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キャンプの達人&アウトドア女子イチオシ!冬キャンお座敷スタイルのすすめ

2022.07.14ノウハウ

「冬キャンプを始めるのに必要なギアを書き出してみると、あれこれ想像が膨らみ、予算も一緒に膨らんでしまう…」なんてあるあるを、発想の転換で解決!?なんと今回は、あの達人たちが自宅でも応用が効く「お座敷スタイル」を提案!飛び込みで参加してくれたアウトドア女子と一緒に、冬キャンプの醍醐味やお座敷スタイルに最適なギアをご紹介していきます。

冬キャンプの醍醐味

前回のおさらい

冬キャンプの醍醐味は、なんと言ってもみんなでひとつの輪になって、暖をとりながら過ごせるところにあります。家族や友達と焚き火を囲む時間は、物理的な暖かさだけでなく心までもぽかぽかに満たしてくれるとっておきのひとときです。達人のお二人も、顔を合わせる度にやいやい言い合いながら、焚き火を挟めばご覧のとおり!前回の記事では、冬キャンプ初心者におすすめのキャンプギアや使用方法をご紹介しましたが、今回は衣・食・住にフォーカスした「冬キャンお座敷スタイル」を教えてくれるとのこと!

教えて!キャンプの達人

今回教えてくれるのはこの人たち+α!

スーパースポーツゼビオ アリオ蘇我店:高石さん(写真左) 高石さんはキャンプ歴15年以上のベテランキャンパー。ワイルドなキャンプ飯を作って食べることが大好きで、「キャンプの達人」としてもお馴染みです。 スーパースポーツゼビオ ビバモールさいたま新都心店:矢澤さん(写真右) 高石さんの師匠にあたる矢澤さん。キャンプに関する疑問を投げかければ、答えやヒントをくれるベテランキャンパー!普段はゼビオ店頭に立ちながらも、研修でキャンプの指導をすることもあるキャンプのエキスパートです。 スーパースポーツゼビオ ダイバーシティ東京プラザ店:赤掘さん(写真中央) なんと今回、公休を利用して達人キャンプへ参戦しに来てくれた、根っからのアウトドア女子!普段は渋めな達人キャンプに、優しく華を添えてくれる人物です。

知ってる?お座敷スタイル

お座敷スタイルの下準備

「お座敷スタイル」とは、まるで自宅にいるかのような空間使いのテント内で過ごす、キャンプスタイルの一種。チェアに座らず直に座ることで、お座敷を感じさせる点から「お座敷スタイル」と呼ばれています。なんでも、特に冬はこのお座敷スタイルが季節の理に適っている!と声を大にして教えてくれた達人方。さっそくその魅力をお聞きしていきます!
━━━ 今回もよろしくお願いします!と言いたいところなのですが、メンバーに変動が…!? 矢澤:特別編です(笑)。勉強熱心な姿勢を買って、今回召喚しました(笑)。 赤掘:達人キャンプに突然お邪魔しています、スーパースポーツゼビオ ダイバーシティ東京プラザ店の赤掘です!お休みを活用&勉強も兼ねて今回お邪魔していますが、女性視点でお伝えできることがあればいいなと思っています。 ━━━ 女性がお一人いるだけでいつもとは違う雰囲気ですね…!ということで早速、お座敷スタイルのあれこれを教えてください!
高石:お座敷スタイルと聞くと「せっかく冬キャンプに来たのに、表に出ていないなんて勿体無い!」と仰る方がいらっしゃいます。ですが実はそんなこと、全く関係ないんです。天候に左右されてしまうのが難点ではありますが、快晴の日のお座敷スタイルは想像以上に快適でいいもの! 矢澤:お座敷スタイルのために私たちが用意したのは、スノーピークのランドロック(アイボリー)と、スピアヘッドPro.のグランドシート(Mサイズ)。シートの上にはホールアースの寝袋LARGO 5と、コールマンのオーバルテーブルを。インナーテントを所定の位置に配置して、手前にお座敷を展開するスタイルです。 高石:このお座敷のポイントは、ホールアースの寝袋LARGO 5!無地の寝袋が多い中、あえて柄物の寝袋の内側を表面に出すことで、無地な空間に華やかさがプラスされています。広げた状態で3枚重ねると、間取りに無駄なところがない配置が可能になっているのもまたポイントです。
矢澤:ホームセンターでこたつ布団を買ってきて、その中に湯たんぽを入れて簡易こたつを作ってみてもいいと思います。 赤掘:見事にお座敷が完成していて、素晴らしいですよね。そしてこの晴天に恵まれた達人ふたりの強運具合!お座敷でご飯を作りながら食卓をみんなで囲んで、食べたあとは会話を楽しみながらごろんと横になったりして… ━━━ 楽しい想像が膨らむ空間ですね…これは自分でも試してみたくなります…!

衣・食・住の観点から見るお座敷スタイル

着るもので体温調節を。「衣」の心得

冬のお座敷スタイルを心から楽しむためには、防寒対策を鑑みたウェア選びが最重要項目。開放的な空間でバッチリ防寒するためには、一体どんなウェアが必要なのでしょう?
━━━ お座敷スタイルは、基本的にテントは開放されていることが多いですよね…?ほぼ外にいる状態なので、着るもので体温調節したいところです。 高石:そんな時はこれ!実は、前回の記事でもこっそり着用していたKAVUのシャスタジャケットと、カリマーのジャーニースリムパンツ。今年トレンドとなっているボアジャケットは、ある程度の暖かさを備えながらユルくおしゃれにキャンプでも着られるアイテムです。パンツも、締め付けの気にならないストレッチタイプを選ぶのがポイント。
赤掘:特に女性は、自分のサイズに合ったものを着てしまいがちですが、ゆったりとしたアイテムを身につけることでのんびり過ごす手助けをしてくれます!高石師匠セレクトのPOWER TO THE PEOPLEのボアジャケットとグラミチのリブパンツは、まさに最適なのんびりウェア! ━━━ ジャケットはオーバーサイズめに、パンツは少しタイトめだったり足首がすぼまったタイプがいいのですね!でも、これからぐっと寒くなることを考えると、もっと防寒するのに最強なウェアがないのか?と考えてしまうかも…。
高石:心配ご無用。快晴の冬場に着ては、むしろ暑すぎるくらいのアイテムもご用意していますよ!(笑)それがボア以上にもこもこになれるカリマーのダウンジャケット&MIZUNOのダウンパンツ。今日着るには暖かすぎて、本当に暑いくらいです(笑)。 赤掘:私はチャムスのフリースに、マーモットのダウンパンツをセレクトしてもらいました。ポップなデザインの多いチャムスのアイテムで女性らしさを忘れずに、かつダウンパンツで腰回りを冷やさないように対策できる、達人おすすめのアイテムたちです。 ━━━ 着るもので最低限の防寒対策をしておければ、心強いですね!

食べ物で身体の芯から温まろう。「食」の心得

ウェア選びのコツをおさえたところで、次に気になるのはお座敷での食事面。普段はハイテーブル近くにツーバーナーを配置して全体的にハイなキッチンを設営している人にも、ローチェアに座って炭火で焼き料理をつついて楽しんでいる人にも、一度は試してみてほしいお座敷キャンプ飯とは一体…?
━━━ お座敷スタイルにおすすめな調理ギアや料理があれば、知りたいです! 高石:まずその前に、お座敷スタイルでのキャンプ飯の魅力を伝えさせてください!お行儀的にはよくないんですが、足を崩したり自分の好きな姿勢で食事ができるのは、このお座敷スタイルだけ。だから、子供連れのファミリーキャンパーや、老若男女問わず色んな世代のキャンパーさんに汎用性があるんです。 ━━━ 言われてみればその通りですね…!靴を履かないだけでも足元の開放感はたまらないものですが、年齢を問わず落ち着ける空間になっているのはやっぱり嬉しいものです。
矢澤:この空間で私がおすすめしたい調理ギアが、センゴクアラジンのプチパン。石油ストーブやカセットガスストーブなど、ストーブの印象が強いセンゴクアラジンが作ったカセットコンロです。デザイン面の可愛らしさだけでなく、おでんや2色鍋などを楽しめる優れものです!もちろん、ご自宅でもご使用いただけます。 赤掘:プチパンの可愛さは、無骨さが全開になりがちなキャンプギアには今までなかった要素ですよね!遊び心が散りばめられた他にないデザインと、プチパン専用の後付けえくぼプレート(=たこ焼き器)など、みんなでお座敷スタイルの食卓を囲むのにもってこいなギアです。
高石:それに対して僕がおすすめしたいのは、スノーピークのHOME&CAMPバーナー。デビュー当初はこの革新的なデザインとコンパクト性が高く評価され、予約の段階で品切れになるほどでした。五徳の重心を低くして作られているため、安定感も抜群! ちなみに、グッドデザイン賞を受賞しているこのバーナーは、商品名のとおりひとつあるだけで、自宅でもキャンプ場でも使える激アツ調理ギア。僕だったらこのバーナーで、鍋やすき焼きといったグツグツ系を作って、常に熱々にして食べます! 赤掘:高石シェフの作ってくれるキャンプご飯は、セレクトしてくれる料理もレシピも、実際の味も逸品です!そんなシェフのすすめてくれる調理ギアなので、使い勝手やデザイン性の評価はハナマル級◎センゴクアラジンのプチパンとは違う長所を持っています。
矢澤:つまり私たちがおすすめしたいのは、カセットガスコンロ。1〜2人で行ったりお湯を沸かすくらいであれば、シングルバーナーの方がいいかもしれませんが、人数が多いお座敷スタイルなのであれば、みんなで囲めるカセットコンロがいいですね。 高石:これで身も心も暖かい、という訳です!食べることで身体を内側から温めておけば、少し肌寒い風が身を打ったとしても、その時はなんてことはなくなります!(笑)

寝床が暖かければ憂いなし。「住」の心得

遊んで、着込んで、食べたあと。日が沈み、まぶたも落ちてくる時間帯に入り込むのは、極暖シュラフに限ります。お座敷スタイルを楽しんだ夜更けに入り込むテント内は、どうするのが正解なのでしょう…?
矢澤:これは言わずもがな、コット&シュラフがやっぱりおすすめです。底冷えから身を守るためには少しでも地面から距離をとる必要があります。ということで、前回も少しご紹介していますが、ホールアースのローコットとナンガのシュラフが吉!セット方法はいたってシンプルで、組み立てたコットにシュラフを敷くだけで簡易ベッドの完成です。 高石:ここでのポイントは、このローコットが師匠の私物だということ(笑)。公私ともに使い込んでいるだけあって、毎回おすすめしたくなってしまうほど愛用していることが、論より証拠だと思ってください(笑)。 赤掘:今回はナンガのダウンシュラフをセットしているので矢澤師匠が割愛してくれていますが、女性の場合は、インフレータブルマットを両者の間に挟むとよりよいです!そもそもナンガのシュラフは軽くて暖かいのが特長です。ふかふかの感触といい、底冷えからの逃れ具合といい、あって損はありません! 矢澤:ホールアースのコットは、コンパクトさ&軽量さ故の携帯性&収納性の高さや、ありそうでなかった配色でのデザインなど、特長は皆さんの想像よりも多いので、気になる人はぜひ手にとって欲しいです!(笑)

ちなみに、今回お邪魔したのはこちら!

矢澤:ちなみに今回私たちがお邪魔したのは、千葉県成田市に位置する「成田ゆめ牧場ファミリーオートキャンプ場」。千葉県愛の止まない高石くんセレクトということでやってきました。 高石:成田ゆめ牧場は、東京ドームの約7倍ほどの敷地面積を持つ牧場です。搾乳専業牧場から観光牧場として見事な転身を遂げています!隣り合った場所に位置する「成田ゆめ牧場ファミリーオートキャンプ場」は、冬期は10時よりチェックインでき、チェックアウトは17時と比較的滞在時間を長くとれる素敵なキャンプ場。ということで今回僕の方で選出させていただきました。広い景色が最高です! 赤掘:初めてお邪魔しましたが、滞在時間が長くとれることも、芝生の中で過ごせることも、水場が広いところなんかもユーザーフレンドリーですごくいいキャンプ場だなぁと思いました。これはプライベートでも訪れたくなります! 詳細はこちらの記事でチェック▼

まとめ

今回は、達人によるお座敷スタイルをご紹介しました。一度このスタイルで味をしめてしまえば「ここにコタツを用意して、端にカセットストーブやウォータージャグをレイアウトして…」など、遊び心がくすぐられ、その都度使い勝手の良さを研究したり、個性を出すのが楽しくなってしまうかも…!ちなみに、今回登場したギアたちは全て自宅での活用も可能です。自宅でもキャンプでも使えるギアを準備して、どこにいても楽しい冬を過ごす一助にしてみてください。

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