簡単に炊飯できる人気のトランギア「メスティン」にシーズニングが必要なワケ

トランギア社が販売するメスティンは、2種類のサイズがあります。違いは炊けるお米の量です。大きいサイズのメスティンは3.5合、小さいサイズのメスティンは、1.8合を炊けます。3〜4人でのキャンプがメインの方は小さいサイズを。グループキャンプが中心の方は大きいサイズを選びましょう。 メスティンについては以下の記事で詳しく解説しています。

シーズニングをする理由は、表面の酸化防止とアルミの臭い緩和です。シーズニングが不要なメスティンもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう！

メスティンはさまざまなメーカーから販売されています。その中で、アルマイト加工が施されたメスティンはシーズニング不要です。 アルマイト加工とは、アルミの表面に酸化皮膜をまとわせる加工のことで、酸化防止とアルミの臭いを緩和する効果があります。はじめからシーズニングと同じ効果の加工が施されているため、シーズニング不要です。 トランギアのメスティンは、アルマイト加工されていません。必ずシーズニングしてから使いましょう！

メスティンがシーズニングを必要とする理由は、アルミを守る加工が施されていないから(アルミ無垢)。アルミがむき出しの状態なので、このまま使用すると酸化で黒くなったり焦げついてしまうことがあります。酸化などから守る皮膜をつくるため、メスティンはシーズニングを必要とするのです。

メスティンがシーズニングを必要とするもう一つの理由が、アルミクッカー特有の金属臭・アルミ臭がするためです(感じ方に個人差があります)。せっかく作った料理の味を邪魔してしまうので、これらの臭いを抑える目的でシーズニングを行います。キャンプでおいしい食事をいただくために欠かせない準備といえるでしょう。

快適に使用するため、メスティンはシーズニングを行ったほうが良いです。そこで気になるのがシーズニングのやり方です。メスティンのシーズニングはどのように行えばよいのでしょうか。主な方法を紹介します。

代表的な方法として挙げられるのが米のとぎ汁を使ったシーズニングです。手順は次の通りです。 【用意するもの】

• メスティン
• メスティンがすっぽり入る鍋
• 米のとぎ汁

【シーズニング方法】

1. 大きめの鍋に米のとぎ汁を注いで沸騰させます。
2. 1のとぎ汁にメスティンを浸けます。
3. 10分～15分ほど煮込みます。
4. 鍋からメスティンを取り出します。
5. 粗熱が取れたら水洗いします。

メスティンが入るほど大きな鍋がない方は、メスティンに米のとぎ汁を入れてそのままに煮込んでも構いません。食材と接する内側をコーティングできるので、問題なく使用できます。

メスティンのシーズニングは野菜を使っても行えます。基本的な手順は、米のとぎ汁を使ったシーズニングと同じです。大きめの鍋に水と野菜を入れて沸騰させてからメスティンを、10分～15分程度、煮込みます。粗熱が取れたら、水洗いして完了です！ 使用する野菜に特別な決まりはありません。冷蔵庫に余っている野菜やクズ野菜を活用できます。使用する野菜によっては色移りすることも。心配な方は、色の薄い野菜を用いましょう。一部で、セロリや玉ねぎなど、香りの強い野菜を用いると、金属臭・アルミ臭が軽減しやすいといわれています。

牛乳を使ったシーズニングの方法もあります。牛乳を煮ることで、金属臭を緩和させる効果があると言われています。牛乳の成分が、他の野菜や米を使ったシーズニングと同じように、被膜を作ります。吹きこぼれないように、弱火で牛乳を10分ほど煮て終了です。シーズニングに使った牛乳は飲まないのが好ましいです。

以上の方法で、メスティンのシーズニングは行えます。メスティンをきれいに使うため、毎回シーズニングを行ったほうが良いと考えがちですが、毎回行う必要はありません。初めて使う前と、メスティンが汚れてきたタイミング、焦げやすくなったタイミングで行えば十分です。

トランギアのメスティンは評価の非常に高い飯盒です。アルミ無垢を使用しており、そのままの状態で使用すると酸化や焦げ付きなどのトラブルを起こすことがあります。これらを防ぐためシーズニングを行いましょう。シーズニングは、米のとぎ汁や野菜などを使って行えます。メスティンを育てると思って、楽しみながら取り組みましょう！