話題の収納達人キャンパーに習う「置くだけ」積載テクニック!「テトリス下手」でも簡単にマネできる!
キャンプの回数を重ねる度に荷物が増え、車の荷台がギアで埋まっていて後方の視界が見えない…なんて経験はありませんか?車の積載はテトリスのようにきっちり並べなくても、少し工夫するだけで驚くほどスッキリ収納できます。SNSで話題のキャンプギア収納達人キャンパー、pamapampさんに積載のコツを教えてもらいました。
SNSで話題沸騰中のキャンプギア収納達人キャンパー、pamapampさんによる「おかたづけ改革」スタート!
pamapampさん
家族構成:夫・妻(30代後半)、子ども2人(小学校低学年・幼稚園年長)
居住地:首都圏
キャンプ歴:5年目、年間15〜20泊
自家用車:ホンダ ステップワゴン(ミニバン)
pamapampさんは、キャンプギアの積載テクニックや整理収納について、ビフォー時代の写真や困っていたポイントなど細かく発信。投稿数が約2年半の間に200件弱と控えめなのにもかかわらず、今やフォロワー数が13,000人の人気ファミリーキャンパーです。キャンプに限らず収納術について考えることが大好きで、昨年ご本人納得の積載や自慢のキャンプキッチン(収納棚)を完成させました。
インスタグラムで収納のコツやおすすめアイテムを紹介するたび「どんなアイテムを使っているの?」「購入場所を教えて!」と数百件の問い合わせがあるという、話題の収納達人キャンパーpamapampさん。hinataでは3回にわたり、「積載」「キャンプキッチン」「収納ボックス」の3つのテーマでキャンプギアの収納術を伝授してもらいます。
「キャンプギアおかたづけ改革」第1弾は積載術。
オートキャンプを楽しむ人にとって、積載は悩みのひとつ。車載をいかにスムーズに行うかで、気持ちよくキャンプのスタートが切れるといっても過言ではありません。一方キャンプ歴が長くなればなるほどギアは増え、荷台はテトリス状態になってしまい、帰りには積み方を忘れてしまって苦労してしまうことも。
ファミリーキャンプ歴5年目のご夫婦pamapampさんも、1年目は何を持っていけばよいのかわからず、とりあえず家にある使えそうなものをひたすらに車に積んでいました。となると当然、積載も無茶苦茶に。「遠方へのキャンプで、運転時間が長いのにもかかわらずトランクがいっぱいで。後ろの視界が確保できていないことがストレス、運転も不安だった」と言います。
荷物をパンパンに詰めすぎて「トランクのドアを開けた瞬間、荷物がドサっと落ちてくる」という苦い経験も。とても収納達人キャンパーとは思えない“ビフォー”時代を経て、どのように現在の積載スタイルまでとたどり着いたのでしょうか?
納得の積載に至るまでには、試行錯誤がありました。
押入れ用多機能スライド棚で二段化。上段収納のスペースアップ
キャンプ2〜3年目 積載テトリスをやめ、「置くだけ」収納に
キャンプ1年目は積載テトリス状態で、行きと帰りで同じ積み方ができず時間がかかってしまう上、忘れ物も多かったというpamapampさん。2年目からは悩みを払拭すべく、積載の改革をスタート。
「まずは持っていくものを精査しました。忘れものチェックリストを作成し、時系列、項目別に必要なものを書き出しました。たとえば、まずキャンプ場に到着したら虫除けが必要で、そのあとテント張りに必要なペグやハンマーなどの道具、昼食時の簡単な調理器具などです」
積み下ろしを楽にするため、大きめの収納ボックス「トランクカーゴ50L」を投入。ボックスの中は無印良品の「ステンレスワイヤーバスケット4」で小物を目的ごとにまとめ、“カゴinカゴ”スタイルですっきりと整理しました。
▼pamapampさんの“カゴinカゴ”のワザを参考にしたい方はこちらの記事をチェック
「一番大きな変化は、多機能スライド棚を導入して空間を二段化したこと。上下二弾で収納スペースが格段にアップしました」
荷物同士の隙間をぬって無理やり物を詰め込むことをなるべくやめ、上段は「置くだけ」収納に。以前は2時間以上かかっていた積載が、1時間〜1時間半くらいまでに短縮できたと言います。
使ったのはこれ『メディテック技研(株)多機能収納棚(2個組)』
メディテック技研(株)多機能収納棚(2個組):1,980円×2セット
通常は、押入れなどの空間を有効活用するために使うもの。耐加重が45kg、スライド式で横幅が74cm~94cmまで調整ができ、スタッキングして二段の棚としても活用できます。使用しないときは、折りたたんでコンパクトに収納可能。
「それまでは、まず積む順番を考えてから最後に積載テトリスをしていたのですが、行きの積み方を帰りに忘れてしまい、撤収に相当な時間がかかってしまっていました。トランクいっぱいに荷物を詰め込んでいたので後方の視界が見れず、運転中もヒヤヒヤだったのを覚えています。
そこでこの多機能スライド棚を導入し、『置くだけ』収納に。基本、上段にはなるべく軽いもの、下段には重たいものを置くようにしました。帰りは片付けたものから順に積み込みができるので、かなりストレスが軽減され、時間も短縮できるようになりました」
二段化し、収納ボックスを活用することでギアを整理・整頓できるようになったpamapampさんの積載。ただ、収納の自由度をより増やすために、スライド棚の脚がネックとなりました。
浮かせる棚をDIYし、下段の収納もスペースアップ
キャンプ3〜4年目 DIY収納棚で理想の積載スタイルの完成
忘れ物チェックシートを作成し、“カゴinカゴ”で荷物をまとめ、トランクを二段化したことで、ストレスフリーとなったpamapampさんの積載。キャンプ3年目からは、下段のスペースを確保するのにネックとなっていたスライド棚の脚の解決策を講じました。
「スライド棚をやめ、浮かせる収納棚をDIYで制作することにしました。板はホームセンターで購入し、適切なサイズに切ってやすりがけ。後部座席(3列目シート)のパワーウインドウの操作部上に、ブリッジのように板をかけ渡す形で設置しました」
愛車の「ホンダ ステップワゴン」は6人乗りのミニバン。キャンプに行く時以外は後部座席の3列目シートも使いたいので、収納棚は簡単に取り外しできることが絶対条件です。ジャストフィットする市販の棚を探すよりも、自分たちでDIYしてしまうのがベストでした。
収納棚の裏には、車を傷つけないようにクッション材を装着。表面には、置いたギアがずれないように滑り止めシートを敷いています。
「上段にはクーラーボックスやウォータージャグ、ギアの収納ボックスを並べて置いています。下段にはまず下にポールやキャンプキッチン(キャンプ場での収納棚)など重たいものを置き、その上にフライシートや衣類などソフトなものを重ねています。
以前はトランクカーゴを使っていたのですが、ハードなボックスばかりだと逆に荷物がかさばってしまうことがあり、『隙間』をうまく活用するため、ソフトなボックスや収納袋に切り替えました。
複雑なテトリスは必要なく、単純に『置くだけ』収納にしていること、脚のないDIY収納棚のおかげで下段の収納の自由度があがり、さらに荷物が出し入れしやすく、積載の効率がよくなったと思います」
隙間を逃さない!
後方の視界は見えるように確保しているので、サイドのちょっとした空間を見つけて「隙間収納」を実践しています。窓ガラスのくぼみ部分には、コールマンのツーバーナーがシンデレラフィット。
使ったのはこれ『DIY収納棚』
DIY収納棚:材料費6,000~7,000円程度(ホームセンターで購入)
荷台の横幅に合わせて切った3枚の細長い板を貼り合わせ、板裏の左右と真ん中部分にもゆがみ防止の棒状の板を付けて、補強しています。
「型取りをあまりにぴったり行ってしまったため、最初に設置したとき、きつくてハマりづらくなってしまいました。型取りは、少し小さめに行うとスムーズにハマると思います」
約4年、2ステップで理想の積載を完成
現在の積載は、DIY収納棚が取り外し可能なので通常は3列目シートを利用し、6人乗りのミニバンの良さも活用できる点が気に入っているというpamapampさん。
収納棚を使って荷台を二段化し、ハードとソフトの荷物を組み合わせ、隙間をうまく活用。空間を自然な形で埋めていくことで、気張ることなく、ナチュラルなテトリスが完成しているように思いました。
おかたづけや整理・整頓が苦手な方でも、簡単に取り入れられるワザが詰まっていましたね。
第2弾は、キャンプ場で「見せる収納」として役立つpamapamさん自慢の「キャンプキッチン」を紹介します。理想の収納棚ができるまで、キャンプ場でスッキリきれいなギア整理のコツをお伝えしますので、お楽しみに。