南部鉄器のおすすめフライパン!人気メーカーのアイテムから手入れ方法
南部鉄器のフライパンはキャンプにおすすめの調理器具です。OIGENや柳宗理といった有名メーカーも多数。プロも愛用している玉子焼き機などサイズや種類も豊富です。そして直火やIH、オーブンなどほとんどの熱源に対応。そんな南部鉄器の魅力を紹介します。
キャンプで南部鉄器のフライパンを使おう
南部鉄器とは?
南部鉄器とは岩手県で作られている鉄器のこと。盛岡市と奥州市、この2つの地域が代表的な産地です。それぞれに異なる歴史があり、盛岡の南部鉄器は江戸時代に南部藩が茶釜を作ったことからスタートしたと言われています。また奥州は平安時代に鉄の鋳造をはじめたのがきっかけとか。どちらも現代に至るまで職人がこだわりを持って作り上げています。
南部鉄器は、溶かした鉄を型に流し込んで作られる「鋳鉄」。使い込むほどに味わいが増し、長く愛用できます。取り扱いにやや手間がかかるところも「育てる楽しさ」に「ハマる」要素。しっくりと来ればもう手放せません。
南部鉄器の魅力
前述の通り、南部鉄器は鋳鉄製です。型に流し込んで作られるのですが、ドロドロに溶けた鉄は1200度以上あり金型だと溶けてしまうので、砂を固めた「砂型」を使います。この「砂型」の細かい凹凸がフライパンになった時、油を程よくキャッチして、食材の焦げ付きを防いでくれるのです。テフロン加工のフライパンは「弾く」感覚ですが、油のしみ込んだ南部鉄器は「付着するがきれいに剥がれる」感じでしょうか。
南部鉄器は蓄熱に優れています。鉄は蓄えた熱が完全に冷めるまでの時間が長く、アルミの1.5倍かかると言われています。また熱伝導率も良く、ステンレスのやかんなどと比べても一段早く湯を沸かすことが可能。熱しやすく冷めにくいので焼きにも煮込みにも、強火でも弱火でも強みを発揮します。
鋳鉄製品全体の特徴になりますが、南部鉄器は厚みもあります。これがたくさんの熱を蓄えるもう一つの要因で、さらに貯めた熱を全体にまんべんなく行きわたらせるので熱ムラがありません。薄いフライパンだと火の当たる部分だけが熱くなり焼きムラの原因になるのですが、南部鉄器はそういった失敗を回避できます。
また鉄器なので食材を焼いたり煮込んだりすると鉄分が溶け出します。これは表面をコーティングしたフライパンではできないことです。鉄分は貧血予防など体に必要な成分で、これを摂取するために南部鉄器を愛用する人も多数。おいしい料理が作れて体に良い成分も摂取できる。まさに理想的な調理器具です。
デメリットは重いこと
南部鉄器は鉄でできており、重量があります。同じ鉄製でも鉄板を加工したフライパンと比べて2倍以上の重さ。これは厚みのある鋳鉄製品全体の特徴でもあります。南部鉄器は前述の通り熱伝導率が良く熱ムラが無いので「鍋振り」は必要ないのですが、持ち運びや料理を皿に移す時など力が要るのは困る場合も。
南部鉄器でも技術により比較的軽めのものや、サイズの小さいものを使うという方法もあります。どんな調理器具にも一長一短がありますので自分に合ったフライパンを探しましょう。
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フライパンのサイズ選び
平均的な家庭で使うサイズは24~26cmが妥当と言われていて、2~3人分の調理をするのにほど良いサイズです。4人以上なら28cm以上を選ぶと良いでしょう。また1人で使うという場合は20cm以下のサイズが手頃です。
作りたい料理や食材によっても選びたい大きさや深さは変わってきます。野菜炒めは調理をするとかさがぐっと減りますから最初に鍋に入れる分量は人数分よりも多く、大きさや深さが欲しくなります。スキレットとして食卓にそのまま出す料理なら小型のパンが便利です。
多彩な料理をよく作るという家庭なら、広さに余裕のある大き目サイズ、普段使いのサイズ、小型サイズと3つ揃えておくと、どんな食材、どんな場面でも対応できるのでおすすめです。
人気メーカーの南部鉄器フライパンをピックアップ
南部鉄器フライパンの気になるお手入れ方法
初めて使う時のお手入れ
南部鉄器のフライパンを最初に使う時は先ずお湯でよく洗います。さび止め加工されている、例えばダッチオーブンなどのように洗剤でさび止めを落とすような作業は必要ありません。洗ったら軽く空焚きして水分を飛ばします。その後食用油を塗って野菜くずを炒め、鍋に充分油をなじませましょう。これさえしっかりやっておけば、焦げ付きも防止できて安心して使えます。
使ったあとのお手入れ
調理の使用後は、人肌程度の温かさのお湯でタワシを使ってゴシゴシ洗います。洗剤を使うとせっかくなじんだ油を落としてしまうので使わないようにしてください。汚れが落ちたら水気を良くきり、加熱して完全に水分を飛ばせば終了です。さびの原因になる水分にさえ気を付ければ、テフロン加工のフライパンと比べてもさほど手間はかかりません。
もしさびが気になるようになったらタワシでこそげ落とし、油を塗って野菜を炒めれば焦げ付かない使い心地が復活します。
南部鉄器のフライパンで作りたいレシピ
南部鉄器のフライパンでおすすめの料理と言えば先ず肉料理でしょう。豪快なステーキは外はカリッと中はジューシーに焼けますし、ふたを合わせればローストも行けます。ローストと言えば果物、リンゴなんかもおすすめ。また弱火でコトコト煮込む煮込み料理も得意分野。無水調理でカレーもできちゃいます。
熱の伝導率が良く、蓄熱に優れた南部鉄器は強火弱火、どちらの料理にも威力を発揮します。「こんな使い方もあるのか!」というレシピも盛り沢山。詳しくは下の記事を参考に!
南部鉄器のフライパンでおいしい料理を!
使うほどに味わいが増し、愛着のわく「南部鉄器」。直火でコトコト煮込む料理も得意でアウトドアとの相性も良好です。ぜひお気に入りの一品を持ってご家庭やキャンプでおいしい料理に挑戦してください。