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パパキャンプ場作るってよ

【パパ、キャンプ場作るってよ。】第21回「建設工事7 痛みの電気信号はオフにできるってよ?は?」

2023.07.15キャンプ場

赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコ・ファミリーキャンプ場」を千葉県勝浦市に作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載する「パパ、キャンプ場作るってよ。」。 第21回「建設工事⑦痛みの電気信号はオフにできるってよ?は?」では、リスッコ開拓における最大の事故発生!今までは、事故と言っても、ギリギリセーフなものばかりでしたが、ついにパパが病院に駆け込む怪我を。怪我やコロナを乗り越え、どうにか完成が見えてきた!?

森永ファミリーのメディア出演

実は、ママの広報活動の甲斐あってか、次々とメディア掲載が決まっているリスッコ・ファミリーキャンプ場。 『BE-PAL』という小学館発行のキャンプ雑誌の「ほんとうに気持ちいいキャンプ場」シリーズに取り上げてもらったり、私立幼稚園に配布される「あんふぁん」というフリーペーパーの千葉版に掲載されたり。
さらには、2023年7月22日(土)放送の「アド街ック天国」(テレビ東京系毎週土曜21:00〜)【勝浦】に出演予定です(๑°꒵°๑)/ 勝浦は、100年猛暑日知らずの街として、昨年テレビなどで取り上げられましたが、今年も避暑地として基本的に東京-3℃の、絶賛涼しい日々を送っております。 ちなみに、リスッコは林間で木陰だらけなので、さらに体感が3℃くらい低いです。朝晩は冷えるので「防寒着を忘れないでください!!」と注意を呼びかけております^^; と聞くと、さぞ夏休みは満員で、予約がとれないんだろうと思われがちですが、連日満員だったゴールデンウィークは、昔の夢。 来てくれたお客さんにも「そのうち人気キャンプ場になって予約がとれなくなっちゃうかも」って嬉しいクチコミを多数いただいておりますが「それいつー?教えてー!!」って感じなうヾ(≧∀≦)爆笑ノブハハッ!! というわけで「安心してください、空いてますよ!」 (。 ー`ωー´)b キラン☆
前回は、自分たちで決めた完了検査の日時に急き立てられ、20時21時まで残業して、どうにか終わらせたというところで終わっていました。

ドキドキ❤ソワソワ…完了検査

完了検査の様子
完了検査は、工事完了後に建築確認を受けた図面のとおり施工されているかなどについて、設計士さん立ち合いのもと行われる、土木事務所による検査です。 施主の立ち合いは必要ありませんが、まぁ気になって見に行っちゃいますよね( ̄∇ ̄*)>エヘヘ せっかく久々の休日でしたが、資料のための写真撮影を口実に、覗きに…30分の予定が、2倍の1時間以上かかってビックリ! こんな広い土地であること自体が異例で、5mのメジャーをつなぎ合わせて計測したことで、めっちゃ時間がかかってしまったらしい。
メジャーをつなぎ合わせている完了検査
言ってくれれば、30mの巻き尺お貸ししたのに…(;^ω^) 換気扇の型番の下一桁が違うだけで資料の提出し直しなんて、細かいチェックもあるらしく、マジか!と思いつつも、何の問題もなく終了しました(*´▽`*) ママは、とにかく「完了検査まで」を心の支えに生きていたので、ほっと一安心❤これが★なんて、知る由もなかったのでした。

整地の鬼がおる

そう、完了検査が終わっても、進捗マップは、ほぼ何も変わってなかったんですΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
▲トイレ・炊事棟がカラーになっただけの進捗マップ
▲トイレ・炊事棟がカラーになっただけの進捗マップ
まだ、誰もテントを張ることができません。 予定では、全24サイトをオープンさせなければなりません!
造成予定のサイトたち(当初は24サイトの予定でしたが、下方修正し、20サイトをひとまずの目標としました。)
▲造成予定のサイトたち(当初は24サイトの予定でしたが、下方修正し、20サイトをひとまずの目標としました。)
ここからは、ひたすらサイトを造成し続ける、自分との戦いが始まるのでした。 滑り出しは順調で、7日間で3サイトを完了。 基本的な造成の手順は、以下です。 【1】大木伐採 【2】丸太運搬(パパ)枝片付け(ママ) 【3】伐根(パパたまにママ)中木伐採(ママ) 【4】整地(パパ)レーキで地ならし(ママ) パパは伐採以外はずっとショベルカーを運転し続け、ママはひたすら歩き回り、なんなら雑用としてこき使われる日々。 というのも、整地で必要とされるショベルカースキルが高すぎて、ママはギブアップ。
ショベルカーでの整地
地面を平らにするために、何度もショベルカーで踏み固めなければなりませんが、そこそこの広さがあるので、何が平らかわからなくなったり、轍の跡がついて高い場所と低い場所ができてしまったり。 しかも、木々の伐採を最小限にしているので、ショベルカーが動けるスペースが狭く、木の根っこギリギリまで攻めなきゃいけなかったり、ショベルカーで振り返ろうとするとアームを木にぶつけそうになったり。 さらには、冬になり、日の入りが早い!土木作業は、木工事と違って、灯りをつけても見えないので、何としても暗くなる前までに作業を終わらせなければならない時間との戦い。
真っ暗な中での整地
▲16:30でもう作業できない暗さ
焦っているパパは怖いので、ママはだんだんサポートから、個別作業へと移行していきました(*ノω・*)テヘ どうにか作り上げ、ウッドチップをスコップで撒いたサイトを、友人にモニターしてもらったら、なんとテントが入らない… (゚ω゚)チーン
▲サイトが土だとぬかるむので、伐採した木の枝をウッドチッパーにかけたものを敷く(敷いた直後はフカフカで寝心地が最高という後日談アリ(´∀`*))
▲サイトが土だとぬかるむので、伐採した木の枝をウッドチッパーにかけたものを敷く(敷いた直後はフカフカで寝心地が最高という後日談アリ(´∀`*))
テントのサイズは事前に認識していたのですが、立てる際に周囲に十分な余裕がなかったり、ピッタリすぎて、歩くスペースがなかったり。 完成したはずの3サイトも拡張が必要でやり直しに(´・ω・`) その後7日間で、累計5サイトを終えましたが「え、まだあと4倍?」 最近、手作りキャンプ場が流行っていますが、せいぜい5サイトのところがほとんど。 5サイトだったら、楽しめるんだろうな~とうらやましく思いつつ、我々すごいよ!と互いを励ましあう日々(;^ω^)

上達したいなら命を賭けろ

そして、この間、パパの木登りがめっちゃ上達しました。 木登りに関しては、以前はパパが木から落ちたところで終わっていましたが、その後、どうすれば事故を防げるのか調べまくり、命綱を2本にしたり、改良に改良を重ねて、安全に登れる方法を習得していました。
最初は30分も登っていられなかったのに、毎回命のかかった決死の木登りを続けてきたからか、気づけば1時間以上木の上にいられるように。 登れる高さも伸びて、20mくらいはするするっと登っちゃいます。
高所伐採中 
▲どこにいるかわかりますか?黄色いヘルメットが目印ですw
ちなみに、樹上伐採は、木を切り倒す場所がない場合に、木に登った状態で、上から降りながら、何回かに分けて、1本の木を切っていきます。
たいてい1回目に切った部分は、180度回転して地面に突き刺さり、2回目も樹上で、3回目は地上で根本を切って完了という場合がほとんどです。
高所伐採で落ちて地面に突き刺さった木をショベルカーで引っこ抜く
▲突き刺さった幹は、太いと人力ではビクともしない
もちろん、木の長さが増えている分、片づけなきゃいけない物量も増えるし、木が長いというのは、密集して生えている木たちの生存競争の結果なので、切らなきゃいけない本数も多いわけで…(。_。`)チーン 技術を会得したいなら「習うより慣れよ」「回数をこなせ」「〇時間以上かけろ」などと言いますが、一番の近道は「命を賭けよ」w これ、上達の鉄則ではないでしょうかꉂꉂ(థꈊథ)੭ु⁾⁾ ギャハハハハ!

計画の破壊者

やっと7サイト完成し、1/3は終わったか…というところで、保育園から電話が・・・嫌な予感が的中!(꒪ꇴ꒪〣) 流行り病に次々と倒れ、ママは罹患しながらワンオペでこどもたちの面倒を見る自宅療養期間を1週間を過ごしました。 パパは、罹患したものの、熱が39℃出るまで気づかず、1晩寝て回復したと言い張って←w、すぐに山に作業しに戻っていきました。 幸いなことに、山での作業は独りっきりで誰にもうつす心配がないので、体調さえ戻ればすぐに復帰できるのです( ・`ω・´)b パパが1人でコツコツ続け、ママが復帰する前に、半分の10サイトを突破していました(∩´∀`)∩ ところが、ママ、コロナから立ち直れない。 体力も一瞬で消え、楽しみにしていた年末年始に義実家の佐賀に帰省する予定も消え、ママいなくてパパ1人でできんじゃんと、やる気も消え… 風が冷たすぎて焚き火必須なので、気づいたらボーッと火を見てサボってます (=゚ω゚)ボー
▲オーナー特権の直火(キャンプ場では直火禁止です)
▲オーナー特権の直火(キャンプ場では直火禁止です)
というのも、緊張の糸が切れてしまったのです。 それもそのはず、コロナに罹る前までは「サイト作りこそ命!」「建物なんてオマケ。ここからが本番!!」という気概で頑張ってきたんです、はい。 ぶっちゃけ、ママは建物の完了検査が終わって、ほとんど完成した気になっていましたが←(∀`*ゞ)エヘヘ、パパに「どんなに建物の使い勝手が良くても、サイトの寝心地や居心地が悪かったらリピートしないでしょ?」と言われ、全くその通り!!!! ここが正念場だと思って、気を張ってきたので、その緊張の糸が切れちゃって、超ぬる〜いテンションにしか戻れませんが、それでもやらなきゃいけないのが仕事なわけで… 省エネモードでやりがいを感じられない、満たされない気持ちを上手く騙しながら、作業できないレベルの暴風が吹き荒れたり、おかしなかかりきに手こずったり、倉庫をサクッと作ったり。
▲基礎の買い出しから完成まで2日間でちゃちゃっと作った倉庫
▲基礎の買い出しから完成まで2日間でちゃちゃっと作った倉庫
そして、ついにタイトル回収…!!

救急で外来に罹りたい

まず、前回パパが失神した事故では、捻挫なんて大したことないと、全然写真を撮らなかったので、今回こそは!と記録しておきました( ̄ー ̄)bグッ! あんまりにもガチで痛んでいる人にカメラを向けるのは不謹慎かと思いつつも、後で「なんで撮ってなかったの?」って言われても困るので、「写真なんて撮ってる場合じゃないだろ!」って怒鳴られなさそうなタイミングを見計らって頑張りました。 時は、12月30日。 仕事納めなんかできないよ、と言い独りで樹上伐採しているパパに呼ばれ駆けつけると、1段階目の伐採で想定していない方向へ木の向きが変わったようで、他の木にかかってしまっていました。 下からロープで引っ張りましたが、うんともすんとも言わず、このままではいつ落ちてくるかわからない危険な状態だったので、切り口にもう一度チェーンソーを入れることにしました。 すると、かかっていた枝が外れ、木の先の枝葉がこんもりしている部分がパパを直撃。 ママの視点では、パパが枝先の中に一瞬消えて、その時に枝が利き腕を強打したそうです。
樹上伐採中にかかり木になり落下
「いってー!!…話しかけて!また気ぃ失うぞ!」 と叫ぶパパにママ、パニック(・ω・`三´・ω・) 咄嗟に浮かんだのはレスキュー講習での「〇〇さん、聞こえますかー?聞こえたら返事してください!」 けど、叫んでるしなー^^; 次は「お名前言えますかー?」「血液型は?」 こんなん聞いたら怒られそうだなーと思ったので「降りられそうー?」「どうやって降りるのー?」と聞いたら「今、考えなきゃいけないこと聞くなー!!」と、結局怒られましたꉂꉂ(๑˃▽˂๑) 何が正解だったのか、未だに謎…というか、正解なんてないんじゃないか説w パパは、とにかく自力で下まで降りなければ。降りれなくなったらレスキュー隊に来てもらうことになるけど、はしご車は場内の車道が狭くて入って来れないから、助けてもらうこともできない。と、かなり詰んでいる状況だったそうです。 直撃したのは、枝といっても、その上のこんもりしている枝葉も含めた100kg近い荷重が腕にかかったので、やっとの思いで降りてきたと思ったら、そのまま横たわるパパ。
木が腕に直撃してうずくまるパパ
▲利き腕が下で大丈夫?と思いつつ、そっとしておく(既に、ハーネスや昇柱器を外すのが遅いって怒られてました(*ノω・*)テヘ)
あ、これ(骨)逝ったな…と。保育園が休みになる明日から3日間、怪我人と4歳と1歳の面倒をみるのか…と腹を括りました(*꒪꒫꒪) そして、救急車を呼ぶまでではないが、病院には急患で行きたいと。 …珍しい!!www
▲作業着に残った、木が直撃した跡
▲作業着に残った、木が直撃した跡
急遽山を出ることになり、ママは焚き火を消すために水を抱えてダッシュ!こんなときに限って、ブレーカーが落ちて水が出なくて山を駆け回ってました ε=┌( ・д・)┘ いざ車で出発すると、気持ちが焦って、自然とスピードが出ちゃって、カーブやブレーキで痛いと言われても、気づくとまた速くなっちゃうんですよね^^;

マジでやばい人って、見かけは普通なんですよ

そして、ふと、車の中で言い出しました「この痛みの電気信号は、オフにしたらやばい気がする」って。 やばいのは、お前の頭じゃ!と言いたいところは抑えて… 実は以前から、おかしな言動はあったんです。 歯医者で麻酔をしないんですよ。 麻酔がなくても、痛みは電気信号だからオフにできるけど、麻酔が切れるまでの間に唇を噛む方が問題だからって。 (ん?唇を噛んだ痛みも電気信号だからオフにできるんじゃないの?っていうひろゆき氏レベルのツッコミは、今は置いといてーw) 麻酔をしないと怖くて施術できないって言う歯医者を説得するのが大変らしい… みなさんからも、言ってやってください…「は?」ってw 今回も例のごとく、オフにしようと思えば感じなくできる痛みではあるが、この痛みをオフにしようとすると、別の痛みが押し寄せてきて、なんかやばい気がするって… はい、せーの!「は?」 病院でレントゲンを撮ると、不幸中の幸いで、骨は無事!
▲病院の待合室で。少し腫れてる?
▲病院の待合室で。少し腫れてる?
どうやら、パパが切る前に相対的に安全な場所に移動したり、チェーンソーを離していたりという安全対策と、年齢と骨の丈夫さのおかげで、打撲で済んだようです。 そして、ここからが、やばさの極地。 折れていないことがわかってからは、一瞬も痛んでいる姿を見せない。というか、痛んでないんですよ。 もう絶対に電気信号をオフにしてるんですよ、やばくないですか? あんまりにも痛まないので「あれ?なんか手に擦り傷あるよ!どうしたの?」って素で聞いて「俺!怪我したんですけど!?」って怒られるレベル笑 こんな事故を一瞬で忘れるママもママですが、忘れさせるほど痛まないなんて、どうかしてると思いません!? 前回の記事で、パパが階段から落ちて捻挫して気を失ったときに「この妻にして、この夫ありといったところでしょうか…ホントは逆なんだけどね(゜∀。)」と言っていた本当の意味をご理解いただけたでしょうか。 コロナになっても、熱が39℃出るまで気づかない。38℃で普通に仕事ができる。怪我にいたっては、痛みの電気信号をオフにできる。 こんな人と一緒に生活していると、最初のうちは自分が柔すぎるんじゃないかって落ち込んだりもしましたが、あまりにも逸脱していて、彼の大概の病気や怪我はなかったことになるのが常なので、何事にも動じなくなります。 そりゃ、最初は心配しますよ?けど、本人が大丈夫と言うので、心配しても仕方ないか…って思うや否や忘れちゃいます 忘れることで、心のリソースを空けておくの、大事ですよね!と自己弁護しておくw 結局、腫れが血管を圧迫しないようにと言われたアイシングも、寒いからとサボり。 「市街に来たついでに美味しい物食べに行こうぜ」と中華屋さんで腹ごしらえ。 「伐採作業従事者としては、小さな事故を経験して一人前なんだよ」と満足げに誇り。 お昼寝をしたら、治ったそうで…←んなわけ、あるかい!w 強いて言えば、当日はお風呂に入らなかったことくらいでしょうか…怪我人っぽい行動は。こりゃ、長生きするわ(  ̄ - ̄) トオイメ というわけで、すり減ったのは主にママのメンタルだけで、リスッコ開拓中最大の事故は、無事事なきを得たのでした。 そして、休んだのは1週間で、すぐ復帰。 普通の人の年末年始の休みの感覚で、怪我での療養が終わりました。 ただ、この休みの期間に、プレオープンの集客を始めることを決めてしまい…いよいよ、大詰めを迎えるのだった。 次回(こそ)、最終回!(になるはず…!!w)

パパ、キャンプ場作るってよ。

森永ファミリーのキャンプ場作り体験記「パパ、キャンプ場作るってよ。」。千葉県勝浦市に、赤ちゃんでも安心して楽しめる「リスッコファミリーキャンプ場」を作るまでのドタバタ劇を、完全ノンフィクションで赤裸々に連載します。



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