【西日本編】日本酒マニアおすすめの地酒と近隣キャンプ場！レア銘柄も紹介

日本酒の酒蔵は、全国で1,400棟以上、銘柄は1万種類以上といわれています。そのなかでも、特定の地域でつくられる日本酒のことを広く「地酒」と呼んでいます。地酒には、その地域の特徴や文化が反映されており、土地のことを知るにはうってつけ。 せっかくキャンプで遠出するのだから、普段はなかなか体験できない酒蔵や地酒を知って、もっと楽しもう！ということで、全国のおすすめ地酒と、一緒に訪れたいキャンプ場を「西日本編」「東日本編」に分けて紹介します。今回は西日本編をお届け！

ナビゲーターは、日本酒に対する愛情を熱燗で表現する「熱燗DJつけたろう」さん。 自身が運営する会員制オンライン酒屋「つけたろう酒店」を通じ、オリジナル酒の定期販売や、レストランや酒蔵とのコラボイベントなども行っています。温度、熟成、ペアリングなどさまざまな観点から日本酒の世界を探求し続ける熱燗のスペシャリストです。

兵庫県神戸市に本社のある、創業1717年の老舗「沢の鶴」。ロングセラー商品である「米だけの酒」は、手軽に購入できるパック酒です。醸造アルコールや糖類、酸味料を一切使わずに醸造しており、なめらかでクリアな味わいが楽しめます。

詳しくはこちら：沢の鶴資料館

ネスタリゾート神戸に2020年に新設された「ネスタ・ネイチャー・キャンプフィールド」。三木東IC(山陽自動車道)からクルマで約10分の好立地であり、施設は230万平方メートルと広大。子どもも楽しめるアクティビティスポットやレストランなどが豊富にあるため、楽しみ方は無限大。ファミリーキャンプにおすすめです。 米だけの酒はどんな料理とも相性は良いですが、素材の味を生かしたものが特におすすめ。キャンプをしながら炭火焼きと合わせれば、素材の味も神戸の空気も堪能できます！

つけたろうさんが考える「最高の普通酒」の一つだという、河武醸造の「鉾杉 秀醇(ほこすぎ しゅうじゅん)」。2021年に行われた世界的なお酒のコンペティション「IWC」で最高賞トロフィーを受賞した銘柄なのです。一升瓶でも2,000円前後で購入できるリーズナブルなお酒ながら、世界で認められる味を楽しめるのです。

三重県多気郡に位置する「西海岸ムーンビーチキャンプ場」は、松阪IC(伊勢自動車道)からクルマで約40分。約60,000平方メートルもの敷地内では、オートキャンプのほかプールやゴルフ、バスケなどのスポーツが楽しめ、大浴場で体を温められるのも魅力です。運動後や湯上がりに、鉾杉 秀醇が体に沁み渡るはず！

言わずと知れた山口県の人気銘柄「獺祭」。製造元である旭酒造が獺祭に求めたのは「酔うため、売るための酒ではなく、味わう酒」。高級なイメージがある獺祭ですが、「純米大吟醸45」は、獺祭の中でもリーズナブルなのが魅力です。山田錦を45％まで磨くことで、米本来の甘みを堪能でき、獺祭ならではのこだわりが味わえるはず！

獺祭を飲むなら、旭酒造と同じく山口県岩国市にある「らかん高原オートキャンプ場」がぴったり。標高800mの高原地にあり、獺祭のやわらかな味わいを最大限に引き立てる雄大な自然が魅力。ダイナミックな山々の景色や満点の星空が眺められます。 獺祭をキャンプで味わうなら、小ぶりなシェラカップで啜るように飲むのがおすすめ。山口の自然の中で、獺祭を地酒として楽しみましょう！

鳥取で150年以上の歴史をもつ梅津酒造。代表的な銘柄である「冨玲(ふれい)」は、応援するときの「フレー！フレー！」という声援にちなんで名付けられたものです。米と米麹、そして水のみというシンプルな原材料ながら、しっかりとした味わいが特徴。

日本海に面し、キャンプと一緒に海水浴や釣りも楽しめる「北条オートキャンプ場」。梅津酒造からはクルマで約10分の位置にあります。また、酒造とキャンプ場の間には『名探偵コナン』の作者・青山剛昌氏の記念館「青山剛昌ふるさと館」も。地酒を楽しむのと同時に、『名探偵コナン』の聖地巡礼をするという楽しみ方もできるキャンプ場なのです。

クジラのマークでおなじみの酔鯨酒造の「酔鯨 特別純米酒」は、「料理に合わせていただける純米酒」がコンセプト。料理を邪魔しないよう、香りはあえて控えめにしつつ、ふんわりとした幅のある風味とキレをあわせもち、食事中に飲むのにぴったりです。 酔鯨酒造のある高知県は、新鮮な料理と合わせてお酒を楽しむ文化が古くからある場所。そんな土地の酒蔵ならではの特徴です。

海と山に囲まれた「オートキャンプ場とまろっと」。四万十町中央IC(高知自動車道)からクルマで1時間10分ほどのところに位置し、展望台からは視界いっぱいに広がる太平洋を眺められます。海のそばで朝焼けや夕暮れを眺めながら日本酒を飲む時間は至福。クルマで17分のところには「大方ホエールウォッチング」があり、クジラを観察することも！まさに「酔鯨」を楽しむにはうってつけというわけです。 テントやテーブル、焚き火台などのアウトドアギアや、調理器具などのレンタルも充実しているので、最小限の荷物でキャンプできる点もおすすめです。

1725年創業の那賀酒造は、徳島県にある小さな酒蔵。麹の一部に自社で栽培した米を使用したり、原材料となる米を自家製米するなど、小規模ならではのこだわりの酒造りが魅力です。そんな那賀酒造でおすすめの銘柄は「旭若松 純米酒」。オンラインではあまり販売されておらず、現地に行かないと手に入りにくいレア感も地酒ならでは。

那賀酒造で旭若松を手に入れたら、酒造からクルマで8分ほどの距離にある「わじきライン林間キャンプ村」へ。阿波八景十二勝の一つである渓流「鷲敷ライン」のほとりにあり、川のせせらぎやクリアな空気、鳥のさえずりなどを聞きながらキャンプやグランピングが楽しめます。徒歩10分のところに温泉があるのも魅力！ 川と焚き火を眺めながら、旭若松でちびちびやるなんていう贅沢な時間が味わえるはず！

福岡県三井郡にある1922年創業の酒蔵・三井の寿。「科学とセンスと情熱」を大切にし、伝統的な製法での酒造りだけでなく、最新の発酵技術や科学なども融合させた製造が特徴です。中でも「三井の寿 純米吟醸+14大辛口」は、バスケットボール漫画『スラムダンク』のユニフォーム風のラベルが印象的な商品。遊び心があるお酒をキャンプに持って行けば、きっと盛り上がるはず！

オリーブ畑に隣接しており、爽やかな景色に癒される「オートキャンプ77 CLPおりーぶ畑」。甘木IC(大分自動車道)からクルマで約5分、三井の寿からもクルマで約10分の距離にあります。ペット可で、小学生以下は利用料が無料なのもうれしいポイント！ファミリーキャンプにもってこいです。 三井の寿を飲みながら、スラムダンクトークに花を咲かせるなんていう漫画好きキャンパーにはたまらない体験ができるはずです！

熊本県玉名郡に蔵を構える花の香酒造。日本酒業界がいま大注目している酒蔵で、代表商品である「産土(うぶすな)」は入手困難が続く銘柄です。熊本生まれの酵母と、熊本県菊池川流域和水地区で育てられた山田錦を使用したお酒は、甘味と少しのガスを感じるリッチな味わい！

「なごみキャンプ」は、自然に囲まれ、開放的な立地ながら、菊水IC(九州自動車道)からクルマで約3分というアクセスの良さが魅力です。花の香酒造からもクルマで20分ほどなので、レアな産土を手に入れてそのままキャンプ場に行くことも。 カヤックの体験もできるため、1泊2日を飽きずに楽しめます！キャンプ場は、道の駅きくすい「菊水ロマン館」に併設されているので、産土に合う食材はここでゲットしましょう。

酒蔵めぐりや、日本酒での晩酌は、キャンプの新しい楽しみを提供してくれるはず。いつもキャンプではビールやハイボール派、という人も、たまには日本酒を堪能してみては？特に、寒い季節は日本酒を楽しむにはうってつけ。鍋料理やおでん、煮込み料理とも相性が良いので、ぜひ手に取ってみてください！