【キャンプの先生・田中翔さん監修】20万円でそろう!ファミリーキャンプ「デビューギア」
キャンプの先生・田中 翔さんにキャンプのいろはを教えてもらう当連載。今回は、「キャンプギアの選び方」を徹底解説してもらいました。これからキャンプデビューしたい3人家族(パパ・ママ・子ども)が使える費用は「20万円」。贅沢とは言い難い金額でもありますが、先生ならではのノウハウで必要十分なキャンプギアをそろえられるようです。
キャンプの先生は「アウトドアのなんでも屋」田中 翔さん
アウトドアのなんでも屋さん
田中 翔(たなか しょう)
2児の父。全国のキャンプ場や大規模アウトドアイベント「Tokyo outside Festival」のプロデュースを手がける。開催するビギナー向けのキャンプ教室は満員必至!
前回教えてもらった「キャンプの楽しみ方」に続いてファミリーキャンプのデビューにおすすめのギアを提案してくれるのは、「アウトドアのなんでも屋」として数多くの
アウトドアイベントのプロデュースなども手がける田中 翔さん。自身も2児の父として、ファミリーキャンプを楽しむキャンプのプロ!
今回のテーマは「20万円でキャンプデビュー」!
前回に引き続き翔さんにキャンプのイロハを教えてもらうのは、会社員のパパ(35歳)・保育士のママ(35歳)・娘のヒナタちゃん(5歳)の3人家族(日向ファミリー)です。
今回は、キャンプギアの購入に向けて「おすすめ品」を伝授してもらうことに。家族会議の結果、キャンプギアに使える金額は「20万円」に決まったようです。
春〜秋の3シーズンで楽しみたい家族に、田中 翔さんはどのようなアドバイスをしてくれるのでしょうか。決して余裕ある金額設定ではありませんが、キャンプの先生ならではのアイテム選びに期待大です!
翔さんがすすめる「3人家族のキャンプギア」
まずはギア選びにおける選定基準を決めていきましょう。テントはどんなスタイルがファミリーキャンプにとって快適なのか、テーブルやチェアはどんな高さでまとめると使い勝手がいいのか、それらの考え方を翔さんが教えてくれました。
初めてのファミリーキャンプには「ロースタイル」がおすすめ!
出典:PIXTA
食事や作業をしやすいように、チェアとテーブルの高さを合わせるのが大切
まず考えたいのが、家族で囲む食卓の要となるテーブルとチェアの高さ。下の解説のように、「ハイスタイル」と「ロースタイル」に大別できますが、あらかじめこのどちらにするか決めておかないと、高さがマッチしないテーブルとチェアをそろえてしまうことにもなりかねません。
・ロースタイル
テーブル高40cm程度・チェアの座面高30cm程度。コンパクトで軽量なモデルが多く、焚き火を楽しむのにもぴったりの高さ。子どもでもテーブル上を見られるので、一緒に調理などしやすい。
・ハイスタイル
テーブル高70cm程度・チェアの座面高40cm程度。座面が高いので、座ったり立ったりしやすい。大人が立ったままでもテーブルの上で調理しやすいのも特徴。
寝袋はおうち感覚に近い「封筒型」がおすすめ
サイトの居間となるテーブルとチェアの高さが決まったら、次は寝袋の種類を選びましょう。
快適な睡眠は、キャンプの2日目を楽しむためにも必須。寝袋のタイプ(マミー型・封筒型)によって適した使用環境や寝心地が異なるので、ギア選びの中でも特に重要なポイント。
・マミー型
人の体の形状に沿った形をしている寝袋。頭まですっぽりと覆えるので保温性が高く、比較的コンパクトに収納できるのも特徴。
・封筒型
マミー型に比べて寝袋内にゆとりがあるので、寝返りが打ちやすく、自宅の布団により近い感覚で寝られる。
「広め前室の2ルームテント」が3人家族にぴったり
テントにはドームテントやワンポールテントなど、さまざまなスタイルのものがあるので、選ぶのに頭を悩ませるギアのひとつです。
それぞれ設営のしやすさや広さなどの特徴が異なりますが、翔さんが3人家族のキャンプデビューにおすすめするのは、タープを使わずに寝室とリビングスペースを確保できる「2ルームテント」です。
プロがすすめる「総額20万円以下」のデビューギア
ギア選びの基本的な考え方を教えてもらいましたが、ここからはさらに踏み込んで、翔さんがおすすめするキャンプギアを詳しく紹介!合計20万円でロースタイルなキャンプサイトを実現できるので、これからキャンプを始めるファミリーも必見です。
【82,280円】リビング&寝室広々な「コールマン・タフスクリーン2ルームTX/MDX」
4〜5人が快適に過ごせるリビングと寝室を組み合わせた、コールマンの2ルームテントです。
リビングの壁面は4面ともメッシュを配しているので、暑い季節のキャンプでも涼しく過ごせます。また、フライ・ルーフ・インナーフロアのいずれも耐水圧2,000mmの防水性を備えているので、「急な雨でびしょびしょになってしまった…」なんていう嫌な思い出も回避できます。
【基本情報】
・使用サイズ(約):縦560×横340×高さ215cm
・収納サイズ(約):直径32×74cm
・重さ(約):17kg
・定員:4〜5人
【17,800円】テーブルは収納もコンパクトな「コールマン・フォールディングリビングテーブル 120」
ファミリーキャンプのメインテーブルにもぴったりな、天板サイズ70×120cmのテーブルです。
41cmと70cmの二段階で天板高を調整できるので、ロースタイルもハイスタイルもお手のもの。ナチュラルな木目調デザインでどんなキャンプスタイルにもマッチしてくれます。
【基本情報】
・使用サイズ(約):幅70×奥行き90×高さ41/70cm
・収納サイズ(約):幅36×奥行き90×高さ9cm
・重さ(約):4.5kg
【14,940円】チェアは色選びも楽しめる「VASTLAND・コンパクトキャンプフィットチェア」×3
座面高を4段階(20〜40cmの範囲)で調整できるコンパクトチェアです。
背面、サイド、座面の計3カ所にポケットが配置されているので、クルマの鍵やライターなど、無くしやすいものも大丈夫。約幅37×奥行き13×高さ13cmとコンパクトに折りたためるので、収納スペースやクルマのトランクで邪魔になりにくいのもポイントです。
【基本情報】
・使用サイズ(約):幅54×奥行き57×高さ49/63/66/69cm
・収納サイズ(約):幅37×奥行き13×高さ13cm
・重さ(約):1.5kg
・耐荷重:120kg
・カラー展開:ブラック、オリーブ、タン
【11,320円】寝袋は布団に近い快適さの「DOD・わがやのシュラフ」
セミダブルベッド2台分に迫る、幅230×長さ200cmの特大サイズの封筒型寝袋です。
推奨使用温度5℃以上と、春〜秋キャンプで暖かく快眠できるスペックも備えています。
【基本情報】
・使用サイズ(約):230×200cm
・収納サイズ(約):36×36×66cm
・重さ(約):4.8kg
・推奨使用温度:5℃〜
【22,000円】寝心地を左右するマットは「DOD・ソトネノサソイM」×2
2カ所のバルブを解放するだけで自動膨張してくれるインフレータブルマットです。
ポリエステル・コットン混紡生地の、ベタつきにくく肌触りの良いシーツも付属。洗濯も可能なのでいつでも清潔な寝床を整えることが可能です。
【基本情報】
・使用サイズ(約):幅115×長さ192×厚さ4.5cm
・収納サイズ(約):幅65×長さ18×厚さ18cm
・重さ(約):4.5kg
【12,980円】ランタンは扱いやすい「Goal Zero・Lighthouse 600」
アウトドア用のLEDライトで定評がある、Goal Zero(ゴールゼロ)のLEDランタンです。
18.7Whの大容量バッテリーによって最大で連続320時間の点灯を実現。折りたたみスタンドとつり下げ用ハンガーも付属するので、サイトの木の枝やテント内のループなど、さまざまな場所に設置可能です。
【基本情報】
・使用サイズ(約):幅11.4×高さ12.7cm
・重さ(約):498g
・明るさ:600ルーメン
・バッテリー容量:18.7Wh(最大320時間)
【3,080円】持ち歩き用のサブランタンには「5050WORKSHOP・MINIMALIGHT」をチョイス
わずか約107gの軽量LEDライトです。
テーブルランタンにもマッチする電球色系の輝きと、100m先まで照らせる白色系ハンディライトの二役で活躍。スマートフォンなどの充電に活躍するモバイルバッテリーにもなるので、キャンプでいつもそばに置いておきたくなるはずです。
【基本情報】
・使用サイズ(約):直径2.65×高さ12.3cm
・重さ(約):107g
・明るさ:100ルーメン
・バッテリー容量:2.5Wh(最大10時間)
【11,000円】調理には使い勝手重視で「イワタニ・カセットフー“タフまる”」をチョイス
「ダブル防風ユニット」が風の影響を抑えてくれるカセットコンロです。
気温20〜25℃の環境なら、強火使用でも約75分使える燃費の良さで、時間がかかることの多いダッチオーブン料理もお任せ。アウトドアへの携行時に頼もしいタフな専用ハードケースも付属します。
【基本情報】
・使用サイズ(約):34.1×28.3×12.9cm
・重さ(約):2.4kg
・連続燃焼時間:75分
【8,690円】焚き火台は洗いやすさも考えた「コールマン・ファイアーディスク(TM)」
初心者でも簡単に焚き火ができるようにデザインされた焚き火台です。
設置・掃除・収納がスムーズでストレスフリーなので、ビギナーが感じる不安も解消できるはず。左右から炭を入れやすい焼き網も付属するので、手軽にキャンプ料理も楽しめます。
【基本情報】
・使用サイズ(約):直径45×高さ23cm
・収納サイズ(約):直径約46×高さ8.5cm
・重さ(約):1.6kg
【10,560円】クーラーボックスはコスパ重視で選んだ「フリップボックス・プレミアム折りたたみクーラーボックス」×2
幅42×奥行き42×高さ24cm(容量25L)の、2Lサイズのペットボトルも保冷可能なクーラーボックスです。
折りたたみ式なので、使わないときはコンパクトにまとめられるのもおすすめポイントのひとつ。
【基本情報】
・使用サイズ(約):幅42×奥行き42×高さ24cm
・収納サイズ(約):幅42×奥行き42×高さ11.5cm
・重さ(約):520g
・容量:25L
・耐荷重:20kg
準備ばっちりで不安ナシのキャンプデビューを!
今回は、翔さんがおすすめする総額20万円でそろえられるキャンプギアを紹介しました。ここまでの合計金額は194,650円で、日向ファミリーの予算も無事クリア!これでキャンプの準備は万全です。
紹介したラインナップには、キャンプに慣れても長く使い続けられるアイテムも多いので、ずっと家族に寄り添ってくれるはずです。