容量?中身?ブッシュクラフトにおすすめしたいバックパックの選び方
自然環境のなかで「生活の知恵」をいかしたキャンプを楽しむブッシュクラフト。必要最小限の道具をもって移動するためには、バックパック選びが重要でしょう。今回は比較に役立つ必要な道具の種類と選び方のポイント、おすすめのブッシュクラフト用バックパックをご紹介します。
バックパックに収納必須!ブッシュクラフトに必要な道具
ブッシュクラフトの醍醐味は、生活の知恵をいかしたアウトドアです。便利で使い勝手の良いキャンプアイテムをなるべく使わず、森での生活に必要なアイディアを活用することがポイント。まずはバックパックを選ぶ前に、ブッシュクラフトを楽しむために必要な道具から見ていきましょう。
1.ナイフ
ブッシュクラフトにおいてナイフは、必要不可欠な道具のひとつです。薪割りをするバトリング、着火用の燃えやすい木をつくるフェザリングなど、調理以外にもあらゆる用途で使います。
ブッシュクラフトで用いるナイフは、刃の長さは10cm前後、形状は折りたたみしないフィックスドブレードの強度が高いタイプが選ばれています。
2.焚き火アイテム
焚き火は自然のなかで食事をする、暖をとるなど自然のなかでの生活に欠かせません。ブッシュクラフトでの焚き火では、ライターやマッチではなくフリント(火打ち石)やファイヤースチールなどの道具を使って火を起こします。
ほかにも、ナイフでは切れない薪をつくるための手斧、焚き火のうえで調理器具を安定させる五徳もブッシュクラフトで役立ちます。
3.調理アイテム
調理に必要な食材は現地で調達することもできますが、調理アイテムは事前に準備しておきたいところ。とくにアウトドアでの調理に欠かせないクッカーは、ブッシュクラフトにも準備しておきたいアイテムでしょう。
必要最低限の荷物にする場合は、バックパックに収納しやすい小さなフライパンや重ねてコンパクトに収納できるクッカーキットがおすすめです。
4.テント・タープ
ブッシュクラフトで寝泊まりするなら、テントやタープは必須!キャンプ上級者であれば、現地で調達した木や葉っぱを使って簡単なテントをつくる方もいます。しかし、初心者には難易度が高いですし、安全面も心配でしょう。
テントやタープを準備するなら、コンパクトなソロキャンプ用のテント。テントのなかで焚き火や薪ストーブを使うことや急な雨風をしのぐことを考えて。耐火性・防水性に優れた素材のものがおすすめです。
5.その他
自然の生活を楽しむブッシュクラフトですが、万が一に備えておきたい道具を持ち歩くことも大切でしょう。小川や池の水などを飲料水に浄水できるコンパクト浄水器、野営や薪運びに役立つロープ、夜キャンプに役立つランタンなど、さまざまな道具があります。ブッシュクラフトの目的や楽しみ方に応じて、必要なものを選びましょう。
バックパックの比較ポイント
ブッシュクラフトで必要な道具のイメージがついたら、次はバックパック選びです。バックパックは容量、素材の違いによりさまざまな商品があります。そのなかから自分に合ったベストなものを選ぶために、比較ポイントをおさえておきましょう。
容量(収納力はあるかどうか)
バックパックを探すときは、どれだけ荷物が収納できるかがわかる「容量」をチェックします。見た目が大きいとたくさん収納できるように見えてしまいますが、実際はあまり容量がなくて収納できなかった……ということもあるので注意が必要でしょう。
ブッシュクラフトの場合は、必要以上に大きな容量のものではなく持ち運びする道具を考えて選んでいきます。また、ポーチを追加して容量を追加したりカスタマイズしたい場合は、モールシステムがあるかどうかも見ておきましょう。
素材(耐久性はあるかどうか)
自然を楽しむブッシュクラフトでは、バックパックを背負ったまま森のなかを歩きまわることもあるでしょう。森の環境によって木々の多いところをかきわけて進んだり、倒木や岩が多い足場の悪いところに滞在したりすることもあります。
さまざまな山のシチュエーションを考慮すると、ブッシュクラフトのバックパックは耐久性の高いものがおすすめ。ポリエステルや薄手のナイロンよりも、帆布、ポリコットン、1,000デニールクラスの厚手ナイロンなど丈夫な素材を選ぶようにしましょう。
中身(使いやすいかどうか)
必要に応じて道具を取り出すときには、バックパックの中身を確認しておくこともポイント。
- バックの開閉がしやすいかどうか
- 荷物を入れたときに固定しやすいかどうか
- 細かいものを収納できるかどうか
など、バックパックを選ぶときに見ておきたい要素です。
バックパックの中身を確認するときは、
どこに何の道具を入れるかを想定しておくと選びやすくなります。
機能性(背負いやすさ)
多くの荷物を背負って長時間歩くことを考えると、バックパックの機能性は見逃せないところでしょう。山歩きで必要以上の体力が奪われてしまうと、そのあとの行動に影響してしまいます。
バックパックの機能性でとくに重視しておきたいのは、背負いやすさ。ショルダーベルトの構造や背中にフィットしやすい背面パネル、さらに体型にあわせて調節できるショルダーハーネスやウエストベルトなどをチェックしておくのがおすすめです。
価格(適正価格かどうか)
ブッシュクラフトに選ばれるバックパックの価格は、1万円以下の安いものから10万円近くする高いものまで幅広くあります。もちろん、ブランドやメーカーによって単価帯も変わるため、適正価格の判断が難しいところでしょう。
価格でバックパックを選ぶときは、容量や素材、機能性など比較ポイントで紹介した要素と価格が見合っているかどうかを見ます。また、買い替えを見越して購入する場合は、中古でも価値が落ちにくいブランドやメーカーのものを選んでみてください。
ブッシュクラフトにおすすめのバックパック5選
ここではブッシュクラフトのお供におすすめしたいバックパックをご紹介。機能性はもちろん、ブッシュクラフトにおすすめしたいポイントも参考にしてみてください。
マグフォース(MAGFORCE)
カリマー(karrimor)
アウトドアに特化したバックパックやウェアを展開しているカリマー。SFシリーズはSpecial Force(特殊能力)の略で、
特殊部隊用につくられた特別仕様です。30Lサイズと小さめですが体格が小さい方でも持ちやすく、モールシステムでカスタマイズできるところが魅力です。
【hinataのおすすめポイント】
- SASやイギリス海兵隊などの特殊部隊でも使用されている
- ハイドレーション(給水)システム用の内部ポケットを採用
DDベルゲン (DD Bergen)
ミリタリー系のバックパックのなかでも、キャンパーの愛用者が多いDDベルゲン。サイドポーチには、
DDフロントラインハンモックも収納できます!
バッグの裏地は耐水性のあるビニール素材なので、メンテナンスしやすいのが特徴です。
【hinataのおすすめポイント】
- ソロキャンパー「ヒロシ」の愛用ブランド
- 下部のバックは取り外しでウエストポーチになる!
ダルースパック(Duluth Pack)
ブッシュクラフトのスクール「Bushcraft Northwest」の
Mike Lummio氏が設計したバックパックです。フロントバックには斧が収納できるアックススリーブ仕様で、取り外し可能なウエストベスト付き。さらにショルダーストラップのレザーが特徴で、
おしゃれなバックパックを探している方におすすめです。
【hinataのおすすめポイント】
- 帆布×レザーのおしゃれなデザイン
- ネイビー、オリーブ、カーキ、ブラウンとカラーラインナップが豊富
【基本情報】
- 容量:59L
- 素材:帆布(15オンスキャンバス)、プレミアムレザー
フェールラーベン (FJALLRAVEN)
スェーデンのアウトドアブランド・FJALLRAVENの人気アイテムです。
ハンディングや釣りなど、ブッシュクラフト以外のアウトドアシーンにも最適。背丈でキャリングシステムが変えられるので、
自分にあった背負いやすさが調節できます。
【hinataのおすすめポイント】
- 48Lモデル限定!FSC認証の木製フレーム
- アウトドア生地素材でも最高クラスの「G-1000® Heavy Duty Eco S」を採用
- 背丈にあわせて調節できるキャリングシステム
【基本情報】
- 容量:48L
- 素材:G-1000® Heavy Duty Eco S
中古品のバックパックは要注意!
ブッシュクラフト用のバックパックは、中古品もたくさん多く出回っています。新品よりもお手頃価格で購入できる中古品ですが、選ぶときには注意が必要でしょう。
使用済みのバックパックは、写真や動画ではわからない汚れや不具合などがあることもあります。デイリーユースでは支障がないレベルでも、ブッシュクラフトで使うと大きなトラブルになることも。ブッシュクラフトでの機能面や安全面を第一に考えて、新品のバックパックを選ぶことが大切です。
ブッシュクラフトのバックパックを上手に選ぼう!
日常では体験できないキャンプの醍醐味が味わえるブッシュクラフト。安全に楽しむためには、必要な道具を快適に運べるバックパック選びが重要です。容量、素材、機能性などバックパックのスペックはもちろん、持ち物を整理して快適に楽しめるようにしましょう。
ブッシュクラフトとは?キャンプで究極の野遊びを楽しむ持ち物や道具を紹介
ブッシュクラフトとは、森などの自然環境の中における「生活の知恵」の総称で、自然の中で生活していく行為そのものや生活に必要な技術のことを指します。
ブッシュ(bush)とは英語で茂み、クラフト(craft)は英語で工作という意味があり、これらの単語を組み合わせて生まれた言葉です。今回はそんなブッシュクラフトの魅力や、必需品であるナイフをはじめとするブッシュクラフトの道具の選び方を紹介します!