【2024年】メスティンおすすめ22選!炊飯以外の使い方や選び方を解説
キャンプやアウトドアで活躍する万能調理器具「メスティン」ですが、サイズや加工方法に違いがあるため、どれを選ぶべきか迷ってしまうことも。本記事では、料理道具コンサルタントの荒井康成さん監修のもと、選び方やおすすめ商品、バリ取り方法なども紹介します。
メスティンとは?
メスティンとは、お米を炊くための箱型飯ごうのこと。かつてはスウェーデンのトランギア社がつくっているアルミ製調理器具のことを指すのが一般的でしたが、現在では多彩なバリエーションが存在します。
基本的には、深さのあるお弁当箱のような形状をしていて、折りたたみ式のハンドルが付いているのがほかのクッカーとの違い。また、用途としてはご飯を炊くだけでなく、パスタを茹でたり、煮込み調理をするなど、多彩な調理を手軽に楽しめるのも魅力。ハンドルは着脱可能で、お弁当箱サイズになる携帯性の面でも優秀です。
メスティンの選び方
ますます多彩になったメスティンの選び方を、荒井さん監修のもと「容量」「機能性(メモリ、加工)」「セットアイテム」「デザイン」という4つのポイントから解説します。
【容量】人数やつくる料理に合わせて選ぼう
メスティンには、大きく分けて「スモール」、「レギュラー」、「ラージ」の3サイズがあります。メーカーによって微差はありますが、以下が各サイズの容量と炊飯可能量の目安となっています。
水を沸かす場合は、スモールでカップ麺1人前、レギュラーで2人前、ラージで3人前程度が目安。「ラージ」なら、多人数の汁物や煮込み料理をつくったり、レトルトパウチを温めることも可能です。
【機能性】アルマイト加工のものはさびにくい
一般的なメスティンはアルミ製で、焦げ付きやすい点が弱点。使用前にシーズニングをすることで焦げ防止やアルミ臭の緩和ができますが、アルマイト加工が施されたものを選べば、サビや腐食を防ぎ、耐食性を高めることが可能。
フッ素(テフロン)加工のものなら焦げにくく、お手入れがさらに簡単です。これに加えて、料理道具コンサルタントの荒井康成さんがおすすめしているのが、ホーロー製のメスティン。
ちなみにアルミ製メスティンの場合、アルミ板を打ち抜く製法上、加工する際に発生する突起=バリが残っている場合があります。使用前に有無を確認し、ある場合は紙やすりなどで研磨してから使いましょう。
また、目盛り付きのメスティンを選べば、計量カップなしで炊飯や調理をすることも可能。別の鍋で調理をする際の、メスティンで水量を計ることもできます。
【デザイン】お弁当箱としても使うならおしゃれなものを
メスティンには比較的密閉性の高いふたがついているので、お弁当箱としても使い勝手が良好です。自分好みのデザインを選べば、キャンプご飯のみならず、毎日のランチに楽しさをもたらしてくれるはず。
キャンプ未経験ならセットアイテムも
メスティンを使う際は、メスティンを収納する「ケース」、固形燃料などを使う際に焚き火台の役割を果たす「ポケットストーブ」、蒸し料理に使える「バットアミ」、風を遮るための「風防」などがあるとさらに便利です。
初めてメスティンを使う場合は、こうした付属品がセットになったオールインワンタイプを選ぶのがおすすめです。
【プロ厳選】メスティンおすすめ2選
メスティンの選び方はわかったものの、本当に良い商品はどれなの?と疑問を持つ人もいるでしょう。ここでは、その疑問に応えるべく、プロが厳選した買って損なしの商品を紹介します!
おすすめのメスティンをメーカーごとに紹介
どんなメスティンを買おうか迷ってしまったら、メーカーで選ぶのも一つの方法です。ここでは、おすすめのメスティンをメーカーごとに紹介します。
トランギア
トランギアはスウェーデン発のアウトドアメーカー。主にアルコールバーナーやアルミ製器具の製造を行っており、メスティンといえばトランギア!と言われるほど人気のブランドです。トランギアのメスティンは「メスティン」と「ラージ メスティン」の2種類で、それぞれ1.8合、3.5合程度の容量です。
TR-210はメスティンの定番としてキャンパーの間で人気のモデル。シンプルで無駄のないデザインがおすすめの製品です。
キャプテンスタッグ
キャプテンスタッグのメスティンも熱伝導率の高いアルミ素材を採用。熱を全体に行き渡りやすく、コンパクトストーブや小型ガスバーナーでもお米をふっくらと炊きやすいです。
軽量かつコンパクトなつくりのため、飯盒としてだけでなく、食器やランチボックスとしても使えて便利。ハンドルは両サイドに折りたたんだままフタを開けられる構造です。
ロゴス
「メスキット」と名付けられたロゴス独自のメスティンは、耐食性や耐久性を高めるためのハードアルマイト加工を施しており、シーズニングやバリ取りはもちろん不要。持ち手は広げると固定されるつくりになっているため、容器に水を満タンにしてもしっかり安定します。
ほかのブランドと比べて、カラーバリエーションが豊富なのも魅力。スタンダードなグレーをはじめ、ベージュ・イエロー・レッド・グリーンがそろっています。おしゃれなデザインで気分も上がります。
MiliCamp
中国のアウトドアブランド、「MiliCamp(ミリキャンプ)」。メスティンはアルミ素材を使用しており、光沢感を抑えたマットな風合いが特徴です。トランギアと比較すると、容量はミリキャンプの方が多少大きく、重量感があります。
サイズは「メスティン」と「ラージメスティン」の2種類。焦げやサビに強いテフロン加工を施した「黒メスティン」も販売されています。
キャンパーズコレクション
リーズナブルで高品質なキャンプギアを展開するキャンパーズコレクション。軽量でコンパクトに収納できるメスティンを販売しています。焦げ付きやサビを付きにくくするためシーズニングはおこなったほうがよいですが、バリは処理済みで、購入してすぐに使えます。
スケーター
600mL、850mL、1L、1.3Lと4種類の容量から選べるので、ソロからファミリーまで幅広い層に人気があります。アルマイト加工が施されており、汚れが落ちやすく手入れが簡単。シーズニングも不要なため開封後すぐに使えます。
スケーターのメスティンはサイズだけでなく、カラーやデザインのバリエーションも豊富。スヌーピーやくまのプーさんなどキャラクターモチーフのアイテムもあるので要チェックです!
KingCamp
中国のアウトドアメーカー、KingCamp。デザイン性とコスパの高さで日本でもじわじわと人気を集めています。KingCampのメスティンは傷つきにくく耐久性に優れた硬質アルマイト加工と、表面の焦付きを抑えるノンスティック加工が施されているため、丈夫で長持ち。バリ取りも不要です。
IMCO
ライターの世界基準をつくったとされているのが「IMCO」というブランド。1.5mmと極厚の底のおかげで保温性が抜群。焦げ付きにくいマーブルコート加工も特徴で、さっと洗うだけで汚れが落とせます。ふたにしっかりロックがかかるので、上下をひっくり返して調理する際にも便利。
メスティンでできるおすすめのレシピ
ここからはメスティンの万能性を生かした料理方法を紹介します。1つで「炊く」「ゆでる」「焼く」「煮る」「蒸す」「燻す」「揚げる」と7役こなしてくれるので、キャンプ飯のレパートリーがぐっと広がるはずです。
【炊く】基本の炊飯や炊き込みごはんも
メスティンの本領が発揮されるのが、炊飯です。一般的なアルミ製のものは短時間でふっくら炊けるのが魅力ですが、応用編として炊き込みご飯やリゾットをつくることも。
炊き込みご飯は、お米を炊く際に具材を入れて炊き込みご飯用の味付けを加えるだけなので、その時々で手に入る食材でアレンジを加えられる楽しさがあります。
【ゆでる】パスタなどの麺を茹でるのにも活躍
メスティンには炊飯用にほどよい深さを持たせた設計なので、ゆでる料理にも最適です。メスティンでお湯を沸かし、そこにパスタや中華麺などの麺類を入れてゆでるといった使い方にも向いています。
【焼く】パンやケーキもつくれる
メスティンは焼く、炒めるといった調理にも使えます。製品によってはふたもフライパンのように使えるので、一度に二品をつくることも可能。
【煮る】煮物やスープ・鍋料理も得意
茹でる料理に限らず、汁物の調理にも使えるため、カレーや煮込み料理もつくることができます。寒い季節は、キャンプ先で手に入れた新鮮な食材を使い、鍋物を食べるというのもひとつの楽しみ方。
【蒸す】肉まんもふわっとジューシーに
メスティンの底に別売りの網を敷いて、底に水を入れば蒸し料理をつくることも可能。
【燻す】難しそうに見える燻製もお手のもの
底に敷く網があれば、燻製をつくることも。アウトドアなら燻製のにおいをそれほど気にせず調理できる上、メスティンなら大掛かりな道具なしで挑戦できるので、試してみる価値大。
【揚げる】揚げ物にはフライヤーを買い足すと便利
油を入れれば、揚げ物の調理も可能に。新鮮な魚介類や野菜をサクッと天ぷらにして食べるのも一興です。ロゴスの「メスキット」をはじめ、別売りで専用フライヤー(揚げ網)が販売されているアイテムも多いので、そういったアイテムをうまく取り入れると調理が快適に。
少量ずつ調理するので、つくりながらできたてをすぐ食べられるのも魅力です。
メスティンと一緒にあると便利なアイテム
単品でもさまざまなシーンで活躍するメスティンですが、ほかのアイテムと組み合わせて使用することでさらに使い勝手がアップします!ここでは、あると便利なアイテムを紹介します。
ポケットストーブ
メスティンを乗せる五徳になる「ポケットストーブ」。軽量かつコンパクトなつくりで、固形燃料に火を付けて手軽に調理しやすい便利アイテムです。近年はダイソーでも300円で購入できるほど、お手頃価格で販売されています。
ポケットストーブの代表的なメーカーのひとつ、が「Esbit(エスビット)」。収納時は手のひらサイズになり、重量は107gと超軽量です。酸素の通り道をつくり、効率的に燃焼できるよう設計されています。
コンパクトで使いやすいポケットストーブ。空気の循環で高い燃焼能力を発揮し、安定感も高くアウトドアでも安心して使えます。
底網
肉まんやシュウマイなどの蒸し料理がつくりたい!という人は、メスティン用の底網があると便利。使い方は簡単、水と網をセットすれば蒸し器に早変わり。網に食材がくっつかないよう、クッキングシートを敷くと後片付けもぐっとラクになります。
メスティンと底網を別々に購入することもできますが、セット商品を購入してしまうのもおすすめ。サイズ違いを購入して失敗なんてことも避けられます。
ステンレスのメッシュトレー。料理の幅が広がるので一つ持っていると便利なアイテムです!
フライヤー
メスティンで揚げ物をするときは、油きりとしても使えるフライヤーが便利。ザルとしても使えるので一つ持っていると重宝します。サイズが合わないと危険も生じるので、メスティンと同じブランドでそろえるのが理想的です。
ロゴスのメスキットと相互性のあるザルです。揚げ物はもちろん、茹で野菜のお湯切りや、果物などを洗う時のザルとしても使えます。
ハンドルカバー
加熱したメスティンの持ち手は熱くなるため、ハンドルカバーがあると便利。レザー製であれば、火傷を防げるだけでなく、オシャレな調理器具に一新。カバーをつけたまま加熱すると焼損する恐れがあるので、必ず加熱後に使用しましょう。
ロゴの焼き印が入った、おしゃれなハンドルカバー。レザーの質感も良く、高級感がアップします。
収納ケース
メスティン本体を衝撃から守るだけではなく、ほかのギアとぶつかって傷付けることも防げるのがメスティンケース。炊飯後にご飯を保温したり、蒸らしたりするのに使えるのもうれしいポイント。
持ち運びに便利な取っ手付きのメスティンケース。丈夫なEVA樹脂を採用しています。スパイスボックスや小物入れなど、さまざまな用途で使えます!
メスティンがあればキャンプ飯のメニューが多彩に
想像以上に多彩な料理を楽しませてくれるのが、万能調理器具であるメスティンの持ち味。燻製や揚げ物といった手間のかかりそうな料理も大掛かりな準備なしでできるので、ソロキャンプでも気軽にトライできそうなところも愛用者が多い理由といえそうです。
ワンパターンになりがちなキャンプご飯に食傷気味の人は、メスティンでレパートリーを広げてみてはいかがでしょうか。