日本酒×キャンプを楽しむために押さえるべき3つのポイント
SNSの投稿やキャンプ場で目に付くのは、日本酒をちびちびやりながら焚き火をしたり食事を楽しんだりするキャンパーの幸せそうな姿。自分もやってみたいと思うものの、実際にどんな日本酒を用意して、どう飲めばいいのか悩む人も多いのでは?そこで「はぁ~幸せ」な日本酒キャンプに欠かせない3つのポイントを紹介します。
キャンプで日本酒が輝くシチュエーション
日本酒は冷や(常温)をはじめ、冷酒やぬる燗、熱燗など飲み方がたくさんあるので、飲むシチュエーションは無限大。「乾杯には、冷たいお酒でのどを潤したい!」というのであれば、冷酒を。「ゆったり食事を楽しみたい!」のであれば、温度を気にせず飲める冷やを。「寒い季節に温まりたい!」のであれば、燗酒を選ぶなど、場面に合わせて温度帯を変えれば、味わいや香りの変化も楽しめます。基本的には、冷やすと味わいがシャープになり、温めるとお米のうまみや甘み、香りが広がります。
今回は、「日本酒の選び方」「雰囲気をあげる酒器」「手軽に作れるおつまみ」の3つのテーマで、日本酒キャンプを楽しみ尽くす方法を紹介します。
【1】キャンプにピッタリな日本酒を知ろう
乾杯にはスッキリした甘さのお酒を「冷酒」で
キャンプ場についたら、まずは乾杯。初めの一杯は、キリッと冷えたお酒で移動の疲れを癒しつつ、のども潤したいと思っているキャンパーは多いはず。そんな時はすこし甘みを感じる日本酒「SHUSHU Light」を冷酒で飲むのがおすすめです。
アルコール度数は日本酒の中でも8.5度と低く、飲みやすいので乾杯のお酒としてピッタリ。缶ビールや缶酎ハイのような感覚で片手で持てる飲みきりサイズなので、クーラーボックスから取り出したらボトルのまま気軽に飲めるのもうれしいポイント。ラベルもおしゃれで気分も上がります。
手に取りやすい軽やかなボトルデザイン、フルーティーな香りとやさしい甘さ、心地よいアルコール感(8.5%)を実現した純米酒。内容量180mlと飲みきりサイズで乾杯酒としても最適。
【基本情報】
- 容量:180ml
- 原材料:米(日本産)・米麹(日本産米)
- アルコール度数:8.5度
- 日本酒度:−23.0(甘口)
- 酸度:1.1
- アミノ酸度:1.2
- 精米歩合:麹米65%・掛米75%
食事シーンには味わいのバランスが良い純米酒を「冷や(常温)」で
キャンプの食事は、キャンプ場へ向かう道の駅や産直で調達した食材を使ったり、サービスエリアやコンビニで好きなものを買ったりと、その日の運と気分で内容が変わるもの。それなら、どんな食事にも合う汎用性が高い日本酒を持って行けば間違いありません。
そこでおすすめしたいのが、うまみと甘み、酸味のバランスが良い純米酒「米だけの酒」。気軽に楽しみたいなら、そのまま常温で。少し温めると、炊き立てのお米のようなうま味と香りを感じられます。
繊細な香り、ほどよいうまみの、飲み飽きしない純米酒。名水百選に選ばれている灘の宮水(六甲山系の天然水)を使用し、醸造アルコール、糖類、酸味料を一切使っていない、米のうまみが生きたお酒です。パック酒のイメージをくつがえす味わいは、飲んで損なし!
【基本情報】
- 容量:1800ml
- 原材料:米(日本産)・米麹(日本産米)
- アルコール度数:14.5度
- 精米歩合:麹米65%・米100%
焚き火には「米だけの酒」を「燗酒」で
肌寒い季節には、焚き火や石油ストーブ、薪ストーブなどで暖をとりながら、温めた日本酒でちびちびやるのが似合うもの。40℃ほどに温度を上げる燗酒用には、温めても味が崩れない日本酒がベスト!前述した万能酒「米だけの酒」がおすすめです。
日本酒といえば、一升ビンのイメージが強いかもしれませんが、キャンプに持っていくならパックが便利。移動中に割れる心配もないうえ、飲み終えたらパックを潰せば簡単に捨てられて一石二鳥です。
日本酒ソムリエが教える「最高の日本酒体験」をキャンパーが実践。秋キャンプでうまい酒を飲むには?
野山の木々が色づきはじめ、いよいよ本格的な秋到来です。お酒好きな人なら、季節に合わせたおいしいお酒を飲みたいもの。夏に外で飲むキンキンに冷えたお酒のように、秋ならではの至高のキャンプ酒もきっとあるはず。そこで注目したいのは日本酒。落ち着いた雰囲気の中、景色や焚き火を楽しみながらの晩酌ができたら最高です。日本酒のプロである日本酒ソムリエに取材をし、秋の日本酒キャンプを最大限に楽しむ方法を提案してもらいました。
【2】日本酒がもっとおいしくなる酒器を選ぼう
酒器によっておいしさは変わるといわれるほど、日本酒を楽しむうえでは大事なアイテム。最近では、アウトドアブランド各社からも、さまざまな酒器が展開されています。そんな中でも、登場回数多めで、そろえておいて損はない酒器を紹介します。
冷や、冷酒、燗酒とオールマイティに使える「チタン製シェラカップ」
まず紹介するのは、チタン製のシェラカップ。チタン製の良いところは、鉄を含んだステンレス製に比べて金属特有の匂いがせず、日本酒の味に影響しないことです。
さらに耐熱性も1,660℃と申し分ないので、冷や や冷酒で楽しんだ後、焚き火やバーナーで直接炙って、燗酒にするといった多彩な使い方ができて便利。一つ欠点を挙げるとすれば、蓄熱製が低いため、入れたお酒が冷めやすいこと。なるべく小さい器を選ぶか、一度に入れる量を少なめにして調整するのがおすすめです。
鉄以上に強度があり、鉄より軽い金属、チタンでできたシェラカップ。金属臭がせず、さびないのが特徴。お酒の味を変えにくい点がおすすめです!
【基本情報】
- サイズ:直径120×45mm
- 材質:チタニウム
- 重さ:37g
- 容量:310ml
日本酒の味を引き立てる便利アイテム「すず製ぐい呑み」
次に紹介するのは、錫(すず)製のぐい呑みです。錫の良いところは何といっても、日本酒を美味しくさせる効果があること。錫(すず)に含まれるイオン物質が、お酒の雑味や角をとり、口当たりをまろやかにしてくれるので、手持ちの日本酒をさらにおいしくいただけます。
熱伝導率が高いので、燗酒をあたたかいまま、冷酒を冷たいまま飲むのにも最適。一方で、熱伝導が高いゆえに、40℃以上に熱くする熱燗を入れた際は、器が熱くて持ちにくいことも。とはいえ、ふきんを添えたり、手袋をしたりとちょっと工夫すれば問題ないはずです。
日本酒の味の変化を楽しむ「ホーロー製ぐい呑み」
最後に紹介するのが、魔法瓶の素材としてもおなじみのホーロー製のぐいのみです。ホーロー製のぐいのみの良いところは、蓄熱製と熱伝導率が高いこと。冷たいものは冷たいまま、温かいものは温かいままに保つので冷酒や燗酒をそのままの温度で長く味わえます。
一方で、ぐいのみを握りしめたときの手の温度が伝わりやすいため、冷や(常温)で飲む場合は、器の中の温度が上がり、繊細な味と香りの変化を感じられます。手のひら全体で握りやすい形で、底から飲み口に向けて広くつくられているものを選べば、体温もしっかり伝わり、香りも広がりやすいのでおすすめ。
日本酒の香りを楽しむことに、こだわり作られた唯一無二のホーロー酒器です。キャンプの風景が描かれた5勺升も付属。カラーは5色展開。ペアの方はもちろん、日本酒好きな人へのプレゼントにもおすすめです。
【基本情報】
- サイズ:口径6.8×高さ7cm
- 表面加工: ホーロー
- 素材: ホーロー用鋼板(板厚:0.8mm)
- 重さ:約74g
【3】日本酒に合うつまみを用意しよう
日本酒と酒器の用意ができたら、最後に必要なのはおつまみです。でも、日本酒に合うおつまみってどうやって考えればいい?そんな時の、一つの指標となるのが温度帯。冷酒には常温または冷たい料理を、燗酒には温かい料理を合わせるとマッチング率も高めです。今回は、常温と温かい料理の2つにしぼったレシピを紹介。10分以内でパパッとつくれて、しかもおいしいのでぜひチャレンジを!
火を使わずシェラカップでまぜるだけ「コンビーフのユッケ風」
飲食店での提供が規制されて以来、遠い存在となってしまったユッケ。そんなユッケもコンビーフで代用して作れば、安全でおいしいおつまみに変身!コンビーフは保存も効くので、キャンプにもおすすめです。白だしを少し入れることで、和テイストになって。お米で作られた日本酒との相性も抜群。たくさん作って冷や(常温)と合わせて長く楽しむのもよし、前菜として冷酒のつまみにしてもよさそう。
【材料】1〜2人分(目安)
・コンビーフ 1缶
・小ねぎ 2〜3本
・白だし 小さじ1
・ごま油 適量
・炒りごま 適量
・卵 1個
【作り方】
①コンビーフをシェラカップに入れ箸やフォークでほぐす
②小ねぎを2cmの長さで切る
③白だしとごま油、炒りごま、刻んだ小ねぎを入れ混ぜ合わせる
④混ぜ合わせたコンビーフの真ん中に窪みを作り、卵黄を乗せて完成
【ワンポイントアドバイス】
余った卵白は白飯と混ぜ合わせてふわふわにし、コンビーフユッケをのせる食べ方もおすすめです!
スキレットで作る「明太子としめじと大葉の和風アヒージョ」
アヒージョと言えばスペインのイメージですが、明太子や大葉を使用して和風にすれば、日本酒との相性もさらに高くなります。まずは熱燗で合わせて、アヒージョが冷めてくる頃にぬる燗としてそのまま楽しむのがおすすめです。
【材料】1〜2人分(目安)
・明太子 2本
・しめじ 1パック
・大葉 3枚
・オリーブオイル 適量
・にんにく 2かけ
・長ネギ 10cm分
・刻み海苔 適量
【作り方】
①長ネギとにんにくを5mm間隔で輪切りにし、大葉を5mm間隔で細切りにする
②スキレットに、深さ2cmほどになるまでオリーブオイルを注ぐ
③長ネギとにんにくを入れ弱火できつね色になるまで炒め、オイルに香りを移す
④しめじを入る
⑤しめじがしんなりしたら、明太子を乗せ、大葉を散らす
⑥明太子がお好みの火の通り具合になったら、刻み海苔を散らして完成
【ワンポイントアドバイス】
きのこは冷凍しておくと、うまみ成分を閉じ込めた細胞が壊れ、旨みが増します。キャンプの際は、保冷剤代わりに凍らせたきのこをクーラーボックスに忍ばせておきましょう。余った油を炒飯にアレンジする食べ方もおすすめです!
メスティンで温めて作る「塩こんぶ湯豆腐」
寒い日に食べたくなる日本料理といえば、温かい湯豆腐。和の調味料である塩昆布と白だしでうまみと塩気をプラスすると日本酒との相性も抜群です。大きなメスティンを使えば、調理しつつ、燗酒もつくれるのでトライしてみてください。
【材料】1〜2人分(目安)
・絹ごし豆腐 食べたい分だけ
・白だし 大さじ1
・塩昆布 適量
【作り方】
①メスティンの3分の1ほどの深さに水を張り、白だしを入れ中火にかける
②豆腐を適量入れ温める
③豆腐に火が通ったら、塩昆布を乗せて完成
【ワンポイントアドバイス】
写真では、北欧の人気ブランド、トランギアが販売する「ラージメスティン」を直火にかけながら、人気ブランド、テンマクデザインから発売されているメスティン用オプション「メストレーラージ」を引き、その上に「メスポットラージ」を置いて湯豆腐を調理しています。このセットを使えば、空いた空間で燗酒もつくれるので便利。日本酒を入れる「ちろり」も合わせて用意しましょう!
北欧のブランドトランギアの大人気のアルミ飯盒、メスティンの大きいタイプ。さまざまな料理をこれ一つでできます。家での一人分の鍋料理にもおすすめです。
【基本情報】
- サイズ:横21×縦13.5×高さ7cm
- 容量:1.35L
- 重さ:270g
- 材質:アルミニウム
トランギア社のラージメスティン、別売りのメストレーラージとの組み合わせで、湯煎調理ができます。単体で火にかけ使用することができ、ラージメスティンに収納可能。
【基本情報】
- サイズ:横11.3×縦10.6×高さ4.5cm
- 容量:490mL
- 重さ:72g
- 材質:アルミニウム
トランギア社のラージメスティン、別売りのメスポッドラージとの組み合わせで湯煎調理ができます。ラージメスティンに収納可能。
【基本情報】
- サイズ:125×110×高さ15mm
- 重さ:36g
- 材質:ステンレス
リーズナブルなアルミ製の酒たんぽ(ちろり)。熱燗をする際のマストアイテム。アルミ製のため、熱伝導率が良く温まるのが早いです。
【基本情報】
- サイズ:直径84×121mm
- 重さ:42g
- 材質:アルミニウム
ポイントを押さえれば日本酒キャンプは大成功!
キャンプに合う日本酒と酒器、料理がどんなものなのか簡単にポイントを押さえておけば、キャンプで飲む日本酒がもっとおいしくなるはず!できる範囲で少しづつ、新しい楽しみ方を開拓してみてください。
日本酒ソムリエが教える「最高の日本酒体験」をキャンパーが実践。秋キャンプでうまい酒を飲むには?
野山の木々が色づきはじめ、いよいよ本格的な秋到来です。お酒好きな人なら、季節に合わせたおいしいお酒を飲みたいもの。夏に外で飲むキンキンに冷えたお酒のように、秋ならではの至高のキャンプ酒もきっとあるはず。そこで注目したいのは日本酒。落ち着いた雰囲気の中、景色や焚き火を楽しみながらの晩酌ができたら最高です。日本酒のプロである日本酒ソムリエに取材をし、秋の日本酒キャンプを最大限に楽しむ方法を提案してもらいました。
キャンプでお酒を楽しもう!人気ブランドの便利グッズを紹介!
お酒はそのままでも十分美味しいですが、キャンプでは少し工夫して、贅沢な雰囲気を味わいたいもの!今回は、キャンプでお酒を楽しむ時に便利なグッズを紹介します。気分が上がるおしゃれなデザインのグラスから、お酒をより美味しく味わえるグッズまで、お酒好きにはたまらないアイテムを幅広くお届け!