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ブッシュクラフトを楽しむ画像

都心から90分で超本格的なブッシュクラフトに没頭。プロに聞いた「大人の本気遊び」の真髄とは

2022.11.11ノウハウPR

小さい頃に探検した川や雑木林は宝の山に見えたもの。ちょっとした落ち葉や小枝を使って秘密基地づくりやごっこ遊びを楽しんだ人も多いのでは。幼少期のあのワクワクする感覚は子どもの特権でしょうか。いいえ、大人になったいまでも、探検の続きを楽しむ方法があります。今回は、大人の探検「ブッシュクラフト」の魅力と、気軽に体験できる注目の施設を紹介します。

ブッシュクラフトとは?

ブッシュクラフトをする人の画像
ブッシュクラフトを直訳すると、「ブッシュ=やぶ」「クラフト=工芸(工作)」。森や林など、自然からとった素材を使ってカップや皿を作ったり、そういった技術を使って野営を楽しんだりすることを指します。 便利至上主義からは離れ、持ち物は必要なもののみ。遊びに行く先々にあるもので何とかするスタイルが特徴です。時には先人の知恵を使って火打石で火を起こしたり、またある時には、ナイフで木を削ってペグを作ってみたり。ゲーム感覚で自然と遊べるのが魅力です。

ブッシュクラフトはどう楽しめばいい?

お手本にしたいのは相馬拓也さん

相馬拓也さんの画像
「誰もがブッシュクラフトを気軽に楽しめるよう、日夜アイテムの改良を重ねています」
今回、森に連れだしてくれたのは、ブッシュクラフト歴10年の相馬拓也さん。相馬さんは、日本初のブッシュクラフト専門企業「ブッシュクラフト」社の代表取締役です。
そんな相馬さん流ブッシュクラフトを一緒にのぞいてみましょう!

“わざわざ感”を楽しむのがブッシュクラフトの醍醐味

道具を持ち込めば簡単にできることを、知恵を使い、まわりの環境を活用してどうにかするのがブッシュクラフトの醍醐味と語る相馬さん。 「ガスバーナーで火をつけるところを、あえて火打石を使ってみたり、風よけ用の陣幕を広げるところを、拾った木でもって自作したり…。このわざわざ感が秘密基地を作っているみたいな感覚で楽しいです」(相馬さん)。
ブッシュクラフトを楽しむ人の画像
小さいころ、そこら辺にある木の枝や段ボール、ビニールシートを集めて秘密基地ごっこをした時のわくわく感が味わえる!
荷物も大がかりなギアは持ち込まず、必要最低限なものだけで身軽にフィールドへ繰り出せるのもブッシュクラフトの特徴。
ブッシュクラフト用のバックパックの画像
バックパック1つに、衣食住に必要なギアが詰め込まれています
ブッシュクラフト用のバックパックの中身の画像
相馬さんのバックパックの中身。日帰りでも連泊でも対応可能
「少ない荷物で、ああでもないこうでもないと言いながら、自分なりにトライ&エラーを重ねるのも楽しみの一つ。そうしていくうちに知識と経験がついてきて、できることがどんどん増えていくからおもしろいんです」。 相馬さんの語る「ブッシュクラフトの"わざわざ感”」というのは、多くの人が小さい頃に感じた野外活動への"ワクワク感”に通じる部分も。ちょっと近所を探検するような気軽さで、童心にかえって遊べるというのは、日常ではなかなかできない体験です。

相馬さん流ブッシュクラフトに密着。時系列で「ここがおもしろい」を選り抜き!

相馬さんの画像
hinata編集部は、バックパックを背負い歩き出した相馬さんの後を追いかけました。

まずはベースづくり!基本スタイルはハンモック、必要な時はタープ

林道を進み、ブッシュクラフトのベース(拠点)づくりにちょうどよいスペースを発見した一同。荷物を降ろした相馬さんがまず設営したのは、ハンモック!
ブッシュクラフトでハンモックを楽しむ人の画像
「私の場合は、ハンモックスタイルが多いです。丁度よい太さと間隔に生える立ち木にさえ恵まれれば、設営から撤収までが簡単なうえ、狭いスペースや足場が悪い地形でも活用できてベースの選択肢が増えます」(相馬さん)。
ハンモックを設営する人の画像
コツをつかんでしまえば、ひとりで簡単に設営できる
ハンモックの高さを低く設置すれば、ハンモックに座りながら、炊事や食事ができて快適に過ごせるそう。
ハンモックを設営する人の画像
一方で就寝時には高く設置しなおすことで、地面から上がってくる冷気と虫を避けつつ、浮遊感を楽しみながらのんびり。遮るものがないので、星空を眺めながら眠りにつく体験だってできます。雨天時や突然の雨に備えて、ハンモックの上にタープを張ることも。 「ハンモックより地面が快適な場合は、そのまま地面で寝てしまうこともあります。天気が良ければタープも張らなくていいので、設営自体が不要になります。つまり、シート、マット、シュラフでそのまま寝てしまうってことですね。本当に野宿みたいになりますが、星空を眺めながら眠るって最高です」(相馬さん)。

炊事場を確保!陣幕やクッカー掛けを工作

ブッシュクラフトで木を切る人の画像
相馬さんが使っているのはチェーンソーの刃を改良した「ソーチェーン」(ブッシュクラフト社)。刃の向きが両方向になってるので、往復で切れます。手動で動かしながら適切な長さに切っています。手ノコでもOK
ハンモックの設営が済んだら、腹が減っては戦はできぬということで、炊事場を確保します。まずは、焚き火の風よけになる陣幕作りから。探してきた生木を目の前で次々と切断していく相馬さん。
ブッシュクラフトで陣幕を作る人の画像
切った木を地面に刺したり組み合わせたりしながら、あっという間に3面の陣幕が完成!自分の感性を働かせながら作るプロセスを楽しむ意味では、まさに図画工作。
ブッシュクラフトを楽しむ人の画像
生木はとてもやわらか。工作するなら切って間もない生木がおすすめ
次に、マイナイフで木に切り込みを入れ始めた相馬さん。
ブッシュクラフトを楽しむ人の画像
工作にふける時間も楽しい
完成したのはランタンハンガーとクッカー掛けです。
ブッシュクラフトを楽しむ人の画像
陣幕、炊事場周りが完成!
「ナイフ1本で陣幕からランタンハンガーまで作れるのか!」と驚きますが、相馬さんによると「クラフトの基本さえ押さえれば、けっこう簡単」。切って間もない木はとても柔らかなので、クラフトをする時は生木を集める...などのコツを覚えれば、普段のキャンプでも実践できそう。

食料は、フィールドにあるものを生かす

ブッシュクラフトで渓流釣りを楽しむ人の画像
フライと呼ばれる疑似餌は軽く、上手く魚まで運べば、水深が浅く、川幅が狭い場所こそ有効な釣り方ともいわれています
ベース、炊事場が整ったら、あとは食料を調達するだけ。おもむろに釣竿を取り出したら、近くの渓流でフライフィッシングへ。
ヤマメの画像
ヤマメが釣れました!
魚をさばく人の画像
その場でさばきます
ヤマメの塩焼きの画像
串刺しにして塩焼きに!
食料を現地調達するのは一種の憧れではあるものの、なかなかハードルが高いのも事実。釣りの釣果にしても、その時の運やタイミングに左右されます。
ガスコンロでインスタントラーメンを作る画像
「結局何も手に入らずお腹を空かせては悲しい思い出になってしまうので、現地に着いたら、まずは気軽にインスタント麺などで腹ごしらえを。ブッシュクラフトだからといって"既製品を持ちこんではダメだ"と気負う必要はまったくないので、火おこしもガスコンロを使っちゃいましょう。時間をかけて楽しみたいポイント以外は、こんな風に便利ツールで時短するのも一つの手です」(相馬さん)。
折り畳み式の浄水器で水をろ過する画像
ちなみにラーメンを煮るときの水は川の水を使用。折り畳み式の浄水器できれいにしています。今の自分ができる範囲の遊びを取り入れながら、できることを増やしていくのが無理なく続けるコツ。

火おこし道具の工作から火遊びまでが楽しい

ベースと炊事場の環境が整い、食料が手に入ったら、いよいよ火おこしの時間です。炭や薪を買ってきて、着火剤を使って火をつける作業はいつまでたってもワクワクしますよね。 ブッシュクラフトでは、薪はフィールドから調達し、着火剤の代わりになる火口(ほくち)は自分で作るので、簡単な火つけに慣れた人こそチャレンジするとおもしろいはず!
バトニングをする人の画像
火口に選ぶ木は、乾燥していて筋が真っ直ぐ入ったものが火が付きやすくておすすめ
まずは、ナイフで薪を割るテクニック"バトニング”を使って、火口にする木材をカット。次に、カットした木材にナイフを入れて薄く削り、羽毛のような形状にするフェザースティックを作ります。
フェザーステックを作る人の画像
火口となるフェザーステック作り。空気の触れる部分を多くして着火しやすくするために薄く削る
フェザースティックの魅力は、なんといってもフワフワの美しい見た目と着火までの過程を楽しめる点。
フェザーステックの画像
きれいなスパイラルを描いたフェザースティックに仕上がりました!
ハンモックに座りながら日がな一日、じっくり作るのもブッシュクラフトならではの時間の使い方です。
フェザーステックで着火する画像
美しく燃え広がる様も見ていて楽しい!
五徳の上に置いたクッカーの画像
フタの端部分にぶくぶくと泡がたまってきたら、沸騰のサイン!火から遠ざけ、泡が消えたら蒸らします
火付けが上手くいったら、たき火ゴトクの上にご飯を入れたクッカーを設置。
クッカー掛けをいじる人の画像
ここで、事前に工作しておいたクッカー掛けが大活躍!
自分で調達した素材でつくったキャンプサイトでとる食事は格別。「意外と上手いこといったな」なんてひとりごちていたら、気づいたらハマっている証拠。次のブッシュクラフターはあなたかも!?

本格的なブッシュクラフトが体験できる「ブッシュ&レイク」(茨城県高萩市)

ブッシュ&レイクの看板の画像
好きなように木を切ったり、縦横無尽に歩き回って自分にとってベストなベース(拠点)を探したり。自然豊かな日本は、周囲にあるものを自由にアレンジするブッシュクラフトの絶好のフィールドです。しかしながら、日本のほとんどの土地には所有者がいるため、無断で侵入し、あまつさえ木を切る行為はなかなか許されないというのが実情。 そんな中、茨城県高萩市に新しく登場したのが、ブッシュクラフト専門のアウトドアフィールド「ブッシュ&レイク」。今回お手本を見せてくれた相馬さんが代表を務めるブッシュクラフト社が運営しており、ブッシュクラフト用にルールも土地も整備されています。気兼ねなく"ガチのブッシュクラフト”を楽しむなら、まずおすすめしたいスポット。

東京ドーム3個分の敷地面積に定員は最大200人まで!

ブッシュ&レイクの敷地面積は、ダム湖や川も含まれますが、地上だけでも東京ドーム3個分とかなり広大。それほどの敷地がありながら、入場者数は最大200名まで。 スペースに十分な余裕をもたせることで、「他人に気を遣うことなく、本格的なブッシュクラフトを体験してほしい」というブッシュクラフト社の粋な計らいです。

フリーサイト制だから自由度の高いキャンプが楽しめる!

ブッシュ&レイクの第一広場の画像
第一広場
敷地内では、ほかの利用者の導線を阻害しなければ、どこに設営しても自由です。
ブッシュ&レイクの第二広場の画像
第二広場
相馬さんが立ち木にハンモックを設営したように、木にロープワークを施してもOK。試したかったあれこれを思う存分実践しましょう!

カナディアンカヌーで悠々と旅地へ!非日常体験

カナディアンカヌーの画像
レンタル用のカナディアンカヌーは、カヌーの本場・カナダのメーカー「Nova Craft」のもの
「ブッシュ&レイク」が隣接する「こやま湖」は、カヌーやSUPといったアウトドアアクティビティをのんびり楽しめる穴場。
カナディアンカヌーでブッシュ&レイクキャンプ場内にアクセスする画像
カヌーが気に入ったら、オーダーに関する相談も受付けてくれます
ブッシュクラフトをさらに特別な体験にするには、カナディアンカヌーにギアを積んで、そのままキャンプ場までカヌートリップ…なんてどうでしょう。 カヌーは、こやま湖の対岸から出艇。キャンプ場内まで約900m、15分ほどの船旅が楽しめます。時間を気にせずパドリングを楽しんだり、漕ぐ手をとめてのんびり空を眺めたりと自由に過ごせるのが魅力的。 カヌーやパドルはレンタル可能なので、専門装備は必要なし。持ち込みもOKです。 ※当サービスは開始前のため現在利用できません。詳細は「ブッシュ&レイク」の公式サイトからチェックを!

ブッシュクラフト専門のアウトドアフィールド

手つかずの大自然広がる「ブッシュ&レイク」は茨城県高萩市にあり!

そんな魅力あふれる「ブッシュ&レイク」は、都内から車で約90分、茨城県の「高萩市」にあります。 市の面積の大部分は緑豊かな多賀山地。平地には田んぼが広がり、のどかな里山風景が見られます。一方で、西側の山中から太平洋に向かって3つの川が流れており、水源も豊富。山から海まで、アウトドアを楽しむのには最高の環境です。 ダム湖や川のほとりの静かな環境を活かした高萩市のキャンプ場は、まだまだキャンパーに知られていないところも多く、ブッシュ&レイクもまさにその一つ。 ダム湖(こやま湖)のほとりに佇むアウトドア複合施設「Hagi Village(はぎビレッジ)」内にあるフィールドです。

週末は、ブッシュ&レイクでブッシュクラフトを満喫しよう

ランタンに火をつける画像
穴場のキャンプ場やアウトドアフィールドが眠る高萩市。週末は、人混みを避けてブッシュクラフトを満喫する大人旅に出てみませんか?

本格的なブッシュクラフトが体験できる

2023年春!車中泊を満喫できる「オートリゾート」がOPEN予定

オートリゾートのイメージ画像
ブッシュ&レイクのあるアウトドア複合施設「Hagi Village(はぎビレッジ)」には、2023年春、新たなフィールド「オートリゾート」もオープン予定。車中泊をメインにしたエリアで、手ぶら参加OKのバーベキュースペースやペット連れにうれしいドッグランなど、車一つで気軽に遊びに行けて、現地で楽しめるサービスが備わっています。 車の横にテントやタープを張るキャンプスタイルも可能。“何もしないぜいたく”を体験できる貴重なフィールドです。ブッシュ&レイクとあわせてこちらも要注目!

オートリゾートの情報はこちら!