話題の収納達人キャンパーに習う「置くだけ」積載テクニック!「テトリス下手」でも簡単にマネできる!
【みんなのキャンプギア収納】見せる収納と目隠し収納の良いとこ取り「DIY棚」とは?
2021.03.31ノウハウ
自宅の収納を圧迫するキャンプギアの収納術を大解剖する連載企画。第3弾は一味変わったDIY棚を紹介します。見せる収納もできて、目隠し収納もできる驚きの機能の収納棚です。今回は棚の作り方と、使い方について取材してきました!
制作者
Chinatsu Ogasawara
ついに、愛猫2匹と「猫キャン」を実現!寝るときはシュラフの中に猫を忍ばせて秋冬キャンプの寒さをしのいでいます。テントはムラコのNIMBUS 4Pを愛用中!
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連載企画【みんなのキャンプギア収納】
ベテランキャンパーでも頭を抱えるキャンプギアの保管。ギアがいくら軽量、コンパクトに作られているとはいえ、一式をそろえれば、よほどの広さのある家でない限り、収納スペースが圧迫されてしまいます。
収納場所があっても、保管しているアイテムの整理に苦労している人が多いのも現実。収納をうまくすることで、キャンプにいく準備の時間も省け、忘れ物を減らせるメリットも。道具の収納も重要なキャンプテクニックの一つ。そこで、収納上手なキャンパーに、そのコツを聞きました。
第3弾は「DIY収納棚」の作り方と使い方
教えてくれたのはアウトドアメディア専門のカメラマン:山田 裕之さん
hinataはもちろん、雑誌GOOUTなどの撮影も手掛ける、アウトドア専門のカメラマンです。キャンプ歴は5年ほど。「僕は本当はインドアなタイプなんですよ」と話す山田さん。仕事で関わる人たちがキャンプを楽しんでいる様子を見て、楽しそうだと思ったのがキャンプデビューのきっかけ。ソロキャンプがメインですが、現地集合、現地解散のグループソロキャンプを楽しむこともあります。
収納場所はスタジオ
撮影用のスタジオの一角が、山田さんのキャンプギアを収納する場所。「自分で床と天井を抜いたり、白塗りしたり。このスタジオ自体が手作りですよ」。ところどころにコンクリートの打ちっぱなし部分が見えているラフな作りが、良い味を出しています。
山田さんのInstagramはこちら:Instagram(@yamada_hiroyuki11)
山田さん作「DIY棚」
自由に開閉する仕様
▲開いた状態の棚(高さ180cm x 幅180cm x 奥行き35cm)
▼閉じた状態の棚(高さ180cm x 幅90cm x 奥行き70cm)
棚2つを蝶番でつなげるような仕様にすることで、「見せる収納」と「目隠し収納」の両立を可能に。場所がスタジオということもあり、子どもが撮影に来ることも。そんなとき、キャンプギアを見えるように収納していると、子どもが触って遊んでしまったり、落としてケガをしてしまう可能性も。
「僕自身、ギアが見えていると、手に取ってしまって仕事ができなくなってしまうので良くないんですよ(笑)」。山田さんにとって、見せる収納から、目隠し収納に切り替えられるのは好都合でした。
「よくこのウェブサイトをボーッとながめています。今回紹介する収納棚も、サイトに掲載されているものをアレンジして作りました」。山田さんが見せてくれたのは海外のインテリアを紹介するサイト「Design + Magazine」です。
必要な材料は全て身近な場所で揃える
「有孔ボードと2×2(ツーバイツー)材はホームセンターで、取手やフックロックラッチのような金具は高円寺にある古道具屋さんで買いました」。素材の特性によっては、採寸したのに歪んだり縮んだりすることがあり、簡単な設計図を作ったものの、その通りに進まないこともあったそう。あまり神経質にならず、組み立てる時に調整するのが山田さん流です。DIYにかかった費用の総額は2万円ほど。
収納するものに合わせて高さを調節
無駄なく収納場所を使うためというのが最も大きな理由ですが、棚にぴったりとギアが収まると気持ちが良いです。「買い替えなどでギアのサイズが変われば、棚の高さを変えたりもしますよ」と山田さん。
ハンガーラックを作ると便利!
100円均一のお店で買ってきた丸い木材を使ってハンガーラックも作りました。キャンプのときに着る焚き火ベストや難燃ウェアのほか、国産人気ブランド・ムラコの2人用テント「NIMBUS 2P」などがつり下げられています。
よく見ると、現在のねじ穴よりも上の位置に穴が開いています。「分かっちゃいました?(笑)きっと大丈夫だろうと思って木材の真ん中の位置に穴を開けたら、丸い木材と天井板との隙間が小さすぎてハンガーがかからなかったんです。ハンガーラックとして使うのであれば、上部の空間は広ければ広いほどかけやすくなります」。
山田さん作「DIY棚」使い方のコツ
重いものは下の段に
重心が高いと安定せず、危ないことも。取り出すときのことを考えても、重いものは下の段に置くのが安全です。
フックを使って有孔ボードを活用
壁面の全てが有孔ボードなので、好きな位置にギアをつり下げたり、固定したりできるので便利。ギア同士をカラビナでまとめることで、フックの数は最小限で済みます。
細々としたものはトランクカーゴに収納してすっきり!
小物類はトランクカーゴにまとめて収納するのがおすすめ。「すっきりして見えるというだけでなく、キャンプに行くときにまとめて持ち出せるのがいいんですよね」。中にはタープやチェア、キャンプ場で遊ぶラジコンカーを収納していました。使っているのはリスのトランクカーゴです。
気になった方はこちら:リス公式オンラインショップ
見せる収納を楽しむ
ギアだけでなく、お気に入り雑貨を飾れば自分の「好き」が詰まった見せる収納が完成します。山田さんはコレクションしたレトロなスヌーピーのマグを2段目に配置していました。
お気に入りのギアはあえて組み立てた状態で飾ります。収納スペースを余分に取ることにはなりますが、見て楽しめるからおすすめです。実は、この焚き火台は山田さんのお兄さんが作ったもの。
発売前の試作段階ではあるものの、薄く収納できてかさばらないところがお気に入りポイントです。「兄はバイク乗りなんで、こういうのが便利みたいですよ」と、組み立て前の状態にして見せてくれました。
次に挑戦するDIYは?
他にもDIYをして、有孔ボードを活用した小さな棚やテーブルを自分好みに仕上げている山田さん。「今度はスタジオで使うパーテーションと、工具収納を作りたいと思っています!」と次のDIY計画を語ってくれました。
自分にぴったりの収納棚を作ろう!
既製品を買うと手間がかからず簡単ではありますが、自作であれば自分の持ち物や使い方にぴったりの棚が手に入ります。DIYは難しいものと勝手に決めつけてしまわずに、山田さんのように「最後に合えば問題なし!」というおおらかな気持ちで挑戦してみるといいかもしれません。
みんなのキャンプギア収納
道具の収納も重要なキャンプテクニックの一つ。収納上手なキャンパーが一体どんな工夫をしているのか、写真とインタビューで紹介する連載です。