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フライシートとは?その役割と必要性、フライシートがない場合の過ごし方について解説
雨が降ったときにもフライシートがあればインナーテントが濡れずにすみ快適ですが、定番スタイルであるフライシートのついたテントとタープ、毎回両方張る必要はあるのでしょうか。フライシートがない場合でも、タープやシェルターをフライシートの代わりにする、最近よく見かけるカンガルースタイルでもフライシートの代用は可能。フライシートの必要性や代用品での過ごし方についてご紹介します。
フライシートとは
インナーテントとの間に間隔を保って張られた、防水性・遮熱性のあるシートのことです。インナーテントとの間に空間を持たせることにより通気が生まれ、テント内の温度や湿度を維持し、寒い時期も結露ができにくい構造になっています。また防水性、遮光性に優れたものが多く、雨風や紫外線からテントや人を守って室内環境を快適に保ち、インナーテントの劣化も防いでくれるのです。
フライシートは必要?
フライシートは毎回使うべきなのか、まずはその必要性や役割についてご説明します。
フライシートのあるテントとないテント
テントは2種類に分類され、シングルウォールはフライシートがないポールとインナーテントのみ。軽量でコンパクトだが構造上結露が発生しやすく、テント内に水滴がついたりと快適さに劣る点があります。またダブルウォールはインナーテントとフライシートの2層のテントで、結露がしにくく前室がつくれたりと快適な反面、荷物が大きくなるというのが難点です。フライシートはテントの快適性に影響を与えている事がわかります。
フライシートの役割
フライシートの防水性・遮光性により天候の影響を受けにくく、通気によって結露の発生も抑えられるので、インナーテントやテント内が濡れる心配も少なくなります。また居住スペースには前室を作れたりと、快適な室内を作りやすいのも特徴です。フライシートがセットになっているダブルウォールは、設営もしやすく初心者にもおすすめ。ダブルウォールに限らず快適なキャンプにはフライシートは必要と考えるのが良いでしょう。
専用のフライシートを使わないキャンプスタイル
専用のフライシートを使わずに、タープやシェルターをフライシートの代わりとしてその中にシングルウォールのテントをたてるカンガルースタイルでも、しっかりとフライシートの機能を果たしてくれます。しかし少人数なら専用のフライシートよりもリビングスペースを広く取れますが、ファミリーやグループだとリビングスペースに圧迫感が出てしまう場合も。シチュエーションによって使い分けがおすすめです。
夏におすすめのフライシートの代わり
メッシュなど風通しの良いシェルターや大型テントをフライシート代わりとし、中にシングルウォールのテント、またはフライシートを付けないインナーテントのみを張るスタイルは蚊帳のような役割になり、夏場も涼しく快適です。インナー(シングル)テントは1枚生地なので通気性もよく熱がこもりにくい、そして万が一雨が降ってもタープがあるので雨にはぬれずにすみます。
冬におすすめのフライシートの代わり
冬に特におすすめのこのスタイル。シェルター等の中にインナー(シングル)テントをたてると、寝室とリビングスペースが同時にあたためられ、暖房効率も上がって驚きの暖かさを発揮します。ベンチレーション等で換気をしてインナーテントの結露も防げば、乾かす手間もなくなり撤収時間も短縮に。また冬は寒くて靴を脱ぐのも億劫になりがちですが、リビングスペースでもブーツや靴を履いたままで足元も暖かく過ごせます。
カンガルースタイルにおすすめなテント
カンガルースタイルにする際はテントとタープ2幕張るので、テントはワンタッチ等なるべく設営が楽なものをつかうのがおすすめです。設営が簡単でカンガルースタイルに使いやすいテントをご紹介します。
フライシートの設営時に気をつけるポイント
ダブルウォールテントのフライシートやフライシート代わりのタープ等を張る際、しっかりとフライシートの役目を果たすためのポイントをご紹介します。
ダブルウォールテントのフライシート設営時
ダブルウォールのフライシートを張る時は、インナーテントの上に被せる際に前後を間違えないよう、シワがよってないか対角もよく確認しながらピンと張って固定していきます。ペグを打ち、ロープも緩まないように調節。しっかり張れないとフライシートとインナーテントの生地がペタッと付いてしまい、フライシート本来の機能を発揮できないので、説明書等よく確認しながら張りましょう。
タープやシェルター等をフライシート代わりに設営時
キャンプ場についてから困らないために、タープやシェルターと中に入れるテントのサイズ感をよく確認していきましょう。設置する場所によってデッドスペースができてしまったり、リビングスペースを圧迫してしまうので、フロアのサイズだけでなく、ポールや設置位置の高さも確認。また朝晩の寒暖差の大きい時期やタープをフルクローズにする際は、中にたてるテントをタープから少し離して設置すると結露を防いでくれます。
フライシートのみの販売
メーカーによってフライシートのみの販売をしているメーカーもあります。長年の使用による劣化や、はじめはシングルウォールでの利用目的で、後にフライシートが必要になった場合にも便利です。長く愛用していきたいテント、カラー豊富なフライシートもあるので、きせかえのようにも楽しめます。
フライシートは専用のものでなくてもあったほうが快適
登山やツーリング等、荷物を軽量にする必要のある時以外は、フライシートはあった方がキャンプが快適になり、テントの劣化も防げます。しかしフライシートは専用のものでなくても、タープやシェルター、大型のテント等で代用でき、場合によってはダブルウォールテントよりも過ごしやすいスタイルを作れることも。人数や天候、過ごし方等自分にあったスタイルで、次のキャンプスタイルを決めていくのも楽しいですね。