安全なオイルランタンの燃料おすすめ14選!特徴や選び方も解説
ゆらゆらと小さな炎がおしゃれな雰囲気を演出し、心をそっと癒してくれるキャンプの必須アイテム「オイルランタン」。その中でも、燃料タンクから2本のパイプがのびた「ハリケーンランタン」が人気です。使用するためには燃料が必要ですが、間違った燃料を使うと大変危険です。この記事では、オイルランタンで使える燃料の特徴や選び方について解説します。
オイルランタンで使える燃料は「パラフィンオイル」と「灯油」
オイルランタンで利用できる燃料は「パラフィンオイル」と「灯油(もしくは白灯油)」の2種類。灯油はストーブを使ったことがある方はご存じだと思いますが、パラフィンオイルは私生活では聞きなれないアイテムです。そこで、まずはそれぞれの特徴について解説します。
パラフィンオイルの特徴
パラフィンオイルは、
液自体も燃焼時も、匂いが少ないことが特徴のひとつです。そのため、匂いに敏感な人でも、食事のときでも気にせず料理を楽しめます。また、換気は必要ですが、テントなどの狭いスペースで使うときも、パラフィンオイルなら匂いは気になりません。無色透明・無臭のため、小さなお子様がいる場合は
誤飲に注意しましょう。
パラフィンオイルは、不純物が取り除かれ精製度が高い燃料です。燃焼したとき黒いすすが出にくく、
ホヤ(ガラスの部分)が汚れにくい傾向があります。メンテナンスに時間がとれない人や、キャンプ初心者にも取り扱いやすいアイテムです。
パラフィンオイルは、
引火点が高く、キャンプ初心者でも安心して使えます。引火点とは、燃料に火がつく温度のことで、パラフィンオイルの引火点は90℃前後。芯にマッチを近づけると、じわじわと火が着いて、小さくメラメラと燃えるため、安全な燃料として流通しています。ガソリンのように引火点が-40℃と低い燃料は、火が触れた瞬間に爆発的に燃え広がりますが、パラフィンオイルならそのような危険性はありません。
灯油の特徴
灯油は家庭用のストーブなどでも使われる燃料です。見た目は無色透明でパラフィンオイルと変わりませんが、
独特の匂いがします。この匂いの正体は「硫黄系臭気」といわれるもので、温泉やゆでたまごの匂いなどと表現され、好みが分かれる匂いのひとつです。
パラフィンオイルと比較するとすすが発生しやすく、
ホヤが黒く汚れやすいのも特徴です。これは酸素不足や不純物が燃えるのが原因です。メンテナンスが面倒と感じるかもしれませんが、ホヤはガラス製なので、すす汚れは乾いたタオルで拭けばすぐにピカピカになります。不純物が取り除かれ、精製度の高い「白灯油」は、一般的な灯油よりすすが出にくい傾向があります。
灯油の引火点は、
約40℃でパラフィンオイルよりやや低めですが、ストーブなど、一般家庭でも利用できる安全な燃料として多く流通していて、オイルランタンでも安全に使えます。長期保存すると品質が落ちてしまい、ランタンに入れたままにすると、芯がタールで固まることがあるので注意が必要です。
パラフィンオイルと灯油は混ぜて使える
パラフィンオイルと灯油は混ぜて使えます。パラフィンオイルと灯油を交互に使って、タンク内で燃料が混ざっても爆発などの危険はありません。また、パラフィンオイルは灯油より価格が高いため、灯油とパラフィンを混ぜて使う方もいます。これは、同じ石油系燃料であることや、引火点が近いためです。
ただし、灯油とガソリン、パラフィンオイルと燃料用アルコールのように、引火点が全く異なる燃料は、混ぜると大変危険なので注意しましょう。
オイルランタンの燃料を選ぶときのポイント
それぞれの燃料に特徴がありますが、では、どちらを使うのがいいのでしょうか?2種類の燃料を比較しながら説明していきますので、購入の参考にしてください。
燃焼時間で選ぶ
まず、ランタンというからには「どれくらいの時間燃焼するか?」がポイントです。一例として、キャプテンスタッグのオイルランタン、大・中・小の3サイズで、タンクを満タンにした場合の燃焼時間を比較しました。
炎の大きさ、芯の太さによって変動はありますが、パラフィンオイルの方が長く燃焼します。長く燃焼すれば、こまめな追加の手間がはぶけますが、どちらでもタンクを満タンにすれば、一晩利用するには十分な燃焼時間です。数日間キャンプをするのであれば、燃焼時間の長いパラフィンオイルの方が荷物を少なくできます。
価格で選ぶ
つぎに、多くの方が気になる「価格」を比較します。現在Amazonで購入できるパラフィンオイルと灯油、そしてガソリンスタンド、もしくはホームセンターで灯油を購入した場合、1Lでいくらになるか見てみましょう。
1Lの価格で比較すると、灯油が圧倒的に低価格な結果になりました。「たくさんキャンプをするからまとめて燃料を買って安くすませたい」という方は、灯油がおすすめ。ただ、灯油は少量で購入するのが難しく「年に数回キャンプに行くだけ」というだけなら、割高ですが500mL〜2Lで購入できるパラフィンオイルがおすすめです。
購入できる場所で選ぶ
燃料は消耗品なので、継続的に購入しなくてはいけません。そんなとき「どこで買えるか」も重要なポイントです。それぞれの購入方法を確認しておきましょう。
パラフィンオイルは、店舗以外にも手軽にネットショップで購入できるため、時間がとれないときも忘れずに購入できるのがメリットです。それに対し、灯油はガソリンスタンドやホームセンターに出向く必要がありますが、例えば、1回で18L購入すれば長い期間使え、何度も購入する手間をはぶけるメリットもあります。
安全に使える|おすすめパラフィンオイル5選
多くのメーカーからパラフィンオイルが販売されていますが、Amazonや楽天で手軽に買えるおすすめのアイテムを紹介します。安心の国産メーカー品やレビュー数の多い人気の商品を厳選しました。
持ち運びに便利|500ml以下のパラフィンオイル3選
1〜2Lのアイテムが多く販売されていますが、500ml以下の少量タイプなら、移し替え不要で、購入してそのままキャンプにもっていけます。また、のずるが付いているものは注入しやすく、燃料がこぼれにくいので手を汚さずに使えて便利です。
虫よけ対策|ハーブ配合パラフィンオイル3選
虫よけ効果のある、ユーカリやシトラスなどのハーブが配合されたパラフィンオイルは、蚊取り線香など、別で虫よけ対策アイテムを準備しなくていいのがメリット。どんな匂いがするのか気になる人は、まず少量タイプを試してみましょう。
ネットでも買える|灯油3選
精製度の高い白灯油はネットでも購入できますが、アイテム数が少ないことと、割高なのがデメリット。ですが、灯油を試してみたい方や、灯油を持ち運ぶ詰め替え容器がほしいという方にはこちらがおすすめです。
パラフォンオイルの持ち運び用ボトル
1〜2Lのパラフィンオイルを購入した場合、必要な量だけ持ち運ぶのにおすすめの燃料入れを紹介します。ペットボトルでもOKですが、せっかくならおしゃれでかっこいいボトルを使いたいですよね。漏れにくく、注ぎやすいものを厳選しました。
灯油の持ち運び用ボトル
灯油はガソリンに比べるとゆっくりですが気化するため、漏れないように密封性の高い頑丈な容器にいれて持ち運びましょう。ストーブを利用する場合はポリタンクでもOKですが、少量の持ち運びにおすすめのアイテムを紹介します。
オイルランタンで使えない・代用できない燃料
使える燃料を知ることも大切ですが「使えない燃料」を知っておくのも大切です。間違った燃料を使うと火事など大変なリスクを負うこともあるため、十分に注意しましょう。
ガソリン・ホワイトガソリン
主に自動車の燃料として使われているガソリンや、アウトドア用に不純物を取り除かれたホワイトガソリンは、オイルランタンには利用できません。アウトドアブランドからもホワイトガソリンが販売されていますが、これは「ガソリンランタン」に使用します。ガソリンは燃え広がる勢いが強く、オイルランタンで使うと爆発する危険性もあるので、使用は絶対にNGです。
燃料量アルコール
調理や湯沸かしに手軽に使えるアルコールストーブの「燃料用アルコール」もオイルランタンでは使用できません。燃料用アルコールの引火点は11℃と低く、勢いよく燃えることと、揮発性が高く気化してタンク内で膨張、爆発する危険性があります。アルコールストーブと燃料を併用できると荷物が少なくなるメリットはありますが、大変危険なので、燃料用アルコールをオイルランタンで使用するのは絶対にやめましょう。
サラダ油
キャンプに携帯することが多いサラダ油ですが、これもオイルランタンでは使用できません。サラダ油は、ガソリンなどとは逆に引火点が250℃以上と高いため、オイルランタンに入れても火がつきません。燃料を忘れたからといってサラダ油で代用しようと思っても、火が着かず掃除の手間もかかるので、サラダ油をオイルランタンで使うのはやめましょう。
安全な燃料を使ってオイルランタンの明かりを楽しもう。
オイルランタンで使える燃料は、パラフィンオイルと灯油の2種類です。それぞれにメリット・デメリットがあるので、キャンプをする頻度や予算によって選びましょう。
オイルランタンは、優しい明かりでおしゃれなキャンプサイトを演出してくれます。ゆらゆらと揺れる炎は、疲れた心を癒すデトックス効果もあり、多くのキャンパーに愛用されるアイテムです。安全な燃料を正しく使用して、すてきなキャンプを楽しみましょう。