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アソビ大全

葉っぱとドングリだけで、子どもと1日楽しめるアソビ教えます

2022.12.21ノウハウ

※本記事には一部プロモーションが含まれます

焚き火の暖かさが身にしみるこの季節。薪を焚べ、お酒を片手に何時間でも炎を眺めていられるものです。一方子どもは風の子!寒さそっちのけで、何時間でも外で遊んでいられる生き物です。子どもとせっかくキャンプに来たのなら、思い腰を上げ、キャンプ場で一緒にできる遊びをしましょう。見渡せば、自然の中に遊びの素材はたくさん落ちています。遊具やおもちゃがなくても。親子で楽しめる、葉っぱやドングリを使ったアソビを紹介!

何もないところこそ、宝の山

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秋や冬のキャンプは川や水遊びができず、キャンプ場で子どもと何して遊ぼう?と悩む方も多いのでは。大人は焚き火を囲み、明るい時間からお酒を飲むだけで何時間でも過ごせますが、子どもたちは体を動かしたくてウズウズしているはず。バドミントンやキャッチボールもいいですが、特別な道具がなくても視点を変えれば、キャンプ場がアミューズメントパークに変身! 今回は遊具のないキャンプ場や公園でできる、葉っぱやドングリを使った遊びを教えます!

アソビのプロフェッショナルに教えてもらいました!

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TOKYO PLAY理事 / プレイワーカー

矢野真利那さん

光が丘プレーパーク、練馬区立こどもの森、屋外型子育てひろば等、外遊びの場の常駐スタッフを経て、フリーランスに。二度の出産を経て、子どもの遊び環境に様々なアプローチで携わる一般社団法人TOKYO PLAYに入職。バックオフィスと各プロジェクトのコーディネートを務める。2022年より、自然と人、人と人のつながる暮らしをもっと極めたく山の麓に移住し現職。二男一女の母

“葉っぱ”で遊ぶ

形・色・柔らかさ。まずはいろいろな葉っぱを集めよう

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キャンプ場や公園には必ず樹木があり、いろいろな種類の葉っぱがあります。ただ「葉っぱを集めよう」というより、「できるだけたくさんの形や大きさ、色の葉っぱを集めてみよう」と提案すれば、子どもの目はたちまち光り、宝探しのように葉っぱ集めに没頭し始めます。
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春〜夏は色とりどりの花、鮮やかなグリーンの植物が見られ、秋〜冬は紅葉した葉っぱや、地面にたくさんの落ち葉が見られます。太陽の光を浴びて栄養を生み出す光合成の働きのため、緑色だった葉っぱは秋から冬にかけて紅や黄色に色づきます。
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「紅色になる葉っぱと黄色になる葉っぱは何が違うんだろう?」「こっちの葉っぱは紅葉してるけど、こっちは紅葉しないのはなんでかな?」など、道すがら、子どもから疑問がポンポン飛び出てきます。 その場でスマホで調べるもよし。疑問をメモしておき、帰ってからまとめて図鑑で調べるのも学びが深まります。
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葉っぱの種類が気になったら、特徴をよく観察してみましょう。ひとつの葉から、もしくは複数の葉からなっているのか。形は細長いのか丸いのか、もしくは卵形なのか。葉縁は波状のギザギザか、尖ったギザギザか、ギザギザはないのか。
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スマホで撮影するだけで、植物を判定してくれる便利なアプリもあり、出会った植物の種類を瞬時に調べることも(ただし、判定結果は100%でないこともあり)。図鑑は、調べるのに時間がかかるぶん、たどり着くまでに関連情報が得られたり、記憶に残りやすくなるといったメリットもあります。 ▼何の落ち葉か気になったら、図鑑で調べよう!

みんなでできて、盛り上がる!「葉っぱジャンケン」

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いろいろな葉っぱを集めたら、ぜひやってもらいたいのが「葉っぱジャンケン」。子どもから大人まで誰にでもわかりやすく、楽しめる遊びです。 「葉っぱジャンケン」のルール
  1. 制限時間(例:10分)を決め、時間内にそれぞれが袋などに葉っぱを集める
  2. 一カ所に集まり、誰か一人がお題(例:大きい・細い・長いなど)をいう
  3. 「葉っぱっぱ」の合図で、それぞれがお題に沿った葉っぱを一斉に出す
  4. お題に一番見合った葉っぱの勝ち
  5. お題を変えて、2〜4を繰り返す
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今回は、4組の親子ごとにチームになって対戦することに。1回目のお題は、「葉っぱたたくさんついている葉っぱ」。それぞれ、勝負する葉っぱが見えないように、該当する葉っぱを袋の中から探します。
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「さっき拾ったあれは?」「こっちの方がいいんじゃない?」など、親子でヒソヒソ相談しながら、葉っぱを選定。「〇〇くんはこんなお題を出しそうだから、拾っておこう」と収集の段階で先手を打つ子もいました。相手の趣向を把握するのも、戦略のひとつです。
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「葉っぱっぱ!」の合図でそれぞれのチームが代表の葉っぱを出しました。
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左側のふたつがいい勝負。参加者全員が審査員になり、葉っぱをよく観察しながら、どちらがたくさん葉っぱがついているか判定します。
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全員一致で、複数の小葉から成っている葉っぱに決定。本当に細かく小さな葉っぱがたくさんついています。こういう形状を羽状複葉というのだそう。ふだん、まじまじと見ることはあまりありませんが、植物は身近にあるようでその世界は奥が深く、宇宙のようです。
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次のお題は「大きな葉っぱ」。これは一目瞭然です。ホオノキの葉でしょうか、一番大きいものは50センチほどあり、子どもたちの頭から胸あたりまで覆ってしまうほど。
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こちらのお題は「色のついている葉っぱ」。レモン色や桃色、黄緑色に緑色と、カラフルな葉っぱが並びました。他にも、「かわいい葉っぱ」や「乾いている葉っぱ」、「模様のある葉っぱ」など、持ち札がなくなるまで勝負は続きました。お察しの通り、「かわいい」など抽象的なものは、判断基準が難しく。ケンカになりそうなときは、いつものジャンケンで決着をつけました。(勝敗にこだわらない場合は引き分けでOK!)

秋の風物詩!落ち葉かけ

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春は桜の花びら、夏は水、冬は雪、家ではまくら…と「かけ(投げ)あいっこ」が大好きな子どもたち。秋〜冬は「落ち葉かけ」がし放題!紅葉したイチョウが一斉に落ち、黄金色の絨毯になっているのを見ると、かき集めて宙に放ちたくなるもの。
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よちよち歩きの小さな子でも楽しめますが、肌についたりして痒がる場合は、桜の葉っぱなど柔らかい種類のものを選んであげてください。前の日が雨なので湿っているときは、小さな生き物が潜んでいることもあるので注意!

“ドングリ”で遊ぶ

実と帽子の形や大きさ。いろいろなドングリを集めよう

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子どもの頃から慣れ親しんでいる「ドングリ」。ブナ科、とくにカシ・ナラなどコナラ属樹木の果実の総称で、日本固有種で22種といわれています。落ちている果実だけで種類を判別するのは難しいですが、ドングリが生っていた木や葉っぱの形と、ドングリの実(堅果:ケンカ)や帽子(殻斗:カクト)を照らし合わせれば、見分けることができます。
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コナラ・クヌギ・シラカシ・マテバシイ・スダジイが見らる、という場所でドングリ拾いをスタート。「できるだけたくさんの種類を集めよう!」と、地面を見つめながら歩きます。スマホにドングリの種類一覧を表示させ、「これはコナラだね」「クヌギの帽子だ!」「この葉っぱはシラカシかな?」などと、答え合わせをしながら集めるのも楽しい。
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ドングリは、森に住む生き物の大切な食べ物であり、新しい木のための種でもあります。見つけたら全部拾わずに、他の生き物やお友達、種の分もとっておきましょう!

帽子の形を見てみよう

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ドングリの実を覆う、その姿から通称「帽子」と呼ばれる殻斗は、形や模様がさまざま。しましま帽子(シラカシ)、うろこ状帽子(コナラ・マテバシイ)、ケバケバ帽子(クヌギ)、バナナの皮みたいな帽子(スダジイ)。実と帽子をバラバラにして、組み合わせを当ててみても。
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帽子を指にかぶせて、指人形に。目と鼻、口を描いてもかわいいですね。小さな子どもがまねっこしたりと喜びます。

ドングリたちの転がり競争「ドングリころころ」

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坂の上から、どのドングリが一番速く転がるか競争!あまり急勾配な坂よりも、ゆるやかな斜面でドングリが「ころころ」と転がる様子を観察するのがおもしろいです。
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大きさや形、転がし方で速度が変わるので、ドングリの選別や、「どう転がしたら速いか」「まっすぐ転がるか」など、何度も考えて試します。予想しづらいところが、大人も一緒に楽しめるところ。

そのまま食べられるドングリ「スダジイ」

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帽子がバナナの皮のような「スダジイ」は、アクがなく、食べられるドングリとして有名。生でも食べられますが、炒ると栗のように食べやすくおいしくなります。「マテバシイ」も食べられるドングリですが、アクが強いので生食には向きません。実が小さいスダジイですが、見つけたらぜひご賞味あれ。

キャンプ場で葉っぱやドングリを探そう!

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特別なことをしなくても、視点を変え、少し目線を下げれば、自然の中に遊びの種は無限にあります。子どもと一緒にいると、親がそれに気づかされることも。その季節でしか味わえない発見もたくさんあるので、ぜひ外で未知の体験を楽しんでください!

今回紹介したアイテム

商品画像ひろって調べる!落ち葉のずかん拾って楽しむ どんぐりの呼び名事典
商品名ひろって調べる!落ち葉のずかん拾って楽しむ どんぐりの呼び名事典
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キャンプで何をして子どもと遊んだらいい?なんて悩みはナンセンス!キャンプは、準備から片づけも含めてぜ〜んぶが“遊び”。子どもとキャンプに行くと決めた瞬間から、遊びははじまります。子どもに伝えたい、持続可能なキャンプの“遊び”ノウハウや、すぐに実践できるテクニックを紹介!



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