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鮎を焚き火で焼いている様子

夏はキャンプでアユ釣りデビュー!秋川渓谷で過ごす初心者女子の1日に密着【夏キャンプ+α】

2021.07.20ノウハウ

うだるようにジリジリ暑い時期は、涼を求めて水辺のキャンプ場にひかれます。7〜9月の夏休みシーズンは、渓流沿いにサイトを構え、キャンプと「アユ釣り」を両方楽しむのがhinata的イチオシプラン。一見難しく思えますが、基本の装備とプロの指導があれば、初心者でもその日の晩ごはん分は余裕。アユ釣り初体験の女子キャンパーの1日を追いました。

川沿いでキャンプをするならハズせない「アユ釣り」

7〜9月は絶好のアユ釣りシーズン。釣り人たちがこぞって渓流へくりだす!

川沿いに設営したキャンプサイト
夏場でも比較的涼しく、より自然を近く感じられるのが渓流沿いのキャンプ場。純粋にキャンプを楽しみに来た人とともに、釣り人たちがベースキャンプとして利用するケースも多く見られます。そして、7〜9月ごろは釣り好きにとって特別なシーズン。夏の風物詩である「アユ釣り」を楽しみに、全国各所の釣りスポットに釣り人たちが集結します。 アユが生息するのは、エサとなる藻が豊富な清流。渓流の中でも特に水質が良い場所に限られます。熊本県の球磨川や徳島県の吉野川などがアユ釣りの名所として有名ですが、関東近郊にも狙い目スポットはちらほら。夏場、川沿いのキャンプ場に泊まる機会があれば、アユ釣りも一緒に楽しんでみてください。

初心者には難しい?そんなことありません

鮎を釣った初心者
今回初めてのアユ釣りに挑戦する鈴木海那さん(21)。釣り経験は「小さい頃に家族で行ったような…?」という初心者
「始めるのが難しそう、始め方がわからない」と思われがちな釣りですが、釣り方の仕組みと基本的な道具の使い方さえわかれば、決して難しいアクティビティではありません。今回は東京都あきる野市を流れる秋川渓谷で、初心者女子がプロのレクチャーを受けてアユ釣りデビュー。自力で釣ったアユを、キャンプ場でおいしくいただくまでをレポートします。

都心から約60分!秋川渓谷で初めてのアユ釣りに挑戦

今回教えてくれたのはアユ釣りのプロ!「小峯オトリ店」店主・小峰和美さん

モデルと小峰和美さん
講師の小峰和美さん(右)。秋川漁業共同組合の副組合長を務める、アユ釣りの達人
今回訪れたのは、東京都あきる野市の秋川渓谷。都心から約60分で行けるアクセスの良さに加え、景観の美しさでも人気のスポットです。アユ釣りの基本的な手順や必要な道具、釣り方のコツなどをイチから知るべく、「小峯オトリ店」店主・小峰和美さんにレクチャーを仰ぎました。

アユ釣り場そばにある「おとり店」とは?

小峰おとり店
アユ釣りのできる渓流の近くには、ほぼ必ずと言っていいほど「おとり店」があります。なわばり意識の強いアユの習性を利用して、アユをおとりに使うのが「友釣り」というアユ釣りの基本漁法。川に向かう前に、おとり店で「おとりアユ」を購入するのが最初のステップです。 おとり店のスタッフはその日の水温やアユの大きさを知り尽くしているので、おすすめの釣りスポットや針の太さなど、わからないことは相談にのってくれます。「初心者です」と正直に伝えれば、親身にアドバイスしてくれる場合がほとんど。変に遠慮するより、まずはプロの力を頼るのが上達への近道です。

そもそもアユ釣りとは?道具や手順の基本

アユ釣りの基本装備・服装はこちら!

鮎釣りの服装の基本
アユは川底の石についた藻をエサにしているので、岸辺より川の中ほどを縄張りにしていることが多いです。そこを狙いにいくため、アユ釣りは基本的に川に入って行います。動きやすくて水中でもケガをしにくい服装で臨みましょう。 服装のチェックポイント ・帽子(直射日光や釣り針の直撃を防ぐため必須) ・動きやすいトップス ・パンツ ・厚手のタイツ ・水遊び用シューズ(滑りにくいもの) タイツとシューズはそれぞれ、アユ釣り専用のものも市販されています。「アユタイツ」は腰から足首までを水中の枝や小石から保護するためのアイテム。流れの早い場所や水深の深い場所に立ち入る場合はあったほうが安心ですが、浅瀬で釣るだけならスポーツ・アウトドア用の高機能タイツでも代用可能。「アユタビ」はソールがフェルトになった水中用シューズで、苔の生えた石の上でも滑りにくくなっています。こちらもなければ水遊び用のシューズで十分。転倒にはくれぐれも注意するようにしましょう。
タモ
腰にベルトを巻き、タモやドリンクホルダー、引舟を装着。両手に持つのは釣竿のみにしておく
鮎釣りの装備
引舟は水面に浮かべ、流されないようベルトで固定
アユ釣りの基本装備 ・釣竿(アユ釣り用の7m〜11mぐらいのもの) ・釣り糸、針 ・仕掛け ・タモ(網) ・ベルト ・引舟 釣りをするために最低限必要なのは竿と糸、針。釣れた魚をすくう「タモ」と呼ばれる網も持っておくと便利です。その他、アユ釣りならではの必須アイテムと言えるのが「ベルト」と釣ったアユを入れておく「引き舟」。アユの潜んでいる場所を探りながら川の中を移動する場合もあるので、タモや引き舟は川辺に置きっぱなしにせず、腰のベルトに引っ掛けて身に付けておきます。 釣りというと、釣り糸の先にウキと針、エサがついているのがシンプルで一般的な仕掛け。ですが、生きたおとりをうまく泳がせ、タックルしてきたアユを針に掛ける友釣りでは、仕掛けが少々独特です。初心者が一からアユ釣り用の仕掛けを作るのはなかなか難易度が高いので、最初はハリス付き掛け針をセットするだけで済む、釣り具メーカーのパーフェクト仕掛けを買うのがおすすめ。

アユをアユで釣る日本独自の「友釣り」が人々を沼に引き込む

おとりアユに仕掛けをつけている様子
おとりアユに針をつけている様子
オトリ鮎を泳がせている様子
針を仕掛けたおとりアユを泳がせ、川にいる野アユを狙う
渓流釣りの中でもアユ釣りを特別視する人が多い理由は、「友釣り」という独特の漁法にあります。そもそも、針の先に仕掛けたエサやルアーを飲み込ませることで魚を引っ掛けるのが一般的な釣りの手法です。ところが、アユ釣りで針先に仕掛けるのは「アユ」。 アユはなわばり意識の強い魚で、自分のエサ場に他のアユが侵入してくると攻撃を仕掛けます。その習性を利用し、あえておとりのアユを川の中で泳がせることで目当てのアユをおびき寄せ、攻撃してきたところをおとりにつけた針で釣り上げる…というのが友釣り。日本では室町時代頃から行われていた、世界でも類を見ない伝統的な漁法です。

いざ、アユ釣りに挑戦!初心者女子の釣果は…!?

ますはおとりアユを買う

おとり店で鮎を買う女子
小峯オトリ店で遊漁券(左)とおとり券(右)を購入。おとり券に書かれた「2」は「おとり2尾」という意味
アユ釣り用の服装に着替えたら、まずはおとり店で遊漁券とおとりアユを入手。漁業組合の管理している川や湖で釣りをする際は、遊漁券が必須。釣っている間はずっと、見えるところに身に付けておく必要があります。
おとり鮎
また、最初のおとりは店で購入。バケツやいけすに入ったおとりの中から、あらかじめ購入したおとり券分のアユを自分で選びます。なわばりに侵入してくるアユが元気なほど、野アユがアタックしてきやすいため、なるべく活きのいいおとりを選ぶのがポイント。

おとりを仕掛けて川へ侵入。

アユ釣り独特の竿の構え方をするモデル
アユ釣り特有の竿の持ち方を達人に教えてもらい、実践
おとりアユを買ったら、いざ川辺へ。達人・小峰さんに手伝ってもらいながらおとりを仕掛け、水中にリリースします。
竿の動かし方を達人に教わるモデル
「おとりアユを泳がせようとしすぎて、むやみに竿を動かさないほうがいい」という小峰さんのアドバイスを受け、徐々にコツを掴んでいく初心者・鈴木さん。無理やり竿を動かすと、おとりが疲れてあまり泳がなくなってしまい、アユがかかりにくくなってしまいます。
達人の指導を受けながら鮎を釣るモデル
開始から約15分、早々にヒットしますが、「竿の引き方がわからない!」と焦るうちに、せっかくかかったアユが逃げてしまいました。「おとりが疲れる前に1尾目を釣るのが大事ですね…」と、アユ釣りならではの戦略の立て方にのめりこんでいきます。

達人の指導を受け約40分、待望の1尾目をゲット!

吊り上げた鮎を見せるモデル
1尾目を釣り上げ、はしゃぐ鈴木さん
その後も達人・小峰さんの指導を受けながら、アユのいるスポットを探る鈴木さん。初めてとは思えない竿さばきの良さで、まわりで見ていた他の釣り人にも「筋がいいねえ」と褒められていました。そして開始からおよそ40分後、ついに待望の1尾目をゲット! 「釣り始めてすぐにヒットしたアユには逃げられてしまいましたが、そのおかげでアユがおとりにタックルしてくる感覚をわかっていたので、今回は逃しませんでした!小さな魚なのに、かかった瞬間は『ガツン!』とけっこう強い衝撃を感じてテンションがあがりました」(鈴木さん)

約3時間で釣れたのは6尾!まずまずの釣果

タモに入った鮎
1尾目を釣り上げた後はどんどん調子をあげ、今回の釣果は6匹。13時頃から開始して、16時に切り上げました。釣れたての新鮮なアユを味わうため、キャンプサイトへ向かいます。

釣れたアユを持ってキャンプサイトへ!

新鮮なアユを塩焼きに。シンプル・イズ・ザ・ベスト!

鮎の塩焼き
キャンプサイトに戻ったら、日没前に火の準備をします。炭火をおこす間に、先ほど釣ってきたアユに串を打ち、塩をふって下準備は完了。

炭火でじっくり焼けば、次第にいい香りが

焼き上がった鮎
新鮮なアユは臭みがなく、スイカのようなみずみずしい香りがするのが特徴。炭火を使って「皮はパリッ、身はふわふわ」の理想の食感にムラなく焼き上げるには、頭のほうを強火に、しっぽを弱火にするとうまくいきやすいです。炭火の遠赤外線でじっくり焼いたアユは、頭も骨も丸ごとおいしくいただけます。 「釣りたての新鮮なアユを食べる機会自体、ふだんはあまりないのですが、自分で釣り上げたものだと思うとよりおいしく感じられます!焼いている間のおいしそうな香りがたまらなくて、ふわっふわの身が最高においしかった〜。いくらでも食べられそうでした!初めてだったので、長い竿をずっと支えていた腕が筋肉痛になりそうですが(笑)、この味を知ってしまうとまたやりたい!と思えますね」(鈴木さん)

初心者でも大満足な「アユ釣り×キャンプ」の様子は「つり人チャンネル」でも公開中!

焼いた鮎にかぶりつくモデル
今回のアユ釣り×キャンプ企画は、『つり人』『Basser』など釣りに関する雑誌・書籍を数多く発行する出版社「つり人社」とのコラボで実現!YouTubeの「つり人チャンネル」でも鈴木さんのアユ釣り初体験の模様を公開中です。 釣り方のポイントや竿の動かし方、アユがヒットしてからの臨場感が、動画でわかりやすく見られます。達人・小峰さんによる解説も繰り返し確認できるので、記事とともにチェックして、この夏はキャンプとアユ釣りを同時に楽しみましょう! ▼つり人チャンネルの動画はこちらをチェック!

水遊び、はじめました

キャンプと一緒に遊びたい水遊び。 湖面をゆったりSUPで、清流をのんびりパックラフトで…。 今年は新しい遊びをキャンプに加えてみませんか?



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