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神秘的な甲武信岳の様子

初心者だって日本百名山に挑戦できる!オススメの山㉒甲武信岳

登山は晴れの日にするのが気分いいものだけど、あえて雨の日をオススメしたいのが甲武信岳。雨の日は、一段と苔が美しく森の緑も引き立ちます。沢沿いをのんびりと歩きながら、自然を満喫してみませんか?初心者でも安心の登山コースは?甲武信岳登山するならどの時期?甲武信岳に関する情報をまとめてみました。

甲武信岳ってどんな山?

山梨県・埼玉県・長野県の境にある甲武信岳は、標高2,475m。奥秩父にあり、日本百名山のひとつです。原生林の美しさ、展望のすばらしさで知られており、知る人ぞ知る名峰といえるでしょう。静かな林の中の山歩きは心地よく、リピーターになる人も多し。アルプスにひけをとらぬ、魅力たっぷりの山なのです。

交通アクセス

■電車利用の場合 小淵沢駅~信濃川上駅 JR小海線   ■バス利用の場合 JR信濃川上駅~梓山 村営バス利用 ※登山口の毛木平まで乗り入れるバスがないため、バスを降車したら、登山口の毛木平までバスの進行方向に歩きます。 ■タクシー利用の場合 JR信濃川上駅~毛木平  ■車の場合 中央道須玉IC~毛木平  または佐久南IC~毛木平

初心者にオススメの登山ルート

コース:毛木平~大山祇神社~ナメ滝~甲武信岳~ナメ滝~大山祇神社~毛木平 コースタイム:行き3時間55分、帰り3時間20分、計7時間10分
甲武信岳に登頂するコースはいくつかありますが、技術的に難しいところもなく一番楽なのが、この千曲川の源流をたどるコースです。コースタイムは7時間ちょっとですが、時間ある方は、甲武信岳小屋に一泊すると、のんびりできるからオススメ!
毛木平の駐車場奥から林道を15分ほど歩くと、登山道です。登山口の標高が1,433mなので、甲武信岳山頂との標高差は約1,000m。 十文字峠に向かう道を左に見送り、道なりに進んでください。千曲川源流の西沢に沿って、ゆっくりと高度を上げていきます。雨が降った後は、増水していることもあるので、要注意。 いったん渓流から離れ、丸太のハシゴを降りたら、左方向に進行方向を変えます。渓流が苔に覆われてくると、登山道も苔むしてきます。ロープが設置されているカ所もありますが、岩で滑るのを防ぐため。谷側が切れ落ちているわけでもないので、初心者でも問題ありません。
登山口から1時間40分で、ナメ滝着。一枚岩の上を流れる滝は、迫力はなくても涼しさは満点です!このすぐ近くに休憩できる場所があるので、そこでひと休み、この後も、ゆるやかに、整備された登山道を登っていきましょう。 再び橋を渡ったあたりから、水量はほとんどなくなってきます。苔と緑の美しさに目を奪われ、自然に癒されながらの登山もいいなぁとしみじみと実感。
千曲川の水源地では、おいしい湧き水をゲットしましょう!千曲川源流というだけあって、期待を裏切らない名水です。身体にどんどん沁みわたっていき、格別です。ここを過ぎると、沢ともサヨナラ。一気に傾斜がきつくなります。このコースで一番疲れるところですが、ファイト! 30分ほど進むと、一気に視界がひらけて稜線着。ここは、国師ヶ岳への分岐点でもあります。そのまま稜線を進むと、甲武信岳が目前に。浮き石に気をつけながらガレ場を登り切ったら、そこが甲武信岳山頂です!山頂からは、富士山をはじめ、燧ケ岳や会津駒ヶ岳、日光白根山から皇海山、両神山といった山々が一望できます。
絶景を堪能したら、行きと同じ道を戻りましょう。ガレ場の下りは、滑りやすいので気を付けて。沢の近くまで降りてきたら、足取りも軽くなり、下山します。

甲武信小屋でのんびりと

甲武信岳の山頂直下にある山小屋が、甲武信小屋です。古き良き、山小屋の雰囲気を満喫できるでしょう。鉄瓶で沸かした、笛吹川の源水でいれたお茶を甲武信小屋でゆっくり飲みませんか?寝室や食堂もアットホームな雰囲気で、自然とほかの登山客と話が盛り上がるかも?
食堂では、夜になると甲武信岳周辺のVTRが流れますよ。清潔な洗面所やトイレは快適!小屋の主人の徳さんは、小屋番生活32年目のベテランです。気軽に声をかけてみてくださいね。 【基本情報】 名称:甲武信小屋 連絡先:山中徳治090-3337-8947(営業期間中、甲武信小屋直通) 営業期間:4月下旬~11月下旬 収容人数:150名 宿泊料金:1泊2食 7500円(税抜) HPはこちら:甲武信小屋

最適の登山時期は?

甲武信岳登山に一番オススメの時期は、やはり雨が多い6月でしょう。雨の中歩くのは若干大変ではあります。ですが、甲武信岳の魅力を味わっていただくにはベストシーズンです。6月上旬~中旬はベニバナイチヤクソウが見ごろですよ。
意外とすいているのが、7月。7月の雨の日を狙って、甲武信岳を楽しむのはいかが?稜線のハクサンシャクナゲが見ごろの時期です。また、紅葉の時期も、イチオシ!一面にしきつめられた落ち葉も、陽があたるとキラキラ輝いているよう。落葉松の林で、奥秩父の秋を満喫してください。

おわりに

一度行ったら虜になる、甲武信岳。沢を流れる水、苔、原生林、山頂からの風景…。どれをとっても、美しいのです。自然を堪能できる甲武信岳で、山をもっと好きになる。初心者でも経験者でも誰もが満足できる甲武信岳ならば、雨の日も最高の1日になるでしょう。

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