キャンプ道具を一式そろえるには、まとまった金額が必要になります。安い寝袋を選ぶことで、キャンプを始める際の初期費用を抑えることが可能です。安い寝袋でも使用する季節に合わせて最適なアイテムを選べば、暖かく快適な寝床を確保できます。
キャンプを複数人でおこなう場合は、寝袋も人数分用意しなければなりません。ファミリーキャンプの場合は、その分出費がかさんでしまいます。安い寝袋であれば1万円以下で買えるものもあるので、気軽にキャンプを始められます。
中綿に高級ダウンを使用している場合は自宅で洗濯ができません。対して、安い寝袋にはポリエステルが使われていることがほとんど。水に強く自宅で洗濯できるアイテムも豊富です。価格が安いので、多少手荒に取り扱って傷んでしまっても、気軽に買い替えることができるでしょう。
なにかと持ち物が多くなりがちなキャンプでは、ひとつひとつのアイテムのサイズや重量が気になるもの。中綿の素材にポリエステルを使用している安い寝袋は、ダウンを使用している高い寝袋と比較すると、収納サイズが大きく重たいアイテムが多いです。
高い寝袋には寝心地を重視して、ストレッチ素材を使用しているモデルがあります。一方で安い寝袋には、ストレッチ性があるアイテムはほとんどなく、寝心地に差が出ます。
暖かさ|快適温度・下限温度で選ぶ
まずは、寝袋選びで最も重要な暖かさを選びましょう。寝袋の暖かさはメーカーによって多少異なるものの、「快適温度」や「下限温度」で記載されていることがほとんどです。キャンプ場で暖かく、ぐっすりと眠るためには快適温度を参考にしてください。
快適温度とは、女性が快適に眠れる温度を指します。体感温度には個人差があるので、あくまで参考としましょう。冬のキャンプで快適温度が15℃以上のような寝袋を選んでしまうと寒くて眠れないだけでなく、最悪の場合低体温症となり命を危険にさらすことも。初心者の場合は、自分がどの程度の寒さに耐えられるか把握できていないので、カイロや湯たんぽ、重ね着の準備をしておきましょう!
また、「ISO23537」という国際規格を基準に表示しているかを確認すると信頼性が高まります。この表示がある製品は、同じ基準でテストされた他メーカー品と正確に比較できます。安さ重視でも安全性を重視するなら、規格対応の寝袋を選ぶのがおすすめです。
中綿の素材|ダウンと化繊から選ぶ
寝袋の中綿に使われている素材は「ダウン」と「化繊」に分けられます。ダウンは軽くてコンパクトに収納できることがメリット。ただし、化繊に比べると値段が高くなります。また、水に弱いので、取り扱いに注意が必要です。
対して、ポリエステルなどの化繊は、水に強く乾きやすいので手入れが容易です。値段もダウンに比べるとかなり安くなっています。収納サイズはダウンに比べると大きく重量は重くなります。
なるべく安い寝袋を購入したい場合は、化繊を使ったアイテムを選択しましょう。持ち運べる荷物に制限がある場合はダウンのアイテムをおすすめします。
形状|封筒型とマミー型から選ぶ
寝袋の形状は封筒型とマミー型に分かれており、それぞれにメリットとデメリットがあります。好みのタイプを選びましょう。
■封筒型
その名の通り、封筒のような形状をしたタイプ。長方形なので、肩周りや足元が広々としていて窮屈さを感じにくいことがメリットです。丸めるだけで収納できるため、片付けに時間がかかりません。就寝に少しでも体を自由に動かしたい場合におすすめです。ただし、マミー型と比べると寝袋と体の間に冷気が入りやすく寒さを感じやすいことも。加えて、マミー型よりも収納サイズが大きくなります。
■マミー型
人の体にフィットする形をしており、寝袋と体の隙間が少なく冷気が入り込みにくいタイプです。保温力を重視するならマミー型を選びましょう。収納サイズがコンパクトなこともメリットです。フィット感を高めるために足元にかけて幅が狭くなっていく形状なので、身長や体格によっては窮屈さを感じることもあります。
収納サイズ|コンパクトさと軽さで選ぶ
移動手段や車のサイズによっては収納サイズと重さも重要になります。徒歩や電車、バイク、自転車でキャンプに向かう場合はなるべくコンパクトで軽量な寝袋を選びたいところ。また、軽自動車やコンパクトカーの場合は積み込める荷物も限られます。
コンパクトかつ軽量なものを選ぶなら、中綿素材がダウンで形状がマミー型のアイテムを選びましょう。化繊素材の寝袋よりも値段は高くなりますが、携行性がグンと高くなります。