【検証】燃焼効率2倍!バイオエタノール燃料と相性抜群ストーブ
ダイソーの固形燃料を徹底レビュー!燃料台や五徳を使って湯沸かし検証
2024.05.02キャンプ用品
アウトドアでお湯を沸かしたり、お米を炊いたりするのに便利な固形燃料。100円ショップのダイソーでは、固形燃料だけでなく、専用の受け皿(台)や五徳、燃料ケースなどを取り扱っています。ダイソーの商品だけで実際に湯沸しできるのか、検証しました。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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アウトドアで役立つ固形燃料
固形燃料といえば、旅館の夕食で出される1人用の鍋料理などで目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。実はアウトドアでも役立つ便利なアイテムなのです。小さくて持ち運びしやすい固形燃料の特徴と、おすすめの使い方について説明します。
固形燃料とは
キャンプで使う火といえば、焚き火やガスバーナーなどを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし最近では、アルミ製の飯ごう「メスティン」の人気もあって、固形燃料にも注目が集まっています。
固形燃料とは、メタノールなどの液体燃料を固め、引火性や有毒性を軽減させたもののこと。着火が容易で、マッチやライターなどで簡単に火をつけることができるのが特徴です。手のひらに収まるサイズのものが多く、ガスバーナーよりも軽くて持ち運びがしやすいので、登山やソロキャンプでも役立つ「知っておきたい」アイテムです。
向いている料理と、向かない料理
コンパクトで便利な固形燃料ですが、実は、向いている料理とそうでない料理があります。熱する面積や火力が比較的小さいため、カレーなど大きな鍋を使った料理には向きません。
また、ガスバーナーのように燃焼時間や火力の調節ができず、基本的には着火したら燃料が燃え尽きるまで消せないというデメリットも。一方で、点火したら放置しておくだけでよい小さめの鍋料理や炊飯、湯沸かしや袋ラーメンの調理などに用いるのが効果的です。
固形燃料を使うポイント
火力調整が必要なメニューには向かない
点火したら放置しておくだけの料理(鍋や炊飯)には向いている
ダイソーで売っている!固形燃料と周辺ギア
100均のダイソーでは、固形燃料だけでなく、調理や保存に必要な周辺ギアも取り扱っています。それぞれの商品について詳しく紹介します。
固形燃料(約30g×3個)【100円(税込110円)】
固形燃料は、100円(税込110円)で3個入りです。重さは1個約30gで、燃焼時間は20〜25分と記載されています。側面と底部分を覆うようにアルミがついており、使用後はアルミごと捨てることができるため、片付けも簡単にできそうです。
【基本情報】
- 商品サイズ:4.6cm ×2.2cm ×4.6cm
- 内容量:3個
- 材質:本体:メタノール、外装:アルミニウム、ポリプロピレン
- 公式はこちら:DAISO
固形燃料用受け皿【100円(税込110円)】
固形燃料を燃やすときに使う専用の受け皿です。燃焼中、固形燃料単体では溶けてやわらかくなり触ることが難しいですが、受け皿に入れれば位置の調整や片付けも楽になります。燃焼中は熱くなるため、グローブをつけて触るようにしましょう。
【基本情報】
- 商品サイズ:5.6cm × 3cm × 5.6cm
- 内容量:1個
- 材質:アルミニウム合金
- 公式サイト:DAISO
燃料用五徳(11cm)【100円(税込110円)】
固形燃料と一緒に使うことのできる組み立て式の五徳です。鉄の薄い板が3枚入っており、三角形に組み立てると五徳として使用できます。収納しやすく、持ち運びもしやすいコンパクトサイズの商品です。
【基本情報】
- 商品サイズ:6cm×0.1cm×11cm
- 内容量:1個
- 材質:鉄(亜鉛メッキ)
- 公式サイト:DAISO
固形燃料ケース(3個)【100円(税込110円)】
未使用の固形燃料を、保管しておくための専用ケースです。固形燃料は品質が変わりやすく、一度開封すると成分が気化して火がつきにくくなってしまいます。使わずに残った固形燃料は、ケースに入れてなるべく空気に触れないように保管するのがおすすめです。風通しの良い冷暗所に置いておくようにしましょう。
【基本情報】
- 商品サイズ:6.8cm ×6.5cm ×4cm
- 内容量:3個
- 材質:本体:ポリプロピレン、フタ:ポリエチレン
- 公式サイト:DAISO
ダイソーの固形燃料と周辺ギアの使い方
今回はダイソーの固形燃料と周辺ギア4点(合計440円税込)を購入して、実際にダイソーギアだけで湯沸かしをしてみました。基本的な使い方と、気になった点をレビューします。
1. 固形燃料を、受け皿にセットして五徳に入れる
まずは固形燃料を袋から出し、1個を専用の受け皿に入れます。当然ながらサイズ感はぴったり。受け皿はアルミ合金なので軽くて丈夫そうです。
2. 五徳を組み立てる
続いて、燃料用五徳を設置します。商品には、3枚の薄い金属製の板が入っており、三角形に組み合わせることで五徳になります。板は薄く、側面に強く触れるとけがをする恐れもあるため気をつけましょう。初めてでも30秒〜1分ほどで簡単に組み立てることができました。
3. 固形燃料に五徳をセットする
写真では木製のテーブルを使用していますが、実際に燃焼する際には耐熱テーブルを使用しましょう。
受け皿に入れた固形燃料に、三角形に組み立てた五徳をセットします。五徳の中央に燃料を置くと、火がバランス良く行き渡るでしょう。なお、固形燃料と受け皿、五徳の3点の重さは計103gでした。ガスバーナーとガス缶を持ち運ぶ場合、軽いタイプの商品でも計400gほどになるため、ダイソーの固形燃料セットはより軽量だといえます。
検証!ダイソーギアだけで湯沸かし
それでは実際に、ダイソーのギアだけを使って、メスティンで湯沸かしできるのか検証してみます。
火をつけてメスティンで湯沸かし
まず、五徳の上にメスティンを乗せます。米1合を沸かす場合に必要な水の量、210mLを入れて、水が沸騰するまでの時間を検証します。固形燃料に火をつけると、ビニールが燃えるようなにおいがして、炎が勢いよく上がりました。着火しやすい商品だと感じます。
ダイソーの固形燃料でお湯が沸くまでの時間は「8分50秒」
そのまま放置し、水が沸騰するまで待ちます。メスティンにいれた米1合分の水が熱湯になるまでに、8分50秒ほどかかりました。途中、火の勢いが弱まることはなく、放置しておくだけで湯沸かしできたのは、手間要らずだと感じます。粉末スープや袋ラーメンをつくる際にも問題なく使えそうです。
続いて、固形燃料の燃焼時間はどのくらいか、このまま燃やし続けて計測してみることにします。商品には20〜25分と記載がありましたが、実際はどのくらいの時間、燃え続けるのか検証します。
固形燃料で火が燃え続ける時間は「27分」
最初に火をつけてから27分で、ダイソーの固形燃料は完全に燃え尽きました。パッケージに記載されていた燃焼時間よりも少しだけ長く、火を使うことができたことになります。検証は無風の場所で行ったため、風の強さや気温によっては、多少の誤差が出るかもしれません。
燃焼直後の固形燃料や受け皿、五徳は熱くなっているため扱いには注意が必要です。冷めるまで待つか、グローブなどを着用してから片付けるようにしましょう。五徳は一部が焦げて変色してしまいましたが、変形や溶解はなく、次も使用するのに問題はなさそうでした。
固形燃料を使うときは、火傷に注意しましょう。グローブを使うと安心です
残った固形燃料はケースに収納
使い終わった固形燃料は、ケースに入れておくと安心です。固形燃料は、原料のメタノールが揮発して品質が変わりやすいため、開封したらなるべく早く使い切るのが理想的です。残ってしまった場合は、なるべく空気に触れないようにして保管すると良いでしょう。ダイソーで扱っている固形燃料ケースであれば、ぴったりのサイズで保管できます。
ダイソーに売っている固形燃料ケースは、保管にぴったりのサイズ
【結論】火力調整の不要な料理なら、ダイソーの固形燃料が有能!
検証の結果、全てダイソーで購入した合計400円(税込440円)の商品で、問題なく湯沸かしができました。燃焼時間は27分と、思っていたよりも長い時間、火が使えることに驚きました。火力の調整はできないためメニューが限られてしまうのは難点ですが、10分弱でお湯が沸かせるのは便利だと感じました。
固形燃料と受け皿、五徳を合わせても約100gと軽量のため、キャンプや登山にも持って行きやすく、炊飯や袋ラーメンづくりなど多様な使い方ができそうです。手軽に購入できるダイソーのギアで、アウトドアを楽しんでみてください。