コロナのキャンプ用ストーブおすすめ!メーカーが選び方と使用時の注意点を解説
対流形石油ストーブ「SLシリーズ」で人気のコロナのストーブ。レトロなデザインと長く使える品質の高さで、1962年の初代モデル発売以来、国内外で広く愛され続けています。本記事では、そんな老舗ストーブメーカーのコロナの担当者に取材!活用アイデアや、アウトドアで使用する際の注意点なども徹底解説します。さまざまなシリーズの中から自分にぴったりのモデルを見つけましょう。
国内の老舗メーカー・コロナストーブ担当者が解説!
コロナは石油ストーブをはじめ暮らしに寄り添った暖房器具を生産し続ける、1937年創業の老舗メーカーです。ものづくりの街である新潟県三条市に本社を置き、全ての製品を県内の工場で製造。1台1台が職人の手によってていねいに作られており、高い品質と安全性が評価されています。また、石油ストーブのほかにも、エアコン、衣類乾燥除湿機などの空調機器、エコキュート、石油給湯機などの住宅設備機器など、幅広い製品の製造販売を手掛けています。
コロナの長田さんにお話を聞きました
コロナ
営業本部 長田朝登さん
2023年3月にリリースされた「OUTFIELD(アウトフィールド)」プロジェクトのメンバーとして商品企画や市場調査に携わる。コロナ製品の中でもポータブルストーブについての思い入れは人一倍!
コロナ製ストーブの魅力
エアコン、ファンヒーター、ストーブ、ハロゲンヒーターなどなど、現代は多様な暖房器具が販売されており、自分の生活スタイルにあわせて製品を選ぶことができるようになりました。ただ中には「エアコンしか使っていない」という人も多いのではないでしょうか?ここではストーブを使用するメリットやコロナ製品の魅力を紹介します。
電源不要で経済的&災害時に役立つ
石油ストーブの魅力はなんといっても電源が不要だという点。本体と灯油さえあれば、屋内のあらゆる場所で使用することが可能です。最近の電気代の高騰でエアコンの使用を控えているという人には、消費電力がかからない石油ストーブがうってつけ。電源の要らない石油ストーブは、災害時に停電してしまっても使うことができます。
また、コロナ製のポータブル電源対応石油ファンヒーターは電源が必要な製品ではありますが、点火時の消費電力を抑え低出力のポータブルバッテリーでも使用可能。ポータブル電源でスマートフォンを充電しながらファンヒーターも同時に使用できるのはうれしい魅力です。
心地の良い温かさ
エアコンが温風で部屋を温める一方で、石油ストーブは風を出さずじんわりと部屋を温めます。風が出ないだけでなく、灯油を燃焼する過程で水分が発生するため、空気が乾燥しにくいというのも大きな魅力です。
また、SLシリーズには「のぞき窓」があり、そこから炎が見えることで視覚的にも暖かな気分にさせてくれます。
給油が楽
コロナ製の石油ストーブは、給油が楽にできる点も愛される理由です。コロナ独自の「よごれま栓タンク」はワンタッチでタンクキャップの開閉ができるため、給油時に手が汚れにくい優れもの。手や部屋を汚さずスマートに給油ができるのはうれしいものです。
安全性にこだわった日本製
コロナの全ての石油ストーブは新潟県内で製造された日本製。安全性にも力を入れており、法で定められた品質基準を遵守して製品開発を行なっています。
おしゃれなレトロデザイン
「
デザインがレトロでかわいい」という理由からコロナ製ストーブに惹かれる人も多いのではないでしょうか?ほっこりするレトロなデザインで、インテリアにナチュラルになじんでくれる独特な魅力があります。
近年は、かっこいいシックなデザインの「
Classic Black」や、フィールドベージュのカラーリングがおしゃれな「
OUTFIELD」というキャンプにぴったりなブランドなど、よりデザインにこだわったモデルも登場し、インテリアにこだわりのある人やおしゃれなキャンパーの間で話題になっています。
キャンプやアウトドアにおすすめ!コロナのストーブラインナップ
キャンプなどのアウトドアシーンにおすすめの持ち運び可能なコロナ製ストーブを紹介していきます。キャンプを行う人数やシーンごとに最適なモデルが変わるのでぜひチェックしてみてください。
主な石油ストーブの種類
まずはコロナで展開している石油ストーブの種類を解説します。
対流形石油ストーブ SL-F510
友人や家族など複数人でのキャンプに!
長く親しまれている対流形石油ストーブです。5.14kWという高火力で大きなテントで使用してもしっかり空間を暖めてくれます。OUTFIELDのSL-F510は、本体のカラーのほかにガードやつまみがよりキャンプシーンになじむかっこいいデザインに変更されています。
小型対流形石油ストーブ SZ-F32
ソロキャンなど少人数のキャンプに!
SL-F510より一回り小さいサイズの対流形石油ストーブ。タンク容量3.8L、火力3.19kWと、SLシリーズより若干パワーは弱くなりますが、1回の給油で約12.3時間もの使用が可能です。コンパクトで手軽に持ち運びができるので、ソロキャンパーやカップルキャンパーの人におすすめです。
ポータブル電源対応石油ファンヒーター FH-CPF25
安全面にこだわりたい人はCPタイプ!
電気を使用して点火を行い、風で暖気をテント内に行き渡らせる石油ファンヒーターは、機能面と安全面に優れていることが特長。コロナの石油ファンヒーターは点火時の消費電力が少なく、少ないランニングコストで使用可能です。温度設定や火力の調整、タイマー設定などが簡単にでき、本体が熱くならないので小さい子どもがいても火傷しにくく安全です。
【基本情報】
- 暖房出力:2.50~0.66kW
- 暖房のめやす:木造/11.5㎡(7畳)まで、コンクリート/15.0㎡(9畳)まで
- 使用サイズ:高さ390×幅312×奥行307mm(置台含む)
- 重さ:7.9kg
- タンク容量:3.6L
- 燃焼時間:強14.8~弱56.3
- 安全装置:対震自動消火装置、不完全燃焼防止装置、消し忘れ消火装置、過熱防止装置
- 付属品:スポイト、固定タンクキャップ(黄色)
テント内でストーブを使うときの注意点
ストーブを使用するときに最も気をつけなければならないのは、火災と一酸化炭素中毒です。ここではテント内で安全にストーブを使用する方法を紹介します。コロナの特設サイトでは注意点をチェックしながら確認できるのでストーブを使用する前に確認してみてください。
まずはテントの仕様を確認
コロナ製のストーブは屋内使用を想定しているため、使用する際はテント内に設置するようにしましょう。テントは下記の規格を満たすものを使用してください。
- 通気口(ベンチレーター)が付いている
- フロアシートの取り外しができる
- テント内側・可燃物とストーブの距離を確保できる(※)
※石油ストーブは周囲半径100cmと上面100cm、石油ファンヒーターは左右・後方15cmと正面・上面100cmの距離をとりましょう
テント内で正しくストーブを使用する方法
使用可能なテントの準備ができたら、いよいよストーブを稼働させてみましょう。使用する際には下記の9つのポイントをチェックしてくださいね。
- 通気口(ベンチレーター)を開けてある
- フロアシートを外してある
- ストーブはテント内側と距離が取れていて、近くに可燃物がない
- ストーブが水平な安定した場所に置いてある
- ガス缶などがストーブから離してある
- ストーブは通気口や出入り口など風の当たる場所に置いていない
(燃焼が安定しなくなり、不完全燃焼のおそれがあるため)
- 使用場所の標高を確認してある
(石油ストーブは標高1000m、石油ファンヒーターは標高2000mを超える場所では使用しないでください)
- テント内で燃焼機器(コンロ、バーナー、ランタン、ストーブ)を1台しか使用していない
- 就寝時やテントを離れるときに必ず消火する
引用:
安心してキャンプでお使いになる際に | CORONA室内での使用ならSX・RX・BXシリーズも
コロナ製の石油ストーブにはロングセラーのSX・RX・BXシリーズがあります。SXシリーズは火力とタンク容量のバリエーションが豊富で、RX・BXシリーズは基本機能重視のシンプルなモデルです。さらにSXシリーズは「Classic Black」というコロナストア限定モデルも展開。シックなマットブラックのカラーリングで、インテリアにこだわりのある人から好評です。
【基本情報】
- 暖房出力:2.83~2.26kW
- 暖房のめやす:木造/13.0㎡(8畳)まで、コンクリート/16.5㎡(10畳)まで
- 使用サイズ:高さ510×幅452×奥行324mm(置台含む)
- 重さ:7.8kg
- タンク容量:4.0L
- 燃焼時間:14.5~18.2時間
- 安全装置:対震自動消火装置、給油時自動消火装置
コロナ製ストーブの気になるQ&A
ストーブの使用に関する気になる疑問点を、コロナの長田さんに回答いただきました!
Q. シーズンオフ時はどう保管すればいい?
Q. ストーブの掃除方法は?
Q. 替え芯の交換時期はいつ?
編集部で調査!コロナストーブの活用アイデア
コロナ製ストーブユーザーの活用アイデアを編集部で調査!ストーブがあればキャンプシーンはもちろん、普段の生活もよりポカポカになること間違いなしです。
※編集部調べでありメーカー推奨の使用方法ではありません
お湯を沸かす
石油ストーブの天板に水を入れたケトルを置けば、お湯を沸かすことができます。沸かしたお湯はお茶を淹れたり調理に使ったりするのはもちろんのこと、そのまま置いておけば加湿器のように使用することも可能。ただし、お湯が吹きこぼれて天板が濡れるとサビの原因になるため、注意が必要です。
簡単な調理
石油ストーブの天板の熱はお湯だけでなくちょっとした調理にも活用可能。以下に簡単なものを紹介します!
- 焼きイモ:アルミホイルに包んだサツマイモを天板に乗せるだけで調理可能!
- 焼き餅:天板にお餅がくっつかないように網を置き、その上にお餅を乗せて焼けば完成
- 煮込み料理:長時間煮込む必要があるメニューはお鍋をそのまま天板に乗せればOK!
- 湯煎:調理の湯煎の工程もストーブで行うことができます。熱燗をストーブで温めるなんてのも粋ですよね
湯たんぽの加熱
就寝時にはストーブは消さなければなりませんが、寝る前に湯たんぽを温めておけば、布団の中をぬくぬくにして寝ることができますよ。温められる湯たんぽは、平らな形で金属製の加熱できるものに限ります。そのほかの素材のものはストーブに乗せず、ケトルで温めたお湯を湯たんぽに入れましょう。
コロナのストーブで寒さ知らずの冬キャンプ!
2023年に誕生したブランド「OUTFIELD」は、キャンプでの使用にぴったりなラインナップをそろえています。寒さが厳しい季節でもストーブがあれば快適!コロナ製のストーブで、ポカポカな冬キャンプを楽しみましょう。