エマージェンシーシートおすすめ16選!選び方や効果的な使い方も解説
エマージェンシーシートはアウトドアや災害時に羽織ることで、雨風の体温低下を防げる便利なアイテム。モンベルや無印良品などで購入可能です。今回は、エマージェンシーシートのメリットや選び方、おすすめのアイテム、効果的な使い方などを紹介します。
エマージェンシーシートとは
エマージェンシーシートとは、緊急時に身体を温めたり、雨や風を防げたりする防災グッズ。災害で避難しているときに防寒対策として羽織る、登山やキャンプ中の急な雨風を防ぐといった使い方ができます。まずは、エマージェンシーシートがどのようなアイテムなのかを見ていきましょう。
温かい理由
主にポリエステルやポリエチレンといった素材に、アルミを蒸着してつくられているのがエマージェンシーシート。アルミは熱を反射する働きがあるので、アルミ面を身体に向けることで、身体から出る熱をシート内側に留めます。この熱が体温の低下を防ぐことで、温かさを感じられます。
無いとどうなるのか
エマージェンシーシートが緊急時に無いと、体温の低下によって低体温症になってしまう可能性があります。
低体温症は深部体温が35℃以下になる状態のこと。呼吸数や心拍数が少なくなっていき、命にかかわる危険性があります。
寒い環境下で温まる手段がない、足りない場合は、
エマージェンシーシートで身体を保温する方法がベスト。また、一緒にいる人が「悪寒を感じている」「震えている」「青白い顔色になっている」などの症状がある場合には、エマージェンシーシートに対角線上に寝かせて、足元から包み込んで保温してあげましょう。
詳しくはこちら:
総務省消防庁 保温法エマージェンシーシートのメリットと役割
エマージェンシーシートはさまざまな使い方ができるアイテム。持っていると得られるメリットと役割について確認してみましょう。
保温効果を得られる
エマージェンシーシートの使用によって、寒い環境下でも身体を保温できる理由は二つあります。一つ目は、アルミが持つ熱を反射させる機能によって保温効果を得られるということ。エマージェンシーシートは毛布や布団、寝袋などとは異なり、素材自体に暖かさをそなえているわけではありません。一方、断熱性によって熱を逃がさない構造があるため、寒さをしのぐことができます。
二つ目は、シートに使われるポリエステルやポリエチレンが雨風を通さない素材であるということ。雨風など外部からの影響によって体温が奪われにくくなり、体温低下の速度をゆるやかにできるため保温効果を高められます。
雨具の代わりになる
水を通さないポリエステルやポリエチレン素材を使用しているエマージェンシーシートは、雨具として使えます。登山やキャンプ、避難所への移動の際に急な雨が降ってきたときに、シートを広げて頭からおおうことで、雨をよけることが可能。厚手のエマージェンシーシートはタープのように設置することで、雨がしのげる避難所として使うこともできます。
コンパクトに持ち運べる
エマージェンシーシートは、寝具やブランケットよりも軽量でコンパクトに持ち運べます。薄手のシートであれば50g以下のものもあり、折りたためば小さくなるので、かさ張ること無くリュックに収納が可能。気温や天候の変化はいつ起こるかわからないので、アウトドアで出かける際は、エマージェンシーシートを常に持ち運ぶようにするのがおすすめです。
さまざまな用途に使える
エマージェンシーシートは、ブランケットのように身体に巻きつけることで保温できます。座っているときに寒さを感じたら、ひざ掛けにしたり腰から下にシートを巻きつけたりするのもあり。地面に座る際には、レジャーシートのように敷けば、地面からの冷気が防げます。さらに、寒さ対策だけでなく、雨具として使ったり、夏場にはシートを頭の上からかぶって日よけとして使ったりすることも可能。
それから、薄手のエマージェンシーシートは、折りたたんだ状態で包帯や三角巾のようにすることで、けがをしたときにも活用できます。厚手のエマージェンシーシートは、簡易的なテントやタープ、グランドシート、インナーシートにもなり、さまざまな用途に使えるので、
自分なりの使い道を考えてみるのも良いでしょう。
エマージェンシーシートの主な用途
- 身体の保温
- 雨具
- 日よけ
- 包帯や三角巾
- テントやタープなど緊急避難場所
- テント内の保温
エマージェンシーシートが活躍する場面
エマージェンシーシートの役割についてわかったところで、どんな場面でシートが活躍するのかについて見ていきましょう。登山やスポーツ観戦、災害、そして日常でも使えるエマージェンシーシート。シーン別に使い方も踏まえて紹介します。
キャンプやバーベキュー
キャンプやバーベキューなど外での時間を過ごす場面では、ブランケットやひざ掛け、日よけとしてエマージェンシーシートが活躍。特に朝晩の気温が低い時間帯には、寒さ対策として有効です。キャンプでは寝袋とシートを併用することで暖かさを保つことも可能。車中泊にもおすすめです。
さらに、上級者向けになりますが、電車キャンプやツーリングキャンプで荷物を極力減らしたいときに、コンパクトなエマージェンシーシートをテントやタープのように使うこともできます。通常のテントやタープを張るときと違い、コツが必要なので実際にキャンプをする前に張る練習をして準備しておきましょう。
フェスやスポーツ観戦
屋外で行われるフェスやスポーツ観戦を楽しむときにもエマージェンシーシートを一枚持っておくと便利。気温が下がったときには身体を保温するアイテムとして使え、急に雨が降ってきて雨をよける場所が近くに無いときには、移動のための雨具として役立ちます。エマージェンシーシートは水を通さないので、雨上がりのベンチに敷けば、濡れずに座れるのでおすすめです。
登山
山では天候や気温の変化によって、身体が冷えて思うように動けなくなってしまうこともあります。日帰り登山だったとしても遭難してしまう可能性があり、下山することができない状況で命を守ってくれるのがエマージェンシーシート。保温することで低体温症を防ぐだけでなく、目立つ色のシートであれば捜索隊に見つけてもらえる可能性も高くなります。
災害
災害時には、自宅が停電になってしまったときや、避難所で過ごすときの寒さ対策としてエマージェンシーシートが活躍。ケガをしてしまった場合には、三角巾にして固定したりすることで、包帯の代わりとして使えます。さらに、避難所で着替えをするための目隠しにすることもできるため、非常用の持ち出し袋には家族の人数分のエマージェンシーシートを入れておくことをおすすめします。
普段使いもできる
保温性が高いエマージェンシーシートは、自宅や職場などでも使えます。足元が冷える室内ではひざ掛けに、職場で寝泊まりをしなければならないときには、毛布の代わりになります。自動車にエマージェンシーシートを入れておけば、エンジンがかけられない待ち時間に、寒い思いをしないで済みます。
エマージェンシーシートの選び方
エマージェンシーシートを実際に手に入れるために、選び方のポイントを紹介。実際にどのように使うかイメージしながらチェックしていきましょう。
形状やタイプ
エマージェンシーシートは、アルミシートタイプ、厚手タイプ、寝袋タイプがあります。
アルミシートタイプは軽くてコンパクトに収納できるので、持ち運びが便利。主に防寒目的であらゆるシーンで使いたい場合におすすめ。
厚手タイプはコンパクトさに劣りますが、しっかりした生地なので、地面に敷いたり、簡易的なタープやテントにしたりするのにも適しています。
寝袋タイプは、避難所や職場で寝るときにしっかりと保温してくれる形状。シートを封筒型にして、接合部はシールテープでつないでいるので、すき間風が入りづらく熱も逃がしにくいメリットがあります。主に寝る時の防寒が目的の場合には、寝袋タイプが良いでしょう。
素材や耐久性
エマージェンシーシートは、ポリエチレンやポリエステル、ナイロンなどの素材にアルミを蒸着してつくられています。防水性や防風性、熱を反射する機能がそなわっているのが特徴。耐久性については製品によって違いがあるため、エマージェンシーシートの使用頻度が高い場合には、引き裂きや摩耗に強いものを選ぶようにしましょう。
重さ
緊急用に携行するためにも、エマージェンシーシートの重さは大切なポイント。今回おすすめのアイテムとして紹介するシートは軽いものは48gからあり、種類別ではアルミシートタイプが最も軽く、次いで寝袋タイプ、厚手タイプの順となります。シートを使う目的によって選ぶタイプが違いますが、重さもチェックして選ぶようにしましょう。
音の大きさ
エマージェンシーシートは素材の特性上、使用したときにカサカサとした音が出ます。避難所や山小屋など、多くの人がいる場所だと、カサカサ音が迷惑。そのような場所で使用する場合は、音が小さい静音タイプのエマージェンシーシートがあるので、そちらを選ぶようにしましょう。
たたみやすさ
エマージェンシーシートは使用後にたたんで収納して、再度使うことができます。薄手のものはたたみづらいものもあるため、レビューなどの確認が必要。厚手のものは比較的たたみやすいですが、薄手のものに比べるとコンパクトにはなりません。たたみづらいことやコンパクトに収納できないことが、自分にとってどのくらいデメリットなのか、検討しながら選んでみましょう。
エマージェンシーシートおすすめ16選
無印良品 エマージェンシーシート(いつものもしも)
無印良品が展開する防災グッズ「いつものもしも」シリーズ。一時避難のときに身体をくるんで、体温の低下を防げるエマージェンシーシートです。災害時以外でも登山やキャンプで、
雨や風を防ぐシートとして使うことも可能。使用したあとは、折りたたんでパッケージに収納することで、繰り返し使うことができます。
【基本情報】
- 使用サイズ:約210×130cm
- 重さ:約80g
- 素材:アルミ蒸着ポリエチレン
詳しくはこちら:
無印良品 エマージェンシーシート(いつものもしも)エマージェンシーシートの効果的な使い方
エマージェンシーシートのおすすめ商品を見てきたところで、ここからはシートの効果的な使い方について紹介します。ただ使うだけでなく、保温効果を高める方法について見ていきましょう。
全身を密着させてくるむ
エマージェンシーシートで身体を保温するには、シートをなるべく身体に密着するようにくるみます。服が濡れているときには服を脱いで、濡れた身体はタオルなどで拭くようにしてから保温するのが基本。着替えがないときには新聞紙などで身体をくるんで、エマージェンシーシートが直接肌に触れないようにしましょう。結露が発生して、身体に触れてしまうと体温を下げる原因になります。
ブランケットや寝袋と組み合わせる
ブランケットや寝袋と組み合わせることで、保温効果を高められるエマージェンシーシート。ブランケットは、床が冷たく感じるときに下に敷くようにします。寝袋との組み合わせは、シートを寝袋の中に入れた状態、あるいは寝袋の上もしくは下に広げた状態でシートを使用する方法があります。ただし、エマージェンシーシートに結露が生じて、寝袋が濡れてしまう場合があるので注意が必要です。
エマージェンシーシートの注意点やデメリット
エマージェンシーシートは、軽量でコンパクトな防災グッズ。多くのメリットがありますが、欠点も存在します。シートを使用する上での注意点やデメリットについて説明していきます。
蒸れやすい・結露しやすい
エマージェンシーシートは素材の性質上、通気性や透湿性がありません。そのため、デメリットとして上がるのが蒸れと結露。特に水分が肌につくことは体温を下げる原因になるので注意が必要です。必ず乾いた服の上からエマージェンシーシートを使うようにしましょう。
熱に弱い
素材の特性上熱に弱いエマージェンシーシート。そのため、焚き火やストーブなど熱を発するものが近くにあるときに、シートを使わないようにしましょう
多用できない
エマージェンシーシートは基本的に多用できないと考えておきましょう。値段の安いものは特に生地が薄く、アルミが剥離したり破れやすかったりする傾向があるため、基本的には使い捨て。もしくは、数回の使用で交換という考えでいたほうが良いでしょう。多用したい場合には、厚手のエマージェンシーシートを選ぶのがおすすめです。
100均のエマージェンシーシートはどうなの?
ダイソーやセリアなど、100均で手に入るエマージェンシーシートもしっかりと身体を保温してくれます。ただし、カサカサ音がしたり、たたみづらかったりするといった欠点もあるため、使い捨てのシートとして検討するのがおすすめ。また、エマージェンシーシートを試してみたい、常に清潔なものを使いたい人は、価格が安いので100均のシートを選択肢に入れるのも良いでしょう。
エマージェンシーシートをアウトドアで活用しよう!
いざというときにあって良かったと思えるエマージェンシーシート。身体を保温する以外にも雨風を防いだり、避難場所をつくれたりするなどさまざまな用途に使えます。今回の選び方や使い方をもとに、アウトドアの相棒になるエマージェンシーシートを検討してみましょう。