・研ぎ方・使用上の注意点も解説
サバイバルナイフは、キャンプなどのアウトドア時に食材をさばくのはもちろん、もしものときの防災グッズとして1本は持っておいておきたいアイテムです。一方、これからサバイバルナイフを選ぼうとしている人にとって、どんなナイフが自分に合っているのか迷いますよね。本記事では、サバイバルナイフの失敗しない選び方、モーラナイフやオピネルなど人気のブランドナイフをはじめ、大型物から多機能なものまで、全22種類のサバイバルナイフを厳選して紹介します。さらにサバイバルナイフの効果的な使い方、長持ちさせるお手入れ方法も解説するので、サバイバルナイフ初心者の人も必見ですよ。
サバイバルナイフは銃刀法違反にならない?
キャンプや料理に便利なサバイバルナイフ(軍用ナイフとも呼ばれています)ですが、次に当てはまる状況下で所持していると、銃刀法違反に問われる可能性があります。
- 刃渡りが6cm以上ある
- 正当な理由なく所持、携帯している
“正当な理由”とは、
キャンプに行く途中や、ナイフのメンテナンスを受けるために専門店へ向かう途中などが該当します。
なお「護身用に所持していた」というのも銃刀法違反に当てはまる可能性が高いです。過去には、カッターナイフを所持していたというだけで銃刀法違反になった事例もあるため、ナイフを所持して外出するときは、十分に注意をしましょう。
なお、
刃渡り6cm未満であっても、軽犯罪法違反に該当することがあります。違反を問われないようナイフは、すぐに取り出すことができないような環境下に置いて管理するのがベスト。また、使用後は、道具箱やケースに入れて保管するようにしましょう。
サバイバルナイフの使い方
切れ味が鋭く、とても頑丈なサバイバルナイフ。ここでは、よく使われる3つのシーンをご紹介します。
具体的な使用方法がわかれば、自分に適した一品を選ぶとき参考にしやすいでしょう。自分がしたいことや目的と照らし合わせながらチェックしてみてくださいね。
さまざまな食材を切ることができる
サバイバルナイフのオーソドックスな使い方として、まず、調理時、野菜や肉など食材をカットすることが第一に挙げられます。キャンプに自宅の包丁を持っていくのももちろんOKですが、包丁はかさばりますし、刃の部分を保護する必要があります。
その点、サバイバルナイフは、小さくてコンパクト。折りたたんでケースにしまえるので持ち運びやすいところも大きなメリットです。持って行くことができる荷物の量が限られているキャンプでは、なるべく荷物の量を減らしたいですよね。
また、サバイバルナイフは切れ味が鋭いので分厚いステーキをカットするときもスムーズに刃が通るのがうれしいポイント。キャンプだけでなく、お肉や野菜を大量にカットしなければならないバーべキューパーティーに持っていくと、食材の準備をスピーディーに行うことができるところもおすすめです。
魚の硬い骨も簡単にカットすることができる
サバイバルナイフは、フィッシングナイフとしても使用可能。釣った魚をきれいにさばいて新鮮な状態のまま持ち帰ることもできます。
また、ブレードと持ち手が一体化した頑強なシースナイフであれば、大きめな魚の骨まですんありカットできるので、フィッシングナイフとして活躍することが間違いありません。
一方、フォールディングナイフは、とてもコンパクトで、折りたたんでポケットに入れることも可能。必要な時に取り出すことができるところも便利です。見た目は小ぶりですが、とても頑丈なので、魚の骨もなんなく切ることができるパワフルなナイフです。
なお、魚をカットした後は、よく洗って拭くようにしましょう。鱗などが張り付いたままになるとそれが固まって、ナイフが開かなくなる可能性もあります。フォールディングナイフは、使ったらしっかりと洗って乾かすことを念頭に扱いましょう!
火おこしに必要な焚き木の準備にも大活躍
「キャンプをするなら焚き火も楽しみたい!」という人も多いですよね。キャンプ場やホームセンターで購入できる薪であっても、実際に使用するためには、ある程度、細くしたり、削ったりして手を加えないとうまく火がつきません。薪を現地で調達するとなると、なおさらこうしたひと手間が必要になるでしょう。
そこで、サバイバルナイフの登場です。サバイバルナイフなら、硬い薪を細かく叩き割る(バトニング)をしたり、削ったりすることも可能。バトニングで焚き付け用の細薪をつくったり、細薪をさらに削ってフェザースティックをつくったりするなど、サバイバルナイフがあれば、本格的な焚き火を楽しむことができます。
なお、薪にナイフを当て、別の薪でナイフの背を叩きながら薪を押し割る“バトニング”をしたい場合は、「フルタングタイプ」の製品を選びましょう。
フルタングタイプとは、持ち手の端までナイフの金属が貫通している構造をしたナイフのことをいいます。ブレードと持ち手が一体化しているため、普通のナイフに比べてとても頑丈。そのため、ナイフの背を思い切り叩いても、壊れたり割れたりすることが少なく、ハードな使い方できます。
サバイバルナイフの選び方
「キャンプや釣りに持っていくと便利だから、サバイバルナイフを買ってみようかな」と思ったものの、どのように選べばよいかわからないという人も少なくないでしょう。
そこで失敗しないサバイバルナイフの選び方を4つのポイントにまとめてみました。サバイバルナイフ初心者さんは、必見です!
使用目的と耐久性、特徴によって使いわける
サバイバルナイフには、いくつかの種類があります。代表的なのは、「フォールディングナイフ」「シースナイフ」「ツールナイフ」の3つです。それぞれ使途や機能性、特徴によって適したシーンが異なるので、あなたがどのような場面で使用したいのかを考えた上で、それに適したものを選ぶと良いでしょう。
フォールディングナイフは、コンパクトに折りたたむことができて、持ち運びに便利です。ブレード部を収納する鞘(シース)も無く、サイズも小さいめなので、なるべく荷物を少なくしたいキャンプで重宝するでしょう。
また、肉や野菜などをカットするキャンプやバーべキューでも大活躍!
一方、フォールディングナイフの弱点は、持ち手とブレードの接合部です。どんなに頑丈な金属で刃がつくられていても接合部が衝撃を受けると折れてしまう恐れがあります。そのため、バトニングなど、タフな使い方をするシーンには向いていません。
シースナイフは鞘(シース)に刃を納める大き目のナイフです。持ち手とブレードが一体化しているので、ほかのタイプより堅牢で壊れにくいのが特徴です。
特に、ブレードの金属が持ち手の端まで一体化しているフルタングタイプの頑丈さはピカイチ。食材のカットや大きな魚の骨を切ることはもちろん、ナイフの背部分に強い衝撃が加わるバトニングをするなら、フルタングタイプを選ぶべきでしょう。
なお、フォールディングナイフやツールナイフに比べるとコンパクトにはならず、物によっては刃渡りが長くなり、重さも出てます。キャンプや釣りにシースナイフを持っていく場合は、ほかの荷物量との兼ね合いを考えなくてはならないでしょう。
ツールナイフは、多機能ナイフ、十徳ナイフとも呼ばれます。機能性に富むところが大きな特徴。1本持っているだけでアウトドアから日常生活、防災時まで使える便利なツールです。アウトドアで役立つノコギリとしての機能やバーべキューやパーティで活躍する栓抜きやワインオープナー、ハサミ、ピンセットなど、日常でよく使う便利な機能をたくさん備えています。
十徳ナイフと呼ばれるツールナイフは、近年、10種類以上の機能を持つモデルが販売されています。「せっかくなら機能が多い方がいい」と思う人もいると思いますが、あなたが初心者なら、なるべく機能はシンプルなものにしておくのがおすすめ。全機能を使いこなすことができないなら、宝の持ち腐れになってしまいますよね。最初は、自分が使いこなせるツールナイフを選ぶようにしましょう。
【刃の形状】ものを研ぐか食材を切るか
サバイバルナイフの刃の形状はクリップポイント・ドロップポイント・ユーティリティの3つに大きく分類されます。「ポイント」とは刃の先端のことを指します。
クリップポイント…ポイントに近づくほど鋭くなっているのが特徴。
狩猟用に使われるタイプで、刺す、切ることを得意とした形状。そのため、調理時に肉や魚をさばくのに適したナイフといえます。
ドロップポイント…ポイントがゆるやかに下がっているのが特徴。
クリップポイントと同じく狩猟用につくられた形状で、切る、皮をはぐのに向いています。そのため、調理時のナイフとしてはもちろん、剥ぐ力もあるので、焚き付けに使うフェザースティックをつくるのにもおすすめです。
ユーティリティ…エッジがゆるやかなカーブ状になっているナイフ。
英語の「Utility」とには、“実用的”という意味があります。その言葉のとおり、多用途に使えるのが特徴。使えるシーンが制限されず、汎用性の高い形をしています。
【素材】サビにくく持ちやすいものを!
サバイバルナイフを選ぶときは、素材にも着目する必要があります。
1.刃に使われている金属の素材
2.持ち手に使われている素材
刃に使われる素材は、主に「ステンレス」「カーボンスチール(炭素鋼)」の2種類。それぞれのメリット・デメリットは、以下のとおりです。
ステンレスはさびに強くメンテナンスがほぼ不要なのが特徴です。気軽に使える素材なので初めてのサバイバルナイフにおすすめ。切れ味はカーボンスチールに劣ってしまうというデメリットはあるものの、肉や魚をさばいたり、バトニングをしたりするには十分な切れ味があるので安心してください。
カーボンスチールの切れ味はピカイチ。肉や魚もすーっと刃がとおり、木を削ってフェザースティックをつくるなどブッシュクラフトにも向いています。ただし、非常にさびやすい素材なのでメンテナンスは大変。使用後は、こまめにタオルで水気を拭いたり、保管する時も湿気などでさびないように注意する必要があります。カーボンスチールは、切れ味とロマンを求める人におすすめです。
持ち手に使われる素材として体表的なのは、「木」「プラスチック」「ラバー」「マイカルタ」の4種類。それぞれのメリット・デメリットについて確認していきましょう。
木材の場合、1本1本異なる木目の美しさ、そして手に収まるフィット感がいいのが特徴。木目の個体差が大きいので、自分だけの特別な1本が欲しいという人にもおすすめです。非常に硬く、水にも強いアイアンウッドや使っていくうちに風合いが磨かれるウォールナットなど、使われる木材もさまざま。
ただし、湿度の変化や食材を扱ったときの水濡れによって、ハンドル部分が反ったり、ヒビが入ったりすることも。使用後は、すぐに水分を拭き取って保管するようにしましょう。
プラスチックとラバー系の樹脂ハンドルは、求めやすい価格が魅力です。プラスチックの場合ガラス素材を混ぜて耐久性を高め、強度を向上しているモデルも多くあります。ラバーの場合はグリップが効いて滑りにくいのもポイント。実用的な素材ですが、木やマイカルタのような見ていて美しい風合いはありません。また、プラスチックもラバーも、熱に弱いので、焚き火や料理中の火元のそばには、絶対に置かないようにしましょう。
マイカルタとは、木の繊維や紙の繊維を樹脂で固めた素材のこと。ペーパーマイカルタ、リネンマイカルタ、キャンバスマイカルタなどの種類があります。メリットは、頑丈なつくりで、水にも強く、扱いが楽なこと。ナイフのハンドル材の中では、最も扱いやすい素材です。
また、木材と同じで、つるつるだったり、粗目に仕上がっていたり、一つひとつの色味や風合いなどで個性が出やすいので、持っているだけでも所有欲が満たされます。ただしマイカルタは値段が高いのがネック。2本目、3本目に欲しい上級者向けのナイフです。
【ロック機能つき】安全に使用できる
コンパクトで持ち運びやすいフォールディングナイフに欠かせないのが、ロック機能です。種類は多岐に渡りますが、その中でもキャンパーやアウトドアになじみの強い「ライナーロック」「ロックバック」「ウィロブロック」の3つを紹介します。
ライナーロックは、刃を開くとハンドルの内側へライナー(板)が寄って、刃を支えて閉じなくする構造です。開くと自動でロックがかかるので素早く開閉することが可能。フォールディングナイフのロック方式として主流となりつつあります。ただし、ポケットにナイフを入れた状態で勝手に開くなど、ロックの強度に若干の不安が残るところがデメリットです。
ロックバックタイプは、ハンドルの背の部分にロック解除ボタンが付いていて、開閉が簡単。ボタンを押さないとロックされないので、ライナーロックよりロックへの信頼度も高いです。ただし、複雑なつくりになっていることから価格が高くなってしまうのがデメリットといえるでしょう。
ヴィロブロックは、キャンプ用ナイフで不動の人気を誇るオピネル社が開発した独自のロック機能。刃と持ち手の間のヒンジ部分についているリングを回転させてロックします。シンプルな機能なのでコストパフォーマンスも高くなり、勝手に開くといった危険性も少ないです。ただし、持ち手が木材の場合、水分をこまめに拭かないと膨張してしまい、リングが回らずロックを解除できなくなるというデメリットがあります。
折りたたみ式のおすすめサバイバルナイフ
ここからはおすすめのサバイバルナイフを、折りたたみ、大型、多機能型の3つにわけて紹介していきます。まずは、コンパクトで持ち運びやすい折りたたみタイプです。分厚いお肉をカットしたり、釣った魚をさばいたりするなど、アウトドアの食事シーンにぴったりのナイフを厳選しました。
大型のおすすめサバイバルナイフ
続いて、焚き火用の薪を割るバトニングなどタフな使い方もできる大き目のサバイバルナイフを紹介します。無骨にかっこよく焚き火を楽しみたい人も必見です。
多機能式のおすすめサバイバルナイフ
マルチツールナイフは、日常から災害時まで多くのシーンで使用することができます。5つの機能に厳選された初心者向けの製品から30種類以上の機能を持つ上級者向けのものまで、幅広くピックアップしてみました。
最強の切れ味を保つには、日ごろのメンテナンスが大切!
キャンプや釣りなど、アウトドアで活躍するサバイバルナイフ。便利なアイテムですが、メンテナンスを怠ると切れ味が落ちたり、刃こぼれしたりと使いにくくなってしまいます。そのため、使用後はすぐに拭き取り、カバーやケースなどに保管、定期的に刃を研ぎ、切れ味を保つことが重要です。ここからは、サバイバルナイフを長持ちさせるために行いたいメンテナンス方法をわかりやすく解説します。
準備するもの
サバイバルナイフを研ぐためには、次の3つの道具が必要です。
- 砥石(オイルストーン・シャープナー)
- 布巾
- 砥石の入るサイズの容器
砥石は、包丁を研ぐために使われるスタンダードな道具。砥石を水で濡らし、砥石の上でナイフの刃を滑らせるようにして摩擦すると切れ味がよみがえります。砥石で包丁を研ぐ時は、砥石自体が滑らないように布巾などを下に敷いてから行うと良いでしょう。さらに、砥石自体を水につける必要があるため、手持ちの砥石を入れることができる大きさの容器も必要です。
砥石のほかにも、オイルストーンというアイテムで包丁を研ぐことができます。オイルストーンには、オイルが含まれているため、水で濡らさずに使用することができる砥石です。布巾や容器などを用意する必要が無いため、手軽に包丁のメンテナンスができるのがメリットです。
また、シャープナーを使うことで簡単にナイフを研ぐことができます。シャープナーの上でナイフを滑らせるだけで容易に研ぐことができるので、とても扱いやすく初心者の人におすすめです。ただし、砥石に比べると研ぐ力は弱め。しっかり包丁を研ぎたいという人は、砥石を選びましょう!
研ぎ方
ナイフを研ぐ前に、砥石によく水を吸わせましょう。
作業に入る30分前には、水を吸わせ始めるのがコツ。砥石に十分水を吸わせておくと、刃のすべりが良くなり、研ぎやすくなります。なお、砥石の種類によっては、水を吸わせる時間などの時間が短い場合もあるため、購入したアイテムの説明書きを必ず確認しましょう。
ナイフを研ぐときに押さえておきたいポイントは、次の2つです。
ナイフを研ぐときは「砥石に刃を当てる角度を一定に保つ」ことが大切です。目安としては
砥石に対して10~12°の角度を保ちながら研いでいきます。目視で約10°を確認するのは難しいので、横から見て“刃が砥石に付きそうな角度”と覚えておくと良いでしょう。角度を守らないと研ぎにくいばかりでなく、刃の形が変わってしまうこともあるので注意が必要です。
刃を研いでいると刃の先端にかえし(バリ)が出てきます。かえしがあればうまく研げている証拠です。かえしが出てきたら反対側を研ぎます。かえしが無くなるまでこの工程を繰り返しせばナイフの研ぎ作業は完了です。
なお、かえしは目で見るのは難しい大きさです。刃先の裏側を指でなぞることで確認できますよ。
サバイバルナイフで焚き火も料理も楽しもう!
キャンプやバーベキューなどで食材をカットするのはもちろん、木材を切ったり、削ったりアウトドアでも大活躍するサバイバルナイフ。ナイフの種類や持ち手の素材を吟味することで、自分だけのお気に入りの1本を手にすることができる特別感も魅力です。しっかりとメンテナンスをしたナイフには、愛着がわくこと間違いなし。キャンプや釣りの心強いパートナーになってくれるでしょう。この記事で紹介したサバイバルナイフを参考に、あなたのお気に入りの1本を見つけてみてください!
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