初心者も挑める日本百名山・甲斐駒ヶ岳【オススメの山vol.16】
制作者
阿部裕子
南アルプスと北アルプスLOVE♡
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もくじ
金峰山ってどんな山?
金峰山(2,599m)は奥秩父の西端に位置しており、山梨県と長野県の2つの県にまたがっています。この山の名称は二つの読み方があり、山梨県側は「きんぷさん」と読み、長野県側は「きんぽうさん」と読みます。かつては修験道の霊山として、栄えたそう。
山頂付近には花崗岩が連なり、脇にある五丈岩は金峰山のシンボルともいえるほどインパクト抜群!ダイナミックな岩山や鎖場などもあり、スリルもほどよく味わえますよ。行動時間は7時間半と少し長いので、1泊2日での登山だと余裕を持ったスケジュールに。日帰りの場合は、朝できる限りはやめの出発を心がけてください。
交通アクセス
公共交通機関(バス、電車)利用の場合
新宿駅~韮崎駅 JR中央本線 特急で1時間45分
韮崎駅~みずがき山荘 山梨峡北交通バスみずがき山荘行き 約1時間
韮崎駅~みずがき山荘 タクシー 約50分
車の場合
中央自動車道 須玉ICより約50分
瑞牆山荘駐車場:約100台駐車場可
金峰山の各コース紹介
千代の吹上コース
深く切れ落ちた岩壁のすぐ脇を歩くコース。天気の良い日には絶景を眺めながら山登りができるので、登山者から人気の高いルートです。
大弛峠コース
金峰山の山頂まで行くルートの中で最も標高差が小さく、登頂が容易にルートとなっています。登山の経験があまりない方におすすめのコースです。稜線から360度広がる眺めが大変人気です。
金峰山荘・廻り目平コース
針葉樹林帯を登り続けるコースで、所々にアズマシャクナゲが自生しているのが特徴。樹林帯を抜けると金峰山の山頂を拝むことができます。
表参道(古道)コース
江戸時代までの金峰山は、修験者が全国各地から訪れて登拝する霊山として有名な場所で、その際に使われたのがこの表参道コースです。明治5年、明治政府によって修験禁止令が出されたことで、修験道は禁止されています。水晶峠を経由して金峰山へ登るロングコースとなります。
おすすめは千代の吹上コース!
この中で特におすすめなのが千代の吹上コース。岩壁の脇を歩くことでところどころ気をつけるべき場所はあるものの、全体的に見ると初心者にとっても難易度は低く、千代の吹上から見る岩稜は絶景なので、迷ったらぜひこのコースに挑戦してみてください。
千代の吹上コースの詳細もご紹介!
コース:瑞牆山荘~富士見平~大日岩~砂払ノ頭~千代ノ吹上~金峰山~大日岩~富士見平~瑞牆山
コースタイム:行き4時間20分、帰り3時間20分、計7時間40分
瑞牆山登山口にある、カフェ&レストランが併設されている瑞牆山荘を後にして、登山スタート。明るいシラカバ林を登っていきます。最初はなだらかですが、途中から急斜面に。登り切ったら、ようやく平坦地にでますよ。瑞牆山を目前にみることができ、疲れも吹き飛びそう!
ここからなだらかな道が続き、富士見平へ。富士見平小屋前は、富士山のビューポイント。ここの少し手前に、水量豊富な水場があるので、水を補給する方は立ち寄っていきましょう。テーブルとベンチがあるので、ちょっとした休憩にもぴったりです。
針葉樹林帯の中を登ると、大日小屋着。さらに針葉樹林帯の中を登っていくと、木の根っこが出ていたり、大きな岩が続きますが、もうひと踏ん張り。ぱっと視界が開けたら、そこが砂払ノ頭です。遮るものがないため、ここからの眺めは最高!金峰山山頂までのルートも、目の前に迫っていてワクワクドキドキ。
そして、いよいよ千代ノ吹上です。ここは右手がスパッときれ落ちていますが、登山道の幅は十分にあるので初心者でも問題ありません。木のハシゴなども通過し歩を進めていくと、山頂がどんどん近くなってきます。
ついに金峰山山頂に到着すると、とっておきの展望がおまちかね。富士山はもちろんのこと、八ヶ岳やアルプスも一望できて、思わずうっとり。一日目は、山頂から15分のところにある金峰山小屋に泊まって、おいしい空気と贅沢な景色を満喫しましょう。小屋の前からは夕陽、そしてご来光を見て、パワーチャージ!
2日目は、行きと同じ道を戻ります。ゆっくりと休んだので疲れもとれ、すっきりとした足取りでゆっくりと下っていきましょう。ちなみに、トイレは瑞牆山荘隣、富士見平小屋、大日小屋脇にあります。有料なので、小銭も忘れずに。
千代ノ吹上の伝説って?
それにしても、千代ノ吹上って、めずらしい名前ですよね。実は、ここにはある伝説があるのです。山梨県須玉町あたりに住んでいた大工の夫婦(妻の名前が千代)が、金峰山山頂の金桜神社に登拝しようとしたところ、女人禁制のため、村人たちは千代の入山をやめさせようとしました。
ところが千代は、皆の反対を振り切って夫婦で登ってしまったのです。断崖絶壁のところで千代は滑落。夫は神の祟りと思い山頂近くで1週間の断食を行い、必死になって祈りました。それ以降、この断崖絶壁を「千代ノ吹上」と呼ぶようになったそう。
金峰山に向かっているとき、千代に思いを馳せてみたら、より金峰山を身近に感じるかも?
金峰山の山小屋は予約制!
宿泊するなら予約必須!
金峰山小屋は秩父多摩甲斐国立公園の西、金峰山山頂北側長野県に位置する山小屋です。営業期間は4月下旬から11月下旬、1,2月も各週末で営業しています。宿泊する際は完全予約制(定員55名)となっているため、泊まりの際は事前の予約を忘れずに!
食事は予約なしでも可能
食事は予約なしでもできます!泊まらないけれど食事はしたいという方は、ぜひ立ち寄ってみてください。
【基本情報】
名称:金峰山小屋
所在地:長野県南佐久郡川上村居倉535-60
℡:0267-99-2030(連絡所)、 090-4931-1998(20時頃まで)
料金:1泊2食8,500円(要予約)
営業期間:4月下旬~11月中旬、年末年始、冬季は週末
収容人数:60名
HPはこちら:金峰山小屋
初めてのテント泊にもおすすめ
登山口から小屋まで約50分
千代の吹上コースでは登山途中にたどり着く富士見平小屋で、テントをたてることができます。テントを持っていることで小屋ではなくテント泊もできるという方は、テント泊も一つのオプションとして検討してみては?
テントサイトは広々!1,000円で宿泊できる!
テントサイトは広々としていながら、大人1人につき1,000円で宿泊できます。ここで受付と設営を済ませ、身軽になったところで頂上を目指しましょう。
【富士見平小屋の基本情報】
住所:山梨県北杜市須玉町小尾
電話:090-7254-5698
テントサイト料金:1泊1,000円
登山のあとは温泉で疲れを癒そう!
増富の湯
下山後は、温泉にいきたくなりませんか?増富の湯はお風呂の種類が豊富で、大浴場・ハーブ湯・薬草湯や打たせ湯、漢方ハーブミストサウナなど。この温泉の特徴は、25度・30度・35度・37度と4種類の源泉があるので、熱すぎるとかもなく、自分にちょうどいい温度で入れるのです。気持ちよくて、ついつい長湯したくなりそう。
食堂も2012年にリニューアル。こだわりの旬のものを使ったメニューを楽しむことができます。ほうとうや信玄ソフトなどのご当地ものから、麦とろ定食や玄米粥料理、天ざるそばなどさまざま。お好きなものを召し上がれ!
【基本情報】
名称:増富の湯
所在地:山梨県北杜市須玉町比志6438
℡:0551-20-6500
営業時間:10:00~19:00(4月1日~11月30日)
10:00~18:00(12月1日~3月31日)
休館日:12月~4月/毎週水曜日、5月~11月/毎月第4水曜日
入浴料:820円
HPはこちら:増富の湯
登山デビューで金峰山に挑戦してみよう!
奥秩父はアクセスもいいし、充実したハイキングをしたい方も大満足。金峰山は一度といわず何度も足を運びたくなる魅力的な山です。奥秩父の登山デビューに、金峰山いかがでしょうか?さすがに日本百名山!と思わせるだけの存在感を肌で感じてみてください。