知っておきたいロープの結び方の基本!便利な結び方6選も!
キャンプに行くと必ず行う作業の一つがロープを結ぶこと。テントやタープのラインを張ったり、寝袋や濡れた物を干すためのロープや車のキャリアに荷物を結び付けたり荷物をまとめたり。ところが、結び目がほどけてしまったり、なかなかしっかりとロープが張れなかったりすることはありませんか?そこでキャンプで必ずと言っていいほど使う、簡単で役に立つロープの結び方やロープの必要量を紹介します。
キャンプに最適なロープの種類は「パラコード」
ロープと言っても釣り糸のようなものから岩登り用のクライミングロープなど材質や太さがさまざま。その中でも、一般的なキャンプで役に立つロープとしてパラコードという種類のロープをおすすめします。
パラコードはその名の通りパラシュートの紐で、材質はナイロンが一般的。直径4mmのパラコードは芯に細い7本のナイロンコードがありそれを外皮で覆ったもので、一本で重さ約250kgまで耐えられるように作られているんです。
中の細いナイロン糸は引き抜くと釣り糸や、災害緊急時には傷口の縫い糸としても使用されるほど丈夫で用途が広く、ナイロン製で濡れても乾きが速いのも特徴です。色もカラフルなものが多いため、目的別に色を変えてみるのも良いでしょう。
まずは基本の結び方をチェック!
キャンプに便利な結び方の前にロープを結ぶ基本形を4つ覚えておきましょう。と言っても日常よく使う結び方であるため簡単です!この4つは正確に覚えておきましょう。動画の最初にパラコードなど化繊製のロープの端末処理の方法があります。ロープを必要量切り取ったら行っておきましょう。
ベーシックノット(基本形4種)を動画で説明します。忘れないようにブックマークしておきましょう!
スクエアーノット(本結び)
これは靴ひもを結ぶ時に蝶結びの様にしてよく使う結び方。ところが、この結び方を間違えている方は結構多いです。動画を参考にロープがどのように絡み合っているかを知るときれいに結べます。
スリップノット(引き解け結び)
紐をまとめたりするなど日常よく使われる結び方ですが、再度基本を確認しておきましょう。これを応用する結び方は結構多いです。
フィギュアーエイト(8の字結び)
ロープの端を止めることをはじめ、使用頻度の高い結び方です。この結び方の応用型や派生型も多いですが、とりあえずは一番基本的な結び方だけ覚えておきましょう。
ハーフヒッチ(ふた結び)
ロープの仮止めやいくつかの結び方の最後に使う方法です。これも応用範囲の広い基本形です。
必ず役立つ結び方6選
ボウラインノット(もやい結び)
本来弓の弦を張る時に使われる結び方ですが、漁師さんたちもよく使っているほど重宝な結び方です。特徴はできた輪の大きさが固定され、結び目がしっかりしているのにほどくのも簡単なこと。木にロープをくくり付けたりタープポールの先に引っ掛けたりする時に使います。
トートラインヒッチ(自在結び)簡略型
ロープにテンションをかけて張る時に使います。テントやタープのガイドロープを張る時に片側をこれにしておきましょう。結び目は木やペグなど回した物から距離が離れるほど力が加わり、テンションが維持されます。自在結びはほかにいくつか方法がありますが、この方法が一番簡単でしょう。
ダブルシートベンド(二重繋ぎ)
簡単な結び方ですがとても強力に結べるため、ロープ同士をつなぐ時によく使います。ロープを張る時に長さが足らなくなった時に便利。過去にはこの結び方でビルの火災現場からシーツを繋いで避難できた例もあるほどなんですよ。
アルパインバタフライノット(中間者結び)
和名の「中間者結び」とは厳密には違うのですが、できたループは大きさも変わらず位置も固定されるため、列を作って山歩きする時の中間者を繋げます。ループを小さく作ればテンションを張るロープの途中に物を吊るすこともできたりアレンジも効きます。
結ぶ時にたるみが必要ですからロープの片側をトートラインヒッチなどにしてゆるめておくと良いでしょう。寝袋を干したりする時もこの結び方ならずれ落ちたりしません。
トラッカーズヒッチ(トラック結び)
その名の通りトラックの荷台の荷物を固定する時に使われる結び方で、方法もいくつかあります。ここではトラックの荷台に限らず荷物をまとめたりする時にとても便利で最も簡単な方法を紹介します。
これを覚えておけばご家庭でも新聞や雑誌をまとめてゴミに出す時や引っ越しなどにも使えて重宝しますよ!
ロープの収納
ロープは長くなればそれだけ多くのことができますが、使わない時の整理がけっこう面倒ですね。きれいに巻くのはテクニックが必要な感じもしますし、単にグルグル巻きでは次に使う時に絡まってしまいます。そこでとても簡単ですが次に使う時にも絡まずスマートに使用できるロープのまとめ方を動画で紹介します。
アウトドアを楽しむなら覚えておきたいおすすめのロープワーク6選
さまざまなロープワークの知識があれば、テントの設営だけではなく、命綱や荷物の固定など、多彩な用途に活用することができます。安全なキャンプを楽しむためにも、シーンに応じたロープワークを使えるようになりましょう。今回は、覚えておきたい6種類のロープワークを詳しく解説します。
キャンプで必要なロープの量(例)
ちなみにキャンプでロープはどのくらい持って行けばよいのでしょうか。キャンプのスタイルによっては全くロープを必要としないこともあるかもしれませんが、基本的にキャンプでは日常生活とは違うため、ロープに頼ることで便利になることがたくさんあります!
そこで具体的にロープの必要量の例を紹介します。目的によって数種類のロープをあらかじめ作っておくと良いでしょう。特にナイロン製のパラコードの場合、必要量を切って端部の処理をしてくことをおすすめします!
0.9m
物を吊るしたり一時的に小物をまとめたり、また木などに何かをくくり付けたりといろいろ使える便利な長さです。これを4本程度用意し、キャンプサイトではポケットに入れておくと良いでしょう。
1.8m
少し大きめの荷物や焚き木をまとめたり、風雨の強い時にシートで物を覆った時に縛ったりするのにちょうど良い長さです。これは2本程度あれば十分です。
3.6m
これは一番良く使う長さです。物干し用、タープの峰、テントのペグを打てるところまで距離がある時、テントやタープのガイドロープの補助、車のルーフレールに荷物を縛り付けるなど、広範囲に使用できるサイズです。これは4本くらい用意したいですね。
30m
この長さを一度にフルで使うことはあまりありませんが、キャンプサイトによってはロープを渡せる木と木の間が十数mと言うこともしばしばありますし、その気が太い場合はロープを回すだけで数m必要なことがあります。
また上記のサイズのロープが足りなくなった時にはここから切り出して使うこともあるでしょう。できればこのサイズは1本用意しておきたいですね。
もちろん、上記のサイズは厳格である必要はありません。これらのサイズは一般的に身長1m60cmぐらいの人が伸ばした片手から反対側の肩までの距離が約90cmなので、それを1単位として数えやすくしてあるんです。
なので、0.9mのロープは片手にロープの端を持って伸ばし、反対の肩まで1回引っ張った距離。1.8mはそれを2回分、3.6mは4回分といったようにしてロープサイズを計れば良いでしょう。個人差によって長さは変わってきますが、おおよそこのくらいという目安でお考えください。
上記のロープをスタッフサックにまとめて入れておかれることをおすすめします。
キャンプで活躍間違いなしのロープの結び方を覚えておこう!
キャンプではロープがあると大変便利ですしキャンプスタイルによっては必携のアイテムです。でも間違った結び方では無用の長物になってしまいます。ロープの結び方は星の数ほどあるといわれていますが、基本形とこの5種類の結び方さえ覚えておけばキャンプで困ることはないですよ!