【パパ、キャンプ場作るってよ。】第4回「建設計画 首の皮一枚な前編」クエスト攻略が今、始まる!
千葉県勝浦市で赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」の開拓を目指すドタバタ劇を、ノンフィクションで赤裸々に連載する「パパ、キャンプ場作るってよ。」。森永ファミリーはついに移住し、約1ヘクタールの土地の購入を決めましたが、次々と不測の事態に見舞われます。やっとの思いで土地が決まった次は、お金、許認可と、立ちはだかる壁の連続。その模様は、RPGゲームのクエスト攻略…。果たして、全ミッションをクリアし、開拓が始められるのでしょうか。
森永ファミリーのキャンプ場作りが中止!?
ファミリーで楽しめる理想のキャンプ場を作るため、千葉県勝浦市に移住した森永ファミリー。苦労の末にたどり着いた、理想の土地。取得までの道のりに悶々とする日々。同時にパパの仕事もなくなり、ママの出産も迫る中、移住?突然の中止!?運命に翻弄されながらも、着実に夢に近づいて行く過程をお送りした前回。今回は新たな壁が立ちはだかることに…。
▼第3回「土地探し 激動の後編」信じてはいけない、オセロ理論。はこちら
キャンプ場作りクエストマップ大公開!
今までは、最も重要な土地の話をメインに進めてきました。というのも、土地が見つからないことには、何も前に進められないのが、キャンプ場作りの難しいところだからです。
ですが、土地があるだけではキャンプ場はできません。土地のほかに、お金、許認可の3つがそろって、やっと進められるのです。
その3つの要素が複雑にからみあって、これが決まらないと、あれが進められない。そのためには、それが必要で…とぐっちゃぐっちゃ状態。
段取りが決まっているわけでもないので、いざ動いて初めて知ることばかりで、渦中にいると、翻弄の嵐です。
突如発生する問題を次々とクリアしていくのは、イベント・ミッションをクリアしてゴールを目指すゲーム攻略のよう…。
少しでもわかりやすくお伝えできるように、整理して、クエストマップを作ってみたので、是非みなさん、ついて来てください~(;^ω^)
融資は門前払い覚悟…からの…
ママ、苦悩の税理士探し
移住前後に、3要素のうちの1つ「お金」の問題にも取り組んでいました。
というのも、やはり、いくら融資が受けられるかわからないと、土地が見つかっても購入できるかわからず、心配で仕方がなかったからです。
実はママ、創業者の間では、知る人ぞ知る「創業手帳」という起業支援メディアでウェブディレクターとして働いていました。
創業にかかわる士業の先生に寄稿をお願いしていたこともあって、当時の名刺を引っ張り出し、その中から優秀な税理士の先生を探すことに。
まさか、自分が創業側になるなんて、当時は思いも寄らなかったなぁ~って感慨深く思ったのも、束の間。
パパの税理士選びの条件は、「パパと合いそうな人」…。これが、難しい!!!!(;゚∀゚)=3
というのも、パパは、A型の情強(情報強者)。わからないことは、事前にとことん、納得が行くまで、なんなら専門家と話が通じるレベルまで把握しておかないと気が済まないタイプです。
「お詳しいですね!業界経験者ですか?」と聞かれるのは朝飯前。ぐうの音も出なくなり「持ち帰って上司に相談して提案し直させていただきます」といって音信不通になるセールスマンを、何度見たことか…。
別に、やりこめているわけではないんですけどね。課題を全て理解した上で、その解決策を専門家にお願いしたいので、知識があるのは大前提で、それをどう活かしてくれるのかが重要になります。
ママ、やっぱり、持ってる
税理士の先生は、ぶっちゃけピンキリなので、創業融資に強くて、補助金などにも精通していて、パパと合いそうな人なんて、ほぼいません!
ダメもとで動いた結果、なんと勝浦に土地勘のある税理士の先生に巡り会えました!ママ、移住先の賃貸に続き、引き当てました!!(๑•̀ㅂ•́)و✧w
ちなみに、我が家の傾向では、たいていママが動くと、「山」が動きます。昔から自他ともに認める「持ってる人」「ツイてる人」で、思いつきで起こす行動のタイミングがバッチリらしく、そこに常に用意周到なパパが加わると最強になります。
移住しかり、税理士しかり・・・なんならパパに、「次、いつ動くの?」と心待ちにされるほど(∀`*ゞ)エヘヘ
さらには、その先生は、取り扱い件数・実績が多く、即座に動いてくれる方で、まさにパパにピッタリ!
創業融資では、業界経験が非常に重要視されるので、キャンプ場で働いたことがない我々は、もしかしたら門前払いかもと言われ、数日…。
まさかの、イケるかも!?
ここは、一番のネックだったので、テンションの上がりにくさには定評のある我々夫婦も、さすがに小躍りして喜びましたヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
え、自己資金ゼロになりますけど?
▲クエスト詳細マップ 最初のモンスターとエンカウント ※税理士の先生がモンスターなわけではありません
ところがビックリ。突然、「土地の購入は自己資金でお願いします」と。
「え、なんで?借りられないの?貯金パー?すっからかんになるけど?」。リアルに、頭の中が真っ白になりました。(゜∀。)
なんと、創業融資は、土地の購入金額に当てるのが難しいようです。
土地の購入費用として融資を受けるには、土地の金額が妥当なものか価値を査定したり、イレギュラーな手続きが発生してしまい、お金も時間もかかることになってしまいます。
必死で貯めたお金を土地を購入するために全部使い切ってしまうと、万が一融資が受けられなかった場合に、土地を買っただけで終了。キャンプ場が完成しなくなってしまうかもしれず、ものすごい恐怖です。
しかし、「そこはどうにかできます!」という税理士の先生の言葉を信じるしかなく、貯金をかき集め、どうにか土地の購入金を工面できそうと、首の皮一枚でつながったのでした…ε-(´∀`*)ホッ
決死の覚悟のお役所巡り
パパ、背水の陣
移住をきっかけに、パパがキャンプ場建設でセオリーの役所めぐりへ踏み出しました。
市役所が近くなったのはもちろんですが、移住で後に引けなくなり、やっと重い腰が上がりました!^^;
というのも、前述の通り”パパと合いそうな人はこの世に少ない”のを本人も自覚しているので、新しい人と会うたびに毎回ガチャを引く気分で、なかなか気が進まないんなんだとか(;^ω^)
まず、市役所で相談すると、保健所へ行ってくださいと。
保健所では、キャビンやお風呂を建てる際に必要な、簡易宿泊施設の許可や公衆浴場の許可を担当しています。
どちらも、ファミリーキャンプ場には嬉しい施設ですが、許可をもらえるような建築物にするためには、莫大な費用がかかってしまうので、今回は棚上げです。
そして、最後の最後に「そもそもここの土地って旅館業ができる土地ですか?」と聞かれ、"え、旅館業?なにそれ、初耳…"状態。
再び、市役所に問い合わせることになりましたが、どうやら問題ないとのことで、噂に聞く”行政たらい回し状態”にならずに事なきを得ました!
嫌な予感・・・
次に目指すは、土木事務所です。
土木事務所とは、道路や河川、下水道や公園などの管理を行っている市の行政機関です。ママは最近まで「え、どこの事務所?誰の事務所?」って思ってました(*ノω・*)テヘ
都市計画法に関連する許認可を担当しているので、キャンプ場を建設しても良いか、確認する必要があります。
ですが、既に土地見学の際、不動産の仲介のNさんが土木事務所に問い合わせ済みで、都市計画区域内だが、開発許可申請は不要と聞いていました。
都市計画区域内は、一般的に市街地に近い場所にあり、都市計画法に従って、建築許可申請が必要になります。
建築許可申請は、建物の屋根の材質や壁の厚さなど、防火基準や構造基準に関する規定で、建築物に関しては、きちんと設計事務所に設計を依頼しなければなりません。
ちなみに、都市計画区域外では、建物などは自由に建てられますが、市街地から遠く、電気・上下水道などのインフラが通っていないというデメリットもあります。
また、開発許可とは、山林が勝手にバンバン開発されないための許可制度で、地形を変更しないキャンプ場は該当しないという記述が法律の条文にあります。
つまり、まとめると、管理棟・トイレ・炊事場を建てるために、設計事務所に設計を依頼する必要があり、数百万円はかかるが、開発許可申請にかかる数千万円は不要ということです。
数百万円で済むのか、数千万円、さらに1年以上の審査時間がかかるのか、非常に大事なところなので、念のため、土地購入前に土木事務所に直接確認しに行くことに。
すると、電話でアポを取る時点で、1ヘクタール以上の土地の場合は、市の管轄(土木事務所)でなく、県の管轄かもしれないと言われ…。
開発中止?許認可事件
パパ、担当者に泣きつく
▲クエスト詳細マップ 2番目のモンスターは手強そう…※土木事務所の担当者がモンスターなわけではありません^^;
訪問し、計画を説明すると、Nさんから聞いていた話から一転、開発許可申請が必要とのこと。
え、キャビンも建てないし、地形も変えないのに?
さらには、1ヘクタールについても、開発しない部分があっても、一体の土地として見られるから、いずれにせよ県の見解が必要な模様。
え、半分は急傾斜地で開発しないけど?柵とかで分けてもダメ?
コツコツコツ。
ここに来てキャンプ場計画頓挫の足音が聞こえたとか、聞こえなかったとか…。
不要だと思っていた、開発許可申請の費用は数千万円単位なので、個人で戦えるフィールドではありません。
ですが、もう家族を説得して移住しちゃっているので、ここで引き下がるわけにはいきません。なにか!なにか次につながるものを持ち帰らねば!!と、わらにもすがる思いで、担当者に助けを求める。
パパが人に泣きつくなんて…。まさに、火事場の馬鹿力。移住による「背水の陣」効果すごい!
▲後日、設計事務所の方にも驚かれる、気合いを入れて作った資料の一部。
そこで、建築士会を紹介してもらい、その中で開発許可申請に対応できる建築士を探し、まずは見積もりを作ってみてもらうというアドバイス通りに、実直に、そして即座に動いてみることに。
ちょうどゴールデンウィークだったこともあり、建設したい施設の要件を全て洗い出し、土地の地形や配置図についても実寸に合わせて図面を引いて、夜な夜な必死で資料を完成させました。
移住後クライシス
パパがそんなこんなで、てんてこ舞いしているときに、ママはどうしていたかというと…。
なんか、いろんなところに出かけて忙しそうだなぁと傍観しつつ、移住の洗礼にあい、リアルに泣いていました(´;ω;`)
移住のストレスで体調を崩し、癇癪を起こしやすくなった息子と2人きり…。
車の運転もできず、毎日どこに行こうか。お散歩しても誰にも会わない、公園に行っても誰もおらず、話し相手もいない。
ずっとママと外で遊びたい2歳児の体力についていけないのも当然の妊娠8ヶ月。出かけようにもパパに送迎を頼める雰囲気でもなく…。
大変なタイミングって、こうもかぶるのかーと、意気消沈。
正直、お互い日々の生活に精一杯で、ちゃんとコミュニケーションとれていたのかさえもうろ覚えですが、一応、パパから共有はされていたはずです。
今思えば、家庭内はかなり危機的状況だったと思いますが、喉元過ぎれば熱さを忘れる。嫌なことを忘れるのは、ママの得意技☆( ゝω・)
そして、過ぎ去ってしまえば、全て笑い話になるので、結果オーライです!( ̄ー ̄)bグッ
相変わらず、メンタルが強いのか弱いのか、よくわからないママでした^^;
「お上に直談判じゃー!!」
と、意気込んでいたのは、家で留守番のママです(∀`*ゞ)エヘヘ
▲写真はイメージです。ちなみに、実際に時代劇で、奉行所を飛び越えて将軍に持っていくべきは刀でなく直訴状です。持っていく道中で暗殺されそうになるやつです。
というのも、Nさんから連絡があり、開発許可申請が必要だと言われて困っていることを伝えると、以前と全然話が変わってしまっているから、直接県庁に問い合わせてみたら?とアドバイスをもらったからです。
パパは実際に担当者の方とやりとりをしていますが、ママは全てパパからの伝聞で、相手の顔が見えるわけでもないので、謎にオコです。この理不尽な状況に勝手に怒ってます。
話が違うじゃん!
大事な判断はそう簡単に二転三転させちゃダメでしょ!!
・・・こっちは人生かかってんだよ!!!!щ(゚д゚щ)
そんなママはさておき笑、パパは即アポをとり、翌日県庁へ。
千葉市まで、片道1.5時間運転して、打ち合わせはたったの15分。これは、パパが持参した資料が良くまとまりすぎていたためだとか…(;^ω^)
結論が出るまでの1週間をヤキモキ過ごしたパパでしたが、開発許可申請不要との結論をもらい、開放感と安堵で放心状態。その後、意気揚々と自転車でどこかへ出かけていきました。
そんなパパの喜びようを尻目に、おー、よかった、よかった、とママ。
というのも、ママ、開発許可申請が必要だって信じていませんでした。
だって、最初にいらないって言われたもん!突然覆すなんて、ダメだもん!
こんなことのせいで、移住もキャンプ場づくりもおじゃんにならないだろうという全くもって根拠のない、謎の自信がありました。ほら、ママ、持ってるから(*ノω・*)テヘ←www
ただ、開発許可申請に数千万円もかかるとは、当時は聞いていなかったので、いまさら知ってビックリでした:(;゙゚'ω゚'):
既に首の皮一枚だったので、もう0.5枚くらい?でつながっていたなんて・・・(゜∀。)www
▲クエスト詳細マップ モンスターを倒すために、先に悪魔城でボス攻略し、魔王を味方につけたイメージです。
ぶっちゃけ許認可ってどこまで必要?
かなり、ぶっこんだ話になりますが…。
近年、自分でキャンプ場を作っている人が増えていますが、許認可に対する考え方は千差万別のようです。言ってしまうと、限りなく黒に近いグレーで運営しているところが多いです。
我々夫婦は、だいぶかたい考えかもしれませんが、営利団体としてお客さんからお金を取る以上、運営者として社会的責任を果たすべきだと思います( ー`дー´)キリッ
そもそも許認可って何のためにあるの?って考えると、利用者は事故や事件にあう恐れなく安全に過ごせるように、近隣の住民や地域が穏やかに暮らせるように、みんなの幸せを思って作られたものですよね。
ことが起こってからでは遅いですし、そうならないように万全の対策をせずして、子どもを安心して連れて来られる場所であると言い切ることはできないと思います。
まぁ、趣味や非営利で、お金を取らずに、お客さんからリスクに関する同意を得た上でやるんだったら、いいんですけどね。
というわけで、そこんとこ、キッチリやってるんで!( ・´ー・`)どや←w
安全の3歩先、安心を届けられるように頑張っているので、是非来てくださいね~(//∇//)
▲クエストマップ 今ココ!建設開始までの道のりは長い…。
ここまで、いろいろありましたが、最初のクエストマップはまだ、ここまでしか行っていません!しかも、移住してきてから、まだ1ヶ月しか経っていません!!
次回予告
まだまだ、キャンプ場作りクエストは終わりません。
え、会社が作れない?管理棟がなくなる?測量代ってポケットマネーから出すの?ついに、経営者の妻の洗礼を受ける?
次回、第5回「建設計画 ジェットコースターな中編」綱渡りは続くよ、何回も…。
▼過去の経緯はこちら!
【パパ、キャンプ場作るってよ。】第1回「土地探し 怒りの前編」
森永ファミリーのキャンプ場作り体験記「パパ、キャンプ場作るってよ。」。千葉県勝浦市に、赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」を作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載します。第1回は「土地探し 怒りの前編」。山林を購入すべく動き出したものの、あることにハマって腰の重いパパに、続々と現れるツワモノの不動産屋さん、そして高まりゆくママの怒り…。四苦八苦しながらも、前進していく様子をお送りします!
【パパ、キャンプ場作るってよ。】第2回「土地探し 運命の中編」。ついに、理想の土地?
森永ファミリーのキャンプ場作り体験記「パパ、キャンプ場作るってよ」。千葉県勝浦市に、赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」を作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載します。第2回は「土地探し 運命の中編」。暗雲立ち込めていた土地探しに、一筋の光が!ついに、出会ってしまったのか?高まる期待…。トントン拍子には進まない、土地探しのリアルをお届けします。
【パパ、キャンプ場作るってよ。】第3回「土地探し 激動の後編」信じてはいけない、オセロ理論。
森永ファミリーのキャンプ場作り体験記「パパ、キャンプ場作るってよ。」。千葉県勝浦市に、赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」を作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載します。
第3回は「土地探し 激動の後編」。苦労の末にたどり着いた、理想の土地。取得までの道のりに悶々とする日々。同時に仕事もなくなり、出産も迫る中、移住?突然の中止!?運命に翻弄されながらも、着実に夢に近づいて行く過程をお送りします。