ウルトラライトキャンプを叶える、ギアや装備を紹介

ウルトラライトとは登山スタイルの一種で、どんな状況にも対応できるような準備万端の重装備ではなく、軽くてコンパクトな装備で自然を感じることに重きを置いて楽しもう、というアメリカ生まれの考え方です。この考えをキャンプにも適応させたのがUL(ウルトラライト)キャンプです。 持ち運ぶ荷物を軽くコンパクトにする点では、時短登山としてのファストパッキングがULと近いイメージです。しかしファストパッキングは「装備を軽くして体を動かしやすくする」ことを目的とするのに対し、ULは軽量でコンパクトなだけでなく、ある程度サイズがあっても「快適に過ごせること」を重視しています。

軽量なだけでなく快適に楽しむというウルトラライトの考え方。もともと登山用の発想をキャンプにそのまま当てはめるのではなく、娯楽としてのアウトドアに適応させるためには、いくつかのポイントを抑えることが重要です。

まず必要な装備を厳選するには、出番の少ないアイテムから減らしていくのが基本です。どんな便利アイテムであっても、年に1～2度しか使わないようであれば、それはウルトラライト向きアイテムではありません。一方でいくら「軽量に」といっても、必要最低限の装備は削らないでおきましょう。

ウルトラライトにおける道具の選び方は万人に当てはまる正解はなく、好みやスタイルによっても異なります。そのため同じ機能や効果が得られるアイテムは少しでも軽く、コンパクトに収納できるものを選ぶのが鉄則です。そのうえで道具の構造でいえば、シンプルでパーツが少ないほうが軽量で耐久性が高く、万が一壊れたときでも修理しやすい傾向にあります。そういったアイテムを的確に選べるようになれば、ウルトラライトキャンプの上級者といえるでしょう。

たとえば登山において、トレッキングポールがテントやタープのポールも兼ねることも可能なように、お皿として使うカップを湯沸かし用の鍋を兼ねるなど、ひとつで何役もこなせるアイテムは道具数を減らすのに有効です。形状の近いアイテムであれば何か兼用できるアイテムにならないか、と想像を働かせるようになれば理想的です。

ウルトラライト装備といえば軽量さが第一に求められますが、それ以外にプラスアルファの機能がある製品はアウトドアでの快適さにつながります。

目に見えて大きな要素であるツェルトやザックに比べると、ウルトラライト装備でやや軽視されちなのが調理器具や食事環境。そんなアイテムでもちょっとした機能が加わることで、使い勝手の違いが生まれてきます。

夏場など一部の時期を除き、キャンプにおいて防寒対策はほぼ必須です。そのなかでもウルトラライト装備向きのアイテムをピックアップしました。

ウルトラライト装備で重要なのは、道具の総重量を減らすため「余計なものをもたないこと」と「ひとつひとつのアイテムを軽くすること」です。今回紹介したアイテムたちは確実に軽量化につながるため、初心者から上級者問わすウルトラライト度合を上げてくれます。