アルファ米はおいしいの？作り方やおすすめ商品も紹介

アルファ米とは、炊いたご飯を急速に乾燥させたものです。5年〜7年の長期保存が可能で、お湯や水を注ぐだけで炊きたてのようなふっくらした状態に戻ります。ご飯を炊いた食べやすい状態を「アルファ化」といいますが、このアルファ化した状態のまま急速に乾燥しているため、熱を加えなくてもおいしい状態のご飯が簡単に食べられます。 保存の効くご飯といえば「パックご飯」も有名ですが、こちらはアルファ化ではない状態(ベータ化)なので、必ず加熱が必要です。またパックご飯は半年から1年程しか保管できないため、そのような点からもアルファ米は優秀な食品であり、さまざまなシーンで活用されています。

アルファ米は災害時の非常食や、キャンプ、登山などのアウトドアシーンで活用されています。電気やガスがストップしたときでも水を注ぐだけで食べられるため、災害時に心強いアイテムです。 また、簡単に食べられて携帯性も高いため、アウトドアシーンでも活躍します。屋外での炊飯は火加減や水加減が難しいですが、アルファ米ならそのようなシーンでも失敗せずにおいしいご飯が食べられます。

アルファ米は1944年、日本の企業「尾西食品」によって開発されました。聞きなれた「アルファ米」という名称も尾西食品が商標登録している商品名です。現在もアルファ米のパイオニアとして多くの商品を販売、支持されている人気メーカーです。2022年には宇宙食として尾西食品のアルファ米が選ばれた輝かしい実績も。どのメーカーがいいのかな？と思ったらまずは尾西食品をチェックしてみましょう。

アルファ米の作り方を解説していきます。水かお湯を入れるだけでOKという簡潔さがアルファ米の魅力。今回は筆者が実際にアルファ米を作ってみました！はじめてアルファ米を食べた感想も正直にお伝えします！

開封し、10cmほどのスプーンと脱酸素剤、今回は「たけのこごはん」をセレクトしたので調味粉末を取り出します。脱酸素剤は小さく薄いので、取り出し忘れに注意しましょう。

内側にある注水線までお湯、もしくは水と粉末調味料を入れ、調味料が全体にいきわたるようにしっかり混ぜます。袋は丈夫なプラスチック製で、マチが広くしっかり自立するので注ぎにくさは感じませんでした。ただし、100g程しかなく軽量なので風に飛ばされないように注意しましょう。

封をしっかりと閉じて完成を待ちます。お湯で15分、水であれば60分。触るとほんのり温かい程度で、小さな子どもがいても火を使うより安全だなと感じました。また、寒い時期のキャンプなどは、保冷バックなどに入れておくと温かさをキープできます。

火加減の調整など何もすることなく、完全にほったらかしで無事にご飯が完成しました。袋に入っているので手で揉むようにすると簡単に混ぜられてふっくらとした仕上がりに。味付けが均等になるように全体をスプーンでしっかりと混ぜれば、おいしいたけのこご飯の完成です。

筆者が初めて食べたアルファ米の感想は、「普通においしい！炊きたてのご飯とまではいかないけど、これだけ簡単にこのクオリティのご飯が食べられるのは凄い！」でした。 食べていて全体的なご飯の硬さは申し分ありませんでしたが、時より少し硬さが残るご飯粒が歯に当たる食感がありました。また、ご飯自体が柔らかいわけではありませんが、水分がやや多く、柔らかめのご飯が苦手な方は好まないかもしれません。ですが、例えば電気が止まったとき、食料がほどんどないときに、これだけ簡単にご飯が食べられるのは凄い！というのも感じました。

アルファ米はアレンジして食べられるのも魅力のひとつです。非常食として自宅に備えている方が多いですが、「賞味期限が近づいて自宅で普通に食べる」というケースがあるのも事実。災害時はそのまま食べるのが通常ですが、日常ではアレンジしてアルファ米をおいしく食べてみましょう。 例えばチャーハンやリゾット、パエリアやピラフなど、通常のご飯をアレンジする要領の調理でOK。乾燥させたままのアルファ米をフライパンにいれて、トマト缶と煮詰めるという時短調理も可能です。人気のレシピサイトCookpadでは、アルファ米を活用したアレンジレシピがたくさん投稿されているので一度チェックしてみましょう。

おすすめのアルファ米を人気メーカー別に紹介します。必ず準備しておきたい白飯や子どもがよろこぶカレー味の商品など、メーカーごとにバリエーション豊かに展開しています。気になった商品はレビューで味の感想などもチェックしてみましょう。

賞味期限切れのアルファ米は、品質が低下していることも考えられるため食べることはおすすめできません。尾西食品の公式ホームページでも以下のように説明されています。

賞味期限とは「おいしく食べられる期限」であり、この期限を過ぎたものは食べられないというものではありません。アルファ米に関しても食べることは可能ですが、風味などの品質が低下している可能性があることを把握し、自己責任で食べるか廃棄するか判断しましょう。

「アルファ米は安全なの？」という言葉をネットなどで見かけることがありますが、これは、アルファ米を食べて食中毒が起きた事例が原因です。2017年5月、防災訓練でアルファ米のわかめご飯を食べた355名中112名が腹痛・下痢などの症状を訴えました。この集団食中毒は、ニュースでも多く取り上げられ「アルファ米＝食中毒＝危険」という認識が広まりました。 ですが、東京都の発表によると、この事件ではアルファ米が原因食品として断定できないとの調査結果が出ており、その後もアルファ米による集団食中毒などは起きていません。また、食中毒はどのような食品でも起こる可能性があり、アルファ米だけが危険ということはありません。さらに、アルファ米は乾燥しているので雑菌が増えるのを防ぐ効果があり、添加物や防腐剤なども使用されていないため安全性の高い食品と言えます。 ■ 出典：東京都

長期保存が可能で、簡単においしいご飯が食べられるアルファ米は、災害時の備えやアウトドアシーン、日常でのちょっと困ったときなどにあると便利な商品です。そのまま食べるのはもちろん、アレンジしておいしく食べるのもおすすめ。食事は私たちにとって欠かせないものです。便利なアルファ米でもしもの時に備えましょう。