『メスティン折り』型紙なしで、誰でもどこでも折れる簡単全行程!
出典: Tatiana Volgutova / ゲッティーイメージズ
大自然の中で楽しむ、メスティンの半自動炊飯と炒飯プロジェクト
2023.05.22キャンプ用品
アウトドアやキャンプの昔からの楽しみといえばやはり炊飯ですが、炊飯というと、火加減を調節したりご飯を蒸らしたりと煩雑なイメージがあるかもしれません。そこで簡単な炊飯でおいしいご飯や炒飯が楽しめるメスティンをご紹介します。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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キャンプでご飯を炊くならメスティンがおすすめ
キャンプでご飯を炊く道具として、飯盒を使っている方も多くいると思います。しかし底が深い飯盒はその形状から炒める、焼くなどの調理に向いているとはいえません。ご飯を炊くならメスティンというアルミ製の飯盒をおすすめします。
メスティンは蓋付きの平たいお弁当箱のような形状で、折りたためる取っ手がついています。大きさは2種類あり、通常のメスティンの容量は750ml(約1.8合)、ラージメスティンは1350mi(約3.5合)の容量がありますので、数人分のご飯を炊く場合はラージメスティンをおすすめします。
メスティンでできる調理は?
焼く、蒸す、煮るができるので、肉を焼く、燻製を作る、ご飯を炊くなどの調理はもちろん、ご飯を炒めて炒飯を作ることもできます。メスティンで料理をする際に相性がよい燃料は固形燃料です。
温度や風の強さなどの環境にもよりますが、固形燃料1個あたりの燃焼時間は約20分で、これはちょうどメスティンで炊飯をするのに適した時間になっています。吸水させたお米と水を入れて火にかけ、燃料がなくなったらそのまま蒸らしておけば完成するので、半自動的にご飯を炊くことができちゃいます。
メスティンで美味しく炊飯する方法
炊飯の前の下準備として、米を30分ほど水に浸しておく必要があります。単に30分待つことも可能ですが、時間を節約したい場合はプラスチックボトルなどに米と水を入れておけば、ハイキングや登山の間に効率よく浸けることができます。
おいしいご飯を炊くためには米と水の比率が重要です。好みにもよりますが、米1に対して水1.3が適量です。キャンプ場で厳密に計量するのが難しい場合は、メスティンの容器内側についている丸ポチを目印にすることもできます。米を入れた後、丸ポチの半分くらいまで水を入れると丁度よい比率になります。
固形燃料に火をつけて炊飯を開始した後は、最初に蒸気が出たらメスティンのフタをあけて中身を軽くかき混ぜます。混ぜ終えたらフタをして、炊飯中にフタが浮かないように石などを乗せておきます。後は固形燃料が消えるまで放っておきます。
固形燃料が消えたら、ご飯を10分程度蒸らします。熱が逃げないようにメスティンをタオルに包み、中身がこぼれないように逆さにして蒸らします。保温袋やケースがあると便利です。
キャンプ場で炒飯を作ろう!
出典: hikarum / ゲッティーイメージズ
メスティンで白いご飯の炊飯に慣れてきたら、今度は応用編として炒飯を作ってみるのがおすすめです。応用といってもメスティンで炊いたご飯にあらかじめ炒めておいた具材を混ぜるだけなので、アウトドアでも簡単に作ることができます。
材料はお好みですが、玉子、ハムやベーコン、玉ねぎ、かまぼこなどを用意します。
材料は細かく切ってごま油で炒めておきます。時間がない場合は家で炒めたものを持っていくのも良いでしょう。炒める際は、メスティンの内側側面にも十分に油をひいてください。
卵は割れやすく傷みやすいので、どうしても入れたい場合はキャンプ場の近くで購入することをおすすめします。
炊飯では中華鶏ガラスープをカップ1杯分入れてから水を足して炊くと、炊いたご飯にも味が付いてより美味しい炒飯になります。
メスティンで炊飯をした後は、炒めておいた材料をすべてご飯に混ぜ込みます。その後はごま油、しょうゆ、塩、胡椒などで味付けし、材料とご飯をしっかり混ぜ込みます。
このように、メスティンと固形燃料を組み合わせて炊飯すれば、材料を炒める以外はほとんど手間をかけずに美味しい炒飯を仕上げることができます。
メスティンのお手入れ
メスティンで焼いたり炒めたりすると、どうしても黒ずみがついてしまいます。この黒ずみはレモン汁や野菜くずで煮ることで取ることができます。内側の黒ずみはメスティンにレモン汁や野菜くずを入れた水で煮ます。外側の黒ずみは、一回り大きな鍋などにメスティンとレモン汁や野菜くずを入れて煮ましょう。あとは水で流すだけで黒ずみが落ちます。
金属のタワシなどでこすったりするとメスティンにキズがつきますので避けましょう。
まとめ
アウトドアの醍醐味のひとつである自然の中での炊飯は、メスティンと固形燃料を組み合わせれば半自動で手軽に仕上げることができます。ポイントはあらかじめ米を水に浸しておくことと、米と水の比率です。白いご飯だけでもおいしいですが、炒めた具材を混ぜ込むだけで炒飯を作ることもできますので、メスティンを使ったレシピの最初の一歩として、気軽に挑戦してみてはいかがでしょう。